女優デビュー20周年を迎える長澤まさみが初の汚れ役に挑んだ映画『MOTHERマザー』の公開が2020年夏に決定!今回は、現在公開されている情報をもとに『MOTHERマザー』のあらすじ とキャスト、そして20年のキャリアの中で長澤まさみが演じた役どころを振り返ります。
映画『MOTHERマザー』で初の汚れ役に挑む長澤まさみ
プロフィール
- 生年月日 1987年6月3日
- 出身地 静岡県 磐田市
- 活動期間 2000年〜
- 主な受賞歴 2004年日本アカデミー賞最優秀助演女優賞、2006年・20011年・2017年日本アカデミー賞優秀主演女優賞、2004年ブルーリボン賞助演女優賞
実際の事件がモデル?映画『MOTHERマザー』のあらすじ(ネタバレ含みます)
ゆきずりの関係でその場しのぎの生活を送る自堕落で身勝手な母・秋子(長澤まさみ)と息子の周平(郡司翔)。母ひとり子ひとりのあいだにやがて特別な感情が生まれるも、成長した周平は事件を起こしてしまう。『MOTHERマザー』は母になりきれない女とそんな女を母に持つ息子の心の葛藤を描いた期待作です。また実際にあった事件をモデルにしているとも言われており、2014年の埼玉県川口市で起きた『祖父母殺人事件』から着想を得たと言われています。
映画『MOTHERマザー』を観る前に『祖父母殺人事件』を予習しよう
事件当時17歳だった少年は、実母と養父から身体的・性的虐待を受け、満足に学校に通うことができずにいました。少年は働かない母親の代わりに親戚中から借金を重ね、生活費を工面していました。また母と養父との間に生まれた妹の世話も少年が担っていたといいます。やがて養父が姿を消すと母は生活費調達を息子に頼るように。思い余った息子は祖父母を殺害し金銭を強奪しますが、それも母親の遊興費に消えます。この事件は山寺香著『誰もボクをみていない』(ポプラ社)にまとめられていますが、息子は懲役15年の実刑が確定し現在も服役中。一方母は息子への犯行指示・強要を否定。強盗罪と窃盗罪での立件となっています。
映画『MOTHERマザー』のキャスト
秋子 長澤まさみ
今作の出演を自ら決断した長澤は、自らに子どもがいないため息子の周平目線で物語を感じ「他人事とは思えないリアリティがあり、母の偉大さ親が子を育てる責任について考えさせられた」と心境を語っています。
内縁の夫・遼 阿部サダヲ
映画『MOTHERマザー』で長澤と初の共演となる阿部。初の汚れ役で話題の長澤まさみですが、コミカルな役柄が多い阿部サダヲもまた、今作でダーティーな役を演じています。
周平(幼少期) 郡司翔
これまでテレビなどで再現VTRの出演はあるものの、今作で本格的な映画デビューとなる郡司翔。物語の核心に最も近い役柄だけにその演技力に注目が集まります。
女優デビュー20周年!長澤まさみが映画で演じた役どころ
ベッドシーンも予定されていると噂の『MOTHERマザー』。これまで清純なイメージの強かった長澤まさみがどんな演技を見せてくれるか今から楽しみです。ここであらためて、過去長澤まさみが演じた役どころを振り返ってみましょう。
『クロスファイア』(2000年) 倉田かおり
1999年・第5回東宝「シンデレラ」オーディションでグランプリに輝いた長澤まさみのデビューは宮部みゆき原作の『クロスファイア』。パイロキネシス(念力放火能力)やサイコメトリー、念写能力を持つという難しい役どころを演じました。
『世界の中心で、愛をさけぶ』(2004年) 広瀬亜紀(アキ)
社会現象となった片山恭一の同名小説の映画化。白血病によって若くして亡くなる少女を演じた長澤まさみは、この作品で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を最年少で受賞しています。
『タッチ』(2005年) 浅倉南
あだち充の大ヒットコミックの映画化。浅倉南は明石家さんまが理想の女性と公言するほど、男性の願望を詰め込んだヒロイン。原作では浅倉南は新体操部でレータード姿も頻繁に登場するが、映画版では新体操部ではなく、レオタード姿もみられなかった。
『モテキ』(2011年) 松尾みゆき
『世界の中心で、愛をさけぶ』に続き森山未来と二度目の共演。久保ミツロウの同名コミックの映画化作品。森山未来が長澤まさみの胸を鷲掴みにするシーンが話題になりました。このあたりから、ただ明るく可愛いだけのイメージからの脱却を図っていたのかもしれませんね。『モテキ』は話題性だけでなくブルーリボン賞で長澤まさみが助演女優賞、日本アカデミー賞でも同じく長澤まさみが優秀主演女優賞、麻生久美子が優秀助演女優賞ほか、優秀音楽賞、話題賞など作品としても高評価を得ました。
『海街diary』(2015年) 香田佳乃
吉田秋生の同名コミックの映画化作品。綾瀬はるか、夏帆、広瀬すず、そして監督は是枝裕和と旬のキャスト制作人が勢揃いした『海街diary』はカンヌでも上映され、観客から喝采を浴びました。男に翻弄される次女を演じた長澤まさみは、日本アカデミー賞優秀助演女優賞に輝きました。
進化を続ける女優・長澤まさみの新境地、映画『MOTHERマザー』は2020年夏公開!
長らく清純派としてキャリアを歩んできた長澤まさみもすでに三十代。今回『MOTHERマザー』という作品で、社会の底辺を生きる女・秋子に巡り合ったのも何かの運命かもしれません。また新しい長澤まさみの一面が見られることを期待しましょう。