コロナ禍の影響で、Netflixをチェックする機会が増えただけなのでしょうか。今後の配信予定作品が、なんとも渋いチョイスであることに心を踊らせている筆者。8月1日からNetflixで、1996年公開のアメリカ映画『ケーブルガイ』の配信が始まることに気がついてしまいました……!
ジム・キャリー主演作といえば、映画『トゥルーマン・ショー』『イエス・マン』など。コメディアンの才能をフルに発揮しつつシュールな笑いを提供してくれる作品が目立ちます。特に上記の2作は、VODでも見放題で配信されていることが多く、一度は観たことがあるのではないでしょうか。
本記事では、映画『ケーブルガイ』のあらすじをネタバレ付きで紹介していきます!今作の配信で「ジム・キャリーのヤバさ」を知る方が急増するはず……!
映画『ケーブルガイ』がNetflixで配信決定!
ジム・キャリー主演にしては珍しいジャンルである“サイコムービー”。とはいえ、呪いやスプラッタ描写があるわけでもなく淡々と進んでいくので、どうかご安心を。
テレビの配線工のことを「ケーブルガイ」と呼ぶのですが、アメリカのほとんどのケーブルガイの仕事ぶりが雑であることから、迷惑なヤツのことを「ケーブルガイ」と呼んだりするのだとか。
さて、今作ではジム・キャリーがどんな迷惑野郎を怪演してくれるのでしょう。迷惑程度で済めばいいのですがね……。
映画『ケーブルガイ』のキャストを紹介!
映画『ケーブルガイ』のネタバレに移る前に、本作のキャスト陣を紹介していきましょう!とはいえ、ジムキャリーのイカれぶりで保っているような作品なので、ここはサラリといきますね。
ケーブルガイ/ジム・キャリー
タイトルでもある「ケーブルガイ(テレビの設置工)」を演じるのがジム・キャリー。ケーブルテレビの設置に呼ばれ、主人公スティーヴンと出会います。
そうそう、ジムキャリーといえば、昔アメリカのバラエティ番組で陰謀論について熱弁してから仕事が途絶え、数年後やっと公の場に登場したと思えば髭ボーボーの仙人みたいな姿に変わり果てていました。発言も仙人みたいになっていて、当時話題になりましたよね。
映画『ケーブルガイ』と同じくNetflixで観ることができるジム・キャリーのドキュメンタリー『ジム&アンディ』では、映画の撮影にカメラが密着しました。ジム・キャリーはカットの声がかかっても役に入りきったまま。監督の演技指導もスタッフの呼びかけも、まるっきり会話にならず混乱する現場の様子が収められています。
今や私たちが気軽に「ジム・キャリー好きだよ〜!」と言うには、あまりに謎を秘めた俳優さんです……。
スティーブン/マシュー・ブロデリック
ケーブルガイに人生を狂わされる主人公、スティーブンを演じるのは、マシュー・ブロデリック。
舞台での活躍がメインのようですが、代表作映画『フェリスはある朝突然に』は有名ですよね。
ロビン/レスリー・マン
スティーブンの恋人、ロビンを演じるのはレスリー・マン。
『ダメ男に復讐する方法』『40歳の童貞男』『お!バカんす家族』など、コメディ映画への出演が目立ちます。
他にも『スクール・オブ・ロック』主演のベン・スティラーを筆頭に、多数のコメディアンが脇役として登場しています。
映画『ケーブルガイ』のあらすじをネタバレ!
キャストの紹介のあとは、いよいよ映画『ケーブルガイ』のあらすじをネタバレ付きで紹介していきます!
怨霊よりゾンビより怖いのが「悪意のないやべえ奴」という、無理やり教訓を得るとしたらそんな感じでしょうか。「何を伝えたいか」はひとまず置いておいて、狂気のケーブルガイを楽しみましょう。
「イカれたおじさんで映画の間がもつの?」もつんです、不思議なことに……。
エリートサラリーマン、引っ越しをする
彼女と別れたのがきっかけで、アパートを引っ越すことになったエリートサラリーマンのスティーヴン。スティーブンは、暇になってしまった新生活を豊かにしようと、軽い気持ちでケーブルテレビを契約します。
テレビの配線工事のために呼んだ「ケーブルガイ」。ところが予約の時間が4時間過ぎても、やってこない!
ケーブルガイ、4時間遅れで登場!
部屋のドアがけたたましい音でノックされます!
4時間遅れの謝罪もそこそこに、乗り込んできたのはやたら馴れ馴れしい男「ケーブルガイ」。鬱陶しい陽気さを撒き散らすこの男、一応仕事はきちんとこなせる様子。
別れ際に、なぜかスティーブンはケーブルガイに気に入られてしまいます。普通ならありえない距離の詰め方で「一緒にテレビの中継アンテナに行こう!」と誘われて……。
気味が悪いと思いつつ、無下にもしにくいスティーヴン。この辺り、育ちの良いエリートって感じです。結局ケーブルガイの突拍子もない誘いを承諾するのです。
なぜか距離を詰めていく二人。
夜中、街から遠く離れた中継アンテナの屋根の上でスティーヴンとケーブルガイは身の上話をします。そこでスティーブンは、今回の引越しの経緯、別れることになった彼女・ロビンの話をするのです。すると、案外的確なアドバイスをしてくるケーブルガイ。「あれ、変な奴だと思ったけど、意外とまともな奴なのかな……」
翌日、ケーブルガイのアドバイスを参考に、ロビンをフォローするスティーブン。ロビンはスティーブンに心を開き、なんと新しい部屋で一緒に映画を観る約束にまで漕ぎ着けます。
「ケーブルガイのおかげだ!」スティーヴンはロビンや友人たちにケーブルガイを紹介します。みんなで一緒にバスケをするのですが、ここであまりに協調性のないケーブルガイ。
ケーブルガイ「遊ぼうよお!!」
バスケの流れから、ケーブルガイと距離を詰め過ぎたと感じたスティーブン。彼と距離を置こうとしますが、ケーブルガイはしつこく飲みに誘ってきます。なんとかケーブルガイを撒き、部屋に帰ったスティーヴン。今日はロビンと約束した映画の日です。
テレビをつけようとしたスティーブン。しかしテレビが映りません。「ケーブルガイを呼ぶか」と電話をかけようとした瞬間!!けたたましいノックの音……!
「気持ちわり〜!!」と思いつつ、ドアを開けるスティーヴン。そこにはもちろん、ケーブルガイ。テレビを直してほしいと頼めば、ケーブルガイはとんでもないことを言い出します。
「スティーヴンからの頼み事ばかり」「自分の願いは叶えてもらえないのか」えぇ、なんで仕事が交換条件なんだよ……。とはいえ、この場を丸く収めたいスティーブン。ケーブルガイの願いを聞き入れると約束し、テレビを直してもらいます。
ケーブルガイと絶交!そんなことして大丈夫……?
その後もベタベタと友達づきあいを強要してくるケーブルガイ。スティーヴンにプレゼントを贈ったり、ロビンとの関係を取り持とうとしたり……。
ただ、もう気持ち悪い!不信感が爆発したスティーヴンは、ついにケーブルガイに絶交を告げてしまいます。
翌日、会議中のスティーブンのもとに警察が乗り込んできました。なんでも、窃盗の容疑とか。濡れ衣です。ケーブルガイの陰謀で逮捕されてしまうスティーブン。
なんとか保釈されたあと、ケーブルガイの身元を調べはじめます。その間もケーブルガイによる嫌がらせは加速!スティーヴンは、職を奪我、家族を奪われ、ついにロビンとも……。
映画『ケーブルガイ』の結末は……!
実は、ケーブルガイ。ケーブルテレビ工事会社の社員ではなかったのです。正しくは元社員。客とのトラブルがあまりにも多く、とっくに解雇された人格破綻者だったのです。
常軌を逸した男、何をするかわかりません。そこにかかってくるケーブルガイからの電話。「ロビンを人質にとっている。テレビの中継アンテナに来い」。
ケーブルガイから意外と簡単にロビンを救ったスティーヴン。ケーブルガイはアンテナの屋上から飛び降り自殺を図ります。
ケーブルガイが人との距離感を掴めない人間になったのは、幼少の頃の育児放棄が原因でした。とにかくテレビを延々見せられて、スキンシップもコミュニケーションもなし。主人公・スティーブンとの精神的な格差が随所に見えて悲しくなります。
フリードリヒ2世による人体実験で、「話しかけられずに育った赤ちゃんの多くが1歳になれずに亡くなった」と言う逸話を思い出しました……。