映画『記憶屋』の山田涼介は第二の岡田准一になれるのか?ジャニーズの演技派に成長できる可能性

記憶屋

(C)2020「記憶屋」製作委員会

映画『記憶屋 あなたを忘れない』は、シリーズ累計50万部を突破した織守きょうや原作小説を実写映画化した作品です。主演はHey! Say! JUMPの山田涼介。ジャニーズのタレントが主演の映画というと、アイドル映画括りで語られることが多いのですが、V6の岡田准一や嵐の二宮和也は、アイドル枠を超えた活躍をしています。では、山田涼介はどうだろう。ドラマ、映画にけっこう出演していますが……。最新映画『記憶屋』から、山田涼介の演技と存在感にフォーカスして観ていきたいと思います。

ADVERTISEMENT

『記憶屋 あなたを忘れない』作品概要

原作:織守きょうや「記憶屋」(角川ホラー文庫刊)
監督:平川雄一朗
出演:山田涼介、芳根京子、泉里香、櫻井淳子、戸田菜穂、ブラザートム、濱田龍臣、佐生雪、須藤理彩、杉本哲太、佐々木すみ江、田中泯、蓮佛美沙子、佐々木蔵之介

YouTube
作成した動画を友だち、家族、世界中の人たちと共有

あらすじ

大学生の遼一(山田涼介)が、恋人の杏子(蓮佛美沙子)にプロポーズをした翌日、彼女は行方不明になってしまう。数日後、遼一はやっと杏子を見つけますが、彼女は遼一を知らないと言う。杏子から遼一の記憶だけが抜き取られたようになくなっていたのです。そのとき「人の記憶が消せる記憶屋」の存在を思い出した遼一。都市伝説だと思っていたけれど、記憶屋が記憶を取り戻す方法を知っているかもしれない。彼は幼馴染の真希(芳根京子)と大学の講義で知り合った弁護士の高原(佐々木蔵之介)とともに、杏子が記憶を失った原因を探すことに……。

解説

「謎の「記憶屋」が杏子の記憶を消したのではないか。消せるのならば、失われた記憶を取り戻すこともできるはず」と、遼一は記憶屋を探します。そんな遼一と杏子のエピソードに重なってくるのが幼馴染の真希のエピソード。彼女は幼いころ、誘拐されたことがありましたが、その記憶だけ失っています。その事件は遼一の目の前で起こり、真希を助けられなかったことが遼一の負い目になっています。つまり、遼一のそばにいる二人の女性は、それぞれひとつだけ記憶を失っており、その記憶に遼一はかき回されることになるのです。

「記憶屋」の存在と杏子の記憶の謎を追いかけながらも、遼一の杏子への愛情、そして真希の遼一への片思いも同時に描かれており、真相が明らかになるシーンでは、ホロリと涙する感動もあります。謎解きも「なるほど」と納得できるものだし、切なさも感じさせる展開で、ミステリーと感動がいい塩梅で構成された映画です。

ダサイ大学生を演じても溢れてしまう山田涼介の王子様感

https://twitter.com/kiokuya_movie/status/1199889615823331329

Hey! Say! JUMPのセンターとして輝くアイドル、山田涼介には、本作の座長としての華やかさがあり、山田観たさに映画館に足を運ぶ山田ファンも多いと思われます。
彼が演じた遼一は、広島生まれの、ちょっともっさりした大学生で、恋人との蜜月の日々がうれしく、早々に結婚の約束などしちゃう真面目で純真な男性です。山田涼介は、中途半端に伸びた髪や地味な服などで、遼一のダサさをビジュアルからもアプローチしていますが、どんなにダサくしても杏子へのプロポーズシーンは、ファンサービスのシーンかと思ったほどプリンス感がありました。やはりこういうシーンになると、アイドルの王道を行く俳優は、良くも悪くも王子様感が出るものですね。

緩急つけた演技が冴える、俳優としての器用さ

https://twitter.com/kiokuya_movie/status/1209307989988954112

山田が、役者として成長中であることは、さまざまなシーンで見られます。遼一として生きる気概をスクリーンから感じますし、目が印象的なので、訴えるシーンは効果的。やわらかい声質でセリフも聞き取りやすく、実にスムーズに観客の心に飛び込んで来ます。恋人が自分を忘れているショック、幼馴染への負い目、記憶屋を見つけてやるという情熱、真相が明らかになったときの衝撃など、けっこう感情のアップダウンが激しい役なのですが、オーバーアクトにならずに、キャラクターが持っている心の温度を捉えて、コントロールしながら緩急つけて演じていました。すごく器用な俳優という印象。おそらくどんな役でもこなせる演技力があるのでしょう。

山田涼介は、岡田准一や二宮和也になれるか?

というわけで、演技力は問題ないと思うのですが、まだ彼には代表作がないのではないかと。岡田准一の『永遠の0』や二宮和也の『硫黄島からの手紙』みたいな、ジャニーズファン以外の一般客も取り込める主演映画が欲しいところです。映画『記憶屋』は、気持ちよく感動できる映画ではありますが、この映画が山田涼介の決定打になるだろうか。誰もが知っている存在になれるだろうか。正直、ちょっと厳しいかもしれません。しかし、そのチャンスは最新作『燃えよ剣』(原田眞人監督/2020年5月22日公開予定)にあります。

沖田総司を演じる山田涼介。この映画でどこまでインパクトを残せるか……。ちなみに主演の土方歳三役は岡田准一。この映画で彼を食う演技を見せれば、場面をかっさらう存在感をアピールできれば、俳優・山田涼介の名前は全国区になるのではないでしょうか。期待しています!

タイトルとURLをコピーしました