ターミネーター最新作「ターミネーターニューフェイト」が11月8日に公開されます。
本作は1985年公開のターミネーター、1991年公開のターミネーター2の正統な続編ということでジェームズ・キャメロンが監督として再度メガホンを取る作品となっています。
28年の時を超えて、さらなる名作が公開されることになるでしょう。
ジェームズ・キャメロンの他にも、アーノルド・シュワルツェネッガーやリンダ・ハミルトンといった往年の名優が再度ターミネーターシリーズのために集結しています。
今回は、その原点でもある1985年の「ターミネーター」をおさらいします。
1985年公開の「ターミネーター」のあらすじ
人類と機械が戦争をしている2029年、人類軍の指揮官を務めるジョン・コナーは機械が送り込んでいる人と見分けのつかない機械ターミネーターの存在に苦労していた。
そんな未来から1984年の現在に、人類軍の指揮官を務めるジョン・コナーの母親であるサラ・コナーの命を狙うために、人と見分けのつかないターミネーター「T-800」がサラ・コナーを1984年の段階で殺害するために未来から送り込まれてきた。
T-800が来た頃と同じく、ジョン・コナーの指示でサラ・コナーの命を守るために未来からきたカイル・リースは、サラ・コナーの周りで友人が殺害されていく状況を守っていく。
ターミネーターから逃れるためにパトカーを強奪したカイルとサラは警察に捕まってしまう。カイルは近未来の話をするも警察には信用されずに、サラも精神科医に鑑定を受けさせられる。
二人が警察にいると分かった無敵のターミネーター「T-800」は、警察署を壊し、警察官を次々と殺害し、サラの命を狙う。
サラ・コナーはまだ頼りない
ターミネーターシリーズのサラ・コナーというと、銃器を操りとてもかっこいいというイメージを持っている人も多いと思いますが、1985年のターミネーターの初回版では、普通の大学生として登場しています。カイルに息子であるジョン・コナーからカリスマ的な指導者の母親だと聞いても、自分はそんな人間ではないと否定しています。
なかなか死なないT-800
ターミネーターシリーズでの見どころは、殺戮マシーンであるT-800がサラ・コナーの命を狙うために、執拗に追いかけてくるところです。
タンクローリーを強奪してカイルとサラを追跡してくるT-800は、カイルたちの打った銃弾がタンクローリーに当たり爆発します。爆発に巻き込まれてT-800は人の皮膚が全て剥がれてしまっても追いかけてきます。
金属の加工工場に逃げ込んだカイルたちを追いかけていくのに、下半身がプレス機に押しつぶされても、上半身だけで追いかけてくるところは、ターミネーター2のT-1000にも受け継がれています。
ジョン・コナーはカイルの息子?!
ややこしいのですが、次回作や最新作につながってきますので押さえておきましょう。
1985年のターミネーターで未来からT-800と同時に来たカイル・リースは、サラ・コナーを憧れの存在だったと言います。
未来で人類の指揮をとるジョン・コナーはサラ・コナーの息子ですが、父親はカイル・リースとなります。
未来の世界では、ジョン・コナーはカイルが父親だということを知っていて、未来から過去へカイルを送ります。
主要キャスト
T-800/アーノルド・シュワルツェネッガー
2029年の未来からサラ・コナーを殺害するために送られた機械。
ジョン・コナーが生まれてこない未来を創るために機械軍が未来から送ってきた。感情がなく、サラ・コナー本人を殺害するためには手段を選ばない。多くの人を殺害する。
サラ・コナー/リンダ・ハミルトン
アルバイト先に遅れてきたり、気弱だったりする普通の大学生。しかし将来、核戦争後に機械軍に立ち向かう人類軍の指揮官であるジョン・コナーの母親だということをカイルから知らさされる。
信じられないとも思いながら、友人をT-800に殺害されたり、保護された警察署にT-800が乗り込んできたりすることで、強くなるという選択をする。
カイル・リース/マイケル・ビーン
ジョン・コナーの指示で未来からサラ・コナーをT-800の手から守るためにやってきた。
サラ・コナーとT-800から逃亡する中で、サラと恋人関係となる。
シルバーマン博士/アール・ボーエン
サラとカイルが収監された警察署に、サラとカイルの言っていることが常軌を逸しているために呼ばれた精神科医。
彼らの話を興味深いと思いながら聞いているが、現実的に信じがたいためなだめるようにする。
実はターミネーターシリーズに連作で登場する人物で名脇役。
ターミネーターシリーズの原点
1985年のターミネーターは、現在まで連続ドラマや映画として続いているターミネーターシリーズの原点とも言えるでしょう。しかし、名作の雰囲気を感じる部分もある一方で、時代を感じるものもあり、まだまだ未完成ともいえる作品です。
サラ・コナーを電話帳で調べる
未来から来たT-800がサラ・コナーの居場所を調べるのに、公衆電話の電話帳を使って、同姓同名を次々と殺害するというシーンがあります。
テレビのニュースでサラ・コナーが見ていて、友人からサラ・コナーが死んだという事件を見て、自分も狙われるのではと感じるのですが、電話帳で調べるというところに時代を感じます。
物語中盤では静かな展開 とにかくT-800が人を殺しまくる
名作の片輪を見ることができるターミネーターですが、本作は少し物語中盤では少し静かな展開が続きます。序盤から中盤にかけて、T-800が人を殺すシーンが多くあり、心臓の悪い人には注意です。
未来の機械VS人類という現在に通じるものも感じる
人類が開発したAI「スカイネット」が、人類が制御できない状態となり、人類抹殺を企てるという未来の設定はAIが発達してきた現在にも警鐘を鳴らすものとなっています。スカイネットが核ミサイルを勝手に発射し、機械によって人類が抹殺されかかっている未来というのは1985年当時、東西冷戦によるアメリカとソ連の核開発にも危機感を持ったものと言えるでしょう。
こうした世界観を作った原点を見るということでもいいと言えます。
私個人としては「ターミネーター2」が名作ではないかと思います。1985年の「ターミネーター」から続いているものもあるため、本作も見ておくと、最新作もより楽しめるでしょう。