【ネタバレ】映画『ソラニン 』について徹底解明!宮崎あおい主演の人気漫画原作作品!

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ソラニン 宮崎あおい

出典元:https://www.asmik-ace.co.jp/lineup/1286

2010年4月3日に公開した宮崎あおいが主演した日本の音楽映画、『ソラニン 』。
この映画は、漫画原作映画にして高い評価を獲得した作品です。
宮崎あおいが演奏にボーカルも披露している貴重な作品で、原作の漫画もいまだに人気を維持するなど、各方面に影響力があります。
そんな映画『ソラニン 』を徹底解明します!

映画『ソラニン』の概要

ソラニン 劇中画像
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映画『ソラニン』は、 三木孝浩監督による日本の漫画作品を原作とした実写映画化作品です。
主演は宮崎あおい、本人が実際にギターとボーカルを習得し、演奏しているクライマックスが話題となっていた映画でもあります。
原作は、小学館〈ヤングサンデーコミックス〉で連載されていた”浅野いにお”が描いていた漫画を基にしている作品です。
浅野いにおといえば当時は、音楽好きで音楽をベースにした作品が多くリリースされていたのも特徴。
この『ソラニン』はその中でも、特に音楽が象徴的な存在描かれている青春映画です。
宮崎あおいの他には、高良健吾、桐谷健太、そしてサンボマスターのベーシスト近藤洋一などがメインキャラクターを務める。
特に、漫画を原作にした実写化映画は元々のファンが熱いこともあり、批判の対象になることが多い中でこの『ソラニン』は高評価を獲得するなど、多くの支持を集めている作品でもあります。

映画『ソラニン』の作品情報

監督:三木孝浩
脚本:高橋泉
原作:浅野いにお『ソラニン』
出演:宮崎あおい、高良健吾、桐谷健太、近藤洋一、伊藤歩
公開:2010年4月3日
時間:126分
製作:アメリカ合衆国
公式ウェブサイト:https://www.asmik-ace.co.jp/lineup/1286

映画『ソラニン』のあらすじ

映画ソラニン
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種田と芽衣子は、同棲中のカップルだ。
大学の軽音サークルで、知り合ったふたり。
種田はアルバイトをして、芽衣子はOL。
物語は、芽衣子が仕事を辞めたところからスタートする。
社会人2年目の芽衣子は、日々の鬱憤を吐き出しその勢いのまま行動するのだった。
そしてその鬱憤は、種田にも向けられた。
芽衣子は、種田が音楽を諦めてしまっている事に納得がいかなかったのだ。
芽衣子の想いを受けて、種田はバンド仲間のビリーと加藤と共に、もう一度大学時代の頃のように音楽に熱くなり始めるのだった。
自作の曲を作り、練習して、レコーディング。
そして完成したデモを、各レコード会社に送る。
返答は無い。
と思われたが、1社から返答があった。
荒いけどいいものを持っている、と。
しかしデビューは、アイドルのCDデビューのバックバンドとして。
種田は、それを突き返す。
結果として、種田たちのバンドROTTIは敗れてしまったのだ。
そして種田は、家にしばらく帰らなくなってしまうのだった…

映画『ソラニン』の原作について

映画『ソラニン』の原作は、同名の漫画です。
この漫画の『ソラニン』について、簡単ではありますが紹介します。

作者は浅野いにお

1980年9月22日生まれの漫画家で、『ビッグコミックスピリッツ増刊Manpuku!』でデビュー。
なんと持ち込みから、たった1週間で誌面の掲載となる天才っぷりを発揮…
したかと思えばそれ以降は、読み切りのみで連載は勝ち取れない不遇の下積みを過ごしています。
初の連載作品は、「素晴らしい世界」。
オムニバス形式でありながらも、浅野いにお独特の世界観で大きな話題となり漫画界でも注目の的に。
浅野いにおワールド全開の世界観を構築いていく中で、発表されたストーリー漫画『ソラニン』は、中でも最も注目を集める作品となっている。

漫画『ソラニン』について

浅野いにおが当時付き合っていた彼女が、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの新作を”ソラニン”と間違えて発言した事に由来する漫画。
のちに調べるとソラニンは、じゃがいもの毒で語感的にも気に入っているとのことで採用し、その影響から映画の主題歌でもASIAN KUNG-FU GENERATIONが主題歌を担当していました。
連載は週刊ヤングサンデーで、2005年から2006年まで。
単行本は全2巻。
2017年10月30日には新装版が発売され、巻末には後日談が掲載されたことでも大きな話題になっています。

映画『ソラニン』は、心揺さぶられる物語

ここからは映画『ソラニン』をポイントに絞って、見どころやあらすじをネタバレ含んで解説していきます。
観賞後に、ご覧になる事を推奨します。
前情報など入れたく無い方などは、ネタバレになってしまうので注意してご覧ください。

種田と芽衣子

ふたりの関係性が、物語の肝となる部分です。
特に高良健吾が演じる種田は、原作そのままのイメージで全く違和感がないと思われるほどに完璧な役柄でした。
芽衣子は、原作の方がもっと幼いようなイメージで、宮崎あおいが演じた芽衣子とは少し異なるものの、その違いは演技で完璧にカバーしていました。
宮崎あおい演じる芽衣子は、まんま原作通りのイメージで特に後半になればなるほど、その魅力は増していくように感じます。
そんな芽衣子と種田は、ふたり一緒に住んでいてまさにニコイチのような関係です。
種田の隣には芽衣子がいて、芽衣子の隣には必ず種田がいる様な。
でもそんなふたりに、少しづつすれ違いが生じる様になります。
仕事を辞めた芽衣子は、将来についてのほほんと気楽に考えていましたが一方種田は生活に責任を感じる様になります。
しかしそんな中、音楽を本気でやる様になります。
バンドのメンバー。芽衣子の言葉によって種田は、一度本気で音楽を目指す様になるのでした。
それまで中途半端だった種田の想いに、火がついたのです。

ROTTI

ROTTIは種田、ビリー、加藤の3ピースバンドです。
もちろん編成は、ギター、ベース、ドラム。
時には変な歌を作りますが、彼らはそこそこの才能があるバンドでした。
結果はどうあれ、レコード会社から声がかかる時点でそれなりだったということ。
しかし、ROTTIが出した結果が思う様にいかず、結局は儚く彼らの夢は散ってしまうのです。
これは今のお金重視である、セルアウトの音楽を暗にディスる、大人になるという事をメタファーの様に描いたシーンでもありました。

理想と現実

音楽で結果として失敗した種田は、決死の覚悟で一度やめたバイトに戻り、一度は別れようとした芽衣子と再び1歩を踏み出そうとします。
芽衣子はそんな種田のことを本気で心配していましたが、再び歩き出そうとする種田と共にいこうと決意を新たにした矢先でした。
種田が、交通事故で亡くなってしまうのです。
これから種田は芽衣子と共に、また人生を歩んでいくと決めたはずでした。
しかし種田は、本当にそれでよかったのか…
結果として自分の音楽は通じなかった…それがとても悔しかったけど、全てを飲み込んで大人になった種田だったのです。
一方、種田を亡くした芽衣子は、人生、その全てに絶望します。
芽衣子は、自分のこれまでの全ての行動に公開してしまうのでした。
種田と別れていれば、自分が仕事を辞めていなければ、種田と付き合っていなければ…
完全医自暴自棄になってしまうのでした。

弔いの形

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芽衣子が、種田への想いを弔う形で、彼と同じ道を歩みます。
種田が最後に書いた曲、ソラニン を弾きたいと言い出すのです。
そして、芽衣子はゼロからギターを覚えて、種田の死を乗り越え再びROTTIは動き出し始めます。
芽衣子の背中を、種田が押す様に、導かれる五徳芽衣子はソラニン を覚えます。
そこで、加藤が大学でライブの誘いを受けるのでした。
そして芽衣子になったROTTIとしての、初ライブが決定します。
芽衣子の決意は、揺るがずギターを覚えていくのでした。
種田の死を乗り越えようとはせず、芽衣子は心の中に彼の存在を常に感じて生きていくのです。
それが、芽衣子の、芽衣子らしい種田への弔いでした。

ソラニン

芽衣子は当初ソラニン は別れの歌だと思っていました。
種田が最後に書いた曲で、音楽で食べていけるとは思っていない、と言っていた時に書いた曲できっと名ことはこの時点で別れるつもりでいたのでは?
と感じていたのかもしれません。
しかし芽衣子は、自分でギターと曲を歌う様になって、種田の想いを理解します。
この『ソラニン』という曲は、旅立ちの歌でした。
過去の自分と、サヨナラをするための曲だったのです。
ソラニン の冒頭は日常をいうたったものですが、否定的な内容です。
その日常とは当然、芽衣子と過ごした種田の視点から書いたもの。
確かにこのソラニン という曲は、視点を変えると別れの曲に聞こえます。
しかし、もう一方の視点で見るとこのサヨナラという言葉は、別れではなく、これから新たな人生が待っているという意味に聞こえてくるのです。
そう、別れがあるなら出会いもある。
昔の自分にあばよと言って、これからの自分も、どこかで元気に、まぁなるよーになるさ、と。
種田や芽衣子の、等身大の気持ちを歌った曲なのです。
彼らの人生は、何があろうとも続いていく。
それなら、とりあえず今はまだこのままでいいじゃないか。
そんな芽衣子と種田の、これまでの人生とこれからの人生、その一歩を踏み出す作品。
それがこの『ソラニン』だと筆者は、感じるのです。

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