映画【クリスティーン】のネタバレ!初カノが凶暴で殺人鬼で“車”だったらどうする?

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Christineポスター

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コロナ禍で在宅時間がかつてないほど長くなっている昨今、映画の世界では「過去の名作映画をもう一度楽しもう」という流れが起きてきていますよね。新作映画をバンバン制作できないという状況から発生した流れかもしれませんが、「一生に一度は、映画館でジブリを。」のキャンペーンなど、懐かしさにワクワクするようなコンテンツが次々生み出されています。

Netflixでも、80年代作品の配信が目立ちますね。ウキウキで配信予定をチェックしていた筆者、1983年公開のアメリカ映画『クリスティーン』が、2020年8月1日からNetflixで配信されることを知ってしまいました……!

原作・スティーヴン・キング、監督・ジョン・カーペンターという割には知名度が低く、地味な印象の映画『クリスティーン』。ところが今改めてみると「一周回って面白い」のです。本記事では埋もれた秀作、映画『クリスティーン』のあらすじをネタバレ付きでご紹介していきます!

あんまり大きい声では言えないけど、メンヘラ好きなんだよね……」こういう男性は、おそらくハマりますよ!

映画『クリスティーン』がNetflixで配信決定!

前述しましたが、本作『クリスティーン』は原作スティーブン・キング。監督のジョン・カーペンターの代表作といえば、映画『遊星からの物体X(1982)』。この名作の翌年に彼が手がけた作品こそ、映画『クリスティーン』なのです。

もちろん日本でも公開された『クリスティーン』ですが、興業は振るわず上映は2週間で打ち切り。カーペンターには音楽の才能もありますから、劇中の音楽の伴奏までも担当しました。物言わぬ車のための挿入歌ですから、セリフのようなものですよね。それを監督自ら伴奏したわけです。

そこまでやったにもかかわらず「カーペンター、なんかやる気なくない?」と酷評された本作。それもそのはずこの作品、呪われた車「クリスティーン」をいかに女っぽく、執拗な感じに描くかに全てが捧げられていると言っても過言ではないのです。「ストーリーとか、いちいち突っ込まないで?クリスティーンちゃんを見て!!」

車を、女っぽく……?」そう、車です。メカなのですが、女なのです。しかも、超メンヘラ。

映画『クリスティーン』のキャストを紹介!

クリスティーンキャスト

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本作のネタバレに移る前に、パワー系メンヘラ・クリスティーンちゃんにしこたま振り回されるキャスト陣を紹介していきましょう!あくまで主役はクリスティーンちゃんなので、ここはサラリといきますね。

アーニー/キース・ゴードン

キース・ゴードン

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一応、本作の主人公。モテない虐められっ子なのですが、本人の気弱な性格に起因している様子。本作の舞台である70年代のアメリカの高校生といえば、車持ちでなければ女の子に相手にもされません。「せめて車でも買ってみるか……」このちょっとした決意が、物語をヤバい方向に突き動かします。

演じるのは、キース・ゴードン。1980年に『殺しのドレス』というホラー映画に出演しており、それが本作への抜擢につながったのだとか。癖のある作品に立て続けに出演したせいか、今では監督に転身しています。

デニス/ジョン・ストックウェル

ジョン・ストックウェル

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アーニーの幼い頃からの友達。デニス自身はモテモテのスポーツマンなのですが、アーニーとは変わらず仲良しです。気弱な性格のアーニーのことをいつも気にかけて、一生懸命アドバイスをしたり励ましたりするいい奴。

演じるのは、ジョン・ストックウェル。もともとモデル出身の俳優で、アンディー・ウォーホルとも親交があったそうな。主にルックスを活かした役どころで90年代まで映画に出演していましたが、今では彼も監督に転身……!

リー/アレクサンドラ・ポール

アレクサンドラ・ポール

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いわゆる学園のマドンナ。アーニーも例にもれずリーのことが好きなのですが、とても声をかけられるような間柄ではありません。

演じるのは、アレクサンドラ・ポール。本作が出世作となり、テレビ映画の常連女優の仲間入りを果たしました。

映画『クリスティーン』のあらすじをネタバレ!

クリスティーン爆発炎上

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キャストの紹介のあとは、いよいよ映画『クリスティーン』のあらすじをネタバレ付きで紹介していきます!

レトロな学園ドラマ×サイコホラー×金属フェチ」という、ごちゃ混ぜおもちゃ箱な設定を「クリスティーンちゃん!!」の一喝で見事にまとめ上げてしまうのですから、本作ではジョン・カーペンターの真の実力を再確認できるはず……!

瓶底メガネの陰キャBOY、悩む!

気弱な少年アーニー同級生からナメられていて、学校でいつも苛められています。そんなアーニーのことがとても心配な親友・デニス。彼は恵まれた体格でスポーツ万能、コミュ力も高くてモテモテです。

デニスはなんとかしてアーニーに青春を楽しんでもらいたいと考えていて、色々とアドバイスを試みます。「車でも買えばどう?メカを持つと気が強くなれるし、女の子にもモテるかもよ」。的確。

しかしアーニー。だてに15年以上、陰キャをやっているわけではありません。「車買えばモテるなんて確約がない。僕はこれからも慎ましく生きる」。う〜ん、筋金入りですね!

親友・アーニーの助言で車を買うことに

学校ではマドンナ的存在の「リー」がチヤホヤされています。可愛いなあ……。リーを見つめるアーニー。デニスにもバレバレです。デニス、何を考えているのかと思えば「アーニーをリーとつきあわせてあげたいな……」。まるで聖人のような親友です。ちょっとナチュラルにマウンティングっぽいけど、気のせいかな。

そんななかアーニーは「車買えばリーをデートに誘えるかもな」「買おうかな……!」手のひらクルクル〜!親友の心にも気づかず、車というアイテムに頼るこの感じ。既に、そこはかとないのび太感が漂っていますね。

魔性の女、クリスティーンとの出会い

リーをデートに誘うために車を探し始めたアーニー。なかなか気に入った車に出会えないなか、ふっと目に止まった一台の車。真っ赤な1958年型プリムス・フューリー。古い車でボロボロでしたが、アーニーはこの車をめちゃくちゃ気に入ってしまいます。店主曰く、「この車の名前はクリスティーンだ、魔性の車だよ……」。この時すでにアーニーは、魔車クリスティーンにロックオンされていたのでしょう。

お金をかき集めて、クリスティーンを手に入れたアーニー。ボロ車を見たアーニーの父親はカンカンに怒ります。「そんな車、ウチの駐車場に入れんな!」。アーニーは近所の車工場でタダ働きする条件で、クリスティーンの駐車場を間借りすることに。しかも、工場内のパーツを使ってクリスティーンを整備することも許されました。アーニー、大満足です。

クリスティーンを整備しながら徐々に狂っていくアーニー……。

工場でのタダ働きをクリスティーンの整備を死に物狂いでこなすアーニー。徐々にアーニーの性格にも変化が現れます。なんというか自信に溢れ、強気で、粗暴で、傲慢で……あれ?

アーニーの性格の変化に比例するように、新車のように輝きだすクリスティーン!

「この車は意思を持っている」しかも超嫉妬深いヤバい女!

親友デニス、当然アーニーの性格の変化にいち早く気がつきます。「オマエ、最近おかしくない?」「大丈夫か?」しかし、アーニーは一喝「うるせえ!」。

ちょっと強引な感じが功を奏し、学園のマドンナ・リーを彼女にすることにも成功したアーニー。もう親友のアドバイスを下手に出て聞く必要もないわけです。なんと言っても、自分は学園のマドンナと付き合っているんですから!

お気づきかもしれませんが、アーニーの変化は彼の内側からもたらされたものではなく。魔性の車・クリスティーンがアーニーを理想の男に調教していたまでのこと。怪しく光るヘッドライトは彼女の目。気に入らない奴は轢き殺し、たとえ自分のボディが廃車同然になったって別に平気です。「邪魔する奴は潰す」。ピカピカに整備された美しい車体を躊躇なく自傷する感じ、メンヘラ感あります。

人を轢いてボコボコになったボディは、魔性の力で自動的に復元。だって魔車ですから。

アーニー、脱皮!致命的な勘違いが悲劇を招く

さてアーニー、彼女になったリーといよいよドライブデート!……いや、ダメでしょ!

アーニーがトイレに行くため車を離れたわずかな時間、助手席のリーは突然後ろから首を絞められます。車内は密室。見渡すと、シートベルトが勝手に動き、リーの首を締め上げていたのでした。苦しむリーを見つけたアーニー、車のドアを開けリーを助けます。そしてアーニー、逃げます。所詮付け焼き刃のタフガイですから、こういう時の女の子のフォローなんてできないのです。

映画『クリスティーン』の結末は……!

クリスティーンの車内

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デートでの一連の事件の話を聞きつけたデニス。クリスティーンが危険な車であることに気がついていた彼は、アーニーを説得しようとします。「クリスティーンを捨てろ!」「危険だ!」。

指図を受けたアーニーは激昂。すると、もはや心が連動しているのかクリスティーンも暴走を始めます。その場にいたデニスと、連れられてきたリーに襲いかかるクリスティーン。「彼氏に余計なこと吹き込んでんじゃねえよ!!」といった勢いです。

なんと、車相手にそこそこの戦いをするデニス。分が悪いと判断したクリスティーンは、目標をアーニーに切り替えます。自分の思い通りにならない男だったら、ぶっ殺してしまおうというわけですね。この支配欲。

なんの抵抗もできず、魔性の車・クリスティーンに轢き殺されるアーニー。この激闘でスクラップ状態になったクリスティーンでしたが、それでも妖しげにモーターを回し続けるのでした。

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