第32回東京国際映画祭で注目の11本をご紹介!『男はつらいよ』『アイリッシュマン』など話題作が目白押し

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(c)2019 TIFF

(c)2019 TIFF第32回東京国際映画祭10月28日(月)~11月5日(火)に開催される、第32回東京国際映画祭。今年も強力なラインナップで、2019年の映画賞レースに参戦してくるであろう秀作が揃っている。そこで、オープニング、GALA、特別招待作品、コンペティション部門、日本映画スプラッシュの中から、映画祭で注目の10作品をピックアップ。

東京国際映画祭ラインナップ発表会。左から中島かずき、山田洋次、手塚眞、足立岬(敬称略)©2019 TIFF

東京国際映画祭ラインナップ発表会。左から中島かずき、山田洋次、手塚眞、足立紳(敬称略)©2019 TIFF

目次
  1. 映画祭情報
  2. オープニングと特別上映作品に『男はつらいよ』とスコセッシ監督最新作が登場!
    1. 4Kデジタルで寅さんが復活!『男はつらいよ お帰り 寅さん』
    2. アカデミー賞レース参戦必至のスコセッシ監督作『アイリッシュマン』
    3. 周防正行監督、5年ぶりの新作『カツベン!』
  3. 最新作をいち早く見られる特別招待作品に注目!
    1. トロント国際映画祭観客賞受賞の快挙!『ジョジョ・ラビッド』
    2. マット・デイモン&クリスチャン・ベイル共演『フォードVSフェラーリ』
    3. ノア・バームバック監督の最新作は離婚予定の夫婦を描いた『マリッジ・ストーリー』
  4. コンペティションは世界各国のフレッシュな新作が14本!
    1. 手塚治虫生誕90年記念の新作映画『ばるぼら』
    2. 『百円の恋』の足立紳監督の自伝的な作品『喜劇 愛妻物語』
    3. 『ハリー、見知らぬ友人』のドミニク・モル監督作『動物だけが知っている』
  5. 日本映画スプラッシュの注目作品はヒット作『新聞記者』のドキュメンタリー
    1. 東京新聞社会部の望月記者を追う森達也監督の新作『-新聞記者ドキュメント-』
  6. 「シン・ファンタ」こと東京国際ファンタスティック映画祭が復活!』
    1. 目玉作品は『ヘレンディタリー/継承』のアリ・アスター監督の最新作『ミッドサマー』
  7. 数々の特集企画、イベント企画が映画祭を盛り上げる

映画祭情報

名称:第32回東京国際映画祭
期間:2019年10月28日(月)〜 11月5日(火)(9日間)
開催会場:六本木ヒルズ、EXシアター六本木(港区)、東京ミッドタウン日比谷 日比谷ステップ広場(千代田区)ほか 都内の各劇場及び施設・ホールを使用
公式サイト:https://2019.tiff-jp.net/ja/

オープニングと特別上映作品に『男はつらいよ』とスコセッシ監督最新作が登場!

オープニング、特別上映、GALAスクリーニングには、注目が集まる話題作が登場。第32回は、オープニングに山田洋次監督、特別上映作品にマーティン・スコセッシ監督、GALAに周防正行監督という、ベテランの人気監督の最新作が登場し、映画ファンを熱狂させる!

4Kデジタルで寅さんが復活!『男はつらいよ お帰り 寅さん』

©2019松竹株式会社

©2019松竹株式会社

山田洋次監督の代表作である映画『男はつらいよ』シリーズ。その最新作『男はつらいよ お帰り 寅さん』が東京国際映画祭のオープニングを飾る。生誕50年を迎える最新作は再撮された満男(吉岡秀隆)を中心とする「今」の物語に4Kデジタルで蘇った寅さん(渥美清)が登場する画期的な最新作だ。山田監督は記者会見で「寅さんを観たことのない人もたくさんいるに違いない。不思議な色合いを持った作品なので、多くの人に見てほしい」と語っている。寅さんの人情とユーモアは令和時代も健在であることを作品から感じたい

アカデミー賞レース参戦必至のスコセッシ監督作『アイリッシュマン』

©Netflix

©Netflix

「スコセッシがギャング映画に帰って来た!」と映画ファンが狂喜乱舞するマーティン・スコセッシ監督の最新作『アイリッシュマン』は特別上映作品として登場。第二次世界大戦後のアメリカの裏社会で生きる無法者たちのドラマで「アイリッシュマン」と呼ばれていた殺し屋の半生を描いている。ロバート・デ・ニーロ、アル・パチーノ、ジョー・ペシ、ハーヴェイ・カイテルという、シブイ演技派たちの共演もたまらない! ネットフリックスより11月27日より世界同時配信される『アイリッシュマン』。全米では絶賛レビューが続々、アカデミー賞主要部門にノミネートされる可能性も高い。

周防正行監督、5年ぶりの新作『カツベン!』

©2019「カツベン!」製作委員会

©2019「カツベン!」製作委員会

『Shall we ダンス?』(1996)『それでもボクはやってない』(2007)などの周防正行監督の最新作がGALAスクリーニングに。『舞妓はレディ 』(2014)以来、5年ぶりとなる新作映画『カツベン!』だ。楽士の音楽にしゃべりで物語を作り上げる「活動弁士」(通称カツベン)が主人公の笑いあり、アクションあり、ラブありのエンタティメント作品。主役に周防組初出演の成田凌、相手役に黒島結菜。ほか、永瀬正敏、高良健吾、井上真央、竹野内豊など人気俳優が勢ぞろい。昭和の芸の世界をエンタメに落とし込んでいく周防作品に大いに期待!

最新作をいち早く見られる特別招待作品に注目!

秋以降に公開される新作映画の数々が上映される特別招待作品。その中でも世界が注目する作品を取り上げる。

トロント国際映画祭観客賞受賞の快挙!『ジョジョ・ラビッド』

© Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.

© Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.

『マイティ・ソー バトルロイヤル』を大ヒットに導き、実写版『AKIRA』の監督に抜擢されたタイカ・ワイティティ監督の最新作『ジョジョ・ラビッド』は、第二次世界大戦下のドイツに生きる人々をユーモラスに描いた作品。人物描写がユニークかつ映像が美しく、衣装や美術も注目すべき1作。スカーレット・ヨハンソン、サム・ロックウェルの共演も楽しみだ。トロント国際映画祭の観客賞受賞し、乗りに乗っている『ジョジョ・ラビッド』の日本公開は2020年1月予定。

マット・デイモン&クリスチャン・ベイル共演『フォードVSフェラーリ』

TM © Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved. © Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

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60年代後半にル・マン24時間レースとその裏側にあったフォードとフェラーリという大企業の意地が炸裂する男たちのドラマ『フォードVSフェラーリ』。マット・デイモンとクリスチャン・ベイルの共演作で、監督はベテランのジェームス・マンゴールド。トロント国際映画祭で初お披露目をした『フォードVSフェラーリ』の記者会見で、マンゴールド監督は「車とレースの映画だけではなく、友情のが大きなテーマだ」と語っている。大迫力のレースシーンと共に心を揺さぶる男二人の友情にも期待したい。日本公開は2020年1月予定。

ノア・バームバック監督の最新作は離婚予定の夫婦を描いた『マリッジ・ストーリー』

©Netflix

©Netflix

一つの夫婦の離婚がこじれ、裁判へと発展していく様を「夫婦とは」「家族とは」と考えさせられる作品へと昇華させたのはノア・バームバック監督。男性と女性、それぞれの視点で描いた2つの予告編の出来も素晴らしく「予告編だけで泣ける!」と話題の作品が『マリッジ・ストーリー』だ。に。主人公の夫婦を演じるのはアダム・ドライバーとスカーレット・ヨハンソン。作品評価も高く、2019年度のアカデミー賞レースに乗って来そうな予感。本作も『アイリッシュマン』同様にネットフリックス作品で、2019年12月6日配信開始。

コンペティションは世界各国のフレッシュな新作が14本!

コンペティション部門は東京国際映画祭の要。この部門のグランプリが東京国際映画祭の歴史に名を刻まれるからだ。全14本の中から、日本映画は『ばるぼら』『喜劇 愛妻物語』、フランス映画『動物だけが知っている』を紹介しよう。

手塚治虫生誕90年記念の新作映画『ばるぼら』

©Barbara Film Committee

©Barbara Film Committee

手塚治虫の原作漫画を息子である手塚眞監督が映画化した『ばるぼら』。主演は稲垣吾郎、二階堂ふみ。撮影はウォン・カーウァイ監督の撮影で有名なクリストファー・ドイル。手塚治虫の漫画の中では異色作で、禁断の愛、ミステリー、エロスなどスキャンダラスな作品と言われているが、手塚監督は「とても手塚治虫らしい漫画であり、その世界に息子である自分の世界を融合させて作った」と語っている。多くの俳優に躊躇された難役に手を挙げた「稲垣吾郎さんと二階堂ふみさんに感謝をしている」と手塚監督。親子コラボとなった映画『ばるぼら』の美しく怪しい世界に期待が高まる。

『百円の恋』の足立紳監督の自伝的な作品『喜劇 愛妻物語』

©2020『喜劇 愛妻物語』製作委員会

©2020『喜劇 愛妻物語』製作委員会

数々の映画賞を受賞した安藤サクラ主演映画『百円の恋』の足立監督の最新作で、自身の夫婦関係を映画化した『喜劇 愛妻物語』。主演は濱田岳と水川あさみで、濱田岳は映画の中で足立監督の分身を演じている。「夫婦というのが赤の他人の人間関係としては、最もみっともない姿を見せあう関係。そういった夫婦関係を描ければと思った」と足立監督。ダンナが情けな過ぎて、妻役の水川あさみが濱田岳をガンガン怒りまくるというシーンが多いが、すべては愛情からの言葉であり、非常に濃い夫婦関係を見せてくれる。

『ハリー、見知らぬ友人』のドミニク・モル監督作『動物だけが知っている』

©Jean-Claude Lother

©Jean-Claude Lother

雪国で失踪した一人の女性。彼女の失踪について何か知っているのでは?と怪しまれている一人暮らしの農夫がいた。この事件と、アフリカで祈祷師を訪ねた青年の物語がリンクしていき、衝撃の真実が暴かれる……。『ハリー、見知らぬ友人』でセザール賞を受賞したドミニク・モル監督の最新作『動物だけが知っている』。2011年の『マンク 〜破戒僧〜』以来の新作は、寒々とした雪国の中で失踪した女性の行方を軸に展開していくサスペンス。人間の怖さを描いた不気味なミステリー『ハリー、見知らぬ友人』など、奇妙な人物を描写する力に長けたモル監督が、本作でグランプリを目指す。

日本映画スプラッシュの注目作品はヒット作『新聞記者』のドキュメンタリー

日本のインディペンダント映画を取り上げる「日本映画スプラッシュ」は独創的な作品が揃い、海外でも勝負できる作品が飛び出す可能性もあるから見逃せない。中でも注目は森達也監督の新作ドキュメンタリーだ。

東京新聞社会部の望月記者を追う森達也監督の新作『-新聞記者ドキュメント-』

©2019『i-新聞記者ドキュメント-』製作委員会

©2019『i-新聞記者ドキュメント-』製作委員会

大ヒットした映画『新聞記者』のドキュメンタリー映画『-新聞記者ドキュメント-』。大ベテランである森達也監督が、映画『新聞記者』のモデルになった東京新聞社会部記者の望月衣塑子氏を追いかけた渾身の作品だ。日本の報道現場を通して、メディアの本質を探り、報道の問題点に迫る! 映画『新聞記者』と見比べてみるのも面白いだろう。

「シン・ファンタ」こと東京国際ファンタスティック映画祭が復活!』

「東京国際ファンタスティック映画祭」は1995年~2005年まで東京国際映画祭の協賛企画として開催されていたホラー映画ブームを牽引していた映画祭だ。その映画祭が、今年「シン・ファンタ」として復活する。

目玉作品は『ヘレンディタリー/継承』のアリ・アスター監督の最新作『ミッドサマー』

©2019 A24 FILMS LLC. All Rights Reserved.

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マ・ドンソク主演の韓国バイオレンス『悪人伝』、『全員死刑』が話題となった小林勇貴監督の新作『爆裂魔人少女バーストマシンガール』が登場する「シン・ファンタ」。オープニング作品に選ばれたのは『ヘレンディタリー/継承』で世界を震撼させたアリ・アスター監督の最新作『ミッドサマー』だ。2020年2月公開予定の本作が「シン・ファンタ」でお披露目される!スウエーデンの奥地で繰り広げられる90年に一度の祝祭とは……。謎に包まれた『ミッドサマー』が楽しみだ。

数々の特集企画、イベント企画が映画祭を盛り上げる

エースをねらえ! 劇場版 ©山本鈴美香/集英社・TMS

エースをねらえ! 劇場版 ©山本鈴美香/集英社・TMS

「日本アニメ映画マスターズ」には、テニス漫画の金字塔「エースをねらえ!」の劇場版が登場。ほかにも大林宣彦特集、ジャパニーズ・アニメーションなど多彩な企画でさまざまな映画を上映している東京国際映画祭。東京ミッドタウン日比谷のステップ広場(屋外)では、無料でヒット作の上映も行う。企画の詳細は公式ホームページに次々アップされていく予定。ぜひ上映作品をチェックして鑑賞スケジュールを立ててほしい。

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