- 26.アナイアレイション-全滅領域-
- 27.クローバーフィールド・パラドックス
- 28.移動都市/モータル・エンジン
- 29.テラフォーマーズ
- 30.ボヘミアン・ラプソディ
- 31.ジオ・ストーム
- 32.ジェミニマン
- 33.ゴースト・イン・ザ・シェル
- 34.ゴーストバスターズ(2016年)
- 35.X-MEN:ダークフェニックス
- 36.ダウンサイズ
- 37.ニュー・ミュータント
- 38.ライオン・キング
- 39.白鯨との闘い
- 40.ソニック・ザ・ムービー
- 41.ザスーラ
- 42.アイアンマン2
- 43.ファンタスティック・フォー
- 44.ドクター・ドリトル
- 45.魔女がいっぱい
- 46.インデペンデンス・デイ: リサージェンス
- 47.2分の1の魔法
- 48.ブレードランナー2049
- 49.ムーラン
- 50.ワンダーウーマン1984
26.アナイアレイション-全滅領域-
配給と監督の衝突の結果…
『アナイアレイション-全滅領域-』は、SF映画『エクス・マキナ』で世界に衝撃を与えたアレックス・ガーランドによる、長編映画第2弾作品。
それまで、スリラー映画を多く脚本などで手掛けてきた人物で、SF映画に新たな表現方法を作り出したことで、世界でも一気に注目を集めた映画監督です。
その『エクス・マキナ』に次いで製作された作品が、『アナイアレイション-全滅領域-』。
とても綺麗なSFスリラーとなり、こちらも映画の出来としてはとても高い評価を獲得しています。
しかし、監督の本来描きたかった表現方法と、劇場公開に向けての最終判断を行う配給側で衝突が起きてしまうのでした。
アレックス・ガーランド監督の作ったラストでは、あまりにも難解。
難解すぎて、配給側はもっとわかりやすいラストに差し替えるべきだと主張。
しかしアレックス・ガーランドは、その主張に耳を貸さずにこのままでの完成を望みます。
その結果、配給のパラマウント映画は、劇場公開の権利をNETFLIXに売却してしまうのでした。
中国など一部の国では、劇場公開されますが世界のほとんどの国では未公開作品として、NETFLIXでの配信へと切り替わるのでした。
なので、この作品は、NETFLIXの中でも異質な扱いとなっており、NETFLIXオリジナルとして扱われてはいるものの、所有権はパラマウントが有しているので、DVDや有料配信が通常の劇場公開作品の様に行われているのです。
監督と配給が揉めた結果、映画館では公開されない大作映画となってしまうのでした。
ナタリー・ポートマン主演で、オスカー・アイザックなどその他にも豪華なキャストが集うSF映画です。
奇怪な結末ですが、アレックス・ガーランド監督特有の綺麗で素晴らしいSFスリラーに仕上がっています。
27.クローバーフィールド・パラドックス
NETFLIXでの大々的告知の結果‥
NETFLIXで事前告知なくシークレット配信となり、戦略的な告知が行われ、大きな話題となった作品『クローバーフィールド・パラドックス』。
『クローバーフィールド/HAKAISHA』の前日譚となる本作は、SF映画となる作風でクローバーフィールド・ユニバースの中の一つの作品として大きな注目を集めます。
しかしこの映画、NETFLIX配信に至った経緯などは、製作の段階で様々な失敗の果てに行われた苦肉の策だったことが判明しています。
そもそも、『クローバーフィールド/HAKAISHA』は低予算で製作されたパニック映画として、プロモーション方法に思考を凝らして、より観客の興味を引いた結果の成功でした。
それに加え、内容もしっかりこれまでに無いものが出来たことで、成功に至ったもの。
この後に、紆余曲折を経て『10 クローバーフィールド・レーン』が公開した後に、再びプロモーション方法に特異な方法を用いて配信となったのが、『クローバーフィールド・パラドックス』です。
しかしこの『クローバーフィールド・パラドックス』、実はプロモーション方法に全くの告知なしという方法を採用した背景…
それは映画の製作費がかさみ過ぎてしまった結果、通常の方法で劇場公開しても、費用の回収ができないと判断された結果のものだったのです。
要するに、映画を作ったものの、大々的に告知をする費用も無ければ、劇場公開しても製作費の回収も危ぶまれた結果、配給の権利をNETFLIXに売却したのでした。
これでも、映画の内容が良ければ報われたのでしょうが、内容に関してもただの寄せ集めのSF映画の様になってしまい、その結果酷評を受けて、完全なる失敗作の烙印を押されてしまいました…
28.移動都市/モータル・エンジン
スチームパンクの名作SF。しかし興行的には成功せず…
フィリップ・リーヴの『移動都市』を原作とする、実写映画『移動都市/モータル・エンジン』。
スチームパンクの世界観をベースに、独創的な発想を見事に映画化させていた本作。
しかしその結果、製作費が$100,000,000に対して、興行収入は$83,638,000という数字に。
日本の興行収入でも、1億円すら届かず…
原作のパワーを、うまく実写映像に昇華しきれずに、失敗作となってしまうのでした。
都市が移動するという発想、現代のテクノロジーがロストテクノロジーとして、描かれている点など、非常に面白い題材だけに、とても勿体無い結果となってしまいました。
29.テラフォーマーズ
人気漫画が実写映画化も…またしても…
「週刊ヤングジャンプ」で連載され、1500万部を突破する人気作品だった『テラフォーマーズ』の実写映画化企画。
三池崇史監督により、映画『インターステラー』の製作チームと共に製作に乗り出し、アイスランドでの大規模なロケを敢行し映画化されるも…
酷評の嵐、興行収入も10億円には届かず…7億8000万円の結果…
SFとして大きな期待があっただけに、散々な結果に…
国内の錚々たる人気俳優たちの起用や、海外でも活躍をする福島リラなどを招聘し、大きな話題となるも、その期待には全く応えることができませんでした。
失敗作というよりも、漫画の実写映画は駄作ばかりという通例を見事になぞってしまった作品になってしまいます。
30.ボヘミアン・ラプソディ
2018年のヒット作が…まさかの?
2018年に公開し、大ブームを遂げていた映画『ボヘミアン・ラプソディ』。
この映画は、伝説のロックバンド”クイーン”のボーカル、フレディ・マーキュリーを中心に描いた電気映画です。
“クイーン”の名曲で、タイトルにも採用されている『ボヘミアン・ラプソディ』や「ウィ・ウィル・ロックユー」の製作秘話などが明かされ、日本を含め世界中で”クイーン”ブームを再燃させていました。
しかしこの映画、製作の段階ではてんやわんやの中、終始問題だらけで作られた作品なのです。
その詳しい経緯を知っていると、ここまで問題だらけでよく成功したと感心するほど。
撮影に入る前も、製作陣と”クイーン”のメンバーとで、映画の方向性に大きく溝があり再三協議し直しており、二転三転としています。
企画推しては2010年に明らかになり、クイーン側は大衆向けの作品を希望します。
しかし製作側は大人向けの方向で考えており、これがキャスティングにも及び、キャストが降板する結果に。
その結果ようやく監督や主演が現在の形に落ち着いたのが、企画が明らかになってからおよそ6年後。
そして2017年に撮影が始まりますが、監督を務めていたブライアン・シンガーが撮影途中で降板。
代役を立てて、なんとか撮完させ、ようやく完成させるのでした。
ブライアン・シンガーは結果的に降板となりますが、その撮影の半分以上を務めていたことで、ブライアン・シンガーがそのままクレジットされる結果に。
企画から撮影まで全てがてんやわんやの中、製作が敢行され、もはや成功に至ったのは結果的に報われる形になります。
むしろ、ここまでゴタゴタを抱えていただけに、失敗の方向が既定路線だった作品。
この成功は、奇跡の様な作品だったのです。
31.ジオ・ストーム
日本ではヒットに至るも…
日本での興行収入は、12億円にも及び大ヒット作となった映画『ジオストーム』。
日本では、上記画像などがネット上で反響を及び、その他大規模な宣伝費が費やされたことが功を奏した事もあり、話題の洋画として公開されていました。
しかし、これが世界にも及んだかというと…
そうではありません。
製作費が、$120,000,000になった『ジオストーム』は、本来アメリカだけで回収せねば採算は取れないにも関わらず、$33,700,160という惨敗に。
ジェラルド・バトラーなど人気俳優が出演していましたが、大コケ映画となってしまいました。
本作出演後に『デッドプール2』でドミノ役を演じプチブレイクを果たすザジー・ビーツは、この『ジオストーム』が映画デビュー作となります。
しかしこの映画は、広告に費やされていたワクワクする様なパニック・ムービーではなく、いまいち微妙なSF映画に終始してしまったことにより、結果として失敗作の烙印が押されてしまいます。
32.ジェミニマン
ウィルスミスの話題作!話題のまま話題にならずに終わってしまう!
ウィル・スミス対ウィル・スミスが大きな話題となり、特にYouTubeなど近年のSNS人気を使って販促され、幅広い層をターゲットにしていたはずの映画『ジェミニマン』。
その証拠に本作は、120fpsのハイフレームレートを用いて製作されていました。
現在YouTubeでは、30から60fpsの映像が主流。
いわゆる、1秒間に何コマの画像を使って描写されるかという意味で、60fpsの映像でさえ、かなりスムースで違和感の無い画像になります。
その倍である120fpsだったのですが…
このストーリーで120fpsを使う意味などが問われてしまい、結果として不必要だったのでは?
とまで言われてしまい、公開後には全く話題にも上がりませんでした。
その結果、製作費の元は取れましたが、それ以上の利益を出すことはできず、大きな赤字を計上した作品となってしまいました。
33.ゴースト・イン・ザ・シェル
スカーレット・ヨハンソン主演のサイバーパンクが…
日本の有名なアニメ作品、『攻殻機動隊』のハリウッド版実写映画となった『ゴースト・イン・ザ・シェル』。
日本での興行収入は惜しくも10億円に届かず、話題にはなっていたものの、結果には結びつきませんでした。
これは世界的にも、大失敗となっています。
興行的には、かろうじて製作費の回収は世界の興行収入で補えますが…
当然、アメリカ国内でその回収が出来なければ、赤字となる世界。
完全なる、失敗作となってしまいます。
その大きな要因と言えるのが、”ホワイトウォッシュ”と言われています。
この『攻殻機動隊』の主人公は、草薙素子。
明らかな日本人でした。
しかし、アメリカ人であるスカーレット・ヨハンソンの起用に批判が起きてしまいます。
白人を優遇したとして、”ホワイトウォッシュ”の標的にされてしまうのでした。
その結果、アメリカでは4千万ドルほどの興行収入しか上げられず、上映期間も2花月で打ち切りとなってしまい、北野武が出演するなど、かなりの超大作映画として製作されていたにも関わらず、結果、鳴かず飛ばずとなってしまいました。
34.ゴーストバスターズ(2016年)
キャストを一新して、リブート!のはずが…
1984年公開のSFアクション映画として大ヒットしていた、名作『ゴーストバスターズ』。
当初は、第3作として続編を描く予定で動いていました。
しかし、その計画が破断となってしまい、改めて動き出したのがキャストを女性に変えてのリブート作品。
1作目の『ゴーストバスターズ』を綺麗になぞりながらも、女性らしい、エンパワーメントをふんだんに活かしたことで、まずまずの評価になっていた作品です。
しかし、評価はまずまずだったのですが、興行的にはいまいち伸び悩んでしまいます。
アメリカの興行収入だけでは、赤字となってしまいました。
日本では、女性らしさ活かしたプロモーションなどの結果、12億円越えのヒットを記録。
成功の部類に入る結果になっています。
しかし、$144,000,000の製作費に対し、アメリカでは、$128,350,574という赤字に。
とはいえ世界的にはそれなりにヒットになり、辛うじて大きな損害は免れる$229,147,509という最終の数字となっています。
とはいえ、赤字映画として失敗作に数えられている作品です。
35.X-MEN:ダークフェニックス
X-MEN最後の作品!
旧20世紀フォックスがこれまで製作してきたX-MENシリーズの最終作となる、2019年公開の映画『X-MEN:ダークフェニックス』。
この作品は、まごうことなき赤字映画となっており、2019年公開の映画の中で、最大の赤字映画となってしまいます。
その大きな要因としては、もちろん、この作品を持ってX-MENが実質的な打ち切りとなってしまう点。
旧20世紀フォックスがディズニーに買収されることで、おそらく一新されるため。
これまで続いてきたX-MENの企画が、大団円を迎える…
とかではなく打ち切りになるため、結果としてヒットに至ることはありませんでした。
事実X-MENシリーズは、この後にも大きく膨らんでいく企画だったため、志半ば状態での打ち切りというのが、大きな要因の様です。
36.ダウンサイズ
画期的なアイデア…のはずが??
SF映画として異色の展開となり、大きな話題となっていたマット・デイモン主演のコメディ映画『ダウンサイズ』。
しかし、この作品のピークはここまででした。
蓋を開けてみると、大失敗!
13cmの身体になって小人化すると、人工過多になってしまい窮屈な世界から、一気に低コストになり、生活費が一気に減り、ゆとりのある暮らしになれるという。
そんな小人化をしようと決めたある夫婦。
だったのだが…
この予告編、この映画のプロットである小人化…
蓋を開けてみると…
もはや中盤以降、小人化なんて全く関係なく展開していくストーリー。
その結果、興行収入は全ての国で伸び悩み、製作費の回収すらままならない大失敗となってしまうのでした。
日本の興行収入ですら、1億円にも満たない5500万円しか挙げられず…
散々な結果となってしまいました。
37.ニュー・ミュータント
X-MENユニバースの新機軸ヒーロー×ホラーの話題作??
公開前からバタバタすぎて、二転三転をした結果…
X-MENユニバースの中にある作品なのにも関わらず、日本では劇場公開すらされない作品に…
しかも、日本語吹き替え版すら制作されていないという…
なんともひどい有様に…
この映画は、制作の段階では大きな注目を集めていた作品です。
アメリカならずとも、世界中でヒットしていた『IT』シリーズ。
青春アドベンチャー×ホラーというジャンルで、大きなヒットとなり、ホラー映画ブームを巻き起こしていた最中に制作されていた『ニュー・ミュータント』。
その系譜を継ぎ、ヒーロー×青春×ホラーとして、スーパー・ヒーローの中に組み込まれたホラー映画として、非常に注目をされていた作品です。
2018年に予定されていた公開が延期、最初は制作の遅れ。
完成に至って、一悶着が起きます。
ホラーに重きを置いた作りをしたのですが、配給側が作り直しを依頼します。
そこからより、ヒーロー映画を打ち出した内容に差し変わります。
そのため、制作が大幅に遅れたのです。
ホラー映画を全面に打ち出したを舵取りさせるのですが…ここで『IT』シリーズのヒットにより、配給は再びホラー映画にシフトさせるのでした。
内容の2転3転。
これが、制作に遅れが生じた原因です。
次に公開延期となった理由は、FOXがウォルト・ディズニーに買収。
その結果、2020年へと再延期される事に。
しかし、2020年は新型コロナウィルスにより、劇場が休止。
その結果、本作『ニュー・ミュータント』は1番最初の完成したバージョンで2020年8月に、アメリカ公開を迎えるのでした。
もはや、この『ニュー・ミュータント』の期待感も完全に薄れてしまい、X-MENもMCUでのリブートもされる予定であり、シリーズとして続かない事実。
完全に興行的失敗となるのでした。
日本では、2021年3月に各種配信となる予定。
38.ライオン・キング
大成功を収めた反面…
2019年にディズニーの名作アニメ『ライオン・キング』を、超実写版と銘打たれ、リメイクされた作品です。
もちろん日本でも、興行収入は60億円を超えて、大ヒットに至りました。
興行的には大成功に至っていますが…
結果として、多くの批判を集めてしまった作品でもあります。
ライオンをCGIで精密に再現しすぎたことが、この映画の最大の難点と指摘。
興行的成功から一転、内容の評価としてはディズニー映画らしからぬ批判を多く集めてしまう結果に。
多くの指摘が集まった場面は、序盤。
主人公シンバの父親で、一族の王であるムファサ。
ムファサが、崖から落とされ命を落とすシーン。
ここで、ムファサに駆け寄るシンバ。
より実写っぽくリアルに表現している動物たち、これが仇となってしまうのです。
小さい子猫が近付くような可愛さが、実写ゆえに際立ってしまいます。
アニメではとてもエモーショナルな場面で、涙を誘うほどのシンバの心情が溢れ出す、ライオン・キングの最も印象的で感情を揺さぶる代表的なシーンのひとつ。
しかしいまいち、アニメほどの感情が湧いてこない、それが超実写版ゆえの難点である。
そういった批判が多く集まっており、興行的には成功に至るも、高い評価を獲得できなかったことで、結果としてパッとしない作品になってしまっています。
39.白鯨との闘い
壮大な海洋アドベンチャー!のはずが…
製作費1億ドルを投じて、大作映画として大々的に公開された海洋アドベンチャー『白鯨との闘い』。
クリス・ヘムズワース主演、トム・ホランドやキリアン・マーフィーなど、実力のある俳優を起用し、圧倒的な存在の白鯨との一戦は、とても目が離せない超迫力なシーンです。
しかし、北米の興行収入では4分の1の2500万ドル、日本の興行収入でも2億円超と、かなり厳しい結果に。
総合的な世界興行収入でも、9300万ドルと赤字を計上し、製作費の回収すらできない結果となってしまいます。
主演のクリス・ヘムズワースは、ちょうどこの頃、2015年から2016年にかけて、年に4本新作映画に出演するなど、完全にブレイクを遂げていた年。
マーベル映画の成功も相まって、ヒットを狙うも、谷間となってしまい完全に影に隠れてしまうという結果に。
この頃は海洋アドベンチャーというよりも、1800年代を描いたことで、ヒーロー映画全盛の時代とは大きく逆行し、話題にも上がりづらい印象になってしまった作品です。
40.ソニック・ザ・ムービー
稀な逆ケース!?批判からの大ヒットへ!
非常に稀なケースとなっている、『ソニック・ザ・ムービー』。
世界的ヒットし、多くのファンを抱えている日本のSEGAが生み出したゲームキャラクター『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』。
このソニックの実写映画化は、ソニックのゲームソフトの売り上げを考えると、大ヒットは確実視されていたビッグタイトルでもありました。
しかしその大きな期待は、予告編が公開された時点で、裏切られてしまう結果に。
ソニックのキャラクターデザインが、酷いと炎上し、公開前の時点でこの映画は失敗がかっ苦厄された様なものになってしまいます。
結果として、監督は本作におけるソニックのデザインを1からやり直すことを表明。
そして、作業量を考慮し公開日も大きく延期となる結果になりました。
おそらくヒットはしないだろうと観られていたこの『ソニック・ザ・ムービー』ですが、この前評判での出来事を受けて、公開前に大きな話題となっていた事から、大ヒットを記録。
かねてからされていた続編企画も、晴れて無事継続される事になっています。
結果として、失敗が約束されていたはずの作品が、前評判を覆すという、映画界では非常に稀なケースとなっている作品です。
炎上したソニックの予告編
41.ザスーラ
失敗したものの…?
2005年に、ジョン・ファヴロー監督で公開した映画『ザスーラ』。
この映画は、原作の本では1996年に公開した『ジュマンジ』の続編という位置付けですが、映画では直接的な繋がりはない、精神的続編とされている映画です。
この作品の失敗は、ビジネス面での失敗。
単純に興行収入がふるいませんでした。
製作費ほどの興行収入が最終的な世界での結果で、マーケティング費用など全ての予算を合わせると、結果として赤字を計上してしまいます。
しかしこの映画、内容の評価がまずまずの高評価となります。
その結果、監督を務めたジョン・ファヴローは、大きく飛躍するきっかけを掴むのです。
この映画の監督としての次の仕事は、2008年の『アイアンマン』。
そこで大きな成功を手にする、そのきっかけはこの『ザスーラ』の功績によるものだったのです。
まさかの、失敗作から飛躍となっています。
42.アイアンマン2
MCUにも失敗作は存在する!
実はこの『アイアンマン2』は、アメリカでは評価の高い作品ではありません。
現在、マーベル映画は、新作が投下されるたび、その内容に注目がいきとても高い評価を獲得するのが通例にもなりつつあります。
それは、マーベル側が仕掛けたサプライズなどが、これまでの長い歴史も相まってプラスに作用していることが大きな要因。
そのこれまでの歴史がない、序盤の作品では、今観れば、たくさんのイースターエッグ(小ネタ)が隠されていて、高評価になることもありますが、当時ではこの映画は、失敗の烙印を押されていたのです。
興行収入的には、成功を収めるも、批判も多く集めてしまう結果に。
この結果、ジョン・ファヴローは『アイアンマン3』の監督を降板、その結果『カウボーイ&エイリアン』の監督を務めることになるのです…
43.ファンタスティック・フォー
満を持してのリブート!のはずが…!
2015年に一新され、リブートされた20世紀フォックス産マーベル映画『ファンタスティック・フォー』。
2005年に製作され、ジェシカ・アルバやまだブレイク前のクリス・エヴァンスが出演していた事でも知られる作品のリブートとなる2015年版。
監督は、ジョシュ・トランク。
ファウンド・フッテージ方式で、超能力を持つ少年を描き話題になった『クロニクル』を経て抜擢され、大きな期待を抱いて監督を務めていました。
出演陣も、マイルズ・テラーやマイケル・B・ジョーダンなどがキャスト入りしており、ヒットが目されていた作品です。
しかし蓋を開けてみれば、製作費が$120,000,000に対して、アメリカの興行収入は半分にも満たない$56,117,548という結果に。
世界の興行収入でかろうじて、製作費の回収ができたという大赤字映画となってしまうのでした。
この結果、マーベルは再々リブートを発表。
3度目の正直ともいうべき、MCUに属する『ファンタスティック・フォー』の製作に乗り出すのでした。
しかし、実を言うと…
この『ファンタスティック・フォー』は、1990年代に幻の映画が存在します。
劇場公開も、ビデオにすらなってない、幻の未公開作品が存在するのです。
低予算で作られた作品で、公開されるに値しない作品という烙印が押されていたのです。
その結果、この『ファンタスティック・フォー』は負の作品として語り継がれるのですが…
その前評判をMCUで覆すことができるのか、注目を集めています。
ちなみに、この『ファンタスティック・フォー』がなぜ、ここまで再三映画化されるのか…
というのは、ヒーローではなく、ヴィランに原因があるとされています。
マーベルの中でも、随一の人気キャラクターであるドクター・ドゥームや征服者カーン、さらには『キャプテン・マーベル』に登場し、フェイズ4では非常に重要なポジションを担っているスクラル人など、MCUに深く関わるであろうヴィランが多数登場するのです。
そのため、この『ファンタスティック・フォー』はMCUの中でも重要な立ち位置を担うであろうことが予想されるのです。
果たして、この負の連鎖を断ち切ることができるのか…またしても失敗作になってしまうのか、大きな注目を集めているタイトルです。
44.ドクター・ドリトル
アイアンマンに次ぐ作品、期待の一作のはずだった…
ロバート・ダウニー・Jr.が、アイアンマン卒業を表明し、その後に出演した映画『ドクター・ドリトル』。
原作に忠実に描かれ、アドベンチャー作品となったにも関わらず、この映画は大失敗になってしまいます。
結果として、完全な子供向け映画となっており、大人が観るには陳腐なストーリーで、オチもくだらないもので、何もサプライズが起きないのです。
動物たちの声を聞く事が出来る、などの能力で豪華な声優陣をキャスティングしているにも関わらず…
その理由も特筆すべき点が見当たらないほど。
期待していたような壮大なアドベンチャー…
と思って鑑賞すると…全くかけ離れた海洋アドベンチャーとなってしまうのでした。
当然の如く、2020年度のラジー賞にも多数ノミネート果たす最低作品の烙印を押されています。
45.魔女がいっぱい
アン・ハサウェイが炎上!?
この映画は、日本では2020年12月に劇場公開されていますが、アメリカではロックダウンの最中に、劇場公開を断念した作品です。
「HBO Max」での配信リリースに切り替わります。
しかしそれでも、評価は酷評。
アン・ハサウェイは、ゴールデン・ラズベリー賞の最低主演女優にノミネートするのでした。
しかしこの映画、単純にそれだけではありません。
炎上してしまうのです。
それはアン・ハサウェイらが演じた魔女に関して。
指が3本、足の指が1本の魔女たち。
さらには、女性でありながら髪の毛はなくスキンヘッドで肌が爛れていること。
これが、悪い魔女であること。
これらの原因から、欠指症という指がない人たちへの偏見を助長する内容である、などの意見が噴出し結果として炎上。
これらの内容や、アン・ハサウェイの演技、これらも相まって映画『魔女がいっぱい』は、失敗作となってしまうのでした。
46.インデペンデンス・デイ: リサージェンス
ウィル・スミスのせいで失敗に!?
1996年に大ヒットしたSF映画で、監督のローランド・エメリッヒが満を持して製作した20年ぶりの続編となる『インデペンデンス・デイ: リサージェンス』。
1作目は、ウィル・スミスの出世作と言われ、大ヒットを記録しました。
注目タイトルの続編ということで、興行的にはそれなりに結果を出しますが…
内容、興行収入共にそれぞれ微妙な結果に。
北米の興行的には赤字になり、最終的には黒字になるも、各国の販促費用を込みにすると赤字になってしまいます。
その原因は、結果としてウィル・スミスが出演できなかった事が起因とされています。
本来ならば、この『インディペンデンス・デイ』の続編企画は、ウィル・スミスありきのプロジェクトでした。
しかし、ウィル・スミスは『スーサイド・スクワッド』への出演を決めたため、結果として交渉が破断し、脚本も書き直しになってしまいます。
その結果、本来の企画とは全く違うストーリーになってしまい、失敗作となってしまうのでした。
47.2分の1の魔法
ピクサーも失敗!
失敗知らずのディズニー・ピクサーでも、流石にこれだけ長く映画を製作し続けていれば失敗作も存在します。
とはいえ、この映画『2分の1の魔法』は、コロナ禍の煽りを受け、公開延期を重ねた結果、半ば無理やり劇場公開を迎えた結果…興行収入が伸び悩んでしまいました。
まぁ、これは最早当然の結果であり、まだディズニーがプレミアアクセスという方法での配信を見出す前に、苦肉の策で劇場公開を敢行したものでした。
とはいえ、主演にクリス・プラットとトム・ホランドの人気俳優を起用し、契約上配信スルーにできなかったりなどの事情がある可能性もあるため、この興行的失敗は仕方がないのかも知れません。
ちなみに製作費は、約200億円ほど。
最終的な興行収入は、150億円と完全なる赤字となっています。
48.ブレードランナー2049
高評価のSF映画ではあるものの…
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作品で、SF映画として非常に高い評価を獲得していますが…
実は赤字を計上している作品でもある『ブレードランナー2049』。
日本でも10億円越えの興行収入を獲得し、まずまずの結果となりますが…
この映画の成績は、世界でもまずまずだった模様。
1980年代のSF映画の金字塔でもあった『ブレードランナー』の続編であったにも関わらず、いまいち大きなヒットには繋がらず。
最終的な興行収入は黒字を計上するのですが…
製作費以外の必要な費用を込みにすると、黒字にするためには4億ドルが必要でした。
しかし2億6千万ドルほどの興行収入で、1歩届かずという結果に。
製作費はおよそ1億5千万ドルで、回収はできた作品です。
49.ムーラン
人気作品の実写化のはずが…
90年代の人気ディズニーアニメの、実写化映画『ムーラン』。
この映画は、公開前のキャスティングの時点で大きな批判の的となってしまいます。
ディズニーでは比較的にホワイトウォッシングが、色濃く行われている経緯が多く見られています。
その慣例にならい、本作の製作が決定した段階で、アジア系の起用をすべき運動が発足。
その後、無事リウ・イーフェイが起用されるのですが…
製作の段階で、中国のロケ地などの問題で炎上するなど非常に難しい政治的問題が勃発!
公開に関しても、人気作品ゆえに、劇場公開で大揉めするなど再び炎上。
一部の国を除いてディズニー・プラスでのプレミアアクセスでの配信を決断するも、それが炎上の原因となってしまうのでした。
さらには、ついに配信を迎えると大きな期待を抱いていた映画の内容が伴わず…
批判の嵐に。
しかし、この映画『ムーラン』は問題続きだった作品ですが、結果としてディズニーは黒字を計上しています。
プレミアアクセスの収益が、270億円以上にも登り、これをきっかけにディズニー配給の映画で多くのプレミアアクセスという方法で公開される事が多くなっています。
映画の内容としては微妙な評価に至るも、ビジネス的には大勝利となっている作品です。
50.ワンダーウーマン1984
コロナ禍の影響で大失敗!
2020年12月18日に公開を迎え、コロナ禍の真っ只中で公開されたDCの注目作品『ワンダーウーマン1984』。
パンデミック発生後に公開された中では最もヒットした映画には数えられているものの、その数字は前作の数割程度の興行収入と、数字だけ見れば悲惨な結果になってしまいます。
しかし、コロナ禍の中で公開に至った中では英断とも言われており、アメリカではHBO MAXでの配信もされていました。
アメリカ以外の国では、配信は行われないため公開日を前倒しで設定され、日本でも1週間早くスタートしています。
監督のパティ・ジェンキンスも、この決断に納得はいかないものの、コロナ禍の影響で仕方なく行ったものであることに理解を示すしかありませんでした。
本来ならば大きな興行成績を残せる作品でしたが、新型コロナウィルスの煽りを受けた興行的失敗作と言わざるを得ない結果となってしまうのでした。