実写版『アラジン』 アニメとは何が違う?実写映画化までの苦労とは?大ヒットの秘密に迫る!

世界中が知っているディズニーアニメ作品『アラジン』が『シャーロック・ホームズ』シリーズで有名なガイ・リッチー監督により実写映画化され、6月7日に公開された。公開後4週連続で映画動員ランキング1位をキープし、リピーターも続出したことから、すでに興行収入は100億円を超えた。『美女と野獣』をも上回ることが予想されている。

今回はヒットの理由を掘り下げていきたい。

アラジン

画像出典:https://tower.jp/article/feature_item/2019/05/30/0101

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①アニメに限りなく近づけたキャスティング

【難航を極めたオーディション】

ランプの妖精 ジーニー役のウィル・スミスは歌唱力・演技力共に文句なしですぐにキャスティングされたが、アラジン役とジャスミン役のオーディションは極めて難航していた。オーディションの募集要項には中東系やインド系などの人種に関する制限は無かったものの、最近まで白人主義であったハリウッドでは幅広い人種の確保ができていなかったのだ。また、18歳〜25歳という年齢制限と高い歌唱力、演技力、ダンスの上手さを合わせ持つ者がいなかった。約2000人がオーディションを受けたと言われており、その中には、アラジン役として『スラムドッグ$ミリオネア』で有名なデーヴ・パテルや『スター・ウォーズ』に出演していた俳優兼ラッパーのリズ・アーメッド、ジャスミン役としてリトル・ミックスのメンバーであるジェイフォ・サールウォルやインド人女優のサラ・スータリアも含まれていた。

【キャスト決定】

半年に及んだこのオーディションを制したのは、アラジン役を演じた新人俳優でエジプト人のメナ・マスード、ジャスミン役を演じたイギリス人のナオミ・スコットだ。

メナ・マスードはハリウッドではほとんど無名でありながら、ダイヤの原石として発掘され、キャスティングされたシンデレラボーイだ。歌唱力、演技力のみならず、ダンスやアクロバットも見応え抜群な仕上がりになっている。

ナオミ・スコットは日本で子供向け番組として有名な戦隊シリーズのハリウッド版である『パワーレンジャー』のピンク・レンジャー役で注目を集めた。『チャーリーズ・エンジェル』の新シリーズにも出演が決定している旬な女優だ。プリンセスとは無縁だと考えていた彼女は、第一次オーディションを通過したときに、何としても役を射止めるために青色のワンピースを購入するなどジャスミン役への意識を高めていたという。『美女と野獣』に主演したエマ・ワトソンが自分自身と役を照らし合わせ、シンデレラ役を蹴って、ベル役を引き受けたという話は有名だが、ナオミ・スコットのように役柄に近づく努力をしたというプリンセスにはとりわけ親近感が湧くように思う。

②ストーリーの具現化

【アグラバーの背景とは…?】

アニメ版『アラジン』の上映時間は劇場映画としては少し短めの90分だが、 実写版は128分と長めの仕上がりになっている。アニメ版では子供にもわかりやすいストーリー展開に重きが置かれていたが、実写版ではアグラバーという国の背景、特に政治性も詳細に描かれていることが、ファミリー層だけではなく、大人も惹きつける魅力なのだろう。

【ジャスミンから見る時代の変化】

ジャスミンの描き方には、時代性が大きく現れている。アニメ版では自分の意見はあるものの、表に上手くだすことができず悩み続ける女性として描かれていた。しかし、実写版では国民の幸せを守ることができるのは自分しかいないと信じ、自分が王になることを決して諦めない自立した強い女性に変化していた。『アラジン』だけではなく、ディズニーのプリンセスシリーズは実写化されると、プリンセスというイメージを強さや揺らぐことのない信念と共存させて描いているのが特徴的だ。現代の女性は女性としての人生を歩む者ではなく、自分の人生を全うする者にこそ共感を抱くため、どの実写化作品も長期的に大ヒットを記録しているだろう。

③耳から離れない歌

【アレンジされたディズニーソング】

聞くだけで元気が出るジーニーの「フレンド・ライク・ミー」にはウィル・スミスならではのアレンジが付けられており、本編では半ばのジーニー登場シーン、ラストの2回楽しむことができる。また、ディズニーアニメシリーズの中でもトップクラスの人気を誇る「ホール・ニュー・ワールド」もアラジンとジャスミン、魔法の絨毯、アグラバーの風景が違和感なく全てマッチしており、素晴らしい映像美と共に聞くことができる。

【新曲も追加!】

アニメ版ではジャスミンのソロでのミュージカル曲はなかったのだが、今回は「スピーチレス~心の声」という新たなオリジナルソングも加わった。歌手としても活動しているナオミ・スコットだからこそ、綺麗で力強い歌声とメッセージ性のある歌詞が観客の心により響く。

『アラジン』がアニメから実写化され、どのように変わったのか。

まだ見ていない人はぜひ劇場で体感していただきたい。

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