3月12日(金)より、イタリア映画『ワン・モア・ライフ』が全国の劇場で公開中です。
今回、映画『ワン・モア・ライフ』を実際に観て来ましたので、ストーリーのネタバレや気になったことについて、紹介したいと思います。
家に帰ったら、大切な人に「いままでちゃんと向き合わなくてごめん!もっと一緒にいよう!」と
言ってしまうこと間違いありません。
それでは、ご覧ください!
映画『ワン・モア・ライフ』概要
公開中の映画『ワン・モア・ライフ』は、『マイ・ブラザー』(2007年)や『ローマ法王になるまで』(2017年)などの作品で有名なイタリアの映画監督ダニエーレ・ルケッティが監督・脚本を手掛けたイタリアで大ヒットしたハートウォ―ミングコメディです。
主演のパオロには、本国イタリアでもテレビの司会者や監督業もこなすピエールフランチェスコ・ディリベルト。パオロの妻役には、歌手であり女優でもあるトニー・エドゥアルト。天国の役人はベテラン俳優レナード・カルペンティーニが演じ、脇を固めます。
映画『ワン・モア・ライフ』のネタバレ!
ここからは、映画『ワン・モア・ライフ』の内容をネタバレ紹介したいと思います!
映画を観ながら、色々と考えさせられることがあったりして。
それではどうぞ!
いきなり主人公のパオロは亡くなってしまいます。
イタリア・パレルモはきれいな海が広がる素晴らしい土地です。
そのパレルモで技師として働くパオロ(ピエール・フランチェスコ・ディッリベルト)は、妻と2人の子供と暮らす中年男性。
友人とひいきのサッカーチームの観戦で盛り上がったり、仕事仲間の女性や子供の保育園のママと浮気を繰り返すいい加減な男です。
毎日、スクーターに乗り、絶妙なタイミングで信号無視をするのが楽しみ(?)
しかし、今日は違った。
信号無視をして、車に追突されてしまいます。
あっけなく亡くなり、天国へ向かうパオロなのでした。
(車に激突されて死ぬ間際に、恋人の言葉やガソリンスタンドの店員の決まり文句、緊急時のハンマーの位置についてなど、どうでもいいことが頭をよぎってしまうパオロに思わず突っ込みを入れたくなってしまいます。)
天国の入り口での激しい抗議が受け入れられる?
天国の入り口に着くパオロ。
検査会場では、たくさんの天国待ちの人達で溢れ返っています。
パオロは天国の役人(レナート・カルペンティエーリ)に、自分は健康雑誌を買って、食べ物にも気を使い、ジンジャー入りのスムージーも飲んでいると必死に主張します。
スムージーは、「天国の記録に記載されていない!」
天国の役人はパオロの天国行きを延長します。残された時間は、わずか92分。
パオロは元の世界へ舞い戻り、残り92分を家族たちと過ごすことを決意します。
(天国の役人も同行するのですが、元の世界へ戻るエレベーターで、パオロに「コーヒーが飲みたいからお金を貸してくれないか?」というところは天国の役人なのに人間らしくて親近感がわきます。パオロはパオロで、「クレジットカードでもなんでも貸すよ」などと言い、役人になんとしてでも天国行きの時間を延長してもらおうと必死です。)
自分の家族との思い出を振り返るパオロの回想・・・
元の世界へ舞い戻ったパオロは、まっさきに妻のアガタ(トニー・エドゥアルト)の元へ向かいます。いい加減だった夫がいつになく真剣な顔をして大切な時間を過ごそうなどというので、アガタは不審に思います。
「鬱になってしまったの?」
パオロは、まっすぐな目で答えます。「ぼくはいつも君を愛していた。残りの時間がないんだ。」
ここでパオロの回想が始まります。
妻との出会い、2人の子供の誕生(娘のアウオラ、息子のフィリッポ)、幼い子供の面倒はそこそこに仲間とのサッカー観戦。近くにいる女性との軽いノリの浮気。。
このいい加減な行動を見続けて暮らしていたアガタは、パオロのことを諦めてしまっています。
パオロは妻のアガタに聞きます。
パオロ「怒ってるのか?」
アガタ「なんで?」
(このやり取りが何回か出てきますが、パオロ自身、やましいことをしていると認めてるってことなんでしょうか?)
物心ついた娘のアウオラに、厳しく当たられるパオロ
家庭で妻と子供をそっちのけにして過ごすパオロのことを娘のアウオラは、疎ましく思うようになっています。妻のアガタが食事を作っている時に遊んでいたり、夜に水をラッパ飲みしている姿を見て、日々パオロに数々の厳しい言葉を投げかけます。
「もっと、ママを手伝いなさいよ!」「水に直接口を付けて飲まないで!」
普通なら娘に偉そうに言われたら起こる所ですが、パオロはこう言います。
「でも、お前を愛している!」
(パオロは父としてダメなところが多いですが、子供を想う気持ちに嘘偽りがないというところは、なんとも憎めないところ!)
息子フィリッポだけはパパに友好的?
パオロは、息子のフィリッポに対してもいい加減な態度を取ってきました。
公園で、自分ができるようになった遊具での遊びをフィリッポがパオロにアピールするシーン。フィリッポは、「パパ!見て!見て!」と何度も話かけてるのに、パオロは、携帯を見ながら「あー、見てるよ。すごいね!」などと、空返事をして適当に相槌を打ちます。
しまいには、フィリッポに「パパ!まだ何にもやっていないよ!」と突っ込まれる始末。
(このシーンを見て、自分も子供に同じことをしていることがあり、ドキっとさせられてしまいました。携帯より、今目の前の息子と向き合わないといけないですよね。)
こんないい加減な父なのに息子のフィリッポは、父に対して厳しい視線を向けず、気になる女の子のことを気軽に話したりします。
フィリッポ「あの娘、いいんだけど、男たらしなんだ。」
パオロ「そりゃー、別の娘にした方がいいね。」
(パオロが自分の浮気癖のことは棚に上げて、息子の恋の相談に乗っているところが笑えます。)
家族との残り時間を過ごしたあと、主人公パオロの運命はどうなってしまう??
この世で過ごす時間が残り少なくなる中、妻アガタとの最後の思い出を刻むパオロ。息子のフィリッポ、娘のアウオラも家に戻ってきます。
息子のフィリッポには、「この家で男はお前だけだ!」と、意味深な言葉を残し抱きしめ、娘のアウオラには、「もっと一緒にいるべきだった!」と話すパオロ。アウオラは、父に提案します。
「何かしない?」
日本でもおなじみの人生ゲームを持ってくるアウオラ。
時間が残りわずかのため、うわの空のパオロ。
「パパといつもゲームをしたかったたけど、いつも時間がないと言ってやってくれなかった。今だってそう。」
(アウオラがパオロに厳しくなったのは、思春期特有のものでもありますが、根本的にはパパと過ごしたかったのに構ってくれなかったことが積み重なったからなんですね。うーん。自分も反省です。いい加減に接していると、子供は見てますね。。)
人生ゲームをしながら、パオロは妻アガタとの出会い、別れの危機、仲直りしたことなどについて話して聞かせます。
アウオラは言います。「愛しているといったのね!言ってよかったわ。」
あんなにぎすぎすした感情を抱えていた娘のアウオラのパパへの気持ちが少しほどけた瞬間です。
タイムオーバー。。
家族との別れを惜しみつつも、ついに天国へ戻る時間が来てしまいました。
天国の役人を乗せて、スクーターにまたがるパオロ。
事故に遭って即死した信号待ちの交差点を、あの時と同じようにバイクで走り抜ける音が鳴り響きます。
パオロの運命は、一体どうなってしまうのか??
物語の結末は、映画館へ確かめに行ってください!