【ノット・オーケー!】をネタバレ!自己承認欲求の成れの果て…こじれすぎた女子の行く末とは?

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『ノット・オーケー!』予告編サムネイル

2022年7月29日にアメリカのHuluにて配信された映画『ノット・オーケー!』。
日本では、ディズニープラスで配信されています。
今の社会性を反映させたストーリーで、言うなれば社会風刺を痛烈に描いたブラック・コメディ的1作。
そんな映画『ノット・オーケー!』を、ネタバレ含み徹底解説していきます!

映画『ノット・オーケー!』をネタバレ解説!

映画『ノット・オーケー!』は、ディズニープラスで配信されています。
監督のクイン・シェパードは、女優としても活躍し、監督としては本作『ノット・オーケー!』が2作目。
1作目は2017年公開の『BLAME』で、監督、主演、脚本、製作を務め、まずまずの評価を得ています。
主演は、ゾーイ・ドゥイッチ。
『ビフォア・アイ・フォール』の主演で知られる女優で、今回は一転し、陽気なキャラクターを演じています。
本作は、SNSを中心に回る今の社会に対して痛烈にブラックジョークを効かせたコメディ映画です。
主人公ダニーは自己承認欲求の強い女性として、バズりたいという思いを抱える中、誰しもがやりそうなちょっとした嘘がまさかの展開を迎えていく様を描く。
アメリカでは概ね好評となる評価となっている。

映画『ノット・オーケー!』の作品情報

原題Not Okay
監督クイン・シェパード
脚本クイン・シェパード
出演ゾーイ・ドゥイッチ
ミア・アイザック
ディラン・オブライエン
公開2022年7月29日
時間103分

映画『ノット・オーケー!』のあらすじ(ネタバレなし)

主人公ダニーは、炎上している。
物語はそんな結末から過去に遡って、炎上の経緯を描いていく…
ダニーは、編集部の画像編集担当の冴えない女性。
憧れるのは、会社の陽キャ男子のコリン。
そしてリア充ぶりを発揮するLGBTQのライターたち。
ダニーも本当はライターになりたいと願うも、その思いは上司に却下される。
そんな彼らを尻目に、自分の冴えない日に嫌気がさしていたダニーは、自分もバズって日の目を見るためにSNSでパリのライター・プログラムに招待されたという嘘の投稿をSNSで行う。
しかしその嘘が、とんでも無い事態を招いてしまう…

映画『ノット・オーケー!』のキャスト

  • ダニー・サンダース/演:ゾーイ・ドゥイッチ
    自己承認欲求が高い主人公。彼女のついた嘘によって、とんでもない事になる。
  • ローワン・オルドレン/演:ミア・アイザック
    ゾーイが憧れを抱くティーンのインフルエンサー。銃乱射事件の被害者。
  • コリン/演:ディラン・オブライエン
    ゾーイの同僚。チャラ男でインフルエンサー。

以下より、映画『ノット・オーケー!』のネタバレが含まれます。

映画『ノット・オーケー!』は、人によって捉え方が異なる?!

この映画は、男性と女性、インフルエンサーと一般人、見る人それぞれの境遇によって捉え方が異なる作品です。
おそらく、インフルエンサーにとってはかなり共感性の高い内容になっていると思われます。
一方で、TikTokやInstagramによって、1億総インフルエンサーとも呼ばれる今の時代、一般人にも強い発信力を伴う時代になった昨今…
その時代を見事に捉え、痛烈なブラックジョークとして描いたことで、アメリカなどでは高い評価を得ています。
そんな本作『ノット・オーケー!』は、どんな映画なのか…
主人公ダニーのこじれ具合をネタバレ含んで解説していきます!

冒頭の痛烈なメッセージ

主人公ダニーのこじれ具合、これは映画が始まる前からいきなり始まります。
それは、配給会社であるサーチライト・ピクチャーズのロゴすら出る前。
本当の本当に、冒頭。
とあるメッセージが出現するのです。
クラブや、トラウマとなる悲劇的な出来事が劇中では描かれるので、その注意喚起の一文。
そしてその下に、「不快な女性の描写が描かれます。視聴にはご注意を」という前代未聞の言葉が並びます。
当然、この映画はコメディですので、冒頭からいきなり内容を皮肉ってからスタートするというとんでもないスターを切ります。
まさしくこのメッセージは映画の内容を示唆するもので、言ってしまえば、とんでもなくウザイ女性が登場するということ。
それがこの映画の肝でもあり、1番の見所でもあるのです。

あなたは共感する?ダニーの承認欲求。

この映画が賛否両論となる、意見が分かれるところは、やはり主人公ダニーの承認欲求。
果たして、このダニーという人物に関して…
あなたは共感できますか?
もしくは、全くもって拒絶を示してしまうのか…
それによって、この作品の評価は大きく分かれることになるはずです。
さらに自己顕示欲も強く、一般的に見ればこの主人公ダニーは、冒頭の注意喚起の如く、とても不快な女性の典型的なものと映るでしょう。
しかしこれまでの映画の主人公と言えば、品行方正で清く正しく的なイメージがより強かった為、ここまでイメージの悪い主人公で描く作品として、それもまた映画として高い評価を獲得していたのでした。

物語としてはとても陳腐(あらすじネタバレ)

この作品『ノット・オーケー!』は、起承転結こそしっかりしているものの…
ストーリーとしては、とても陳腐です。
主人公ダニー、彼女はSNSでバズる事を目的に、パリに行くという嘘のポストを行います。
しかしその翌日…
まさかのパリで無差別爆弾テロが発生。
皆が心配して、一転ダニーはテロ被害者としてみんなから心配されるのでした。
そして憧れていたライター業も、その経験を元に、書いて欲しいと依頼され、憧れだった職業にも就くことが出来たのです。
そして、自分のSNSの投稿が嘘だというタイミングを完全に失ってしまうのでした。
しかしライターとして仕事をするのにも、所詮嘘なので、詳しく描く事はできません。
そこでダニーは、テロ被害者の会という集団セラピーに通います。
そのセラピーで出会った1人の少女。
彼女は学校の銃乱射事件の被害者。
そしてその経験を糧に、銃社会のアメリカに銃規制をもたらし、銃の根絶をする活動家として有名だったのです。
そんな彼女と親友になり、彼女の言葉を踏襲して、ダニーは自身の記事として執筆します。
すると、ダニーも一躍インフルエンサーとして有名になるのでした。
しかしながら、当然彼女の嘘はバレてしまいます。
暴露記事を自分で書くか、他人に書かれるか…
その二者択一しか選択肢はなく、ダニーは自身で謝罪記事を書きます。
その結果、当然ながら炎上します。
そして、その騒動は冷める事なく、ダニーは後悔して物語は終わるのです…

要するにこの映画は、嘘をついて、調子に乗って、それがバレて後悔する、ただそれだけの物語なのです。
自業自得。自己顕示欲、自己承認欲求が強すぎた為、それをただ後悔する。
救いもなければ救いたいとも思えない、そんな女性の物語なのです。

まとめ

映画『ノット・オーケー!』は、救いようの無い女性の物語。
あなたはこんな女性を共感する事はできますか?

インフルエンサーなら、共感できるのでしょうか?
とはいえ、こんな感じの悪い女の子を、見事に主人公として演じ切ったゾーイ・ドゥイッチは素晴らしいパフォーマンスをしたと言えるでしょう。
彼女の代表作の一つでもある『ビフォア・アイ・フォール』などを見るからに、この演技は確かに素晴らしい。
でも映画としては、多少なりとも救える部分があっても良かったのではないか…
そう感じてしまいます。
あまりにも、この状況だと救いようが無いのです。
バズるためには手段を選ばない。
確かに今のユーチューバーなどにも通じるのかもしれませんが…
自業自得。
全てはそれに尽きる。
まさしくそんな物語、それが『ノット・オーケー!』という映画です。

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