2022年12月9日(金)に公開された、映画【ラーゲリより愛を込めて】。
公開前から、「予告だけで泣ける」そして試写会に参加した人も、「涙なしでは見られない」という感想が多く、話題になっています。
辺見じゅんさんのノンフィクション『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』が原作で、運命に翻弄されながらも再会を願い続けた山本幡男とモジミの11年に及ぶ“愛の実話です。
絶対泣ける話やん…涙活になりそう!
悲しい話けどケンティーの笑顔に救われるらしいよ!
本記事では、映画【ラーゲリより愛を込めて】のあらすじ・ネタバレについて書いていきます。
映画【ラーゲリより愛を込めて】の概要
スタッフ・主題歌
監督 | 瀬々敬久 |
脚本 | 林民夫 |
主題歌 | Mrs. GREEN APPLE「Soranji」 |
- 監督は、【とんび】など、泣ける作品を多数手がけてきた名手、瀬々敬久さんで、彼の作品に出演したい。という役者も多いです。
- 脚本は、二宮さんが出演した【ラストレシピ】や、瀬々監督と何度もタッグを組んできた、林民夫さんが担当します。
- 主題歌は、Mrs. GREEN APPLEの「Soranji」で、公開されているスペシャルMVも涙を誘うほど、この作品に寄り添う壮大な曲です。
登場人物
- 主人公で妻と離れラーゲリに収容される・山本幡男:二宮和也
- 幡男の妻で、彼の帰りを信じて待つ・山本モジミ:北川景子
- ラーゲリに収容された捕虜・松田研三:松坂桃李
- ラーゲリに収容された捕虜・新谷健雄:中島健人
- ラーゲリに収容された捕虜・相沢光男:桐谷健太
- ラーゲリに収容された捕虜で幡男の先輩・原幸彦:安田顕
- 山本幡男の長男・山本顕一(壮年期):寺尾聰
- ラーゲリに収容された捕虜・奥野瑛太
- ラーゲリに収容された捕虜・金井勇太
- 中島歩
- 顕一の孫・田辺桃子
- ラーゲリに収容された捕虜・佐久本宝
- 山本の息子・山時聡真
- 山本の息子・奥智哉
- モジミに教師の仕事を紹介してくれる・渡辺真起子
- 相沢の上官・三浦誠己
- 山中崇
- 松田の母・朝加真由美
- 最後の捕虜たちを船で迎え入れた日本人・酒向芳
- 山本の母・市毛良枝
映画【ラーゲリより愛を込めて】のあらすじ・ネタバレ!
ここからは映画【ラーゲリより愛を込めて】のあらすじを整理していきます!
(※ネタバレ注意!)
幸せからの地獄
1945年8月、山本幡男(二宮和也)と妻・山本モジミ(北川景子)は、ハルビンで子供たちと山本の妹の結婚式に参加する。
幸せな日を過ごした夜、山本は新京に住んでいるモジミに子供たちを連れて日本に帰るよう話す。
その話の途中、ソ連の空爆に襲われみんなで逃げる。
しかし、がれきが落ちてきて、山本だけ離れてしまう。
「またすぐ会える。日本で落ち合おう」と彼は言い、モジミは子供たちを連れてその場から逃げた。
松田と山本の出会い
貨車の中、ぎゅうぎゅう詰めになり運ばれる日本兵たち。
松田研三(松坂桃李)もその中にいた。
途中で「いとしのクレメンタイン」を歌い出す男がいて、松田はこの人は正気じゃないと思う。
それが山本幡男と松田の出会いだった。
ラーゲリでの生活
捕虜たちはスベルドロフスクにある収容所(ラーゲリ)に連れていかれた。
そこでは、狭いバラックの中で何人も一緒に過ごした。
朝に与えられる黒いパンとおかゆが1日の食事だ。
雪の日も木を切って運んだり、毎日力仕事をさせられる。
栄養失調などで、何人も死んでいく。
相沢光男(桐谷健太)は日本軍の将校だったため、初めはみんなに指示を出していた。
相沢は自分が日本軍で、「軍曹」だったプライドが強く、松田や山本を「一等兵」と呼び、敵対視しした。
反抗者への罰
山本は、ダモイ(帰国)の日は来ると信じて、みんなを明るく励ます。
ある日、実という青年が鉄条網に向かって走りだしてしまう。
そしてあっけなく見つかり、銃で撃たれ亡くなる。
彼の名前を書いて、祭壇を作りみんなで死を悼んだが、それも見つかってしまう。
反抗した山本と松田は、営倉という棺桶のような場所に入れられ、南京虫に噛まれ苦しんだ。
ラーゲリでの罰だ。
ハバロフスクへ
そんなある日、ついにダモイの日がきて、みんなが大喜びし列車に乗る。
しかし、もうすぐ港に着く直前で列車が止まり、名前を呼ばれた者は降ろされた。
松田、相沢、山本もその中にいた。
モジミは山本幡男と書いた紙を持って、顕一と港に行くが、山本はいない。
諦めようと言う顕一に、モジミは、お父さんは絶対帰ってくる。と答えた。
山本たちは、ハバロフスクのラーゲリに連れていかれた。
そこには、山本の先輩で、軍でも一緒だった、原幸彦(安田顕)がいた。
彼に声をかけると原は「私に近づかないでください」と言って離れた。
外では、アクチブと呼ばれる、ソ連に賛同を表明する者たちが、原に「反動」と書いた札をかけ、暴力をふるう。アクチブになればダモイできるという噂もあった。
原は、だから生気がない顔をしていたのだ。
相沢も名前を呼ばれ、彼らの標的になり暴力を受けた。
新谷とクロ
外で山本がパンを食べていると黒い犬が近づいてくる。
山本があげようか迷っていると、新谷健雄(中島健人)が来て、その犬をクロと呼び迷わず自分のパンを分けた。
新谷は足をひきずっていて、兵士ではなく漁の最中に捕まって捕虜になったと言う。
彼は、山本を慕って俳句や文字を書くことを教わる。
山本はボールやバットやグローブを作り、みんなで野球をした。
慶応大学の4番打者だった原も打席に立ち、笑顔を取り戻した。
松田と相沢は参加せず遠くから見ていた。
しかし、ロシアの将校が来て解散を命じられ、山本があと少しだけやらせて欲しいと願い出るも聞き入れられない。
山本は、営倉に何度も入ることになった。
1か月後、出てくると原が交渉しいろんな娯楽が許されていた。
家族への手紙
ある日、日本へ手紙を書くことが許される。
松田は母へ、相沢は身重だった妻へ、新谷は家族へ、原も妻と子供へ、山本もモジミたちへ手紙を書いた。
しばらくたってから、返事があり、松田と相沢の返事には家族が亡くなったと書いてあった。
松田は外へ出て1人で泣いた。
山本にも返事があり、モジミや子供たちや母(市毛良枝)が元気であると分かり涙する。
外からクロの鳴き声が聞こえてくるので見に行くと、相沢が鉄条網に向かって歩いている。
山本たち必死でそれを止める。
家族が死んだ今、「自分が生きている意味はない!」と叫ぶ相沢に「それでも希望を持って生きるんだ!」と説得する山本。
病に侵される
その時、山本は耳を抑え倒れた。
それから山本は何度も入院をし、どんどん弱っていった。
ラーゲリでは治療してもらえないと思った松田は、座り込んでストライキを始める。
相沢や新谷も、そして、ラーゲリ全体がストライキをした。
松田が「いとしのクレメンタイン」を歌い始めると、みんなが加わり、それは大きな合唱となり山本の耳に届く。山本も歌を口ずさんだ。
原が将校に交渉し、願いは届き、山本は大きな病院で診察してもらえた。
遺書を書く
2週間後、山本は帰ってきた。
相沢が病室に診察の内容を聞きに行くと、のどの癌で余命3か月と医師から言われたと答える山本。
それに対し相沢は、「山本が生きろと言ったから何もなくても生きてきた。諦めるのか?」と問い詰めるが、1人にしてほしいと答える山本。
山本の名を呼び励ます相沢に、山本は、「初めて名前呼んでくれましたね。」と微笑んだ。
原、松田、相沢、新谷は相談し、原の提案で、山本に遺書を書かせることにする。
山本はそれを受けいれ、家族へ、母へ、子供たちへ、妻へと4通の遺書をノートに書いた。
しかし、時々抜き打ちで荷物検査があるため、原たちは4通を破り各自で持ち、記憶することにした。
山本は息を引き取った。
ずっと山本のそばにいたクロは、車で連れていかれた山本の後を追って、二度と戻ってこなかった。
ダモイの日
その2年後、戦後11年が経っていたが、ラーゲリの捕虜たちは全員ダモイの日を迎えた。
港から船に乗った時、新谷がクロが走ってくるのを見つける。
そして船を止めてクロを引き上げ、みんなで帰国した。
舞鶴まで迎えに行く支度をしていたモジミたち。
しかし、電報が届き山本が亡くなったことを知らされる。
モジミは「嘘つき…」と言って庭で泣き叫んだ。
ラーゲリから届けられた愛
それから1年後、原がモジミのもとを訪れる。
山本の遺書を持ってきたと言い、記憶を元に書いた、家族への遺書をモジミに渡して読み上げる。
家族全員が、それを聞いて泣き、原も泣いていた。
次は松田が来た。
母へ書いた遺書を持ってきた。松田は自分を泣きながら見送ってくれた母を想い、号泣した。
山本の母も涙を流し、松田の肩をさすった。
次は新谷とクロが来た。
子供たちへの遺書を持ってきた。子供たちは泣きながら大事にします!と新谷に伝えた。
最後に相沢がモジミへの遺書を持ってきた。
山本が嫌いだったと言う相沢から手紙を受け取り読むモジミ。
その中の、よく頑張った!よくやった!会って感謝を伝えたかった。という言葉に涙が止まらないモジミ。
すると、干したシーツの陰から山本の姿が見え、笑って、「さよなら、ありがとう」と笑った。
モジミは空を見上げ泣きながら笑顔で「おかえりなさい。あなた」と言った。
2022年、山本の長男・山本顕一(寺尾聰)は孫(田辺桃子)の結婚式でスピーチする。
ハルビンの結婚式を思い出し、父の想いを伝え「今日と言う日をよく覚えておくんだよ」と声をかけた。
父がハルビンで言った言葉だった。
「笑顔で家族で一緒に会えたこと、美味しい料理、ハルビンの午後の日差し…」山本はそう言って笑っていた。
「悲しい」でも中島健人の笑顔に救われる!
キラキラアイドルの健人くんじゃなくて、素朴でムードメーカーで優しい新ちゃんがいた🥹辛いストーリーの中、新ちゃんが出てくると救われた
#ラーゲリより愛を込めて— はっしー (@5448mhsz) December 9, 2022
前半鬱鬱とした展開が続いて胸が重く苦しくなった時、ぱっと光がさすようにあらわれる元気な新谷くんはまさに希望でした。新谷くんのまっすぐな善良さ、一途に山本さんを慕う純粋さに心うたれたなぁ。後半は胸がいっぱいになってずっと泣いてた。素晴らしい映画でした。#ラーゲリより愛を込めて
— ぷう (@candypuku313) December 9, 2022
ふんどし新ちゃん蹴ったら折れちゃいそうな脚してたし、
健人くんと一緒で名前に「健」が入ってるだけあってか健気で可愛かったけど
演技すごくて終始鳥肌でした— K🌹 (@kn_td_love) December 9, 2022
初日に見に行ってきました!
あちこちから鼻をすする音が聞こえて、そして戦争の話だからか年配の方が多いのも印象的でした。
ニノの演技が凄いことはもちろんですが、松坂さん、桐谷さん、安田さん、みんなの演技に涙しました。
辛い話でしたが、素朴で元気で山本から新ちゃんと呼ばれていた、中島健人さんの笑顔に癒され救われました。山本が死んだときの新ちゃんの顔からぽたぽた落ちる涙もすごかったです。
中島さんの新しい一面を見られ、演技の幅がより広がった気がしました。
みなさんもぜひ劇場へ泣きに行ってください!