【マイ・ブロークン・マリコ】原作ネタバレ!親友が死んだ後に出来ること

マイ・ブロークン・マリコ
出典元:Amazon.co.jp

『マイ・ブロークン・マリコ』は、平庫ワカによる2019年7月より連載がスタートした全4話の漫画作品。
2022年秋には、永野芽郁主演での実写映画化作品が公開予定です。
そんな本作『マイ・ブロークン・マリコ』の原作漫画をネタバレ解説します。
映画作品には興味があるけど、原作までは届かない、原作に関してどんな物語なのか興味ある方などにお届け!

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『マイ・ブロークン・マリコ』について

『マイ・ブロークン・マリコ』は、平庫ワカによる漫画作品です。
2022年秋には、劇場公開作品として実写映画化が決定しています。
本記事では、その原作を深掘りしていく内容です。
『マイ・ブロークン・マリコ』は、角川のネットコミックサイト、『Comic BRIDGE online』にて公開されるとじわじわと口コミで話題になっていた作品です。
2019年の夏から冬にかけて連載されると、その直後に単行本化。
「このマンガがすごい!2021オンナ編」で第4位にランクインするなど、大きな注目を集めている話題作品。
平庫 ワカ(ひらこ ワカ)は、本作が初連載作となる。
デビュー作は、『YISKA -イーサカ-』で『マイ・ブロークン・マリコ』の単行本に掲載。
『YISKA -イーサカ-』の様な、外国の男性が出てくる作品の構想を練っていたところ、息抜きのつもりで考えていた『マイ・ブロークン・マリコ』の構想が採用される。
若年層の虐待死のニュースが増えてきた中で、シイノと同じ感情を抱いたことで、本作のストーリーができたことを明らかにしており、掲載とほぼ同時である2019年7月16日にSNSから話題に上がります。
連載完了の12月まで、新エピソードが掲載される度にその話題が加速度的に広がっていった。
映画化の経緯としては、監督のタナダユキがこの漫画を読んだ時に映画化へ向けて動き出している。
それだけ、多くの人の心を掴む作品であることが証明されています。

『マイ・ブロークン・マリコ』の登場人物

本作は、連載作品と言っても、短編作品です。
4話で構成され単行本としては全1巻。
なので、主要となる登場人物も少なめ。
だからこそ、濃厚なストーリーがギューっと詰め込んであり、人の心情を丁寧に描いているのが特徴です。
そんな『マイ・ブロークン・マリコ』の登場人物を紹介。

シイノ トモヨ:本作の主人公。営業職。外回り中に、親友のマリコの死をニュースで知る。ヘビースモーカー。

イカガワ マリコ:シイノの親友で、父親から激しい虐待を受ける。睡眠薬を飲んで投身自殺したと思われる。

マキオ:シイノが「まりがおか岬」で出会う男性。

『マイ・ブロークン・マリコ』の原作をネタバレ解説!

ここからは、『マイ・ブロークン・マリコ』の内容について、深く掘り下げていきます。
なので、重大なネタバレになっています。
原作を鑑賞するつもりの方、映画の内容にも繋がるため、注意してご覧ください。
全く内容を知りたくない方などは、飛ばしてお読みいただくことを推奨しますので、ご注意くださいませ。

第1話『エスケープ』

営業の外回りの最中で昼食の最中、シイノ トモヨは定食屋のTVでとある26歳の女性が、自宅マンションから転落し亡くなっていたニュースを知る。
その女性は、イカガワ マリコ。
シイノはその女性、イカガワ マリコとはダチだった。
マリコとは、先週遊んだばっかで、自殺する素振りは一切なく、面食らうシイノ。
仕事は手につかず、直帰することに。
シイノは、未だマリコが死んだ現実を受け入れることが出来ずに、昔を回想。
屋上でタバコを吸っていると、そこに現れたのは、マリコ。
彼女は顔を腫らしていた。
翌日、上司から直帰したことを怒られるも、シイノの頭の中はマリコのことばかり。
まずは、告別式?葬式?
でもシイノは知っていた。
マリコの家ではそんな事はやらないことを。
すると、良からぬことが頭をよぎる。
遺骨?
マリコの遺骨を、イカガワ家から強奪しようと思いつくのだった。
シイノとマリコは、中学生の頃、花火の約束をする。
しかしその約束に、マリコは現れなかったのだ。
とりあえずシイノは、マリコの自宅に向かう。
そこで、マリコの家の現実を知る。
マリコは、父親から虐待を受けていた。
マリコを助けるために、ドアを叩くシイノ。
出てきたのは、ボロボロになったマリコだった。
そんな過去を知るシイノは、せめて遺骨は自分が引き取ろうと思い立ったのだ。
家族から遺骨を引き取りに行く。
最悪の場合、うまくいかない事も想定して、強行作戦を実行しようと包丁を手にしてマリコの実家に向かう。
マリコの家、出てきたのは父親ではなく、再婚したタムラさん。
口八丁手八丁、営業職の経験を活かしてなんとか部屋に上がることに成功する。
父親は娘に手を出していたものの、このタムラさんは普通のおばちゃんであり、もっと早くこの人が現れていれば、マリコは死ななくても良かったのかもしれない…
という想いに駆られる。
マリコの家庭は、とにかく酷く、母親は小学生の頃にいなくなっていた。
高校生になる頃に、もう一度立て直そうと母親が帰ってきたらしいが、結局すぐに出ていってしまう。
マリコはいい子でさえいれば繋ぎ止められたと、信じていた。
しかしその母親は、マリコが悪いと言い放つ。
マリコが誘惑したから、だから父が手を出したのだと。
そう涙ながらにマリコが口にしていた。
そんな過去を思い出すシイノは、マリコの遺骨を発見すると、身体が勝手に動いたかの如く、骨壷を抱える。
父親から何してんだとひどい暴行を受けるも、シイノは最終手段である包丁を取り出す!
実の娘を強姦しておいて、実の娘を奴隷扱いしておいて、そんな奴に弔われたって、白々しくてヘドが出る!
と、そこにマリコが乗り移ったかの様に、今までの想いを吐き出す。
マリコの親友であるシイノトモヨであることを名乗り、「刺し違えてでも遺骨は私が連れて行く!」
と、アパートの2階であるマリコの実家のベランダから、靴も履かないまま飛び出していく。
命からがら、なんとか遺骨を抱いてその場を離れるシイノだった。
アパートでは、タムラさんがマリコの父親に対して叱責していた。
その声を背に、マリコを胸に抱いて走り出していく…

第2話『レッツ・ゴー・ハワイ』

マリコの遺骨を胸に走りながら、シイノは思い出していた。
マリコがくれた、たくさんの手紙のこと。
最初にくれた手紙は、同じ組になれて嬉しいこと。
タバコを吸っているのに、いい匂いなのはなぜ?
と書いてあった手紙。
それは、先生にバレないようにトイレの消臭スプレーを持ち歩いていたシイノの青春時代の思い出だった。
シイノとマリコは、学生時代に海に行く約束をしていた。
当然、マリコは父親が許さないから行けない。
そんな昔の思い出を胸に、シイノは遺骨を持って海に行くことを決意する。
マリコの親たちが通報して警察が来るかもしれないことを想定し、シイノはマリコの手紙と通帳など最低限の物だけを持って、旅へと出ることにしたのだ。
昔の手紙を読みながら、思い出に耽りながら歩き出すも、ざっくりと海だけではどこに向かっていいかもわからない。
だって、そこにもうマリコは居ない。
シイノにとっても、マリコしか居なかったのだ。
過去にもらった手紙には、マリコからの好意的な言葉ばかりが綴られていた。
照れ臭くなるほどに…
すると、淡い思い出の中に行き先へのヒントが隠されていた。
”まり がおか岬”
その昔、まりがおか岬のポスターを見て、マリコが行きたいね、と口走っていたのだ。
その思い出を辿る様に、シイノは”まりがおか岬”を目指す。
夜行バスに乗って、手紙を読みながら…
マリコの遺骨を抱いて、2人で行きたかった場所へと向かう…

第3話『リメンバー・ミー』

牛丼屋、シイノは夜行バスで10時間揺られながら身体バキバキで朝食を食べる。
注文は2人前。
そう、マリコの分も。
2人分平らげる、シイノ。
そこからさらに電車に揺られ、まりがおか岬をめざす。
夜行バスに揺られみた夢は、マリコの父親からぼこぼこにされる夢。
電車の中で思い出した事は、マリコの狂気的な想いだった。
シイノに彼氏とかできたら死ぬから、というマリコは手首にカッターナイフを突きつける。
嫌な思い出も、寝不足のせいにしてシイノは、まりがおか岬へと急ぐのだった。
バスから降り、海の音を聞いたのも束の間、まさかのひったくりに合うシイノ。
通りがかりの男性に話しかけられるも…
大事な手紙が入った荷物を取られてしまい、遺骨をそのままに追いかける。
結果として逃してしまい、遺骨の場所に戻ってくると、そこには通りがかりの男性が待っていた。
すると、見るにみかねてなのか、その男性はシイノに5千円を渡して去っていく。
名乗るほどの者じゃないと格好良く去っていくも、釣りの帰りだったらしく手に持つクーラーボックスで、しっかりとナリタ商店のマキオであることが分かる。
マキオからもらった5千円で居酒屋でお酒をかっくらうシイノ。
マリコとの思い出が、酒の肴だ。
マリコの手首には、しっかりとリストカットの跡がある。
マリコは言う、自分を好きになってくれる人だったら、どんな人でも我慢すると…
そんな言葉に対し、シイノは強く思っていた。
あんたには、あたしがいるだろが!
と。
そしてその想いは、酒の力も相待って思わず口から出てしまっていた。
そんな光景を見て、居酒屋にいる他のオヤジ達に絡まれそうになるも、時間の経過でマリコの記憶が薄れ始めていることに苛立ち、咆哮するシイノだった。
マリコがリストカットした原因は、何を隠そうシイノだった。
マリコにとって、シイノだけが全てで、嫌いになったら死んでやると、本気に手首にカッターの刃を入れていたのだ。
でも、実際問題、シイノにとってもマリコしかいないので、そんな事しなくても1番大切なのはマリコであった。
マキオから貰った5千円を置いて、居酒屋を後にすると、道のベンチで野宿をする。
完全な酔いどれである。

第4話『フリーフォール』

目が覚めるシイノ。
深夜に通りかかったマキオが、何故かそばにいた。
マキオは、シイノが死ぬんじゃないかと、気にかけていた様だった。
シイノはマリコに想いを馳せ、目的の場所へと向かう。
マリコは大人になると、虐待の影響からか、とにかく悪い男に引っかかっていた。
その度に、シイノはマリコを助けていたのだ。
マリコは、軽薄に会いたいと言われただけで男に会いにいき、その結果、腕に大怪我を負ってしまう。
シイノはそんなマリコをぶっ壊れてる!と、叱る。
するとマリコは、肯定した。
私は壊れていると。
そう、マリコの人生は、人からお前が悪いと言われ続けてきた人生だったのだ。
イラ立たせるから殴った。言うこと聞かないから叩いた。誘惑するから襲った。しつこくすがりつくから出ていった。
もうどこから直していけばいいか、わからなくなった。
マリコは、そう言うのだ。
唯一私を怒ってくれるシイノが、心配してくれるのが嬉しい。
でも、事実は当然違う。
マリコの周りの悪い大人達が、そんなマリコを利用しただけ。弱いから。自分よりも弱いから。
その弱さを押し付けただけなのだ。
でも、1番悲しいことはそれではない、
シイノにとって1番悲しいのは、マリコが1人で逝ったこと。
なんで、一緒に死んでくれって言ってくれなかったのか…
シイノを置いていったことが何よりも悲しかったのだ。
まりがおか岬で、ひとり想いの丈をマリコの遺骨にぶつけていると、もはや半ばヤケクソになって、海へと飛び込もうとするシイノ。
友達の自殺を止められない気持ちをそこで味わうがいい!
と、完全にキレてしまう。
すると、心配になって後を付けていたマキオに、投身自殺を止められてしまう。
2人でやり合っていると、遠くから「たすけて!」と呼ぶ声が聞こえてくる。
女の子が、男に追っかけられている。
ここら一体で蔓延っている痴漢だったのだ。
シイノは助けを呼ぶ女の子の姿がマリコと重なり、思わずそこに置いてあった物で、痴漢をぶん殴る!
なんと、そこに置いてあったものとは、石などではなく、マリコの遺骨が入ってある骨壷の箱。
痴漢をぶん殴った勢いで、海の彼方へと消えてしまう。
シイノも、箱に手を伸ばした反動で、海へと飛び込む結果に。
シイノにとってマリコは、とても眩しい存在であり、マリコはシイノの子供になりたかったと言う。
そんな夢を見て目が覚めると、目の前にマキオがいた。
マキオも以前、この海に飛び込んで、自殺をしようとしていた。
そしてマキオは言う。
「居ない人に会うには、生きているしかない。思い出の中の大事な人と、自分自身を大事にして下さい」。
そうして、シイノとマリコの最初で最後の旅行は幕を閉じたのだった…
病院から帰り、松葉杖を両脇に帰宅するシイノ。
ひったくりも行っていた痴漢は、お金目当てであり、それ以外は空き地に捨てたと証言したことから、マリコの大事な手紙は手元へと帰ってくる。
家の玄関には、紙袋がぶら下がっていた。
マリコの父親の再婚相手であるタムラさんから。
遺骨強奪の時に置いていった靴と手紙が入っていた。
家に戻り、日常へと帰っていく…
タムラさんからの手紙を読もうと封筒から取り出そうとすると、ひらりと落ちるもうひとつの手紙。
それは、マリコからの最後の手紙だった…
マリコからの想いを知り、シイノは一言「…うん」と頷き、その想いを胸に、物語は幕を閉じる。

まとめ

以上、『マイ・ブロークン・マリコ』の原作漫画のネタバレです。
この物語は、シイノとマリコの物語です。
捉え方によっては、恋愛とも、友情とも取れる2人の関係性ですが、それは人それぞれでしょう。
読んだ方は、どちらを想定して読み進めていたのでしょうか?
この作品は、従来の虐待を題材にした作品などとは違い、非常に近い視点で描いています。
こういった物語だと、虐待は大抵の場合、動機として使われることが多いもの。
例えば、殺人事件の犯人や被害者など。
もしくは、闇金ウシジマくんなどの裏の世界や感情を描くもので、多く登場する題材のひとつと言えるでしょう。
しかしこの『マイ・ブロークン・マリコ』では、親友の人格形成に大きく関わるものとして扱われています。
親友という立場で、虐待にどう向き合っていたのか…
その色々なしがらみをぶっ壊して、こんなことができたらなぁ…
というのが、第一話のシイノの行動だったのではないでしょうか?
本来ならば、大事に至ら無いためにどこかに相談するのが世の常ですが…
そんなもんすっ飛ばして、友達のためなら命を賭けてでも、包丁一つで飛び込んでいく。
超行動派のシイノ。
そんな彼女の心の葛藤を描いた『マイ・ブロークン・マリコ』。
1度だけではなく、読み返す度に感情が溢れ出ていく…
そんな名作です。
2022年秋には、永野芽郁がシイノ役で実写映画化となります。
是非とも、スクリーンで観たい作品。
漫画は、単行本として発売されているほか、各種電子コミックとしても幅広く扱われているので、是非ともチェックしてみて下さい。

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