2023年2月17日に公開したMCU作品、『アントマン&ワスプ:クアントマニア』が好調だ。
週末のオープニングで1位を飾った洋画は、実に半年ぶり(『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』2022年7月29日以来)となる。
今回、出だしが好調だったのはいくつか理由があるが…
今作の物語の舞台となった量子世界の雑学と、注目ポイントを深掘りしていく!
『アントマン&ワスプ:クアントマニア』の為にならない雑学解説!
MCUフェイズ5の1作目となる映画、『アントマン&ワスプ:クアントマニア』。
今回の1番の注目ポイントは、物語の舞台となった量子世界と征服者カーンの登場。
そして理系の人には知識のドーパミンがドバドバになったであろう、クライマックスのアントマンが大量発生のシーンではなかろうか…
そんな本作『アントマン&ワスプ:クアントマニア』は、いよいよ深い知識の底に、原作のマーベルコミック含め潜り始めたことで大きな注目を集めているのです。
『アントマン&ワスプ:クアントマニア』のあらすじ
新たな「アベンジャーズ」へ続く物語が、ついに始動。
https://marvel.disney.co.jp/movie/antman-wasp-qm
最小&最強のアベンジャーズ、アントマンは、<量子世界>に導く装置を生み出した娘キャシー達とともに、 ミクロより小さな世界へ引きずり込まれてしまう。
そこで待ち受けていたのは、過去、現在、未来すべての時を操る能力を持つ、 マーベル史上最凶の敵、征服者カーン。
彼がこの世界から解き放たれたら、全人類に恐るべき危機が迫る…。
アベンジャーズで最も”普通すぎる男”アントマンが、マーベル史上最大の脅威に挑むアクション超大作。
エンドゲーム以来の大迫力バトル!
まず端的に、『アントマン&ワスプ:クアントマニア』の最大の魅力というなれば、やはりクライマックスのバトルである。
フェイズ4以降、それぞれのキャラクターを描く作品しかなかった為、エンドゲーム級の大規模バトルが行われていなかった。
唯一挙げるのであれば、シャン・チーかワカンダ・フォーエバーくらいであるが、壮観と言える様な光景では無かった。
そんな中、フェイズ5の幕開けは、エンドゲームを彷彿とさせる様なクライマックスが実物である。
むしろこれは量子世界を舞台にしたアントマンだからこそ出来たものである。
地上でこの規模のバトルが存在したならば…
アベンジャーズが総集結しない限り実現は不可能だろう。
しかし『アントマン&ワスプ:クアントマニア』の最大の魅力はこれだけではないのだ。
MCU史上最小のバトル!
今回MCUはフェイズ5に突入し、いよいよマルチバース・サーガもその全容が徐々にだが明らかになりつつある。
そして今回は、今後の宿敵になるであろう征服者カーンとの戦い…
MCU史上最小のバトルとなった。
舞台は、ミクロ以下の量子の世界。
果たして量子世界は実在するのか…
というよりも、このアントマンは量子力学というものが用いられているのはいうまでもない。
量子世界が実在するのかどうかは、置いといて…
その題材となる量子力学について、その触りだけでも触れてみたいと思う。
今回の物語の舞台は、量子世界であり、ほぼ地上でのやりとりは冒頭とラストのみ。
その全てが、量子世界であり、量子力学についての知識があると…
より深い理解を得られる…かどうかはあなた次第である。
余談:量子力学って?
現代生物学の根幹を成すのが、量子力学。
わかりやすくいうと、人間は細胞の集まりであり、さらにそこから量子や分子などミクロ以下の世界の理論である。
そして一般的に、この量子力学に興味を持つ最初のとっかかりとして存在するのが、シュレーディンガーの猫。
これは、『アントマン&ワスプ:クアントマニア』にも台詞として登場したもの。
ここまでしっかりと行き着く人は、基本的には理系の分野である。
筆者は当然ながら文系なので、割とチンプンカンプンなのはいうまでもない。
そもそも理解しようとも思えない。
が、次の項目で、補足的に文系の人間の理解をお伝えする。
これに興味が出た方は、シュレーディンガーの猫などを検索し、理解した上で『アントマン&ワスプ:クアントマニア』を鑑賞すると、あのシーンのあの意味を、より深く理解できるかもしれない。
シュレーディンガーの猫とコペンハーゲン解釈
シュレーディンガーの猫とは、そもそも量子力学的解釈を否定する為に創出された思考実験。
考えたのは、エルヴィン・シュレーディンガー。
量子力学を応用した場合、致死率50%の箱の中に猫を入れた場合。
その死の確認は、箱を開けるまでは判明しない。
では、その箱を開けるまでは、その猫は死んでもいないし、生きてもいない存在である。
というもの。
しかし普通の解釈で考えれば、そんなことはありえない。
このシュレーディンガーの猫は、アントマンでも採用されており、2作目の『アントマン&ワスプ』で採用されている。
そして3作目の今回は、コペンハーゲン解釈が用いられていた。
調べても、文系の筆者にとっては全く訳のわからないものでしかない。
しかし『アントマン&ワスプ:クアントマニア』で採用されていた分かりやすいものとしては…
「量子系と観測者(観測装置)を分離する。2つの境界はどこに引いてもいい。」
この記述が、劇中で用いられている。
ある場面で、アントマンが分離する。それがまさしくコペンハーゲン理論に則ったシーンと言えるだろう。
もし興味がある方は是非とも調べてみてはいかがだろうか?
普段の生活には全くもって活かすことのない、為にならない雑学である。
物語の鍵となる重要ポイント
ここからは、小難しい雑学ではなく、この物語の重要なポイントをおさらいしていく。
本記事ではネタバレはしないので、ご安心を!
カーンがアベンジャーズ入り?
今回のヴィランとなった征服者カーン。
原作のマーベルコミックスでも、幾度となく登場する存在感を放つヴィランである。
ネタバレになるが…
原作では、カーンとは複数存在する。
マルチバースの概念により、並行世界に無数に存在するカーンはお互いに連携を取り、カーン帝国を築いている。
となれば、その中にはアベンジャーズ入りを果たすカーンもいるのである。
そして、アベンジャーズ5作目のタイトルでは、カーンの冠。
もしかすると、原作通り、アベンジャーズ入りするカーンがいる可能性が高いとみて、間違いない。
しかしそれが今回登場したカーンなのかどうかは未だ不明である。
今回の伏線は、全て『Avengers: The Kang Dynasty』に繋がる!?
今回、カーンに関する様々な伏線が登場する。
それはカーンのセリフに注目しておくというのが、大きなポイントだ。
そしてカーンの最後にも、目を離してはならない。
それらの様々なカーンに関する伏線は…
今後、フェイズ6で公開予定の『Avengers: The Kang Dynasty』に繋がるはずである。
アベンジャーズの副題に、カーンの名がある時点で、今後のカーンからも目が離せない!
次に繋がる作品は?
カーンが次、どの作品に出るのか…
それはおそらく、『ロキ シーズン2』に繋がる。
それはエンドクレジットシーンまで見れば、納得がいくはずである。
しかしMCUファンとしては、2作目のゴーストがどうなったのかも気になるところ。
2作目の『アントマン&ワスプ』では、ゴーストの身体を戻す方法として量子世界から何かを採取している時に、指パッチンが行われ、そのシーンの詳しいその後が描かれずじまいだった。
しかしそのゴーストも既に、MCUの次回作の登場が確定しており、『アントマン&ワスプ』以降の展開がどんな形であれ発覚することが確定済み。
2024年公開予定の、『サンダーボルツ』にキャスティングされている。
『サンダーボルツ』はおそらく、CIA直属のヴィランチームである。
ここにゴーストも属すのであろうと憶測。
果たしてそこにアントマンは関わるかどうかは不明だが、こうしてMCUは様々な作品同士が目まぐるしく関わりを魅せていく。
征服者カーン、ゴースト、アントマン&ワスプ、今後はどんな展開が待つのか…
MCUのワクワクは、未だ映画界に明るさを照らし続けるだろう…