2017年に上映されたロシアのSF映画『アトラクション 制圧』の続編となる『アトラクション 侵略』が日本にも上陸!
前作では地球人と宇宙人の間に生まれた愛を描いていますが、続編となる『アトラクション 侵略』はタイトルどおり、宇宙からの”侵略”がロシアを襲います。
今回は、スケールもキャラクターの魅力も大きくなった映画『アトラクション 侵略』の結末をネタバレありでご紹介。
前作をまだ見ていないの方は、こちらに記事もぜひチェックして下さい!
映画『アトラクション 侵略』概要
モスクワに宇宙船が墜落した3年後のロシアを描く『アトラクション 侵略』。
ユリアにブレスレットを託して宇宙へと飛び立ったヘイコンが、なぜかまた地球に戻ってきます。その理由は「地球は侵略される」とユリアに伝えに来たから…。
前作は少女と地球人の出会い、そして愛を描いていますが、続編では宇宙人が本格的に地球を攻撃をします。
監督は前作に引き続き、フョードル・ボンダルチュクが担当。
日本では、ヒューマントラストシネマ渋谷で開催された「未体験ゾーンの映画たち2020 延長戦」にて劇場公開されました。
映画『アトラクション 侵略』キャスト
(↑ヘイコンを演じたライナル・ムハメトフのインスタ)
映画『アトラクション 侵略』のキャストは以下のとおりです。
- イリーナ・スタルシェンバウム(ユリア役)
- ライナル・ムハメトフ(ヘイコン役)
- ユーリー・ボリソフ(グーグル役)
- アレクサンドル・ペトロフ(チョーマ役)
- オレグ・メンシコフ(レベデフ中将役)
なんと、すべてのキャストが前作から続投しています!
3年後の設定なので、ユリアとグーグルは大学生になりました。
ユリアの父も前作の功績を讃えられてか、階級が大佐から中将に。
一方、前作のラストではユリアたちに牙を向き、軍に捕まったチョーマも登場します。
果たして彼は敵か?味方か?
前作以上にキャラクターも掘り下げられ、魅力的なドラマが展開されます。
映画『アトラクション 侵略』のあらすじ(ネタバレなし)
ここからは、映画『アトラクション 侵略』のあらすじをネタバレなしでご紹介します。
前作から三年…ヘイコンが再び地球に着た理由とは?
モスクワに未確認飛行物体が墜落してから3年。
ロシアだけでなく、アメリカや中国も、今後は最先端技術を駆使して宇宙からの侵略を食い止めると宣言。
しかし、フィンランドのバルト海に謎の物体が落ちてくる。
4ヶ月後。
大学生となったユリアは、唯一宇宙人と接触した人物として、軍の研究対象となっていた。
どこへ行くにも、ボディーガードがついてまわる生活を送っており、グーグルだけが唯一の友人となっていた。
あるとき、ユリアに感情のテストを行なうために、軍は3年前にユリアと宇宙人・ヘイコンを撃ったチョーマを呼びつける。
前回の事件以来、脳に障害を持ったチョーマを目の当たりにしたユリアは激しく動揺する。
すると、施設にあった水がユリアのブレスレットに反応し、施設を破壊する。
そのブレスレットはヘイコンがユリアに残していったものだった。
ユリアは父親であるレベデフ中将に、「一度でいいからボディーガード無しで外出したい」と訴える。
レベデフ中将は許可するが、ユリアには内密で青年・イワンを護衛として送り込む。
ユリアはバーで過ごしていると、ハリトンと名乗る青年と出くわす。
ユリアは、彼が3年前地球に訪れたヘイコンだとすぐに気づく。
ヘイコンはユリアを連れてバーを飛び出し、イワンも後を追う。
ヘイコンはソール(前作で不時着した宇宙船)に指示を出し、A.Iを搭載した車を遠隔操作して逃走。
イワンは2人を見失ってしまう。
元カレ・チョーマと共闘?ユリアがテロリストに仕立て上げられる
数ヶ月前から地球に潜伏し、森で隠遁生活を送っていたヘイコン。
ユリアには内緒でグーグルもヘイコンに協力しており、ヘイコンは「地球人は研究しすぎた。違う星に逃げる必要がある」と警告する。
そんななか、宇宙ではソールがさらに巨大な宇宙船に吸収されてしまう。
ユリアがヘイコンと共に姿を消したと知ったレベデフ中将は、部隊を招集し捜索させる。
ところが部隊の通信網は何者かにハイジャックされ、ユリアを殺害するよう指示が伝達されてしまう。
ユリアは銃撃され、ヘイコンは小型の宇宙船で軍の追走から逃げる。
そこへ、収容所から脱走したチョーマが前作にも登場したパワードスーツを着て現れる。
助けられたヘイコンは、ユリアを治療するために水を探すも、彼女はテロリストとして声明文を出していた。これもまたハッキングによる情報操作だった。
ヘイコンはハッキングを「ラー」と呼ばれる他文明の発達を”修正”する機能の仕業だと説明する。
宇宙からネットや報道機関がハッキングされたことをうけ、軍は「防衛プロトコル」の発動を要請。
国ぐるみでデジタル機器の使用が禁止された。
しかしイワンは妻からの電話に出てしまい、ユリアのせいで自宅が爆破されたという嘘の情報を信じてしまう。
映画『アトラクション 侵略』のあらすじ(ネタバレあり)
ここからの映画『アトラクション 侵略』のあらすじはネタバレを含みます!
ご注意下さい!
ついに宇宙人を怒らせてしまった地球人
グーグルの自宅でヘイコンを匿っていたが、チョーマはヘイコンに酒を飲ませ、意識を失ったところで軍に差し出す。
ユリアもイワンに見つかり軍に連れ戻されると、ユリアの裁判を求める民衆が暴徒化していた。
中将はヘイコンに協力を求めるが、軍は「ラー」に向けてミサイルを発射してしまう。
しかし「ラー」の破壊は失敗。
「ラー」はついに地球への攻撃を開始。
首都には大量の水が空・地面から発生し、またたく間に水のドームで覆われる。
空からは大量の雨。地上は大洪水となり、ドームには誰も侵入できなくなっていまう。
その中にはユリアやイワン、チョーマもいた。
時間が経てばドームは満水となり、多くの市民が溺死する最悪の事態となる。
ヘイコンは囚われたユリアを救えるのか?
「ラー」の攻撃によって、水のドームに囚われたユリアたち。
ドームの中は、上と下から水かさが増していく。
ヘイコンは自身の小型宇宙船で「ラー」に突っ込むと決意する。
その一方で、「ラー」の狙いが自分だと知ったユリアは、自分が死ねば「ラー」を食い止めることができると言い出す。
自分の家族が殺されたと思っているイワンはユリアを銃で撃つが、チョーマが彼女をかばって命を落とす。
やがてドームは満水となるが、ユリアのブレスレットから空気が飛び出すと、上空にまで接近してた「ラー」を押し上げる。
そこへ空軍がミサイルで追撃すると、水は蒸発し、ドームも消滅。
ヘイコンもユリアも無事に生き延びることが出来た。
それから数年。レベデフ中将はユリアの墓の前に立っていた。
彼女は自分の死を偽装して、カムチャッカ地方にヘイコンと身を潜めていた。
レベデフ中将はユリアたちの元を訪ねると、彼女は”より安全な場所”を求めて旅立つという。
ユリアが湖に手を向けると、そこから巨大な宇宙船が姿を現すのだった。
映画『アトラクション 侵略』の結末を分かりやすくまとめました。
映画『アトラクション 侵略』の結末を、分かりやすくまとめてみました。
- 前作から3年後、軍の研究対象となったユリアをヘイコンが連れ出す
- 地球は「ラー」と呼ばれる宇宙のシステムによって淘汰されると警告するヘイコン
- 「ラー」によってユリアがテロリストに仕立て上げられるなど、情報がハッキングされる
- 国は「ラー」をミサイルで迎撃するも失敗。水による攻撃を受け首都はパニック
- ユリアのブレスレットが反応し、「ラー」の撃退に成功
- 国民の敵となってしまっユリアはヘイコンとともに「より安全な場所」を求めて旅をするのだった。
SNS上では、「え?この映画続編あるの?」という驚きの声もありますが、「続編も面白い」「スケールが大きくなっていた!」など好印象な意見が多く見られました。
『アトラクション 侵略』ロシア産SFアクション第二弾。前作からガッツリ続き物。今回、スペクタクル度数が上がりすぎてドエライ事になってる。地面と空が水で繋がって、やがて地面と空の一面が全て水になる、という文字にすると何がなんやらなシーンがあまりに凄くて。これ映画館で観るべきでしたね。 pic.twitter.com/0e06aFBYZv
— 人間食べ食べカエル (@TABECHAUYO) September 26, 2020
SF映画ファンの皆々様よ、朗報だ、ロシア製SF映画『アトラクション 侵略』(『アトラクション 制圧』の続編)がめくるめくほどに面白いぜよ。エイリアンテクノロジーの解析により科学が飛躍的進歩を遂げた近未来……という出だしからもう心がときめくだろ?!(まあ正篇観てからの方が分かり易いけど) pic.twitter.com/PjR5zZ1cfi
— 銀河暗黒皇帝 (@ANKOKU_KOUTEI) September 26, 2020
映画『アトラクション 侵略』はロシアを皮肉った作品?
映画『アトラクション 侵略』では宇宙人の攻撃によって、あらゆる情報が操作されます。
筆者はこの展開を、ロシアへの皮肉をうまく演出したなあと感じました。
というのも、ロシアはアメリカに対してネットでプロパガンダを行ったのではないか?と言われているからです。
特に前回の大統領選挙では、トランプ大統領の支持率が上がるようプロパガンダを行ったと言われており、Netflixのドキュメンタリー『グレート・ハック: SNS史上最悪のスキャンダル』でも取り上げられていました。
ロシアとアメリカの情報戦争を逆手に取ったような宇宙人の侵略は、監督からすると、自国のやり方に警鐘を鳴らしているのかも知れません。
前作以上に「水」が印象的な『アトラクション 侵略』
「宇宙人の侵略」というと、未知の武器を装備した宇宙人が攻めてきたり、宇宙船から地球を光線で攻撃するようなイメージが強いです。
しかし、映画『アトラクション 侵略』ではこうした演出はまったくありません。
あくまで地球を攻撃するのは、A.Iのような機能。
しかも武器ではなく、地球にある資源「水」を使って、超ド級の災害を起こすという斬新なものでした。
宇宙人が全然登場しなくて物足りない!という意見もありますが、重力を無視した水のドームで攻められる人類の描き方もかなりエグいです。
こうしたタイプのディザスター要素は、なかなか他の映画では見られないのでおすすめです。
映画『アトラクション 侵略』まとめ
今回はロシアのSF大作『アトラクション 制圧』の続編となる『アトラクション 侵略』の結末・ネタバレをご紹介しました!
前作以上に迫力を増した続編ですが、都内だけの劇場公開というのが悔やまれます…!
シネコンの大きなスクリーンで見たかった…涙
個人的にはあらゆる電子機器がハッキングされるシーンは風刺が効いてて面白いと感じました。異国の映画を見ると、その国の特色とか調べたくなりますね!
今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございました!
前作『アトラクション 制圧』の記事はこちら↓