アカデミー賞受賞!『スパイダーマン: スパイダーバース』小ネタまで徹底紹介

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・概要

CGアニメ映画『スパイダーマン:スパイダーバース』は
マーベル・コミック原作の『スパイダーマン』を元にしたお話です。
『マルチバース』と呼ばれる平行世界から様々なスパイダーマンたちが次元を超えて一堂に集結します。
『スパイダーマン』映画史上初のアニメ作品であり、
第91回アカデミー賞長編アニメ映画賞
第76回ゴールデン・グローブ賞アニメーション作品賞
を始め、様々な賞を受賞しています。
公開と共に全世界から非常に高い評価を受け、
『スパイダーマン映画史上最高傑作』との呼び声も高いです。
8月7日からBlu-ray/DVDも発売されています!


出典元:https://www.imdb.com/title/tt1454468/mediaviewer/rm1306032896

監督:ボブ・ペルシケッティ
ピーター・ラムジー
ロドニー・ロスマン
上映時間:117分
主題歌:TK from 凛として時雨(日本語吹き替え版)

・あらすじ


出典元:https://www.imdb.com/title/tt4633694/mediaviewer/rm919879680
「スパイダーマン、死す。」
スパイダーマンことピーター・パーカーの突然の訃報により、ニューヨーク市民は悲しみに包まれる。
13歳のマイルス・モラレスもその一人――そう、彼こそがピーターの後を継ぐ“新生スパイダーマン”だ。
ピーターの死は、闇社会に君臨するキングピンが時空を歪めたことでもたらされた。
しかし若きマイルスには彼の更なる野望を阻止するパワーはない。
「彼に替わって“守る”」と言ったものの、不安だらけのマイルス。
そんな彼の前に突如現れたのは―死んだはずのピーターだった!
ただ、彼の様子が少しおかしい。無精ひげ、少し出た下腹、そしてなんとも適当な性格。
このやつれた中年ピーターは、キングピンが歪めた時空に吸い込まれ、全く別の次元=ユニバースからマイルスの住む世界に来たのだ。
マイルスは真のスパイダーマンになるため、ピーターを師とし、共に戦う決意をする。
「俺達しかいない―世界を救えるのは」
二人の下に、別のユニバースから導かれてきたスパイダーマンたちが集結する。
スパイダー・グウェン、スパイダーマン・ノワール、スパイダー・ハム、そしてペニー・パーカーと彼女が操るパワードスーツ、SP//dr。
キングピンの計画を阻止し、すべてのユニバースを元に戻す戦いに、スパイダーマンたちが挑む―。(HPより抜粋)

・スパイダーバースの登場人物


出典元:https://www.imdb.com/title/tt4633694/mediaviewer/rm300578304

前述の通り、本作ではありとあらゆる魅力的なスパイダーマン達が集結します。
原作となったアメコミ『スパイダーバース』と比べると内容はほとんど別物になっていますが
主人公のマイルス・モラレスを始め、登場するキャラクターは全て原作にも登場します。
また、日本語版の吹替え声優がとても豪華で違和感が皆無なのも特徴です。
詳しくは後述しますが、革新的な映像表現とテンポの速さが魅力の映画なので
字幕版で見るとスクリーンの細かいデティールを見落としてしまうかもしれません。
筆者はどちらかというと字幕版よりも吹き替え版をおすすめします。
声優さんの演技も相まって原語版以上にキャラクターが活き活きとしています。
それではメイン6人のスパイダーマンをご紹介します!
『マイルス・モラレス/スパイダーマン』


出典元:https://www.imdb.com/title/tt4633694/mediaviewer/rm684998656

【声の出演(原語版:シャメイク・ムーア/吹替え版:小野賢章】

出典元:https://www.imdb.com/title/tt4633694/mediaviewer/rm173371392

「誰にでもマスクは被れる。君だって被れる。」

本作の主人公でスパイダーマンとしては異例の黒人ですが、
音楽と絵を描く事が好きなどこにでもいるごくごく平凡な中学生。
思春期の多感な可愛らしい男の子で共感を呼びやすいキャラクターです。
スパイダーマンスーツは黒のデザインがストリート風でかっこいいです。

『ピーター・B・パーカー/スパイダーマン』

出典元:https://www.imdb.com/title/tt4633694/mediaviewer/rm2205967104

【声の出演(原語版:ジェイク・ジョンソン/吹替え版:宮野真守】

出典元:https://www.imdb.com/title/tt4633694/mediaviewer/rm156594176

「やるじゃん。お前。」

ヒーロー歴15年のベテランですが
色んな挫折を経験した結果、体形も崩れてすっかりやさぐれてしまった中年スパイダーマンです。
マイルスの師匠的なポジションでありながら、自身もかつての正義感に溢れたヒーローとしての魂を取り戻していく。
カッコいい一面とカッコ悪い一面を併せ持ったキャラクターです。
上半身はスパイダーマンスーツのまま
下半身にスウェットを履いている姿は爆笑ものです。(笑)
お茶目な姿に少しだけデッドプールっぽさをかんじました。

『グウェン・ステイシー/スパイダーグウェン』

出典元:https://www.imdb.com/title/tt4633694/mediaviewer/rm3413664512

【声の出演(原語版:ヘイリー・スタインフェルド/吹替え版:悠木碧】

出典元:https://www.imdb.com/title/tt4633694/mediaviewer/rm357920768

「私、教えてない。」

スパイダーウーマンと呼ばれる女性版スパイダーマン。
性格はタフで繊細。クールかつ人情味に溢れていて女性にも関わらずスパイダーマンたちの中でも一番男前です。(笑)
白と黒を基調としたフードとバレエシューズのついたスーツが特徴です。

『ペニー・パーカー』

出典元:https://www.imdb.com/title/tt4633694/mediaviewer/rm3221578240

【声の出演(原語版:キミコ・グレン /吹替え版:高橋李依】
「コンニチハ!ハジメマシテ!ヨロシク!」

少女・ロボット・画風など日本のアニメを彷彿とさせるスパイダーマンです。
吹き替え版だととても可愛らしく日本アニメらしい演技になっています。

『ピーター・パーカー / スパイダーマン・ノワール』

出典元:https://www.imdb.com/title/tt4633694/mediaviewer/rm391475200

【声の出演(原語版:ニコラス・ケイジ/吹替え版:大塚明夫】
「おねんねしてな」

1930年代のフィルムノワールの世界からやってきたスパイダーマン
厳しい時代を生きてきた為か
時としてマイルスに「悪党に暴力を振るう覚悟はあるのか!?」
と問いながらも言動の端々に優しさも垣間見せる味わい深いキャラクターです。
原語版は俳優のニコラス・ケイジが演じています。
吹替え版ではニコラス・ケイジの声を吹き替える事も多い大塚明夫が担当していて、とても渋かっこいいです。

『ピーター・ポーカー / スパイダー・ハム』

出典元:https://www.imdb.com/title/tt4633694/mediaviewer/rm374697984

【声の出演(原語版:ジョン・ムレイニー/吹替え版:吉野裕行】
「マンガのキャラだと何か問題ある?」

カートゥーンアニメの世界からやってきたキャラクターです。
筆者はこの映画のために考案されたキャラだと思っていましたが実際にいるみたいです。
カートゥーンらしくコメディタッチなシーンも多いですが
彼もまた他のスパイダーマンと同じく困難や葛藤を乗り越えています。

・スパイダーバースの魅力

【映像】


出典元:https://www.imdb.com/title/tt4633694/mediaviewer/rm2718327296

『スパイダーマン:スパイダーバース』の魅力を語る上で
様々な映画賞を受賞した最大の要因である『映像』について触れないわけにはいきません。
オープニングからドラッグによるトリップ描写に定評のある監督「ギャスパー・ノエ」の映画を思わせる様な
あらゆる色調のフォントが切り替わるビカビカしたスクリーン演出から始まります。
全編通して建物、エフェクト、キャラクターなど画面の端々までとても色彩豊かで
目に止まらぬスピード感で町中をビュンビュン飛び回っているにも関わらず
アクションシーンはとても見やすい映画になっています。
劇中では画面に映える独特のスパイダーマンポーズも惜しげもなく披露されています。
また、『アメコミの映像化』として現段階でこれ以上のものは無いと言われるほどのクオリティとなっています。
コミック本のザラつきが場面ごとに表現されていたり
スパイダーマンたち全員が持っているすばやく気配を察知するの特殊能力「スパイダーセンス」が
「~~」←こんな感じの波線で可視化されていたり
シーンごとにコミック特有の描き文字、擬音、吹き出しが空中に浮かんだりなど
いままでにないマンガの再現がスクリーン上で行われています。


出典元:https://www.imdb.com/title/tt4633694/mediaviewer/rm2434102784

どんな場面で一時停止してもワンカットごとにコミックの見開きの様な一枚絵として成立います。
さらに、キャラクターや場面においてもあらゆる工夫が凝らされています。
登場人物たちをみても分かる通り白黒アニメ、日本アニメ、カートゥーンアニメなど
ありとあらゆる画風のキャラクターが同じスクリーン上で違和感なく共存しています。
場面によってはストップモーションを思わせるカクカクした動きをしている箇所もあれば
ピクサーのCGアニメの様にとても滑らかに動く場面もある。
この緩急のついた表現方法によってマンガのコマを目で追っている様な独特の感覚を映像で体感することが出来ます。
上記の点が革新的な技術として高く評価されています。
元々、スパイダーマンというヒーローは
コミックにおけるアクロバティックなアクションシーンの再現のハードルが高く
クオリティの高い映像化は不可能なのでは?と言われたシリーズでした。
そういった声を押しのけて不可能を可能にしたのがサム・ライミ監督の実写映画『スパイダーマン(2001)』でしたが
2019年となった現在ではここまでのクオリティで映像化できてしまうのか。目を疑ってしまいます。

【ストーリー】


出典元:https://www.imdb.com/title/tt4633694/mediaviewer/rm350909952

スパイダーマンシリーズの外伝的な扱いを受ける事の多い本作ですが
テーマは普遍的でストーリーは王道の成長物語です。
脚本・製作は『くもりときどきミートボール(2012)』『LEGO ムービー(2014)』の監督として有名な
フィル・ロード&クリストファー・ミラーのコンビ。
アメリカではこの2人が関わった作品にはハズレはない。と言われるほどの黄金コンビです。
(この2人の名前は覚えておいて下さい!)
今までの作品の特徴としては
畳み掛けるちょっと普通とズレたオフビートな笑いの応酬や
情報量の多い画面作りやテンポのいい話運び
伏線をきっちりと回収しきる手際のよいストーリーなどがあります。
もちろん本作のストーリーも例外ではありません。
フィル・ロードはインタビューなどで
『この物語は孤独だと思っていた男の子が同じ悩みを抱える人が他にもいる事に気づく話』
と語っているようにヒーローの力によって様々な葛藤を抱えた主人公がスパイダーマンとなり
別次元のスパイダーマンたちと関わることで『1人じゃない仲間がいる』という事実を体感して
他の誰でもない自分自身のアイデンティティを駆使して自己実現を果たす。
というお話になっています。
お話の前半と後半で同じ台詞やアクションを2度繰り返す場面もありますが
1回目と2回目では、意味が反転していたり
時間の経過と共にスパイダーマンとなった主人公の変化が明確に分かるようになっています。
彼のような普通の少年が「誰にでもマスクは被れる。君だって被れる。」と観客に語ってくれることで観客を勇気づけてくれます。
まさに誰もが親しみやすいヒーロー。
『親愛なる隣人』の呼び名を持つスパイダーマンに相応しい物語となっています。

【小ネタの数々】


出典元:https://www.imdb.com/title/tt4633694/mediaviewer/rm2356962048

本作は原作を知っている人をニヤリとさせる多くの小ネタが仕込まれており、アメコミファンへのサービスも抜かりありません。
筆者はアメコミに疎いので元ネタが分からない箇所も多々ありました。
ですが、『スパイダーバース』では登場人物たちの背景を知らずとも
それぞれのキャラクターが『OK! じゃあもう一度だけ説明するね!』と自己紹介してくれるし
基本的に予備知識なしでも十分に楽しめる内容になってます。
それでも多数の作品が参加する作品です。仕込まれた小ネタも膨大な量なので
知っているほど、より本作を楽しめることに変わりはありません。
観賞前にここだけは知っておいた方がいい!知っておいた方がいい情報をいくつかお伝え致します。

【知っておくとより楽しくなる情報】
・サム・ライミ版のスパイダーマン

過去に公開された実写版スパイダーマンと直接的な関わりはありませんが
特にサム・ライミ監督版のスパイダーマンには
本作にも登場するドクター・オクトパスや思わず笑ってしまう小ネタも用意されているので
鑑賞していた方がより一層楽しめる事でしょう。
特に↓の動画は先に観ておく事をオススメします。映画『スパイダーマン3』のワンシーンです。

ちなみに企画段階では実写版の俳優たちを集めるという案もあったとか。

・大いなる力には大いなる責任が伴う

原作コミックのスパイダーマンより
ベンおじさんこと主人公ピーター・パーカーの伯父さんであるベン・パーカーが残した名言です。
ピーター・パーカーがスパイダーマンになるきっかけとなる言葉でもあり
ピーターが道を見失いかけた時などに何度も引用されています。
実は本作の登場人物の1人、ピーター・B・パーカーのミドルネームの「B」はベンジャミンのイニシャルであり
スパイダーバースの主人公マイルスにとって導き役となる存在であることが示唆されています。

・スタン・リー

言わずと知れたスパイダーマンを含めた数多くのアメコミ作品の生みの親です。
多数のマーベル作品の映画にカメオ出演することで知られており、本作も例外ではありません。
彼は劇中のある場面でマイルスにメッセージを授けます。
マーベル映画のファンにとっては感涙もののセリフとなっています。
実は他の場面でも劇中で約20回ほど登場しているそうです。

・並行世界のデティール

別次元の世界をよく見てみると実在する企業や有名人をもじった様な看板がいくつも登場します。
マルチバースごとに微妙に異なるので
あまり長時間のシーンではありませんが細かなデティールの違いを見比べてみるのも面白いかも知れません。

【まとめ:OK じゃあもう一度だけ説明するね!】


出典元:https://www.imdb.com/title/tt4633694/mediaviewer/rm682057728

いかがでしょうか。
色々と書きましたが本作のような革新的な映像表現の映画は
自分の目で見て体感する事が一番です。
映画のマルチバース化が盛んな昨今、流行を踏襲しながら
映像技術に一石を投じる作品が誕生しました。
本作はある意味スパイダーマン版のアベンジャーズとも言えるでしょう!
8/7からはBlu-rayやDVDも発売されています!
歴史に残る一本をご堪能ください!

U-NEXT
映画『スパイダーマン:スパイダーバース』はU-NEXTなどで現在視聴可能です!

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