映画『キャッツ』が酷評の嵐となった4つの原因を紐解く!

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キャッツ・ギャラリー1

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2020年1月24日に、劇場公開を迎えている映画『キャッツ』。
アメリカでは先駆けて2019年の年末に公開を迎えており、話題になっていました。
しかし注目を集めたのは、その映画の出来について。
全てにおいて酷評を集めていたのです。
なぜそこまで酷評の嵐となってしまったのか…映画『キャッツ』がなぜ悪かったのか、その原因を紐解く!

映画『キャッツ』って?

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映画『キャッツ』は、世界中で講演されているミュージカルの演目として有名な作品です。
T・S・エリオットの『キャッツ – ポッサムおじさんの猫とつき合う法』というものが本来の原作で、元々ミュージカル劇として作られたもの。
その演目を映画にしたのが、この『キャッツ』という作品です。
監督は、『レ・ミゼラブル』などを監督し定評のあるトム・フーパー。
主演に、ロンドンのプロバレエダンサー、フランチェスカ・ヘイワードが抜擢。
その他、歌に踊りが得意な人選がキャスティングされ、とても期待が込められていた作品です。

映画『キャッツ』の評判

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実際にアメリカが、日本より1ヶ月ほど早く公開に至ります。
しかしその評価は、散々なものだったのです。
そんなアメリカでの評価は上記記事にてまとめているので、気になる方は是非チェックしてみてください。
映画『キャッツ』に関して、実のところ表は公開前の時点で著しいものではありませんでした。
CGを使って、獣っぽくデザインされたキャラクター像は、予告編の時点で低評価に至ります。
そして公開を迎えるも公開後に差し替え依頼が劇場に出てるなど、異例の施策が行われていました。

映画『キャッツ』が酷評を集めた原因

キャッツ・キャラクタービジュアル
出典元:https://twitter.com/catsmovie_jp/status/1210351638038269954?s=20

映画『キャッツ』が、ここまで低評価になった原因は単純にCGだけではありません。
もちろんまず目に飛び込んで来るのが、俳優たちの見た目なのでビジュアル的なものに多く意見が寄せられるのは当然と言えるでしょう。
しかしこの映画が酷評を受けるのはビジュアルだけではなく、その他にもいくつもの原因があったのです。
ビジュアル含めて、4つの原因があるとされているので、その原因を紐解いていきます。

1.キャラクター創造の失敗


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まず最初に挙げるべきなのは、キャラクターのビジュアル。
この映画の最大の理由とも言われており、俳優たちの演技や歌を大きく邪魔する形になってしまいます。
あまりにも不自然な猫、可愛いとも、かっこいいとも肯定的な意見を絞り出す方が難しいでしょう。
1番の聴かせどころでもある、ジェニファー・ハドソンの歌唱シーンですら、物語に、歌に、没頭すらできないのです。
アメリカでは、今回の主演であるフランチェスカ・ヘイワードのキャリアを潰したとまで言われています。
トップのバレエダンサーで、華麗な身のこなしをしていたにも関わらず、そのCGの処理で異様な体の線が強調され、台無しになっています。
不自然な獣と人間の姿が、滑稽に写ってしまいます。
もはや、このCGで施された猫たちの違和感が際立ち、ダンスも踊りも台無しと言わざるを得ない状態です。

2.音楽面の失敗

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予告編で聞く限りは素晴らしい音楽、と言えるものに仕上がっています。
しかし、実際映画館でこの音楽を聴くと…
迫力も少なく、大衆音楽としてクオリティはとても低いと感じざるを得ないものになっています。
映画館の大きな音で聴くには、特別感がなく迫力も足りないのです。
しかも劇中できらびやかに、大勢が踊るシーンが存在するのですが…
その大勢とは、ゴキブリです。
これもCGでさらに小さくされ、行進するゴキブリたち。
あまつさえ、そのゴキブリたちをパクッと食べる猫。
もはや、観るに耐えない…
さらに言えば、この映画は、物語のそのほとんどが音楽で構成されています。
実に80%〜90%は歌で構成されているのです。
俳優たちの会話は、本当に曲間のひとこと、ふたことだけ。
その劇中のほとんどが、音楽で構成されています。
なのに、音楽で物足りなさを感じるのです。
それだけ、バリエーションも少ないし、面白いと思えるものは皆無でした。
しかも、見た目はCGでしっかり獣にしてこだわりの見た目を見せているのに…
タップダンスをやる場面では、普通に洋服と革靴を履いているというチグハグさ。
これじゃぁ、物語へ没入することも難しいでしょう。

3.演出面の物足りなさ

キャッツ・ギャラリー2
出典元:https://cats-movie.com/

この映画に酷評が多く集まっているのは、ビジュアルだけではありません。
演出面にも、多くの酷評がされています。
特に如実に現れるのが、クライマックスです。
一言で言ってしまえば、地味。
クライマックスなのに、派手さがない。
え、これで終わるの?
音楽的、ストーリー的には、ここでようやく!
という場面で、グーっと引き込まれる展開のクライマックス。
しかし今度は、画に力がありません。
いよいよ!という時でも、ここまで同様にこれまでの出演者だけが集まり、歌って踊って、フランチェスカ・ヘイワードのダンスが見れるだけ。
そこの演出に、見惚れるものではありません。
これまでと同じような展開と構成で、映像的なきらびやかさで言えば、レベル・ウィルソンの登場シーンの方が見応えはあるでしょう。

4.ストーリーの曖昧さ

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この映画の最大の、欠点ともいうべきは脚本、そのプロットです。
まず、物語の大半を音楽が占めており、内容があまり入ってきません。
物語の前半はその全てが、登場人物の紹介の曲で終わります。
さらには、主役の猫ヴィクトリアも殆ど話さないのです。
歌と踊り、ほぼそれだけで物語が進みます。
そして特別な猫が選ばれる日、特別な夜。
のはずが、その特別な催しは、至って地味。
そしてラストの展開は、何も説明がされないまま終わります。
何故選ばれるのか、選ばれたことで何が起きるのか、選ばれる意味が説明されません。
物語としても府に落ちない。

その結果…観終わった瞬間、う〜ん…
というのが正直な感想です。
さて、この映画、きっとゴールデンラズベリー賞(最低映画賞)の作品賞を獲得するであろう作品である事は間違いなし、といった出来です。
この映画、あえて劇場で観るのもアリです。
ここまで話題になった駄作は、過去に類をみないので。
是非、劇場で体感してみてはいかがでしょうか?
映画『キャッツ』は、2020年1月24日より、全国公開中です。

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