映画『スケアリーストーリーズ 怖い本』ネタバレ!印象的なラストや演出について考察

スケアリーストーリーズ_ポスター

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出典:映画.com

『シェイプ・オブ・ウォーター』のギレルモ・デル・トロが、10代の頃に大きな影響を受けた児童書を映画化した『スケアリーストーリーズ怖い本』

監督はアンドレ・ウーブレダルですが、制作に携わったデル・トロならではのクリーチャーや演出が目を引く良作となっています。

今回は、児童書なのに親から苦情まで来てしまった原作の実写映画『スケアリーストーリーズ 怖い本』のあらすじをネタバレありで解説!

ホラー映画らしからぬラストや、「ベトナム戦争」や「ニクソン当選」といった時代背景についても考察します。

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映画『スケアリーストーリーズ 怖い本』(原題:Scary Stories to Tell in the Dark)概要

ギレルモ・デル・トロが10代の頃に影響を受けたという児童書を元にした映画『スケアリーストーリーズ 怖い本』。

原作となる児童書は、実際の事件を彷彿とさせる描写を取り入れている禍々しさ!
とても不気味な挿絵を見た大人からは苦情が殺到してしまい、全米の図書館では置けなくなってしまいました。

映画『スケアリーストーリーズ 怖い本』キャスト・スタッフ

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映画『スケアリーストーリーズ 怖い本』のキャストは以下のとおりです。

  • ステラ(ゾーイ・コレッティ)
  • ラモン(マイケル・ガーザ)
  • オギー(ガブリエル・ラッシュ)
  • チャック(オースティン・ザユル)
  • ルース(ナタリー・ガンツホーン)
  • トミー(オースティン・エイブラムス)
  • ロイ(ディーン・ノリス)
  • ターナー警察署長(ギル・ベローズ)

主人公・ステラを演じたゾーイ・コレッティ(Zoe Colletti)とは?

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映画『スケアリーストーリーズ 怖い本』で主人公ステラを演じたのは、ゾーイ・コレッティ(Zoe Colletti)。

2001年11月17日生まれの彼女は、本作が初の主演!
それ以前は実話を元にした、レイシストの男性の変化を描く映画『SKIN/スキン』に出演。

映画『スケアリーストーリーズ 怖い本』では、小説家を夢見る少女を熱演しています。友達のために必死に怪現象に立ち向かう、正義感の強い女の子です。

制作にはギレルモ・デル・トロが参加!

ギレルモ・デル・トロの作品といえば『シェイプ・オブ・ウォーター』や『パシフィック・リム』のイメージが強いですが、ダークファンタジーやクリーチャーの造形にも深い人物です。

デル・トロ初期の作品でもある『パンズ・ラビリンス』は、その美しい世界観と不気味なクリーチャーの存在が、今でも根強い人気を持っています。

映画『スケアリーストーリーズ 怖い本』にも、過去作に負けない個性的すぎるクリーチャーが登場!

ホラー、怪談、クリーチャー好きはもちろん、デル・トロファンも必見の作品なのです。

映画『スケアリーストーリーズ 怖い本』のあらすじ(ネタバレなし)

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1968年。ペンシルバニア州ミルバレー。

怪奇小説を書く少女ステラは、仲良しのチャック、オギーとハロウィンの支度をしていた。
3人はいじめっ子のトニーに仕返しをするため、あらゆるいたずらを画策してた。

トニーが乗る車にいたずらをした3人だが、中にはトニーと付き合っていたチャックの姉・ルースもいた。

ステラたちは急いで逃げると、ドライブインシアターの会場に逃げ込み、そこでラモンという移民の青年と出会う。

トニーから匿ってもらうと、3人とラモンは近所でも有名な心霊屋敷に行くことに。

そこは昔、ベローズ家という貴族が住んでいたが、晩年は子どもが訪れると疾走・殺害されてしまうことで立入禁止となっていた。

ステラたちはこっそり屋敷に忍び込むが、あとをつけてきたトニーとルースが現れる。
弟に肩入れするルースが気に入らなかったトニーは、彼女もまとめて隠し部屋に閉じ込めてしまう。

そこはベローズ家の娘・サラを監禁していた部屋だった。

サラはその部屋で血を使って物語を書き、子どもたちに壁越しで物語を聞かせていたという。
そしてサラの物語を聞いた子供どもが疾走、殺害されたという言い伝えがあった。

ステラはサラが書いた「怖い本」を見つける。
しばらくすると部屋から出られたが、ステラは「怖い本」を持ち出してしまう。

そして持ち出した「怖い本」のページには「案山子のハロルド」というタイトルが血で現れる。

その内容はトミーは案山子のハロルドが嫌いということ。そして卵を取りに行くと、二度と戻らなかったというものだった。

映画『スケアリーストーリーズ 怖い本』のあらすじ(ネタバレあり)

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「怖い本」の内容通り、トニーは卵を取りに行く途中、畑にあった不気味な姿の案山子・ハロルドに桑で刺されてしまう。
トニーの体中から枯れ草が溢れ出し、体はどんどん干上がっていく…。

ステラは「怖い本」が突然物語を書き出し、トニーが居なくなったことをチャックとオギーに説明する。

怖くなったステラは本を屋敷に返すが、帰宅すると本はステラの部屋に戻っていた。

さらに「怖い本」は物語を書き始める。
今度はオギーの番だ。
「大きな足指」と題された物語には「母は庭で足指を見つけ、シチューを作ることに…」という内容だった。

すぐにオギーに連絡をするステラだが、すでにシチューを食べていた。
その中から、足指がゆっくりと浮かんでくる…。

さらにどこからか「誰かが足指を盗んだ」という声が聞こえる。
オギーはベッドの下に隠れるが、突然「なにか」に足を捕まれ、そのままどこかへ引きずり込まれた。

オギーが疾走してからも、「怖い本」のことを誰にも相談できないステラたちは、自分たちでサラの過去を調べることに。

彼女は1989年に自殺をしており、その後ベローズ家に仕えていたシルビーという召使いを解雇していた。このシルビーはさらに黒魔術を教えていたという。

そこで再び「怖い本」が物語を綴る。次の標的はルースだ。
「赤い点」と題された物語を食い止めるために、ステラとチャック、ラモンは学校へ急ぐ。

しかし、ルースは屋敷で蜘蛛に噛まれて出来た赤い斑点から、大量のクモが皮膚を突き破って現れた。
ショックのあまり、ルースは救急車で搬送される。

ステラたちはサラを調べる中で知った、シルビーに会いに行く。
シルビーは黒魔術は教えていないと言い、サラは本を持ち出されたことに怒っているとも伝えた。
さらにサラは屋敷で自殺したのではなく、病院で首を吊ったと聞かされ、ステラたちはその精神病院へ向かう。

資料室に忍び込むと、サラの死に関する資料があった。

サラは無色素性白皮症を患っており、その容姿を家族が恥じていた。
やがてサラが子どもを殺していると思った家族が、彼女を精神病院に閉じ込める。
サラの兄でもある担当医が、サラを拷問にかけるが、彼女は「子どもが死んでいるのはベローズ家の工場からでる水銀が原因だ」と証言していたのだ。

さらに拷問を受けると、サラは人が変わったかのように、物語を語りだす。

「チャーリーは赤い部屋の夢を見た」
「青白い顔をして、黒い目に長い黒髪の女が静かに入ってきた…」

一人廊下をさまよっていたチャックは、不気味な黒髪の化物に遭遇する。
逃げ場を失ったチャックは化物に抱き寄せられると、その中に吸収されてしまった。

ステラとラモンは病院の職員に見つかり、警察署に連行される。
「怖い本」の物語は止まることを知らず、バラバラの遺体が突如警察署に現れる。
その遺体がくっつくと、ラモンの命を狙う。
ラモンがゾンビを引けつけている間に、ステラは屋敷に行ってサラを止めようとする。

しかし屋敷を訪れると、まだ栄えていた頃のベローズ家にタイムスリップしていた。
それもまた、ステラのためにサラが書いた物語だった。
鏡を覗くと、ステラはサラの姿になっており、ベローズ家の人間に見つかると監禁部屋に閉じ込められる。

ついにステラはサラの幽霊と遭遇する。
彼女の真実を小説として書くと約束するステラに、サラは万年筆を渡す。
ステラは自分の血でサラの物語を書くと、ステラは消滅し、彼女の驚異から開放された。

その後、ラモンはベトナム戦争のために徴兵され、ステラとの再開を約束して街を去った。

ステラはサラの物語を書いて、小説が入賞する。
そしてチャックとオギーを取り戻すために、サラの本を解き明かそうとしていた。
ステラの側には、一生精神病院に居なければいけないと言われたルースが退院しており、優しい笑顔を魅せていた。

恐ろしいおとぎ話と青春要素が見事に合体!

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映画『スケアリーストーリーズ 怖い本』はホラー映画であると同時に、少年少女たちの活躍を描く青春映画でもあります。

学校でも冴えないステラと友人たちが驚異の怪現象を調べ、立ち向かう様子は恐くもあり、児童書ならではの展開でもあります。

特に印象的なのが終わり方

ホラー映画のラストは助かったように見えて、実はまだ元凶は終わっていなかったという結末がよくあります。

しかし映画『スケアリーストーリーズ 怖い本』のステラは完全に立ち直り、サラの濡れ衣を晴らすために本を書きます(幽霊の願いを叶えるという設定も斬新)

そして助からないと言われていたルースが退院して終わるシーンも、ホラー映画らしくない、希望ある演出となっています。

こうした終わり方だからこそ、普段ホラーは苦手な人にも見てほしい作品です。

ニクソン当選とベトナム戦争について考察

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ストーリーとは別に、映画『スケアリーストーリーズ 怖い本』では「ベトナム戦争」や「ニクソン当選」について言及するシーンが多数あります。

作中の1968年は、ちょうど大統領選挙によってリチャード・ニクソンが当選した年。
これが何を意味するのか考察してみました

ラモンやトニーはベトナム戦争の徴兵に巻き込まれた世代であり、この戦争はニクソンが大統領になったことで拡大していきます。

その後、ベトナム戦争によるアメリカ経済の負担は大きく、深刻な打撃(ニクソン・ショック)を受けました。

そして作中のラストで、ラモンは徴兵されます。
彼が生還したかどうかは本編からはわかりませんが、少なくともニクソンが大統領になったことで戦争が過激になることは事実です。
ラモンがステラと再開できる可能性は、ニクソン当選により下がってしまったと見ることもできます

もしかすると本作で本当に恐ろしいのは、サラでも怪現象でもない、戦争を拡大したニクソンなのかも…。

「ベトナム戦争」や「ニクソン当選」を盛り込んだことで、監督は本当に恐ろしい存在はどちらなのか、観客に問いかけたかったのかもしれません。

映画『スケアリーストーリーズ 怖い本』まとめ

今回は、青春ホラー映画『スケアリーストーリーズ 怖い本』のあらすじ、ネタバレを解説しました!

クリーチャーや恐怖の演出の凄さはもちろん、子どもたちの青春ストーリーとしても見応えのある作品でした!
ホラーが苦手な人でも、ストーリーで楽しめる作品だと思います!

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