「ディパーテッド」の原作「インファナル・アフェア」その魅力を徹底解説!

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2007年のアカデミー賞作品賞に輝いた「ディパーテッド」。その綿密に組まれた高いストーリー性と先が読めない展開から多くの人を魅了しました。
そんなオスカー受賞作の原作となった香港映画が2002年の「インファナル・アフェア」です。こちらもディパーテッドに負けず劣らずのストーリー性と魅力あふれる俳優陣の演技が光ります。

警察とマフィア、それぞれにスパイが。その駆け引きが最高に面白い!

ディパーテッドとの比較

ディパーテッドでは警察学校を優秀な成績で卒業したレオナル・ドディカプリオが演じるビリーがマフィアに紛れて潜入捜査を行います。インファナル・アフェアではトニーレオン演じるヤンがマフィアに潜入します。
逆にマフィアの力を借りて警察官となったことでマフィアへの協力を強制されるマット・デイモン演じるコリンが警察官として生きるか、マフィアへ協力するのかを葛藤します。インファナル・アフェアではこの役にはアンディ・ラウ演じるラウが警察官としての葛藤をします。

息をのむ駆け引きの連続

二人の奇妙な関係や、彼らを雇う警察やマフィアのボスとの関係、それぞれに背負うものが複雑に交錯していきます。
ラウはマフィアの力を借りたとはいえ、警察官になったのですから、警察官としての人生を歩もうとしますが、それを邪魔してくるマフィアにも警察の潜入捜査官のヤンがいます。
同じ警察官なのですが、警察学校を卒業してからマフィアとして生きているヤンにとってはその実感がありません。

左がヤン(トニー・レオン)。右がラウ(アンディ・ラウ

ヤンとラウ

画像出展元:みんなのえいが

二人の状況を知っているウォン警視は頼れる上司

ヤンの恩師でもあるウォン警視

自分はこのままマフィアになってしまうのではないかという潜入捜査官のヤンを心配するのが、彼を警察学校時代に見出し、潜入捜査官に任命したウォン警視です。
折を見てヤンに会いに行き、彼の近況を聞くということも仕事にしています。マフィアと同じことをしているのに自分が警察官だということを忘れそうになるというヤンに対して温かい言葉をかけます。

ラウの上司でもあるウォン警視

さらにウォン警視の部下にマフィアのスパイでもあるラウがいるということがさらに状況を複雑にしています。麻薬の密輸を行う現場をヤンからの情報で動くが現場を押さえるのに失敗するというシーンがあります。
ラウが実は捜査情報をリークしていたということをウォン警視も薄々勘付くようになりますが、ラウの仕事に対する姿勢を評価します。ラウのマフィアの協力がなければ警察官になれなかった状況に同情し、まっとうな人間になることに協力します。
こんな上司の下で働きたいなと思えるような頼れる男です。

ウォン警視とヤン

画像出展元:【公式】阿部将一が思ったこと

悪役 マフィアのボス、ヤンの恋人 ドクターリーなど脇を固める実力派

ふてぶてしい態度で悪役に徹するマフィアのボスのサムを演じるエリック・ツァンや、ヤンが精神を病んで受診した精神科の美人医師ドクターリー演じるケリー・チャンなど脇を固める俳優陣も豪華です。

悪役に徹したマフィアのボス サム役のエリック・ツァン

特に、サムが麻薬密輸の容疑で逮捕された際の取り調べでも、警察からの食事を遠慮なく食べていてなかなかおいしいなどと言っているシーンは、ふてぶてしくも逮捕されても余裕のある状態に、怖さを覚えます。

マフィアのボスで悪役感が光るエリック・ツァン

サム演じるエリック・ツァン

画像出展元:共同通信公式ツイッター

美人で賢そうなケリー・チャン

ヤン演じるトニーレオンは女性からの人気も高いですが、その恋人役としてよく釣り合いのとれているケリー・チャンのシーンも少ないのですが、非常に絵になるシーンとなっています。

日本でも人気のある美人女優ケリー・チャン

ドクターリー演じるケリーチャン

画像出展元:栄華富貴

ラウの恋人役のサミー・チェン

ラウは警察官として一人前となり、結婚を控えていますが、恋人役のサミー・チェン演じるマリーはすぐにヒステリックになります。
そんな恋人にマフィアの力を借りて警察官になったと言えば、別れを切り出されるかもしれないとラウはそのことを必死に隠し、警察官としての仕事に邁進します。

ラウの婚約者役のサミー・チェン

ラウの婚約者役のサミーチェン

画像出展元:exciteニュース

主役も二大共演ですが、脇を固める俳優陣も実力派ぞろいです。

男が惚れる男 トニー・レオンとアンディ・ラウ

トニーレオンとアンディラウは、香港映画のビッグネームですが、その役どころなどもありますが、女性だけでなく男性も「こんな風にかっこよくなりたい」と思える男が惚れる男です。

男の色気を感じ、背負うものが大きい

映画を見ていてもその男の魅力を全開にしたセクシーさが目立っています。そりゃ、ケリーチャンみたいな美人も惚れてしまうよなと思ってしまいます。アンディラウも婚約者を幸せにしようとしている姿に胸が打たれます。

トニー・レオンとアンディ・ラウは香港を代表するスター

トニーレオンはウォンカーウェイ監督作品の「花様年華」やジョンウー監督作品の「レッドクリフ」などで色男役が多いというイメージです。
アンディラウも落ち着いた大人の役が多く、歌手としても活動をしています。
二人とも、本当にセクシーな俳優です。

ラウを追い詰めるヤン

画像出展元:映画酒場に迷いこんで‥孤独な10代をくれたのは映画だった

オスカーに輝いた作品の原作

インファナル・アフェアは2002年の作品と少し年代が古くなりますが、その息をのむストーリー展開は2019年に見ても全く色あせていません。こうした先が読めない展開こそ、スパイ系の映画の醍醐味でもあります。
香港映画が今よりも勢いがあった時代に制作されていますので、当時の雰囲気を感じることもできるでしょう。

オスカーに輝いたディパーテッドを見たことがあるという人も、十分に楽しめる名作となっています。

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