映画【スポットライト 世紀のスクープ 】をネタバレ解説!ハリウッドの闇を裏付ける実在の出来事を描く!

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スポットライト キャスト
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マーク・ラファロが主演し、アメリカに蔓延る社会の闇を切り取った作品『スポットライト 世紀のスクープ 』。
実在の出来事として、2002年にボストン・グローブ紙が報じた出来事を追った映画です。
この映画の出来事はこの後、世界を揺るがす出来事へと発展していきます。
その概要含め、この映画『スポットライト 世紀のスクープ 』をネタバレ解説していきます!

映画『スポットライト 世紀のスクープ 』について

スポットライト 劇中2
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2016年に公開した、実在の出来事を描いた作品『スポットライト 世紀のスクープ 』。
主演は、マーク・ラファロ。
共演はレイチェル・アクアダムス、マイケル・キートン、ジョン・スラッテリー、スタンリー・トゥッチなど。
この映画は、2002年にアメリカでボストン・グローブ紙で報じられたショッキングなスキャンダルを題材とした作品。
ボストン・グローブ紙のスポットライト というチームで調査し、彼らの功績を描いたもの。
スポットライトというのは、ボストン・グローブ紙の一つのコーナーで、一つの事件をじっくり調査しその経過を記事にして深掘りしていくのが特徴の部署。
少数精鋭のチームで、一つの事件をあらゆる方向から探っていく様が、映画では描かれています。
この映画で描かれたことは、今現在、世界の問題にまで波及し、アメリカを飛び越えて世界中で問題視されている社会問題へと発展。
そんな、問題の発端となるものを描いたことで、大きな注目を集め、高い評価を獲得している作品です。

映画『スポットライト 世紀のスクープ 』の作品情報

原題:Spotlight
監督:トム・マッカーシー
脚本:ジョシュ・シンガー、トム・マッカーシー
出演:マーク・ラファロ、マイケル・キートン、レイチェル・マクアダムス、リーヴ・シュレイバー、ジョン・スラッテリー、スタンリー・トゥッチ
公開:2016年4月15日
時間:129分
配給:ロングライド

映画『スポットライト 世紀のスクープ 』のあらすじ

スポットライト 劇中1
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2001年、ボストン・グローブ紙では、マーティ・バロンが新編集長に就任。
寡黙な男は、ある事件についてもっと深掘りする様に依頼する。
依頼を受けたのは、スポットライト チーム。
スポットライト は、ボストン・グローブ紙のワンコーナー。
一つの事件または、事象を1年掛けて入念な独自取材を敢行し、その結果をリポートする企画。
今回スポットライト チームが取材を行った事件。
それはただの性犯罪のひとつ、しかしその裏にはアメリカ全体、いや世界をも揺るがす大きな騒動に発展する。

映画『スポットライト 世紀のスクープ 』をネタバレ解説!

映画『スポットライト 世紀のスクープ 』のあらすじを簡単にネタバレ解説!

スポットライト 劇中4
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ゲーガン事件

スポットライト チームが今回取り上げる事件。
それは、ゲーガン神父が子供への性的虐待を行った事件、通称ゲーガン事件だ。
当初、神父とは職業のひとつで、ただの男が性的虐待をおこなっただけの事件として扱われていた。
しかし、この事件、この事態はただの表向きなものだった。
詳しく調べていくだけで、明らかに不可解な点がいくつも存在したのだ。
スポットライト チームは、まずはこのゲーガン事件の外殻から探り始める。

スポットライト チーム

弁護士のガラベディアンが、教会側のトップの存在である、枢機卿を訴えていた。
弁護士のガラベディアンを当たるが彼は変わり者として、マスコミの取材は一切受け付けていない。
スポットライト チームのマイク・レゼンデス(マーク・ラファロ)が彼の元にいく。
他に探るのは、ポーター事件を担当している弁護士マクリーシュにも当たる。
ポーター事件は、10年前にポーター神父が起こした性的虐待事件だ。
10数人もの被害者が出ていた。
この事件、性的虐待とは男性が女性に行ったものではなく、大人の男性が子供に対して行ったものだ。
女の子だけではなく、男の子も多く含まれていたのだ。
この件の取材は、いつもなら敵はライバル他社だが、今回の敵はそれ以外にも含まれているため慎重にことが進められる。

取材の代償

スポットライト 劇中5
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この取材を行うにあたって、編集長のマーティ・バロンはとある場所にいかなくてはならなかった。
まずは、取締役代表となるボストン・グローブが属する会社のトップに承諾を求めに。
なぜならば、アメリカの社会おいても禁断の場所とも言える教会組織にメスを入れることになるからだ。
しかし、ボストン・グローブ紙の編集長は、就任後に枢機卿へ挨拶いくことが慣例になっていた。
そんな気苦労が絶えない編集長だった。
一方、スポットライト チームのひとり、サーシャ・ファイファー(レイチェル・マクアダムス)の祖母は、経験なクリスチャンで、毎週の日曜には教会にミサに通うほどの教徒でもあったのだ。
そんな家族を裏切る様な行為をしなければならなかった…

取材開始!

スポットライト 劇中3
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マイクは、ガラベディアンの元に。
枢機卿を訴えている人物だ。
正確には、過去の事件の情報公開を教会組織に対して行っていた。
一方、サーシャは過去の事件を担当している弁護士マクリーシュ(ビリー・クラダップ)の元にスポットライト チームの責任者であるウォルター・ロビンソン(マイケル・キートン)と共に行く。
そこで、ゲーガン事件について聞く。
すると、こういった新婦による性的虐待事件の特性を知る。
この事件が表に出て大きく扱われないのは、特異な事件の特性に問題があったのだ。
こういった事件は、3年で時効を迎える。
その上、性的虐待という特性上、被害者が表に出たがらない。
仮に裁判で戦っても、3年で時効となる。
訴えが通ったとしても、免責法が適用になり賠償額が最高で2万ドルお決まっているためだ。
サーシャは、児童虐待でたった2万?
と驚く表情を見せる。
当然、裁判大国アメリカで、巨額な金額が飛び交う日常の中、2万ドルしか保証されないのはあまりにも少ない額と言えるものだ。
マックリーシュ弁護士も、過去のポーター事件の時の経験を語っていた。
教会相手に戦うことの難しさ。
マスコミを相手にしても、被害者が表に出なければ事件として表立って扱うにしてはとても難しいものだった。
担当のガラベディアンは、無愛想でマスコミ向きでも無かった…

ガラベディアン弁護士

スポットライト 劇中4
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ガラベディアン弁護士(スタンリー・トゥッチ)の元に向かったのは、マイク。
アポをとっても、待合室で待たされるだけ。
なので思い切って突撃する。
しかし、何も情報を聞くことは出来なかった。
この取材の鍵を握るのは、明らかにガラベディアン。
彼は、教会に対して訴訟を起こしており戦っていたのだ。

神父による虐待事件

神父による児童虐待事件は、ゲーガン事件以外にも存在した。
しかし、その神父たちは罪に問われるわけではなく、ただの転属で済まされていた。
いや、むしろ常習犯だった。
虐待し、転属。転属先で再び虐待。
そしてまた転属。
その繰り返しだった。
スポットライト チームは、そんなケースを全部で9件探し当てる。
そのどれもが、虐待と転属を繰り返していたのだ。

さらなる衝撃

スポットライト 劇中8
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神父というのは、アメリカの生活に根付いている存在だ。
学校にも神父がおり、高校などでは常勤講師を務めているのもいた。
一方、街には当たり前に教会があり、貧困を抱える子供達を集めて、教会が社会貢献を行う存在だ。
それが当たり前の存在で、街にとって教会は尊い場所だ。
しかし、その裏では罪のない子供達を集めて、その裏では性的虐待が行われているという事実が存在していた。
スポットライト チームは、被害者、ガラベディアン、様々な路線からこの事件を探る。
そして衝撃な情報がもたらされる。
本来、神父というのは聖職として、表向きには禁欲などが当然としての認識がある。
しかし、実際に禁欲している神父なんて50%もいないというのだ。
その原因の一つは、神父の独身制度に問題があるという。
教会の秘密主義も、虐待被害者を守る結果になってしまっているのだ。
この情報をもたらしのは、サイプ。
元神父で、過去の事件で供述をしていた人物だ。
言うなれば教会組織の中にいて、この事件について調べていた正しき人物となる。
その彼が続ける。
スポットライト チームは、13人の児童虐待者を神父の中に見つけていた。
しかしサイプは、アメリカの全ての神父の中に6%小児性愛者がいるという。
ボストンだけでは1500人の神父がいる。
その中の6%、90人はいるだろうというのだ。
ゲーガン事件から始まったこの事件の概要は、90人の児童虐待者を見つけることに変わる。

難題

ここまでは、スポットライト チームは、神父の不祥事を表に引き出すこと目的に、その熱意を傾けてきた。
事実、90人も小児性愛者がいる裏付けも苦労の末に取る。
この事実を報じれば、他社を出し抜き、見事に教会組織に対しても糾弾できるだろう。
しかし、編集長はゴーサインを出さない。
それはこの事件に対して、表向きの攻撃をするだけでは、教会組織に打撃は与えられないからだ。
結局、児童虐待を行った神父を切ればいいだけの話なのだ。
編集長の思惑は、教会組織そのものにメスを入れること。
神父による児童虐待を、小児性愛者がいる事実を、教会組織が知っていてそれを隠蔽していること。
それを暴こうという。
裏を返せば、アメリカの社会そのものにメスを入れる、とも言えるほどに大きなことだった。

スポットライト チームの功績

スポットライト 劇中7
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しかし、教会の裏の顔を当たるにしても、当然世間のイメージは神格化されている。
その取材は当然、困難を極めていた。
世間からは、罵られることも当然だ。
しかし様々な苦悩や困難を経験して、スポットライト チームはやってのけたのだ。
ただ…この事件を改めてボストン・グローブで扱うこと。
それは、ボストン・グローブ紙も過去に隠蔽していた事実を明かす事でもあった。
過去に起きた事件で、ボストン・グローブ紙は大きく扱うことはしなかったのだ。
なぜならば、弁護士マクリーシュ、被害者の会、彼らはボストン・グローブ紙に資料を送っていたのだ。
スポットライト チームの責任者ウォルターは、責任を感じていたのだ。
その姿を見て、編集長はいう。
過去のことは知らない。
スポットライト チームは、よくやった。
この事実で確実に、教会組織は糾弾されるだろう。
その事実が、全てだ。と。
我々の仕事は記事を書くことだ。
その記事が公開された日、ボストン・グローブ紙はとても静かだった。
それは、スポットライト チームの部屋に大人数が割かれていたのだ。
みんな電話対応に追われていた。
出社したマイクとウォルターは、その反響が凄まじいことを目の当たりにしたのだ。

アメリカ社会においての宗教

日本で宗教というものは、一般的には浸透していません。
もちろん仏教など、生活に根付いたものは存在しますが、人々の志向にまで根付いているものではありません。
しかしアメリカでは、生活も含めて、人々にかなり深くまで寄り添っているものです。
神様という存在は当たり前で、宗教は当然のものとして深く浸透しています。
日本にお寺がある様に教会がある。
その感覚はわかると思いますが、神父さんと言えば神職で、崇高な存在なのです。
これは大袈裟なものではなく、当たり前の存在として、アメリカ…
いや、世界で宗教というのはごく自然なものなのです。
それを踏まえた上で、この映画を観るとその衝撃度の具合がより伝わることでしょう。

映画『スポットライト 世紀のスクープ 』が及ぼす影響

スポットライト 劇中6
出典元:IMDb

映画『スポットライト 世紀のスクープ 』で、題材になっている事

この映画の題材は、神父による児童に対しての性的虐待を行っていた事実を明らかにすること。
これは、現在でも報じられ続けている事件の始まりを描いたもの。
始まりとはいえ、初めて大々的に報じられたのが2002年、というだけでそれ以前にも神父による性的虐待事件は存在していました。
ただ、その問題の特性上、大きく明るみに出てこなかった、というだけの話なのです。
この映画の最後では、ボストン・グローブ紙で報じられて以降、世界中で神父による性的虐待事件があった都市が一覧で登場します。
その都市は、アメリカは勿論のことアジアやヨーロッパ、アフリカなど様々な都市は列挙されています。
幸いなのかどうかはわかりませんが、日本は明記されていませんでした。
当然これだけあるのなら、日本でも児童虐待が蔓延っている事実を認識しといたほうが良いでしょう。
ただ、明るみに出ないだけなのです。
日本では、小児性愛者というのは社会的にもかなり軽蔑されているので、中々大きく報じられる事実はありません。
だからこそ、その裏ではそんな性的嗜好を持った人たちがいる事実も忘れてはならないのです。

この題材を裏付ける事

この映画『スポットライト 世紀のスクープ 』で扱った事件、それはハリウッドの闇を描いたドキュメンタリー『アウト・オブ・シャドウズ』などで扱ったものと共通するものがあります。
この作品については、詳しくは下記記事をご覧ください。
この『スポットライト 世紀のスクープ 』で扱ったことは、ただ単に児童虐待事件の明るみだけではなく、アメリカ社会の裏に、確実にこういった世界が広がりを見せていることを裏付けるものでもあります。
果たして、これが本当に都市伝説の一つなのか…
その全てを知りたければ、下記記事をご覧になった上で判断してみてください!

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