映画【スウィーニー・トッド】のネタバレ!人肉パイがグロそうでNetflix視聴を躊躇してるあなたへ

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映画【スウィーニー・トッド】のネタバレ!ポスター

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2008年1月に公開された映画『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』、懐かしいですね……。1990年公開『シザーハンズ』以来、タッグを組むたび注目を集めていたティム・バートン×ジョニーデップによるミュージカルホラーである今作。公開当時の注目度はかなり高いものでした。ジョニーデップって、当時全盛期でしたから。

当時高校生だった筆者「う〜ん、ご飯食べながら観ないほうがいいよ!」なんて、醤油皿より浅い感想しか抱けなかったのですが……。Netflixtに上陸した本作を改めて鑑賞してみると、なんとも新鮮な感情が渦巻いて……、悲しいようなサッパリしたような不思議な余韻を得ることができました。

本記事では、映画『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』のあらすじをネタバレ付きで紹介していきます!

映画『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』がNetflixに登場!

本作『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』の監督ティム・バートンは、学生時代にスウィーニー・トッドのミュージカルに出会います。結末を含めた脚本に惚れ込んだ彼は、そのあと何度も劇場に足を運んだそう。 スウィーニー・トッドの映画化はティム・バートンの若き日の夢でもあったのです。

動画でもわかるように、本編はどっぷりと暗い画面が続きます。これはモノクロフィルムで見せているわけではなく、ダークトーンの衣装、セットを駆使してこの雰囲気を演出しています。1920年代の映画界では、コントラストをあえて強くして重厚な映像を作る手法が流行しました。その「ドイツ表現主義」を現代に持ち込んだのが本作の楽しみポイントの一つでもあります。

劇中の血液は、よくみるとオレンジ色。赤よりも黒に映える朱色を血糊に使うことで、血の印象をより濃くしているのです……。ここまで筆者、超早口。鼻息荒めです。

映画『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』のキャストを紹介

ベンジャミンパーカー

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本記事に取り掛かっていてもう一つ思い出したのですが、当時『スウィーニー・トッド』の観賞後の筆者、「ティム・バートンとジョニー・デップはさ〜、一回距離置いたほうがいいよね〜」なんて話しながら帰りました。つまり、胸が焼けるのです。彼らがタッグを組めば必ず生まれる、あのグロテスク。「救いのない悲劇をどのようにしてエンタメに昇華するか」は、まさに監督の力量であり、映画の醍醐味でもあると今では思うのですが……。

本作の本筋である「悪魔の理髪師の“怒り”」に、子供だからピンと来ていなかったのだと思います。底無しの怒りに人生を狂わされた男の物語。これをミュージカルに成立させちゃうんですから。キャスト、文句なしですよ……!

ベンジャミン・バーカー/ジョニー・デップ

ジョニーデップ

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フリート街一の腕を持つ理髪師、ベンジャミン・バーカー。美しい妻と愛らしい娘の3人家族で暮らしていましたが、美貌の妻を狙う判事によって家族は引き裂かれ、ベンジャミンはオーストラリアへ流罪。15年ものあいだ拘留され脱獄、フリート街に戻るところから本作は始まります。

長い年月を経て、一体家族はどうなったのか。ベンジャミン演じるジョニー・デップ、やけにシャウトが上手いと思ったら、バンドを組んでいた過去があったのだそう。

ラヴェット夫人/ヘレナ・ボナム=カーター

ヘレナ・ボナム=カーター

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15年前にベンジャミンが営んでいた理髪店の場所で、一人パイ屋を切り盛りしている女店主。フリート街に戻ったベンジャミンと出会うことで、物語の舵が切られます。

ラヴェットを演じるのは、お馴染みのヘレナ・ボナム=カーター。貧困に喘ぐフリート街の様子を彼女がそのまま反映していて、常に不満と怒りに満ちています。歌声もかなり迫力があって、いつになく大竹しのぶ感が強い……!

ターピン判事/アラン・リックマン

アラン・リックマン

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本作の悪役、ターピン判事。好色で、かなり卑怯。豪邸に住めるほどの権力を利用して、ベンジャミンを流刑にした張本人です。

スネイプ先生……ですよね!ああ、びっくりした、違う人かと思いました。通常運転で感じ悪い役どころ。アラン・リックマンが効いています!

ジョアンナ/ジェイン・ワイズナー

ジェイン・ワイズナー

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ベンジャミン・バーカーの引き裂かれた一人娘。ターピン判事の暴挙の後、なんと彼の養女にされて屋敷に軟禁されています。窓越しに出会った船乗りと惹かれあっていることがターピンにバレてしまい、無理矢理妻にさせられそうになるのです。きっつ……。

本作でのずば抜けた歌唱力がかなり目立つ、ジェイン・ワイズナー。演技も素敵でしたが、残念ながら映画出演は『スウィーニー・トッド』のみ。彼女の本流は歌手のようです。

アンソニー/ジェイミー・キャンベル・バウアー

ジェイミー・キャンベル・バウアー

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本作のドタバタボーイ。脱獄してフリート街に戻ったベンジャミンを助けた船乗り、アンソニー。屋敷の窓辺にたたずむジョアンナに惹かれ、駆け落ちの計画を立てます。

モデル出身のジェイミー・キャンベル・バウアー。かつてはDiorのショーにも参加していました。本作の役どころでは、いかにもビジュアル担当という感じで考え無し。トワイライトシリーズが代表作。

映画『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』のあらすじをネタバレ!

フリート街の悪魔の理髪師

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キャストの紹介のあとは、いよいよ映画『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』のあらすじをネタバレ付きで紹介していきます!

もし筆者のように、公開当時に映画館で鑑賞してゲンナリしたことのある方。酸いも甘いも噛み分けて「失意」を体得した今、もう一度本作にチャレンジしてみてもいいかもしれませんよ……!あ、「ご飯食べながら観ないほうがいいよ!」。

15年ぶりに帰郷して知る“フリート街の現実”

舞台は中世ロンドン“フリート街”。ベンジャミン・バーカーは、船乗りのアンソニーの協力で街の港に到着します。15年前ベンジャミンは、彼から美貌の妻ルーシーを奪おうと企てたターピン判事に無実の罪を被せられ、オーストラリアへ流罪されたのです。

つまり逃亡中の身であるベンジャミン。“スウィーニー・トッド”と偽名を名乗り、かつて営んでいた理髪店に戻ります。その場所は今ではラヴェット夫人がミートパイ店をひとりで切り盛りしていました。昨今の不景気からクズ肉すら手に入らず、パイの味は激マズ……。

そこでベンジャミンは自分の流刑の後、妻ルーシーがターピンに弄ばれ、砒素を呑んで自殺したこと、娘ジョアンナは今でもターピンに軟禁されていることを聞かされます。現状を知ったベンジャミンは復讐を決意。フリート街に溶け込むべく、理髪店を再開します。

一方、ベンジャミンを助けたアンソニーは、屋敷の窓辺に顔を出すジョアンナと惹かれ合います。ターピン判事はそれに気づき、彼を追い払うのでした。

街に溶け込みながらも復讐は始まっていた……

ベンジャミンは、見せ物を披露する理髪師ピレリが売っている発毛剤がインチキであることを暴きます。そしてひょんなことから、ギャラリーの前で髭剃り対決をすることに。そこで取り出した自慢の剃刀と鮮やかな手つきを見たピレリは、この男が15年前に流刑されたベンジャミンではないかと感づきます。

後日、ベンジャミンの店を訪れるピレリ。この秘密を隠す代わりに、売り上げの半分を寄越すように脅迫します。復讐の枷でしかないと判断したベンジャミンはピレリを殺します。彼の最初の殺人でした。

一方パイ屋では、ピレリの付き人をしていた幼い少年トビーに同情したラヴェット夫人が、彼を養子として引き取ることを決めていたのでした。

髭剃り競争の噂を聞きつけ、ジョアンナに結婚を迫っているターピン判事がベンジャミンの店にやってきます。思わぬ好機。ベンジャミンはターピンのどを掻き切ろうとします。するとそこにアンソニーがバーン。「スイマセーン!ジョアンナとの駆け落ちのことなんですがー!」。

もちろんターピンは激怒。店を出ていきます。機会を逃したベンジャミンの怒りは、コントロール不能になっていきます。店に来た客を次々殺し、遺体は階下のパイ屋でラヴェットが美味しいミートパイに……。

二人してそんな憂さ晴らしをしている間に、ジョアンナは駆け落ち計画を知ったターピンによって精神病院に送られているのでした。

上っ面の成功。心は怒りで曇り続ける

遺体を使った人肉パイは大評判。なんの肉かも知らずに、店は大繁盛です。裕福になってきたラヴェットはトビーとベンジャミンの3人で家族を作ることを夢見るようになりました。怒りと失意で頭がいっぱい、上の空のベンジャミン。

ところでここのところ、店の周りを乞食風の身なりの女がうろつくようになりました。ラヴェット夫人はなぜか過剰に反応。女を追い返します。ジョアンナを助け出す計画を立てるアンソニー。それを知ったベンジャミンは計画を利用してターピンを殺害するとこを決意します。

ベンジャミンはターピンへ、駆け落ち計画を密告する手紙を出し、店におびき出すのででした。

スウィーニー・トッドの復讐は佳境へ

ラヴェット夫人のパイ屋には、近所住民から異臭の苦情が出始めていました。監査に来た役人を慣れた手つきで殺害するベンジャミン。いつものように回転椅子で、階下のパイ屋に遺体を直送します。夫人の養子になり、彼女を信頼していたトビー少年が運悪くそれを目撃。人肉パイのことを知ってしまいます。

一方、アンソニーはジョアンナを助け出すことに成功。変装させた彼女を、ベンジャミンの理髪店にあるトランクに隠します。その後、理髪店の周りをうろついていたあの女も、ベンジャミンの店に現れます。ベンジャミンと鉢合わせる女。彼女が何か言おうと口を開いた瞬間、ベンジャミンは彼女の喉を掻き切ります。これからターピンがここに来ます。復讐の邪魔なのです。

女を遺体を始末したところにターピンがやってきました。ベンジャミンは彼に嘘をつき、髭剃りを申し出ます。無防備に髭を剃られているターピンに、ベンジャミンは自分の正体を明かします。すかさず喉を掻き切り、殺害。復讐は、達成されました。

映画『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』の結末は……

スウィーニー・トッドとラヴェット夫人

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地下の精肉場に向かったベンジャミン。虫のように殺した浮浪者風の女、彼女の顔を見て、妻ルーシーであることに気付きます。なんということでしょう。「ルーシーは死んだ」と言っていたラヴェット夫人の嘘。彼女にとって、美貌の妻ルーシーは邪魔な存在だったのですね。どうしても3人家族を作りたかったのです。

激怒したベンジャミンは、ラヴェットとワルツを踊ると見せかけ、彼女をオーブン窯へ放り込りこみます

一連の出来事を回避するために逃げていたトビー少年が地下にやってきます。惨劇を見たトビー少年、優しかった夫人も燃カス。トビーは剃刀をベンジャミンの喉にあてがいます。それを静かに受け入れるベンジャミンは、妻ルーシーの亡骸をしっかりと抱えます。これ以上痛いことなんて、もう起きないでしょうから……。

ベンジャミンの首から血がゆっくりと流れていきます。泣いているようにも見えますし、彼の中の膿が流れていくようにも見えるラストです。

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