映画【響 -HIBIKI-】を徹底解説!平手友梨奈が孤高の天才を熱演!

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響

出典元:https://twitter.com/hibiki_movie/status/1106421900924772352?s=20

映画『響 -HIBIKI-』は、主演の平手友梨奈は本作の演技で、多くの新人賞を獲得し、アイドルとして欅坂46をやりながらも女優として洗礼を浴びせた作品です。
監督は月川翔で、『響 -HIBIKI-』は日本映画としての力をまざまざと見せつけています。
文学界に現れた天才を描いた本作を、徹底解説します。

映画『響 -HIBIKI-』について

映画『響-HIBIKI-』は2018年9月14日に公開を迎えた、日本の漫画作品を原作とする実写映画化作品です。
原作は、小学館発行の「ビッグコミックスペリオール」にて連載された作品で、タイトルは『響 〜小説家になる方法〜』、作者は柳本光晴。
連載期間は2014年18号から2019年21号で、累計発行部数も200万部を超える大ヒットを記録しています。
そして映画では、監督は月川翔。
『君の膵臓をたべたい』などで知られる監督で、日本映画において欠かせない人物のひとりと言われています。
主演は、元アイドルで欅坂46に所属していた平手友梨奈。
現在は卒業し、女優業に専念しています。
まだアイドル活動中の最中、映画初出演にして初主演となった本作で、見事に個性的なキャラクターである鮎喰響を熱演し、国内の様々な映画賞で新人賞を獲得するなど高い評価を獲得しています。
これにより、今最も今後の注目を集める若手女優のひとりに躍り出ています。
そんな、映画『響–HIBIKI』は、文芸の世界を描いた、ドラマ作品。
平手友梨奈以外では、アヤカ・ウィルソン、北川景子、小栗旬、柳楽優弥など多くの実力派俳優が集い、漫画原作映画ながらも高い評価を獲得している作品です。

映画『響 -HIBIKI-』の作品情報

監督:月川翔
脚本:西田征史
原作:柳本光晴『響 〜小説家になる方法〜』
出演:平手友梨奈、アヤカ・ウィルソン、高嶋政伸、柳楽優弥、北村有起哉、野間口徹、小松和重、黒田大輔、板垣瑞生、吉田栄作、小栗旬、北川景子
公開:2018年9月14日
時間:104分
配給:東宝
公式ウェブサイト:http://hibiki-the-movie.jp/

映画『響 -HIBIKI-』のあらすじ

木蓮編集部の新人賞応募に、送られてきた文芸作品。
それは応募要項はネットのみだったにもかかわらず、原稿用紙で送られてきたために廃棄となってしまう作品だった。
その作品を拾った若手編集者の花井ふみは、驚愕する。
作者は鮎喰響、花井は”あゆくいひびき”と読んだ。
その作品は”お伽の庭”。まさに天才だった。
小説だけが送られてきて、わかるのは名前のみで、住所や連絡先、年齢など何も分からない状態だったにもかかわらず花井は、その作品をデータ化に着手するのだった。
文芸界を変える作品だと革新し、新人賞対象作品として扱うことを決める。
そんな作品を描いたのは、若干15歳の少女だった。
彼女は、鮎喰響とかいて”あくいひびき”。
至って真面目そうな、文芸少女の風貌。
高校に入って文芸部に入部希望したが、そこは不良達の溜まり場。
しかし響は、普通じゃなかった。
不良達にも物怖じせずに立ち向かい、殺すと言われたから殺されないようにしただけ、と言い相手の指をポキっと追ってしまうのだ。
自分の信念を曲げない、真の強い少女、それが鮎喰響。
彼女の人生が大きく動き出す瞬間だったのだ…

映画『響 -HIBIKI-』の舞台

ここからは、映画『響 -HIBIKI-』の世界を紐解いていきます。
まずは映画『響 -HIBIKI-』で舞台になっている文芸界について、解説していきます。
さらには、芥川賞や直木賞についても詳しく解説!
実際に、よくニュースにもなっている文芸界の2大賞レースとなっていますが実際のところ、どんなものかはいまいち把握できていないという方も多いのではないでしょうか?
そんな映画『響 -HIBIKI-』の世界でも取り立たされている2つの文芸賞や、その文芸の世界について紹介します。

文芸界について

映画『響 -HIBIKI-』の舞台となっているのは、文芸の世界です。
作中では架空の出版社が登場していますが、実際に起きていることは現実の世界と同じように描かれていました。
いわゆる出版不況、ピークは1997年と言われており、そこを境に出版物は年々下降の一途を辿り続けています。
こと小説などに関しては、古くから書籍よりも雑誌の方が売れるとして、そのほとんどが難しいと言われてきた現実があるのです。
そして、その傾向に近年大きく変わってきているのが、電子書籍の問題です。
その影響が大きく、近年さらに加速するかのように、出版不況が如実に現れています。
そんな中、この映画『響 -HIBIKI-』が出版業界を描いたことで、再び注目され上昇の流れに…
と、希望的観測を望んだりもしますが、事実はそう甘くありませんでした。
文芸界の出版不況は今後さらに続いていくだろうと言われており、映画『響 -HIBIKI-』ではまさしくそんな世界をそのまま描いていたのです。

芥川賞について

芥川龍之介賞、通称芥川賞は、新人を対象に純文学が対象となる文学賞。
現選考委員は、小川洋子・奥泉光・川上弘美・島田雅彦・平野啓一郎・堀江敏幸・松浦寿輝・山田詠美・吉田修一の9名。
この芥川賞は、文学作品として優秀なものを上半期、下半期で選考される。
受賞作は、毎年「文藝春秋」の9月号と3月号に全文が掲載されます。
そして、中にはちゃんと映像化されている作品もありますが大衆作品を対象にしている直木賞よりは少ないのが現状です。

直木賞について

正式名称は、直木三十五賞。
いわゆるエンタメ系の小説を中心に対象となる文芸賞で、当初は新人から中継までを対象としていましたが、現在ではそのくくりはほぼ適応されていません。
まぁ、わかりやすく言えば映画やドラマの原作として選ばれることが多い作品、というジャンル。
池井戸潤『下町ロケット』などは、この直木賞受賞作にあたる。
比較的映像化がしやすいものが、比較的多いというのも特徴のひとつで正統派な文学作品を対象。
現選考委員は、浅田次郎・伊集院静・北方謙三・桐野夏生・髙村薫・林真理子・東野圭吾・宮城谷昌光・宮部みゆきらが担当し選ばれています。

キャラクターから紐解く!

ここからは、映画『響 -HIBIKI-』において、より重要な存在となる主要なキャラクターを紹介します。
響という圧倒的な個性に対して対極となる人物です。

平手友梨奈演じる”響”というキャラクター

アイドルの平手友梨奈が、映画に初出演ながら初主演に抜擢され響を演じています。
彼女は、当初できる自信がないと言っており、監督の月川翔も誰が響を演じるのか、むしろ演じられる女優がいるのかすら分からない状態でした。
そこで原作者の柳本光晴が、平手友梨奈の名前を挙げたのだと言います。
そして平手友梨奈は、しっかり原作の漫画もしっかり読み込んで、響というキャラクターの魅力を共感すると共に理解し、見事に表現したのでした。
事実原作を読むとわかるのですが、この実写版の響は、本当に漫画から飛び出してきたんじゃなかろうかと言うくらいに、イメージが合致していてファンならずとも納得のキャスティングとなっています。
そして、ギラギラの尖ったナイフのように危なっかしくて、何が起きるのか…響の一挙手一投足から目が離せなくなるのです。
それだけ響は、剥き出しのナイフのように、尖った存在なのです。
最後に平手友梨奈の凄いところは、屋上から落ちるシーン。
あれもスタントを使わずに、平手友梨奈自信がワイヤーをつけて実際に落ちていると言うこと。
当初はスタジオで、屋上のセットを組んで撮影する案があったと言うのですが平手自身の希望で実際に屋上で撮影を敢行。
製作チームも、その意向を汲んでスタントチームを招聘し平手に指導したことが明かされています。

アヤカ・ウィルソンが演じた祖父江 凛夏

響キャスト1
出典元:http://hibiki-the-movie.jp/about.html

アヤカ・ウィルソンが演じたのは有名な小説家の娘で、いわゆる2世として業界からモテ速される若い小説家。
響きとは同じ文芸部で、部長。
響も認める実力を秘めていたが、書いていくうちに楽しく書けなくなり結果として駄作となってしまう。
しかしながら、大御所作家の2世という話題性でヒットするという業界の歯車にさせられてしまうという構図。
白眉は、響とのビンタ合戦は必見!

”響”とは対極に居る山本春平は小栗旬が演じる

響キャスト2
出典元:http://hibiki-the-movie.jp/about.html

響が天部の才を発揮する天才であれば、その対となる存在が小栗旬演じる山本春平。
響とはラストまで関わることはありませんが、ふたりの交流が本作のクライマックスとなる重要人物。
結果として響に敗れる形になりますが、原作の漫画版ではその後の展開までしっかりと描かれています。
10年続けても賞を取ることができずにずっとバイト生活の傍執筆しているザ・苦労人という立場。
原作では、才能溢れる天才である響という存在に対して、努力の天才という立場で描かれる重要キャラクターではあるものの、映画では中途半端な結果で終了。
しかしそれでも彼の存在の意義は、ラストシーンでしっかり重要な場面として描かれています。

あとがき

以上、映画『響-HIBIKI-』についての解説でした。
この映画は、やはり全てにおいて女優として、その才能を開花させた平手友梨奈の演技が全て物語る作品です。
しかしそれも監督の月川翔、そして脇を固める実力者たち、小栗旬や北川景子、柳楽優弥などが彼女の実力を認めるほどに絶賛していました。
今後さらに活躍をしていくだろう女優の衝撃のデビュー作である、この映画『響-HIBIKI-』を得とその目に焼き付けておくと良いでしょう!

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