映画【コーダ あいのうた】評価が爆あがり!リメイク作『エール!』を超える名作に!

本ページはプロモーションが含まれています
コーダあいのうた
(C)2020 VENDOME PICTURES LLC, PATHE FILMS

2022年1月21日に公開した映画『コーダ あいのうた』。
2022年最初の傑作と言える、最高の作品!
2021年のサンダンス映画祭で絶賛され、AppleTV+に当時の最高額となる2500万ドルで獲得するなど、話題の1作となる。
日本ではギャガが配給権を買い取り、劇場公開となっている作品です。
そんな本作『コーダ あいのうた』を徹底解説すると共に、注目ポイントを紹介!

映画『コーダ あいのうた』について

2022年1月21日に公開した作品、アメリカなどではAppleTV+で配信され、高い評価を獲得している1作。
タイトルのコーダは耳の聞こえない者を親とする、耳の聞こえる子供の事を指す。
親が、映画の様に両方でなくとも、片方が耳の聞こえない、または難聴者であってもコーダとされる。
そんな、耳の聞こえない家族を持つ高校生の思春期の女性の物語が『コーダ あいのうた』。
監督は、シアン・ヘダー。
主演は、エミリア・ジョーンズ。
エミリア・ジョーンズはNETFLIXの『ロック&キー』の出演によって、広く知れる様になるイギリスの俳優。
2002年生まれながらに、キャリアは長く10年を超え、子役の頃から活躍を続けています。
初出演となったのは、子役時代に『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』。
そんなエミリア・ジョーンズは、コーダとなる主人公ルビーを演じる。
この役に挑む際、エミリアはイギリス人のため、アメリカ手話を1から習得するという、役者魂を披露し賞賛を集めています。
両親を務めるのは、父親役はトロイ・コッツァー。
母親役は、マーリー・マトリン。
この2人は実際に、耳が聞こえない または難聴者となる聾者である。
その経緯として、最初は配給側は実際に耳が聞こえない者の起用を渋ったものの、マーリー・マリトンにオファーが届いた際、聾者を起用しないと受けないと意見した為、配給側がその申し出を受けた形となる。
マーリー・マリトンは、右耳の聴力すべてと左耳は80%を失っているが、21歳の時にアカデミー賞主演女優賞を獲得するなど、高い演技力を誇るベテラン。
そんな彼女に、この役のオファーがいくのは当然であり必然とも言えるが、実はこれまでに演じてきた役どころとは少し異なる。
しかし彼女がこれまで演じてきた役のイメージよりも、この母親役はマリトン本来のキャラクターが活きていると言われ、絶賛されている。
そんな『コーダ あいのうた』は、2022年1月22日に劇場公開を迎えています。

『コーダ あいのうた』の作品情報

原題:Coda
監督:シアン・ヘダー
脚本:シアン・ヘダー
原作:フランス映画『エール!』
出演:エミリア・ジョーンズ、エウヘニオ・デルベス、トロイ・コッツァー、フェルディア・ウォルシュ=ピーロ、ダニエル・デュラント、マーリー・マトリン
公開:2022年1月21日
時間:111分

『コーダ あいのうた』のあらすじ

豊かな自然に恵まれた海の町で暮らす高校生のルビーは、両親と兄の4人家族の中で一人だけ耳が聞こえる。陽気で優しい家族のために、ルビーは幼い頃から“通訳”となり、家業の漁業も毎日欠かさず手伝っていた。新学期、秘かに憧れるクラスメイトのマイルズと同じ合唱クラブを選択するルビー。すると、顧問の先生がルビーの歌の才能に気づき、都会の名門音楽大学の受験を強く勧める。だが、ルビーの歌声が聞こえない両親は娘の才能を信じられず、家業の方が大事だと大反対。悩んだルビーは夢よりも家族の助けを続けることを選ぶと決めるが、思いがけない方法で娘の才能に気づいた父は、意外な決意をし・・・。

引用元:https://gaga.ne.jp/coda/#introduction

ここが面白い!原作との相違点

ここからは、映画『コーダ あいのうた』の魅力を、原作であるフランス映画『エール!』との相違点に合わせて、紹介していきます。
ハリウッド映画らしさを綺麗にまとめたコメディ色を含め、最高に笑えて泣ける傑作に仕上がっています。
そんな『コーダ あいのうた』の魅力を、紹介します。

主人公の年齢

フランスは、世界の中でも性に関して、割と進んでいる国とされています。
これは国民性なのか、原作では中学生となる年齢で、大人の性の話をしています。
これが、原作の『エール!』ではかなり共感しづらい部分でもありました。
しかし『コーダ あいのうた』では、主人公の年齢を高校生にあげることで、しっかりと全年齢で共感できる恋愛を描くと共に、『エール!』で笑える部分でもあった両親の病気の下りなども、小っ恥ずかしくもあり、コミカルに仕立て上げてありました。
この部分はさすがハリウッド!
『エール!』で違和感のあった部分を巧みに、作り替えていました。
さらには、これからの自分の将来への不安をより、わかりやすく進学か稼業かで揺れる少女の心情をリアルに描いています。
この映画の肝でもある、自分のすべきこと、アイデンティティを貫く姿と、大好きな家族、この天秤がとても酷となる辛い場面です。
しかし大人になる手前の思春期であるからこそ、主人公の出した答えと家族の支えを印象的に描いていました。
この主人公の年齢差こそ、この『コーダ あいのうた』の共感性を高めた要因とも言える部分です。

兄と弟

原作の『エール!』では、主人公の4人家族というのは変わりはありません。
しかしフランス映画では、弟だったのに対して、『コーダ あいのうた』では兄と設定が変わっています。
この改変では、兄妹の関係性に関しても大きく影響を与えています。
フランス映画『エール!』では、主人公の友達と弟が関係を持ちます。
これがひと騒動になるのですが…
ハリウッド版では、この部分は割愛され、兄との関係性がより異なるものとして描かれています。
兄も難聴者です。
妹は、家族唯一の健聴者。
この関係性を、よりわかりやすく反映させているのが、この兄妹の2人の距離感。
一番歳の近い妹に抱く、兄の気持ち。
妹にとっては、嫌な兄。
この弟と兄の違いが、『コーダ あいのうた』の家族愛を感じさせる部分でもあり、フランス映画よりも共感性の高い一因とも言える部分です。

酪農と漁業

原作であるフランス映画『エール!』では、酪農をしていた主人公一家。
しかしハリウッド版である『コーダ あいのうた』では、漁業へと改変されています。
これは監督のシアン・ヘダーのゆかりのある地が選ばれたことにあります。
撮影地は、マサチューセッツ州グロスター。
この綺麗な港町が選ばれ、撮影場所も監督の知人などが協力しているとのこと。
劇中では、この改変が絶妙にストーリーに絡んでいます。
父親が一念発起して行動を起こすという部分では、原作と共通部分ではあります。
しかしフランス映画では、聾者であるからこそ訪れる危機というものは描かれていませんでした。
一方で、『コーダ あいのうた』で描かれる問題は、漁業での作業を聾者が行うことのリスクがしっかりと描かれている点で、非常に見応えのある部分になっています。

選曲

ここも、やっぱりフランス映画とアメリカ映画では大きく異なる点です。
両方とも、音楽的に転換点となる部分は3点です。

  • 主人公が歌の才能に目覚める
  • 合唱団の歌唱
  • 進学試験

それぞれに、意味を持つ選曲が行われているのですが…
やはり白眉となるのは、クライマックス!
ここで使用されている楽曲が…
既存の曲が採用されているのですが、これがまた、この映画のために書き起こされたくらいに、状況にマッチしているのです。
これがまさしく、お見事というくらいに。
ほんとに、素晴らしくまとめ上げられています。
これ以上は、ネタバレになるので、ここで終わりますが…
とにかく、アカデミー賞有力視されている傑作に数えられている1本なので、是非とも、自身の目と耳でこの映画をご覧になってみてください!

タイトルとURLをコピーしました