「スナッチ」(2000)や「シャーロック・ホームス」(2009)で知られるガイ・リッチー監督。スタイリッシュな群像劇や、ウィットに富んだ会話に定評があり、ファンが多いことでも知られています。2023年には最新作「オペレーション・フォーチュン」が日本でも公開予定で、映画が公開される度に大きな注目を集めています。
ファンを魅了するガイ・リッチー監督作品の魅力やおすすめ映画について徹底解剖していきましょう!
鬼才!【ガイ・リッチー監督】基本情報
【ガイ・リッチー監督】とは?
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ガイ・リッチー監督はイギリスのハートフォードシャー州ハットフィールドの出身の映画監督です。子どもの時に観た「明日に向かって撃て!」に感銘を受け、映画監督を志すようになりました。映画スタジオの雑用係として経験を積んだガイ・リッチー監督は、CMやプロモーションビデオの監督としてキャリアをスタート。
初の長編映画「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」がイギリスで大ヒットとなり、2作目の「スナッチ」にはブラッド・ピットやべニチオ・デル・トロなどの大物俳優が参加しました。
プライベートでは、2000年に歌手のマドンナと結婚し、1人の子どもをもうけますが、2008年に離婚。2012年にはモデルのジャッキー・アシュリーと再婚しています。
【ガイ・リッチー監督】作品一覧
・ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ(1998)
・スナッチ(2000)
・ミーン・マシーン(2001)
・スウェプト・アウェイ(2002)
・リボルバー(2005)
・ロックンローラ(2008)
・シャーロック・ホームズ(2009)
・シャーロック・ホームズ シャドウゲーム(2011)
・コードネームU.N.C.L.E(2015)
・キング・アーサー(2017)
・アラジン(2019)
・ジェントルメン(2020)
・キャッシュ・トラック(2021)
・オペレーション・フォーチュン(2023)
・コヴェナント(2023)※日本公開未定(2023年8月現在)
日本で公開が決定しているのは「オペレーション・フォーチュン」までですが、アメリカでは2023年4月より「コヴェナント」も公開されています。
【ガイ・リッチー監督】おすすめ映画10選!
スナッチ(2001)
原題:snatch
製作国:アメリカ合衆国
脚本:ガイ・リッチー
出演者:ジェイソン・ステイサム、スティーヴン・グレアム、ブラッド・ピット、べニチオ・デル・トロ、レニー・ジェームズ
まずご紹介するのは、ガイ・リッチー監督にとって長編映画2作目となった作品「スナッチ」です。この映画は、ガイ・リッチー監督の醍醐味とも言える犯罪群像劇。オープニングで登場人物が1人1人紹介されていくシーンは、これから始まる物語に大いに期待を抱かせる粋な演出で、冒頭からワクワクが止まりません!ダイアモンドの行方を巡って二転三転するストーリーは最後まで目が離せない面白さです。
【スナッチ】あらすじ
フランキー・フォー・フィンガーズ(べニチオ・デル・トロ)率いる強盗団は、宝石商から86カラットのダイアモンドを強奪することに成功。それを知ったロシア人武器商人のボリス(ラテ・シェルベッジア)はフランキーからダイアモンドを盗むことを画策します。一方、フランキーが小粒のダイアモンドを売りさばくために立ち寄ったロンドンでは、非合法ボクシングを営むターキッシュ(ジェイソン・ステイサム)とトミー(スティーヴン・グレアム)が八百長試合を成功させるため、賞金稼ぎのミッキー(ブラッド・ピット)を試合に出場させようとしますがー。
コードネーム U.N.C.L.E.(2015)
原題:The Man from U.N.C.L.E.
製作国:アメリカ合衆国・イギリス
脚本:ガイ・リッチー、ライオネル・ウィグダム
出演者:ヘンリー・カヴィル、アーミー・ハマー、アリシア・ヴィキャンデル、エリザベス・デビッキ、ヒュー・グラント
次にご紹介するのは2015年の「コードネームU.N.C.L.E.」です。1960年代にイギリスで人気を博したドラマシリーズ「0011 ナポレオン・ソロ」の映画化で、「スーパーマン」でお馴染みのヘンリー・カヴィルが主人公を演じました。ヘンリー・カヴィル演じるプレイボーイのナポレオン・ソロと、アーミー・ハマー演じる堅物のイリヤ・クリヤキンのキャラクターの対比が面白く、真反対の性格の2人が手を組むバディものとして、ユーモラスかつスタイリッシュな仕上がりになっています。とくに終盤の戦闘シーンでは、画面を複数に分け、同時並行でいくつかの場面を見せる映像効果が使用されており、映像がとにかくカッコ良い!ストーリーもさることながら、1960年代の雰囲気と映像を存分に楽しめる映画です。
【コードネームU.N.C.L.E.】あらすじ
東西冷戦下の1960年代。諜報機関であるアメリカのCIAとロシアのKGBは、核兵器によって世界を滅ぼそうとする犯罪組織の存在に気づき、政治的対立を超えて手を組むこととなりました。CIA工作員のナポレオン・ソロ(ヘンリー・カヴィル)とKGB工作員のイリヤ・クリヤキン(アーミー・ハマー)は手がかりをつかむため、鍵を握る科学者の娘ギャビーと共に、犯罪組織の行方を追います。
シャーロック・ホームズ(2009)
原題:Sherlock Holmes
製作国:アメリカ合衆国・イギリス
脚本:マイケル・ロバート・ジョンソン、アンソニー・ペッカム、サイモン・キンバーグ
出演者:ロバート・ダウニー・Jr、ジュード・ロウ、レイチェル・マクアダムス、マーク・ストロング
ガイ・リッチー監督と言えば「シャーロック・ホームズ」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?これまで少しクセのある映画が多かったガイ・リッチー監督作品ですが、老若男女楽しめるこんな作品も作れるんだ!と驚いたのがこちらの作品です。第82回アカデミー賞では作曲賞にノミネートされ、第67回ゴールデングローブ賞ではロバート・ダウニー・Jrが最優秀主演男優賞を受賞しました。「コードネームU.N.C.L.E.」とはまた違ったバディ2人の掛け合いが見どころ!2人の推理とともに、アクションも楽しめる娯楽大作です。
【シャーロック・ホームズ】あらすじ
舞台は19世紀末のロンドン。探偵シャーロック・ホームズ(ロバート・ダウニー・Jr)と助手のワトソン(ジュード・ロウ)は、怪しい黒魔術で女性を次々に殺害するブラックウッド卿を逮捕します。絞首刑となり埋葬されたブラックウッド卿でしたが、墓が掘り起こされブラックウッド卿の死体は姿を消します。そしてさらなる殺人事件が起こりー。
シャーロック・ホームズ シャドウゲーム(2011)
原題:Sherlock Holmes: A Game of Shadows
製作国:アメリカ合衆国・イギリス
脚本:ミシェル・マローニー、キーラン・マローニー
出演者:ロバート・ダウニー・Jr、ジュード・ロウ、ノオミ・ラパス、ジャレッド・ハリス、エディ・マーサン
「シャーロック・ホームズ」(2008)の続編。前作に引き続き、主人公のシャーロック・ホームズとワトソンは、ロバート・ダウニー・Jrとジュード・ロウが演じています。前作の面白さをそのまま、スケールアップしたアクションにドキドキが止まらない本作。前作の設定を引き継いでいるものの、ストーリー自体は独立しているので、続編だけ観ても楽しむことが出来ます(但し、1作目を観てからの方がさらに楽しめます!)
【シャーロック・ホームズ シャドウゲーム】あらすじ
ヨーロッパ各地で爆破事件が発生し、人々は恐怖に陥っていました。ホームズ(ロバート・ダウニーJr)は天才数学者で作家のモリアーティ教授(ジャレッド・ハリス)が犯人だと推理し、モリアーティに迫りますが、「手を引かないとワトソンの命を狙う」と脅されてしまいます。鍵を握る女性シムを探しにフランス(ノオミ・ラパス)に向かうホームズでしたがー。
ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ(1998)
原題:Lock,Stock and Two Smoking Barrels
製作国:イギリス・アメリカ合衆国
脚本:ガイ・リッチー
出演者:ニック・モラン、ジェイソン・ステイサム、ジェイソン・フレミング、デクスター・フレッチャー
ガイ・リッチー監督の記念すべき長編映画初監督作品。デビュー作にも関わらず、イギリスで、公開年の興行収入1位を獲得する大ヒットとなりました。スタイリッシュ、かつ予測不可能な展開に目が釘付けの本作。今や多くの映画に引っ張りだこのジェイソン・ステイサムの俳優デビュー作でもあります。
【ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ】あらすじ
ロンドンの下町で暮らすエディ、ベーコン、トム、ソープの4人は、一攫千金を狙い持ち寄った10ポンドで賭けに挑むも、賭け場の元締めであるハリーの罠により、50万ポンドもの借金を背負ってしまいます。返済期間はたったの1週間。窮地に陥った4人は、ギャングがマリファナの売人を襲撃する計画を企てていることを知り、このマリファナを横取りすることを思いつきます。
アラジン(2019)
原題:Aladdin
製作国:アメリカ合衆国
脚本:ジョン・オーガスト
出演者:ウィル・スミス、メナ・マスード、ナオミ・スコット、マーワン・ケンザリ、ナヴィド・ネガーバン
ディズニーの長編アニメ「アラジン」(1992)の実写化。ガイ・リッチー監督がミュージカル映画を手掛けるのは意外でしたが、世界興行10億ドルを超える大ヒットとなりました。「ホール・ニュー・ワールド」や「フレンド・ライク・ミー」など誰もが耳にしたことがあるオリジナル楽曲に加えて、新曲も追加され、音楽と映像で艶やかなアグラバーの街が表現されています。
【アラジン】あらすじ
アグラバーで猿のアブーと共に暮らす貧しい青年アラジン(メナ・マスード)。ある日街で、自由を求める王女ジャスミン(ナオミ・スコット)と出会い、恋に落ちます。魔法のランプを手に入れようとする大臣ジャファー(マーワン・ケンザリ)に誘われ、ランプが眠る洞窟に入ったアラジンでしたが、魔法のランプを手に取ると、その中からランプの魔人が現れー。
ジェントルメン(2020)
原題:The Gentlemen
製作国:アメリカ合衆国・イギリス
脚本:ガイ・リッチー
出演者:マシュー・マコノヒー、チャーリー・ハナム、ヘンリー・ゴールディング、コリン・ファレル、ヒュー・グラント
ガイ・リッチー監督の「原点回帰」と言われる作品で、ガイ・リッチー監督の醍醐味である「スナッチ」に近い犯罪群像劇です。裏切りや騙しあいによって二転三転する展開と、物語の疾走感が気持ちいい本作。セリフもそれぞれのキャラクターの美学を感じさせる「かっこいい!」ものばかりです。
【ジェントルメン】あらすじ
ロンドンの暗黒街に、大麻王国を築き上げたミッキー(マシュー・マコノヒー)が大麻ビジネスを売却し、足を洗うという噂が流れます。噂を耳にしたゴシップ紙の編集者、強欲なユダヤ人富豪、ゲスな私立探偵、マフィアや町のチンピラなどが動き始めー。
キャッシュトラック(2021)
原題:Wrath of Man
製作国:アメリカ合衆国・イギリス
脚本:ガイ・リッチー、アイバン・アトキンソン、マーン・デイビス
出演者:ジェイソン・ステイサム、ホルト・マッキャラニー、ジェフリー・ドノバン、ジョシュ・ハートネット、ラズ・アロンソ
「キャッシュトラック」は、フランス映画「ブルー・レクイエム」(2003)をリメイクしたクライムアクション映画です。ガイ・リッチー監督とジェイソン・ステイサムが16年ぶりにタッグを組んだことで話題となりました。キャッチコピーは「彼は英雄<ヒーロー>か、悪党<ヒール>かー」。ただの警備員かと思われたジェイソン・ステイサム演じる主人公が暴れまくる爽快な映画となっています!
【キャッシュトラック】あらすじ
現金輸送専門の警備会社フォルティコ・セキュリティ社に新人パトリック・ヒル(ジェイソン・ステイサム)、通称「H」が入社しました。採用試験をギリギリの成績でなんとか合格した彼でしたが、ある日、現金輸送車が強盗に襲われたところ、驚くほど高いスキルで強盗を阻止します。さらに、再び強盗に襲われた際には、強盗たちはHの顔を見るなり逃げ帰ってしまう始末。その様子に周囲が疑念を頂く中、現金が最も動くブラック・フライデーに現金輸送車から現金を強奪する計画が進行しており―。
キング・アーサー(2017)
原題:King Arthur: Legend of the Sword
製作国:アメリカ合衆国
脚本:ジョビー・ハロルド、ガイ・リッチー、ライオネル・ウィグラム
出演者:チャーリー・ハナム、ジュード・ロウ、アストリッド・ベルジェ=フリスベ、ジャイモン・フンスー、エイダン・ギレン
古くから語り継がれるアーサー王伝説をモチーフに、アーサーが伝説の剣エクスカリバーを手に入れて成長していく姿を描いたソードアクション映画。この映画の見所は何と言っても映像です。興行的にはいまいちの結果になってしまいましたが、ゲームの中に入ったような臨場感やカメラワークはさすがの一言。これまで様々なかたちで描かれてきたアーサー王の物語を、ガイ・リッチー風に味付けるとこんな感じになるのか、と新しい驚きのある映画です。
【キング・アーサー】あらすじ
スラム街で育った貧しい青年、アーサー(チャーリー・ハナム)。伝説の聖剣エクスカリバーを手に入れたアーサーは、仲間たちの力を借りて、王だった両親の命を奪い、王として君臨している暴君ヴォーティガンに反旗を翻します。
リボルバー(2005)
原題:Revolver
製作国:イギリス、フランス
脚本:ガイ・リッチー
出演者:ジェイソン・ステイサム、レイ・リオッタ、ビンセント・パストーレ、アンドべ・ベンジャミン、マーク・ストロング
「トランスポーター」シリーズのリュック・ベンソンが製作を担当したクライムアクション映画。他のガイ・リッチー作品とは一味違った、アクションは少なめセリフ多めの映画です。独特の世界観に、観る人を選ぶ映画ではありますが、ガイ・リッチー監督の作品をとことん味わいたい方にはおすすめです!
【リボルバー】あらすじ
罠にハメられ、投獄されたギャンブラーのジェイク(ジェイソン・ステイサム)。投獄中、ギャンブルの腕を磨いたジェイクは、出所後早速、自分をハメたカジノ王マカ(レイ・リオッタ)に勝負を挑み、マカから大金を奪うことに成功します。激怒したマカはジェイクを殺すよう、殺し屋を差し向けますが、ジェイクは謎の2人組に助けられ―。
2023年10月公開【オペレーション・フォーチュン】最新情報
2023年10月13日より公開予定のガイ・リッチー監督最新作「オペレーション・フォーチュン」。公開が近づき、本編映像が公開されました!
公開された映像には、船上で、ジェイソン・ステイサム演じるオーソンが敵を華麗なアクションで追い詰めていく様子が映し出されています。ナイフVS素手での闘いでも余裕な様子のオーソン。タキシードをビシッときめたジェイソン・ステイサムが顔色一つ変えずに闘う様子に、「オペレーション・フォーチュン」のアクションシーンにも期待が高まりますね。