映画の黄金期と一般的に言われているのは、実は1980年代です。
今見ても、意外と違和感なく鑑賞が可能であり、時代を感じつつも逆に新しさもある。
CGが発達した現在でも、面白いと感じる1980年台の名作映画をピックアップしました!
1980年代の名作オススメ映画
今に通じる映画の根幹は、ほぼ80年代に生み出された作品によって作られたと言っても過言では無いくらいに、とても重要な映画が軒並み輩出された1980年代。
今回は、最初ということもあり、あえて狙ったピックアップにしています。
名作あり、駄作あり、意外な作品もあり、筆者の独断と偏見によるチョイスですので、悪しからず!
とはいえ1980年代の良さを、存分に発揮したラインナップになっているのでは無いでしょうか?
月いち程度に、毎回少しづつ作品を増やしていく予定ですので、今回のラインナップに異議を唱えるのであれば、また来月以降も是非チェックしてみてください!
徐々にではありますが、納得のラインナップになっていくことをお約束します!
ダイ・ハード
監督:ジョン・マクティアナン
主演:ブルース・ウィリス
公開:1989年2月4日
アクション映画の根幹を成す名作中の名作!
現代に至るまで、アクション映画の常識を新たに作ったとも言える、時代を超える名作『ダイ・ハード』。
主人公ジョン・マクレーンが1人で、テロリストなどの悲惨な現場をどうにかこうにか乗り越えていくという、不屈の精神が白眉となるアクションシリーズ。
その1作目となる本作。
この映画はブルース・ウィリス主演の、ただのアクション映画という印象が今では強いでしょう。
しかしこの映画が世に出る前は、アクション映画といえば、アーノルド・シュワルツェネッガーやシルベスター・スタローンの様に筋肉が凄いいわゆるゴツい俳優が、軍人などを演じ現実味の少ない世界で暴れるといった物が主流でした。
しかし、この『ダイ・ハード』が公開した後、アクション映画は大きな転換期を迎えます。
それまでのセオリーだった筋骨隆々な役者ではなく、至って普通の主人公が妻に会うという、簡単な理由で活躍を遂げる。
アクション映画のそれまでの常識を、覆してしまったのです。
この『ダイ・ハード』が及ぼした影響はこれだけではなく、悪役も描き方が変わります。
単純にわかりやすく悪だった存在が、そこに理由がつけられる様になり、頭が切れるといった様々なタイプの悪役がこの作品を境に登場する様になったのです。
単純に、この『ダイ・ハード』の悪役であるアラン・リックマン演じるハンス・グルーバーは、ダース・ベイダー以来の最高の悪役と言われる程に賞賛を集めています。
この『ダイ・ハード』の登場で、アクション映画は革新的な進化を遂げることになり、まさしく時代を変えた1作。
この映画が世に出なければ、今のアクション映画はここまでの進化は遂げていなかったとさえ言われるほどに、全てにおいて多大なる影響を及ぼしている作品です。
しかし『ダイ・ハード』は、シリーズを経ていく度に評価も下がっているので、今の印象とは大きく異なっているのも、この作品の面白い部分と言えるでしょう。
スターウォーズ 帝国の逆襲
監督:アーヴィン・カーシュナー
主演:マーク・ハミル
公開:1980年6月28日
歴史に残る悪役の正体!
1作目の『新たなる希望』は、1977年に公開し、その続編となる2作目が『スターウォーズ 帝国の逆襲』。
ヨーダが初登場し、前作ではあまり登場しなかったライトセーバー・バトルもふんだんに盛り込まれている、SF映画の金字塔とも言える作品。
悪役として、今も多くが語り継がれているダース・ベイダー。
その存在感は、まさに圧巻で、これぞ悪役と言ったところ。
そして、その正体を知った時、見る者全てを驚愕させた衝撃。
遥か昔の宇宙のどこかの物語。
スペースオペラの金字塔、1980年代に公開したとは思えない、重厚な作品です。
共和国軍と帝国軍の争いを描く、スター・ウォーズ史のど真ん中の物語。
ブレックファスト・クラブ
監督:ジョン・ヒューズ
出演:エミリオ・エステベス、ポール・グリーソン、アンソニー・マイケル・ホール、ジャド・ネルソン、モリー・リングウォルド、アリー・シーディ
公開:1986年5月3日
青春映画といえばこれ!
高校生の青春映画と思い浮かべると、まず最初に挙がってくる名作映画といえば、間違いなくこの映画と言えるのが『ブレックファスト・クラブ』。
不良にスポーツマンに優等生に陰キャに陽キャ、普段の高校生活ならば、絶対に交わらない様な人たちが、補習で休みの日に登校する1日を描いた作品。
普段の学校なんだけど、休みで誰も居ない日だからこその非日常感。
そんな中で、次第に芽生えていく奇妙な友情。
そして、いつしか団結していく…
若い世代が見れば共感する、大人が見れば懐かしい、世代によってこの映画に対する価値観が絶対に変わっていく、普及の名作青春映画と言える1本です。
ハワード・ザ・ダック/暗黒魔王の陰謀
監督:ウィラード・ハイク
出演:リー・トンプソン、ジェフリー・ジョーンズ、ティム・ロビンス
公開:1986年12月6日
元祖マーベル映画!
実は、製作総指揮にジョージ・ルーカスが参加している、元祖マーベル映画となる『ハワード・ザ・ダック/暗黒魔王の陰謀』。
勿論、80年代の作品なので、現代のマーベル作品とは大きく異なる内容です。
血キュとは遠く離れた惑星で過ごしていたハワード・ザ・ダックが、突如地球へと舞い降りてくるというストーリー。
ヒーローもの、というよりはコメディ色が強く、SFとは言いづらい。
でも、これぞ80年代の映画といういなたさが、とっても魅力的な作品です。
ヒロインを務めたのは、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズでお馴染みの、リー・トンプソンが務めています。
良くも悪くも、この映画は1980年代を象徴する1本と言える作品です。
白眉は、可愛いおしりです!
ちなみに、MCU版のハワード・ザ・ダックとの繋がりはありませんので。
でも、観ておくと良いかもしれません…
幽幻道士 キョンシーズ
監督:チャオ・ツォンシン
出演:シャドウ・リュウ
公開:1986年
日本ではTV放映され大ブームに!
香港映画の霊幻道士シリーズのパロディとして製作された、アジアンゾンビとも言えるキョンシーの台湾映画版。
日本では、本シリーズの霊幻道士よりも圧倒的に幽幻道士シリーズが人気でした。
ちなみに、霊幻道士シリーズは、香港映画ということもあり、よりカンフーやアクション要素が強めです。
中でも、幽幻道士シリーズでヒロインを務めたテンテンは、爆発的人気で、一時期は日本でも芸能活動をしていたほど。
メインキャラクターは、チビクロ、スイカ頭、デッパ、チビトラの4人。
金おじいさんと、孫娘のテンテン。
お札を剥がした事で大きな騒動となってしまう様を描く、ホラー・アクション・コメディ。
足を曲げずにピョンピョン飛んでいくキョンシーは、当時の子供たちはみんな真似したのではないでしょうか。
息を止めるなどの回避方法があり、緊迫した展開もこの作品の肝でした。
シリーズはとても人気があり、映画としてのシリーズが終わると、日本のテレビ局であるTBSが出資して続編が新たに製作されるなど、爆発的にブームとなっています。
1980年代の日本の映画を語る上では、絶対に外せない作品です。
トップガン
監督:トニー・スコット
出演:トム・クルーズ、ケリー・マクギリス、ヴァル・キルマー、アンソニー・エドワーズ、トム・スケリット
公開:1986年
若きトム・クルーズの代表作!
現在も一線級で活躍し、出演作が常に話題作となるハリウッドでもトップクラスの地位を確立するトム・クルーズ。
彼のかかりし頃の代表作で、36年ぶりに続編が製作されたことでも話題の『トップ・ガン』。
戦闘機を実際に飛ばして撮影された、迫力満点の映像は唯一無二となる映画です。
この当時でも非常に大掛かりで撮影されており、映画に登場する戦闘機はこの為に用意されたものではなく、実際にアメリカ海軍で使われている実機が使用されています。
勿論、アメリカ海軍が全面協力して、実際に飛ばして撮影し、臨場感ある迫力が白眉となる作品。
この映画公開後に、アメリカ海軍への志願者が殺到するなど、ブームを巻き起こした大ヒット作品。
スタンド・バイ・ミー
監督:ロブ・ライナー
出演:ウィル・ウィートン、リヴァー・フェニックス、コリー・フェルドマン、ジェリー・オコンネル、キーファー・サザーランド
公開:1987年
80年代を代表する往年の名作
1980年代の映画といえば、と数え始めると、必ず最初の5本のうちに入るであろう往年の名作と呼ばれるに相応しい作品『スタンド・バイ・ミー』。
今は亡き伝説の俳優、リバー・フェニックスの出世作にして代表作としても有名。
子供たちがひと夏の大冒険をする様を描いた青春映画で、多くの人の心に残る名作。
当然ながら、筆者もこの映画に影響を受けて、当時の仲間たちだけで遠くの河原に行ったキャンプは、今も強く鮮明に記憶されています。
筆者は、この映画はリアルタイムで鑑賞してはいませんが、TVなどの地上波でも何度でも放映されているなど、その名作度は計り知れない程。
1980年代と区切らなくとも、映画史に残る名作のひとつです。
グーニーズ
監督:ロブ・ライナー
出演:ショーン・アスティン、ジョシュ・ブローリン、ジェフ・コーエン、コリー・フェルドマン、ケリー・グリーン、マーサ・プリンプトン、キー・ホイ・クァン
公開:1985年
キッズ版インディー・ジョーンズ!
1980年代は、インディー・ジョンズが生まれた年代です。
その影響もあり、様々なアドベンチャー映画がたくさん生まれたことでも有名です。
そんな中で、インディー・ジョーンズに匹敵する大ヒットとなったのが、この『グーニーズ』です。
今や、名優の1人となったジョシュ・ブローリンの長編映画デビュー作でもあるこの作品。
子供達だけで、危険な冒険に繰り出す様を描き、海賊たちが残した財宝を探すというのがテーマとなる。
ドキドキハラハラが詰まった、ワクワクなアドベンチャー映画として、今も多くのファンがいる名作の一つです。
バック・トゥ・ザ・フューチャー
監督:ロバート・ゼメキス
出演:マイケル・J・フォックス、クリストファー・ロイド、トーマス・F・ウィルソン、リー・トンプソン
公開:1985年
これぞ!普及の名作!
映画史に残る普及の名作といえば、まず、この映画が出ると言っても過言ではない、1980年代の代名詞的作品『バック・トゥ・ザ・フューチャー』。
マーティ・とドク、カルバンクラインの下着、スケボー、ギター、この映画からブームになったものは数知れず。
映画の歴史としても、SFといえば未来の話という映画界のセオリーを大きく覆した革新的な1作です。
現代劇の中に、タイムスリップを取り入れ、タイムパラドックスをストーリーに巧みに取り入れたことで、アクションとしても楽しめるものに。
この映画の魅力を語り始めると、キリがなくなるほどに、名作たる所以とも言える名場面の数々が存在する。
映画の魅力がたくさん詰まっている、映画の辞書的1本です。
ビッグ
監督:ペニー・マーシャル
出演:トム・ハンクス、エリザベス・パーキンス
公開:1988年
80年代には珍しい、女性監督による名作コメディ映画
女優出身の監督ペニー・マーシャルによる、ノスタルジックなファンタジーコメディ映画『ビッグ』。
今では名優として様々な作品に出演するも、若い頃はコメディ俳優として活躍していたトム・ハンクスによる80年代の隠れた名作的1本。
子供が大人になるという設定で、大人の世界なこがれる子供心が体現された様な物語。
ただのノスタルジックなコメディだけにとどまらず、心がじんわりと忘れかけた何かを思い起こさせてくれるような1本です。
レインマン
監督:バリー・レヴィンソン
出演:トム・クルーズ、ダスティン・ホフマン
公開:1988年
記憶を辿る旅
トム・クルーズの若かりし頃のヒット作、『レインマン』は映画史に残る名作に数えられる1作。
突如知らされた兄の存在、しかしその兄はアスペルガーで知的障害者。
そんな兄と突如旅をすることに…
最初は、父の死を知り財産目当てに面倒を見るはずが…
いつしか偽善だった2人の関係性に、朧げな記憶とともに唯一の肉親である絆の片鱗を感じる…
感動と笑いノスタルジーに包まれる最高の1作。
今も一部の映画ファンから、ベストオブベストに挙げられるほど、素晴らしい物語です。
ゴーストバスターズ
監督:アイヴァン・ライトマン
出演:ビル・マーレイ、ダン・エイクロイド、ハロルド・ライミス、シガニー・ウィーバー、リック・モラニス
公開:1984年
幽霊退治をコミカルに描いた唯一無二のSF映画!
始まりはここから。
約30年後に続編が始動し新たなタイムラインが、本格的にスタートした超自然的SF作品シリーズの1作目。
超巨大なマシュマロマンが登場するこの1作目は、謎の超常現象が起き調査するゴーストバスターズを描く。
大学で研究をするも、首になり、街の異変からゴーストバスターズを立ち上げる。
緑の食いしん坊なオバケ退治から始まり、現代に復活した『ゴーストバスターズ/アフターライフ』でも登場したゴーザが、本作のラスボスとなる。
いい加減でオタクなおっさん達が、世界を救うヒーローになる名作SFアクション!
スリーメン&ベビー
監督:レナード・ニモイ
出演:トム・セレック、スティーヴ・グッテンバーグ、テッド・ダンソン、ナンシー・トラヴィス
公開:1988年
3人の父親が奮闘するホームコメディ
1985年に公開したフランス映画。『赤ちゃんに乾杯!』のハリウッドリメイクとなる『スリーメン&ベビー』。
監督はレナード・ニモイ。
主演はトム・セレックら演じるピーターを中心とした男性3人で、独身貴族を謳歌していたマンションの前に突如として赤ちゃんが忘れられている…
そしていきなり、不慣れな子育てをするというもの。
主演のトム・セレックは、シットコム『フレンズ』のモニカの彼氏役リチャードとして、今の層には広く知れ渡っています。
ホームコメディとして人気を博していて、ザック・エフロンで現代版リメイクの話も進んでいる名作です。
しかしこの映画、実は映ってはいけないものが写っていると、世界中で話題になった事でも有名です。
果たしてその真相は…?
今も配信で鑑賞可能なので、是非探してみてください!
ベイビー・トーク
監督:エイミー・ヘッカーリング
出演:カースティ・アレイ、ジョン・トラボルタ、ブルース・ウィリス(声)
公開:1989年
若きジョン・トラボルタに注目!
子供の視点でストーリーが展開するコメディ映画『ベイビー・トーク』。
ジョン・トラボルタのフレッシュ&ワイルドな姿が印象的な作品。
赤ちゃんが喋るというのが、白眉となる。
このシリーズのヒットで、続編がこの後に2作品製作されています。
妹が喋る2作目、3作目では愛犬が喋るというもの。
赤ちゃんの声を、ブルース・ウィリスが当てているというのも見どころです。
しかし大抵の場合、本作は吹き替えで見た記憶があるという人が多いと思うので、是非字幕で鑑賞してみるというのもまた新鮮に感じてオススメです。
E.T.
監督:スティーブン・スピルバーグ
出演:パット・ウェルシュ、ヘンリー・トーマス、ディー・ウォレス、ロバート・マクノートン、ドリュー・バリモア、ピーター・コヨーテ、K・C・マーテル
公開:1982年
80年代ナンバーワンヒット!
SF映画の代名詞的作品と言われる名作『E.T.』。
もはや、説明不要の映画史に残る不朽の名作!
少年エリオットと、宇宙人E.T.の交流を描くSF映画の金字塔的作品。
本作で大ブレイクを果たしたドリュー・バリモアは、この後に壮絶な人生を歩みますが、大人になって自分を取り戻し、ハリウッドでも指折りの存在へと成長を遂げていきます。
そのブレイクの理由も納得の可愛さを披露するドリューにも注目しながら、是非本作『E.T.』を鑑賞してみてはいかがでしょうか?