映画【セブン】をネタバレ解説!ジョン・ドウの計画は途中で変更された?

1995年の公開(日本では1996年公開)以降、今もなお映画ファンの記憶に鮮やかな『セブン』。この作品をきっかけにサスペンスやホラーにハマった人も多いはず。今回は、語り草となっているラストシーンだけでなく、二度、三度と観たくなる魅力をあらすじとともに振り返っていきます(以下ネタバレ含みます)。

基本情報

  • 監督 デヴィッド・フィンチャー
  • キャスト ブラッド・ピット,モーガン・フリーマン,グウィネス・パルトロー,ケヴィン・スペイシー
  • 公開 1996年
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第一の事件のネタバレ-暴食-

セブン「暴食の殺害現場」のシーン

出典:ポテチの好きな映画についてと感想

ある日、定年退職を1週間後に控えた刑事サマセット(モーガン・フリーマン)のもとに新人刑事ミルズ(ブラッド・ピット)が転属してきます。翌日の月曜日。着任の挨拶もそこそこに二人は殺人事件が起きた現場に急行します。被害者は信じらない肥満体の男で、スパゲティの皿に顔を突っ込んで死んでいました。調査の結果、男は何者かによって拘束された挙句、死ぬまで食事を摂らされ続けたことがわかります。

第二の事件のネタバレ-強欲-

セブン「強欲の殺害現場」のシーン

出典:MINORITY HERO 〜マイノリティーヒーロー〜

火曜日。オフィスビルの一室で弁護士が殺されます。昨日と今日。ふたつの現場の異常性からサマセットはこれらが「七つの大罪」になぞらえた連続殺人だと推理します。水曜日の朝。出勤したサマセットのデスクにミルズの妻トレーシー(グウィネス・パルトロー)から電話が入り、夕食に招かれます。あたたかい食事とゆるやかな時間。食後、酒を飲みながら事件を振り返っていたサマセットとミルズは弁護士の殺人現場写真から犯人につながる糸口をつかみます。

第三の事件のネタバレ-怠惰-

セブン「怠惰の殺害現場」のシーン

出典:天邪鬼みーすけの映画な日々

木曜日。サマセットとミルズが現場から検出した指紋から、ビクターという男が捜査戦場に浮かび上がります。しかしの自宅に踏み込んだ二人が見たのは、1年もの間ベッドに拘束され衰弱し切ったビクターの姿でした。翌日の金曜日。前日の夜トレーシーに電話で呼び出されていたサマセットはカフェで彼女から妊娠していることを聞かされます。ミルズに心配をかけたくないと吐露するトレーシーに、サマセットは自分なりのアドバイスで諭すのが精一杯でした。かねてから一連の事件と七つの大罪を結びつけていたサマセットは出勤早々ミルズを連れ出し、伝手を頼って真犯人ジョン・ドウ(ケヴィン・スペイシー)の自宅を突き止めます。左手を負傷しながらもジョン・ドウを追い詰めたミルズでしたが、あと一歩のところで取り逃してしまいます。

第四の事件のネタバレ-色欲-

セブン「色欲の現場」のシーン

出典:Middle Edge(ミドルエッジ)

土曜日。娼婦が陰部を刃物で切り裂かれて殺害されます。実行犯は「用意された刃物付きの凶器を履き、脅されながら殺した」とジョン・ドウに強要されて殺したと自供します。

第五の事件のネタバレ-傲慢-

セブン「傲慢の殺害現場」のシーン

出典:[ま]ぷるんにー!(พรุ่งนี้)

日曜日。顔面を切り裂かれたモデルが心痛の末に睡眠薬をあおり自殺します。なす術なく署に戻ってきたサマセットとミルズの前に突如ジョンが血まみれで出頭。犯行の自白と引き換えに「あるものを見せたい」と誘います。サマセットとミルズは条件に応じ、ジョンとともに彼の指定する場所に向かいます。

考察 その1「衝撃のバッドエンドにつながる誤算」

「セブン」はカトリックにおける「七つの大罪」をモチーフに事件が発生していきますす。金曜日に自宅を突き止められたジョンは逃走後、調査中のサマセットとミルズに電話で「今日のことで計画を変更しないといけなくなった」と告げます。殺害方法を予測された上で実行するIQの高さと、知能犯らしい子どもじみた意地がうかがえる台詞です。日曜日までは殺害方法、被害者ともに抜かりがありません。罪を犯している物に対して、七つの大罪になぞらえて裁きの手を下していたジョン。しかし残った「憤怒」「嫉妬」の被害者は、これまでとは明らかに雰囲気が違います。

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第六・第七の事件のネタバレ-嫉妬・憤怒-

セブン「嫉妬・憤怒の現場」のシーン

出典:虎猫の気まぐれシネマ日記

ジョン、サマセット、ミルズのもとに配達屋がやってきます。ジョンとミルズをその場に残し、荷物を受け取ったサマセットは中身を見てすべてを悟ります。一方、離れた位置から様子を見守っていたミルズにジョンが告げます。「女房の首だ」。傍目にもあたたかい家庭を築いたミルズに嫉妬したジョンは出頭直前にミルズ宅へ行き、抵抗したトレーシーを殺害したと供述します。サマセットは銃を捨てるようミルズを必死に説得しますが、ジョンはミルズの怒りを駆り立てる台詞を吐きます。「女房は命乞いをした『子を身ごもっていると』。トレーシーの妊娠を知らなかったミルズは耐えきれず、引き金を引きます。ジョンは即死。犯行の動機は不明のまま一連の事件は終結します。

考察 その2「なぜトレーシーは殺されなければならなかったのか」

自宅に踏み込まれたことで計画が変更になったとしても、トレーシーでなければいけない確実な理由はないように思います。

銃口を突きつけながら引き金を引かなかったジョンの謎

木曜日の事件直後、カスコミのカメラマンがミルズを盗撮するシーンがあります。気付いたミルズは激昂し、スペル付きで名乗りながらカメラマンを追い返します。そして翌日の金曜日、ジョンの自宅を突き止め、あと一歩というところまで追い詰めたミルズでしたが、反撃に遭いジョンに銃口を突きつけられます。サマセットが駆け付け危機一髪命拾いしたミルズでしたが、では何故ジョンはこのときミルズを撃たなかったのでしょう。サマセットがミルズの名を叫びながら駆けつける直前、銃口を前にミルズが観念したように目を閉じるカットまであります。ここにトレーシーを殺害した理由があるのではないでしょうか。

予定より酷く美しい計画を思いついた?

逃走後のジョンの自宅から、サマセット・ミルズの調査でカメラマンが盗撮した写真がジョンの自宅から発見されます。このことからジョンはカメラマンからあらかじめミルズの顔と名前の情報を得ていたことがわかります。そしてジョンは、自宅に踏み込まれた際、サマセットが名前を呼びながら駆けつけたことで自分を追っている刑事がミルズであることを確信します。その上でミルズを貶め、さらに残りふたつの裁きを完成させる計画を思いついたのかもしれません。

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セブンまとめの画像

出典:Middle Edge(ミドルエッジ)

視点を変えてみると違った面白みが見えてくるのも「バッドエンド」の魅力のひとつです。『セブン』に限っていえば、事件の始まりから終わりまでの日数も七日間です。ジョンがサマセットの定年前までに事件を完結させようとしていたとは思えません。もしそこにジョンの目論見があるとすれば旧約聖書で神が天地創造した「七日間」なのではないでしょうか。ジョンが「自分は選ばれた」と嘯いていたことから、自らを神に重ねていたとも考察できますね。

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