2023年3月17日(金)に公開される庵野秀明監督作品【シン・仮面ライダー】。仮面ライダーの生誕50周年を記念して製作された本作は、庵野監督による“令和版”仮面ライダーが描かれ、作品へのリスペクトも忘れずに新しい“仮面ライダー”の形が表現されています。今回はそんな映画【シン・仮面ライダー】のスピンオフ漫画として連載されている漫画【真の安らぎはこの世になくーシン・仮面ライダー SHOCKER SIDEー】のあらすじをネタバレ紹介していきます!
漫画【真の安らぎはこの世になくーシン・仮面ライダー SHOCKER SIDEー】の作品情報
タイトル | 真の安らぎはこの世になく ーシン・仮面ライダー SHOCKER SIDEー |
漫画脚本 | 山田胡瓜 代表作:AIの遺電子 |
作画 | 藤村緋二 代表作:神さまの言うとおり(原作:金城宗幸) |
原作 | 石ノ森章太郎 |
映画【シン・仮面ライダー】脚本 | 庵野秀明 |
監修 | 八手三郎 |
掲載誌 | 週刊ヤングジャンプ |
漫画【真の安らぎはこの世になくーシン・仮面ライダー SHOCKER SIDEー】のあらすじネタバレ
ネタバレ①:いじめられていた友人を助けいじめの標的となる
緑川イチローは、放課後に転校生のマモルと遊ぶのが日課でした。しかしマモルは同級生たちからいじめられており、ある日イチローはマモルをかばって同級生たちに注意をします。教師に相談するも相手にされず、悶々と過ごすイチローですが、翌日からいじめの標的はマモルではなくイチローへうつることに。友人のマモルも彼を無視するようになり、学校で孤立していくイチローでした。
ネタバレ②:最愛の母が亡くなり生活が一変する
学校に居場所がなく、悩んでいたイチローを見かねた母・硝子は、彼を優しく抱きしめどんな時でも味方だと支えてくれました。優しい硝子に励まされたイチローは、改めて母親の偉大さを感じるのですが、その矢先、通り魔に襲われた硝子が危篤状態に。脳に重い障害を負ってしまった硝子を救うため、父・弘は自身の研究にのめり込んでいくことになりました。しかしそんな弘の願いも虚しく、硝子は命を落としてしまうことになります。
ネタバレ③:“SHOCKER”の施設で生活をはじめる
硝子を失った緑川家の生活は一変し、父・弘は「今までの人生を捨てて、世界を変える人間になるんだ」とイチローを“SHOCKER”の施設へ連れていきました。そこでケイと呼ばれる“外世界観測用自立型人工知能”のロボットに出会います。ケイは「暴力のない世界」を願うイチローに賛同し、彼の願いを叶えるための手伝いをすると宣言。こうしてイチローは愛の秘密結社・SHOCKERの一員となるのでした。
ネタバレ④:改造人間のクモやサソリと交流するイチロー
ケイから“SHOCKER”の一員としての教育を受ける日々を送るイチローは、組織の掃除屋であるという「クモ」と殺し屋の「サソリ」と学友になりました。2人はともに改造人間ですが、真面目で実直なクモと、明るい性格のサソリと交流を持つうちに“SHOCKER”での生活にも慣れていくイチローでした。しかし“SHOCKER”の傘下である軍事企業の「FAUST」による反乱が起きてしまいます。
ネタバレ⑤:重傷を負って父・緑川弘にプラーナ手術をされる
「FAUST」で幹部をつとめるクラークによって拉致されてしまった弘とイチロー。クラークとの戦いによってイチローは胸部に銃弾を受け、瀕死の状態になってしまいました。危険な状態にあるイチローを救うべく、弘は“人類を死の恐怖や病から救う”という新技術・プラーナを施します。弘のおかげで一命を取り留めたイチローは、体の変化を感じながら“SHOCKER”の構成員として活躍していくことになりました。
主人公・緑川イチローは映画【シン・仮面ライダー】のラスボス?
漫画【真の安らぎはこの世になくーシン・仮面ライダー SHOCKER SIDEー】は「映画【シン・仮面ライダー】の作中最大の敵と、“SHOCKER”を描いたダークヒーロー・ライジング・ストーリー」と謳われています。この「映画【シン・仮面ライダー】最大の敵」というのが、緑川イチローであると言われていました。漫画内で“絶望派”と呼ばれるイチローたちは、それぞれが絶望を味わったことで「より良い世界」を作りたいと考えています。“暴力のない世界”を願うイチローですが、弘の施術によって人ならざる力を手にしたイチロー。
漫画の第1話で「世界を変える前にSHOCKERを変えよう」「人類の幸福のために…!」というイチローのセリフからも、彼は“SHOCKER”に属しながら何らかのアクションで革命を起こすのではないかと推測されます。イチローが母の死から決意した、「暴力のない世界」を実現するため邁進するなか、どのように仮面ライダーの敵へとなっていくのか……作品の見どころとなっています。
緑川イチローは“十字仮面(クロスファイヤー)”に変身する?
漫画の冒頭でイチローは仮面のようなものを身につけていました。その仮面には十字のデザインが施されており、ファンの間では「十字仮面(クロスファイヤー)」を思い浮かべる人もいるようです。「十字仮面(クロスファイヤー)」といえば、子ども向けでバイクに乗る特撮ヒーローものを企画するなか生まれたもので、石ノ森章太郎さんがデザインを製作し【十字仮面】というタイトルで放送が開始される予定でした。
しかしそのあと石ノ森さんの「もっとグロテスクなものを」という発案により、ドクロをモチーフにした【スカルマン】が生まれ、【十字仮面】は廃案に。結局【スカルマン】はモチーフがドクロであることから却下となり、バッタをモチーフにした【仮面ライダーホッパーキング】こと【仮面ライダー】が誕生したのでした。
つまり【十字仮面】は【仮面ライダー】の前身としてデザイン、企画されたものなのですが、今回緑川イチローが何らかのライダースーツを身につけているような描写があり、ちらりと見えるヘルメットのデザインから【十字仮面】の登場を期待するファンも多いようです。
まとめ
“ダークヒーロー・ライジング・ストーリー”と謳われている漫画【真の安らぎはこの世になくーシン・仮面ライダー SHOCKER SIDEー】。煽り文句の示す“ダークヒーロー”とは、緑川イチローが変身するであろう「十字仮面」に酷似したヒーローを指すのではないかと言われています。母親の死を経験し、世界に絶望したことから“SHOCKER”の思想に呑まれ、そこでさらに自分の確固たる願いを確立していったイチロー。彼がどのように映画【シン・仮面ライダー】で描かれるのか、演じる森山未來さんの演技とともに注目したいですね!