【ネタバレ】映画「セッション」ジャズに捧げた青春!実話に基づいた作品の衝撃のラストとは?

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映画「セッション」は2014年に公開されたプロのジャズドラマーを夢見た音大生と、その大学の鬼教師との闘いを描いた成長の物語です。そこには、青春をジャズドラムを捧げた若者の成長の記録がありました。鬼教師が執拗に厳しい指導をする本当の目的はどのようなものだったのでしょうか?
さらに衝撃のラストとは?

映画「セッション」あらすじ

アメリカの最高峰の音楽学校シェイファー音楽院に通っている19歳のアンドリュー・ニーマンは、バディ・リッチのような偉大なジャズドラマーになることを夢見ていた。
ある日、夜遅くまでドラムの練習をしていると、音楽院の指導者として名高いテレンス・フレッチャーから声を掛けられ、彼が主宰するバンドにドラムとしてメンバーに加わることになった。
その日から、地獄の特訓が始まる。

監督が学生時代に体験した実話に基づいた作品

本作品の監督でもあるデイミアン・チャゼルは、この作品を制作した時にはまだ20代の早熟な監督です。この作品は、アカデミー賞で大きく評価され、多くの賞にノミネートされました。次の年の2015年には、エマ・ストーンとライアン・ゴズリングを主演に招いた「ラ・ラ・ランド」でアカデミー監督賞を受賞します。
セッションでは、音楽を生み出す苦悩を描いていますが、音楽の楽しさをラ・ラ・ランドでは表現しました。
本作のセッションでは、監督が学生時代に体験した音楽に対する妥協なき姿勢を見せる指導者がモデルとなっていると語っています。実話とまではいかなくとも、実体験をベースに制作されています。
確かに20代でアカデミー賞にノミネートされるような作品を生む出すためには、異次元に成長できる環境に身を置かなければ実現しないということも頷けます。

デイミアン

出典元:https://instagrammernews.com/detail/1459490905949026667

映画「セッション」 主な登場人物

セッションは、バンドメンバーやアンドリューが田舎に帰郷した際に出てくる家族などが出てきますが、ほとんど、アンドリューとフレッチャーの一対一のシーンが印象的です。この二人が主役級の演技を見せていてその他は脇役と言っていいでしょう。
事実、他の登場人物はほとんど印象には残っていません。(笑)

アンドリュー・ニーマン/マイルズ・テラー

アンドリュー・ニーマン

出典元:http://session.gaga.ne.jp/

アメリカの音楽学校でも最高峰のシェイファー音楽院に通うジャズドラマーの卵。ドラムの練習中にテレンス・フレッチャーに声を掛けられ、彼のバンドメンバーに加わることになる。

テレンス・フレッチャー/JKシモンズ

フレッチャー

出典元:http://session.gaga.ne.jp/

アンドリューをバンドのドラムとして、引き抜くが、彼の常軌を逸した指導に脱落するメンバーが多い地獄のジャズバンドだった。指導方法は冷徹で時にはバンドメンバー同士の信頼関係を壊しても生き残るメンバーを取るといった方法もとる。
そこまで厳しい指導をするのには、偉大なジャズ奏者を育成するためには、妥協は許さないという自身の信条によるものだった。

ある演奏会に遅れそうになるアンドリュー

物語の中盤、あるバンドの演奏会にスティックを忘れたことで遅れそうになります。バスで行っては遅れてしまうということで、レンタカーを借りてまで、時間に間に合わせようとします。
あともう少しで会場というところで、アンドリューの借りたレンタカーは事故を起こしてしまいます。
しかし、事故のことなど放っておいて、血まみれになってもアンドリューは会場につきます。無事間に合って演奏が始まるのですが、そんな状態で十分なドラムを演奏できるはずもありません。
しかし、そこでもフレッチャーは冷徹で演奏を途中で止めて退席させようとします。
ここまでやられては、誰だってフレッチャーに対して怒るのではないでしょうか?
実際にアンドリューは今まで耐え続けてきた日々を捨てて、ついにフレッチャーに殴り掛かります。
これが原因で、アンドリューはうつ病と診断され、フレッチャーは音楽院を解雇されます。

アンドリューとフレッチャー

出典元:http://session.gaga.ne.jp/about/index.html

フレッチャーの鬼教師ぶりはアカデミー助演男優賞を受賞!

フレッチャー2

出典元:https://xn--vcki1fxhx43muydhn0fs65b.net/archives/4632

この字幕からも分かるように、フレッチャーはとにかく厳しい指導をしていきます。本当にバンドがパワハラに満ちたブラック企業みたいな印象を受けます。
自分の満足のいかないことが少しでもあると、演奏を止めて汚い言葉で演奏者を追い詰めていきます。音楽で一流になるためには少しの妥協も許さないというスタンスからのものだというのは分かるのですが、少し行き過ぎな場面も見られます。
それにアンドリューは耐え続け、フレッチャーの指導についていけるよう、血のにじむ努力をしていきます。事実、ドラムの練習中に手から血が出るシーンなども出てきます。
こうした鬼教師役がとても印象的な映画ですが、フレッチャー役のJ・Kシモンズは2014年のアカデミー賞で助演男優賞を受賞しました。他にもゴールデングローブ賞でも同様の賞を受賞しました。確かにこの映画もフレッチャーがいないと成り立たない映画です。

【ネタバレ】衝撃のラストとは?

ここからは苦悩の日々を行った後のネタバレです。
映画「セッション」では、終始アンドリューVSフレッチャーという構図で物語が進みます。
厳しい指導をするフレッチャーと歯を食いしばってついていくアンドリューですが、レンタカーでの事故で完全に決別しますが、途中和解をして、フレッチャーの主宰するバンドに再度参加しないかという誘いを受けます。
その誘いで演奏する舞台は、プロのスカウトマンが多く来る演奏会です。その晴れ舞台であろうことか、アンドリューだけ違う譜面が配られていました。完全にフレッチャーにアンドリューははめられていたのです。フレッチャーはレンタカー事故の一件で匿名の指導への告発があり、音楽院を解雇されたのを申し出たのはアンドリューだったということを知っていたのでした。
しかし、アンドリューはいったんは退席しますが、また戻ってきて、今まで歯を食いしばって耐え続けてきたドラムを演奏し始めます。
そのドラムの気迫に周りのメンバーも喚起され、譜面はなくても同じ曲を演奏し始めます。フレッチャーも最初は戸惑っていましたが、そのドラムの気迫と自分が育てたとんでもないジャズドラマーがその場にいることに気づき、最後に微笑します。
最後まで対決の構図は崩れませんでしたが、アンドリューの最後の気迫あるドラムは、本当に演奏家としてこれからデビューするのではないかと思うぐらいのものです。

鍛えられる期間は必要なのか??

映画「セッション」はそのパワハラそのもののフレッチャーの指導が、賛否両論を呼び、大きな話題となりました。しかし、欧米ではわかりませんが、日本の職人文化のようなものでは共通するものがあるのではないかなとも感じるものでした。

アンドリュー2

出典元:https://www.youtube.com/watch?v=2HCQYufdJoQ

とにかく、何がなんだかわからない状態で怒られ続けるということは料理人や伝統文化の職人などではよく聞く話です。それがなければ一流の職人にはなれないというものでもあります。
確かに最近であれば、そういったものはパワハラではないか?と言われるようになりましたが、鍛えられる期間というのは必要なのか?ということが未だに賛否両論なのではないかなと感じます。
こうした期間がないと、精神面で弱い人になるという考えもありますが、行き過ぎた指導はやはり人を追い込みます。
そうした環境でも、気概のある人は指導者の技術をよく修得し、一流の人間へとなっていくというものなのですが、こうしたものを描いた映画というのは確かに少ないのかもしれません。
アンドリューのようにフレッチャーの指導に耐え続けられる人ばかりではないです。映画の中でも脱落していったバンドのメンバーも多くいましたが、二人の個性が強すぎて、まったく印象に残りません。

監督の実話に基づいた成長物語!音楽以外にも共通するものがある良作

特に若い人が見終わった後に、自分の目指すものなどに影響を及ぼすことは確実だと思います。
なりたい自分になりたければ、努力をしなければならない。それはどの分野においても同じでしょう。
フレッチャーのような指導者には賛否が分かれますが、自分の道は自分で決めていくには覚悟が必要だということに気づかせてくれます。
監督の実話に即した作品でもあり、成長するためには鍛錬の期間や、見返してやりたいという反骨心も需要であるということを教えてくれます。

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