【余命10年】原作ネタバレ!作者・小坂流加の実話と言われる理由は?

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出典:映画【余命10年】公式HP

映画【余命10年】が、2022年3月4日(金)に公開されます。
W主演の2人は、多数の映画に出演してきた、小松菜奈さんと、朝ドラヒロインの相手役で話題になった坂口健太郎さんです。また、山田裕貴さん、奈緒さん、黒木華さん、松重豊さん、原日出子さんなど、演技派俳優たちが脇を固めます。

小松さんと坂口さんの雰囲気がすごくお似合い!

本記事では、【余命10年】の原作ネタバレ、作者・小坂流加さんの実話と言われる理由について書いていきます。

映画【余命10年】の概要

原作・スタッフ

原作 小坂流加
監督 藤井道人
脚本 岡田惠和・渡邉真子

原作は自身も主人公と同じ難病を患った、小坂流加さんの小説です。小坂さんは小説の発売3か月前に38歳という若さで逝去されています。
監督はアカデミー賞を受賞した【新聞記者】、【ヤクザと家族 The Family】などヒューマンドラマのメガホンを取ってきた藤井道人さん。
脚本は、90年代から多数のドラマの脚本を手掛けてきた岡田惠和さんと大ヒットドラマ『恋はつづくよどこまでも』などの脚本を手掛けた渡邉真子さんです。

キャスト

余命10年原作キャスト

出典:映画【余命10年】公式HP

不治の病で余命が10年。恋はしないと決めている・高林茉莉(小松菜奈)
茉莉と同窓会で再会し恋に落ちる・真部和人(坂口健太郎)
茉莉と和人の中学の同級生で2人の良き理解者・富田タケル(山田裕貴)
茉莉の大学時代の親友・藤崎沙苗(奈緒)
茉莉と沙苗が大学時代の友人と通う店の店長・三浦アキラ(井口理)
茉莉の姉・桔梗(黒木華)
茉莉が通院する病院の主治医・平田先生(田中哲司)
和人のバイト先の店長・梶原(リリー・フランキー)
茉莉を優しく支える、茉莉と桔梗の母・百合子(原日出子)
無口で、茉莉に対し少し過保護気味な茉莉と桔梗の父・明久(松重豊)

映画【余命10年】キャストと相関図!山田裕貴のアドリブに小松菜奈が爆笑!
出典:映画【余命10年】公式HP 2022年3月4日(金)に、映画【余命10年】が公開されます。 主演は、多数の映画に出演し、切ない演技に定評のある小松菜奈さん。そして朝ドラヒロインの相手役で「菅波沼」という言葉も生み出した、坂口健太郎さん...

【余命10年】原作ネタバレ!

余命宣告

20歳の夏、高林茉莉(小松菜奈)は初めて人の死のリアルを見た。
茉莉と同じ病気で仲良くなった礼子が死んだ。
彼女の夫は泣きじゃくり、小学生の息子は父を細い腕で抱きしめている。礼子はありがとうとごめんねを言えなかった人がいると後悔を口にしていた。
茉莉は、体調不良で入院し1か月後に、主治医の平田先生(田中哲司)から余命10年の病気だと告げられる。その後意識不明の発作を起こし、大きな手術を受け、胸に大きな傷もできた。
21歳の誕生日は意識がもうろうとする中で迎えた。
短大を中退し仲間たちはみんな社会へ出て行った。

ごめんなさい

22歳の春、茉莉は退院する。
手術や治療は全て行ったが完治はしなかった。安静にしていれば自宅療養はできるものの、いつ発作が起こるか分からないので、動くことも無理な運動もできず、食事制限もあり、たくさんの薬も飲む生活が始まった。しかし茉莉は退院できたことに胸をなでおろした。
姉の桔梗(黒木華)はいつも茉莉を優しく気遣ってくれる。
もう茉莉は、母・百合子(原日出子)や父・明久(松重豊)、そして姉を泣かせたくないと思い、自分も泣かないと決めた。
茉莉は闘病中から日記をつけている。
お父さんごめんなさい。
成人式の振袖着られなくて。
お母さんごめんなさい。
何一つ期待に沿えない事ばかりで。
桔梗ちゃんごめんなさい。
優しくしないでって時々思う情けない妹で。
ごめんなさい。
誰より遅く生まれたのに、誰より早く死んでしまって。
残りはあと8年。

没頭できるもの

退院してから茉莉は、親友・藤崎沙苗(奈緒)と電話をするのが楽しみになっていた。
そして入院中、仮想で自分の入院生活にプレッシャーを与えてこないアニメを見ていた茉莉は、オタクの沙苗とコミケへ行き楽しむ。そして、沙苗の友人・月野とも出会う。沙苗はコミケでコスプレをし、同人誌を販売し生活していた。漫画を描くのが好きだった茉莉は沙苗の勧めもあり、漫画を描く。漫画を一心不乱に描いていると自分の病気のことが忘れられた。何より楽しかった。
そして、沙苗の同人誌に漫画を載せてもらう。
オリジナル漫画に挑戦するも出版社に通らず、そこからまたこもる生活を送るようになる。

25歳になった年の冬、桔梗の結婚が決まる。
桔梗は夫の転勤で4月から群馬に引っ越すことになった。結婚式で桔梗は茉莉が作ったベールと桔梗色の髪飾りをつけた。心から幸せを感じる茉莉。しかし、親戚が、茉莉についてかわいそうだという話をしていた。茉莉の祖母の時も亡くなるとき大変そうだったとも。茉莉の病気は祖母からの遺伝だった。茉莉は悲しかったが、出てきた父に笑顔を見せた。
それからも不安を埋めるべく、コスプレ衣装を作り、原稿を仕上げ、沙苗や月野とにぎやかな時間を過ごす茉莉。

ごめんねを言いたい人

部屋を掃除していると入院時の日記を見つける。
そこには礼子の名前があり、ありがとう、ごめんね、好きですと言えなかった人がいると彼女の後悔が書いてあった。自分はどうだろうと考えたとき『新谷美幸』という名前が浮かぶ。
茉莉は群馬へ向かう。小学生まで住んでいたので、すでに桔梗は街になじんでいた。

小学3年のころ仲良くなった、新谷美幸。
筆箱をお揃いにするほど仲良くなった。しかし、12歳のころ、仲良くなった美幸がリレーで転んだため、クラスが優勝を逃した。それを機に彼女はいじめられるようになった。しかし茉莉は彼女を気にかけつつも助けることもできず、他のグループに入ってしまった。自分が標的になるのが怖かったのだ。
美幸へ謝罪するために彼女の家に行く茉莉。そこは一軒家で、犬を飼っていた。
美幸は結婚し、赤ちゃんが産まれていた。茉莉が美幸へ「ごめんなさい」と謝ると、彼女はそんなことを覚えているのは茉莉だけと言って笑った。
じつは美幸も中学に入っていじめる側になっていた。された方は覚えているけとした方は覚えていないのよとも言う美幸。そして茉莉は今は東京でOLをしていると美幸にウソをついた。
彼女に誘われ明後日の同窓会に行くことに。

和人と運命の再会

同窓会の日、久しぶりの茉莉との再会に同級生たちは喜ぶ。
みんなにも東京でOLをしていると嘘をついた。そして、小学校のころ好きだったタケル(山田裕貴)の隣に移動する。タケルはスーツを着て大人になっていた。彼に好きだった気持ちを明日伝えようと思っているのだ。その隣にいる、真部和人(坂口健太郎)。彼は今も学生風だった。成績も運動神経もよかったが、タケルほど人気者ではなく茉莉の記憶にはなかった。和人は茶道の家元の息子で、修行だけしてればあとは自由の身だと本人から聞かされる。タケルと和人は中学で仲良くなっていた。タケルが和人をカズと呼ぶので、茉莉もカズくんと呼ぶことに。茉莉が、「カズくんは運動神経よかったよね」と言うと、和人は喜んだ。

帰りにタケルには結婚を考えている彼女がいると聞き「好きです」とは言えなくなり、ショックを受ける茉莉。とぼとぼ歩いていると和人が話しかけてくる。和人は、茉莉が自分のシャツのボタンをつけてくれたことが小学校時代の一番の思い出だと話すも茉莉は覚えていない。2次会で時間が遅くなり、和人が茉莉を送ってくれた。
明日、小学校でデートすることになった。

小学校での告白

2人は小学校で、昔話をする。和人は茉莉がタケルのことを好きだと気づいていた。
そして和人が見せたいものがあると言って、図画工作室へ行く。一番奥の棚の下に、『マツリ』と彫った後が残っていた。そこは茉莉のお気に入りの場所だった。そしてその横に『和人』の名前が彫られていた。茉莉の秘密を見つけて嬉しくて自分の名前も彫ったと言う和人。
「俺のボタン縫ってくれたの嬉しかった。あの日が俺の初恋。俺は茉莉ちゃんが好きだったんだよ」
そう和人は告白した。
そこへ校務員が来て、走って外へ逃げる2人。
茉莉は久々に走ったため呼吸困難になる。和人は心配しつつも優しく介抱してくれた。一緒にご飯を食べながら、和人は家元の息子とで家を継ぐことに躊躇していて、自分の居場所はそこじゃないと話した。茉莉は東京のOLを演じ切って別れた。
もう東京に帰ると思うと寂しかったがこれでいいと思う茉莉だった。

幸せな日々

あっと言う間に時は経ち、夏が来て茉莉は26歳になった。
家にいると和人から電話がかかってくる。誕生日おめでとう。と連絡をくれたのだ。和人はお盆に東京に来るので会う約束をする。
再会すると2人は東京観光を楽しむ。和人から漫画を諦めないように勧められる茉莉。そして翌日、海に誘われるも、胸の傷のことがあり茉莉は断る。楽しかった1日なのにシャワーを浴びながら茉莉は泣いた。和人といると楽しい分だけ辛くなる。
それから東京で和人とは数回デートをした。
ある日、和人の実家が茶道体験をやっているとチラシを見つけ着物を着て行ってみることにした茉莉。しかし、着物と長時間の正座で体調を崩してしまう。和人の母、紫が介抱してくれた。紫は和人が辛い時に頑張れと言うしかできずに悪いことをしたと話した。本当は戻ってきて欲しいのだ。そして、和人が20歳くらいの時に結婚したいと思う相手がいたことを聞かされショックを受ける茉莉。もういないその相手に嫉妬していた。

和人に嫌われようと買い物に付き合わせ、荷物を持たせたが、彼は嫌な顔を全くせず付き合ってくれる。やっぱり和人が好きだと実感する茉莉。そして、和人にいつまでもぐずぐずしてないで実家に戻るように言い、それで喧嘩別れをしてしまう。もう二度と会えなくてもいいと茉莉は思った。

しかし突然実家に和人がやってきた。2人は仲直りし、スノーボードに行くことに。
帰り道が雪で通れなくなり、車の中で1晩すごすことになる。茉莉はもう気持ちを抑えきれなくなり、和人へ告白し、抱きしめ合いキスをした。
和人は「同窓会で会って二度君を好きになったんだ。ほんとに好きだ」と言った。
茉莉は涙を流したが、嬉しくて泣いたと言ってごまかした。

死の恐怖

その年の春、和人は実家に戻り、稽古にまい進した。
あるデートの日、ついに和人はホテルを取っていると言ってきた。
茉莉は病気で手術した跡があることを告白し、和人はそれを優しく受け入れ茉莉を抱いた。
茉莉は余命宣告されてから初めて生きている実感がした。それとともに死にたくない気持ちがわき、怖くなかった死をとても恐怖に感じるようになる。

沙苗に自分のことを報告すると、沙苗からも結婚すると聞き嬉しくなる茉莉。そして沙苗からドレスを作ってくれるよう頼まれる。

7月7日、和人の誕生日。今度は茉莉がホテルを予約し、手料理を持参した。喜んで食べてくれる和人。短冊に願い事を書く2人。和人は『ずっと2人でいれらますように』と書いた。茉莉は『和人が幸せでありますように』と書いた。茉莉の願いに2人はないのだ。
8月の茉莉の誕生日はディズニーシーで遊び、ホテルに宿泊した。和人はペアリングを茉莉に贈る。
茉莉はもう離れたほうがいいと思った。これ以上一緒にいれば和人を傷つけ、その愛に息が詰まって自分が死んでしまう。
翌日は和人の提案で秋葉原に行った。茉莉の好きなものを見られて喜ぶ和人。
その帰り、電車のホームで茉莉は倒れた。和人が抱きかかえるともう茉莉は意識を失っていた。
入院は、貧血で2、3日のところ3週間になった。
和人は毎日のようにお見舞いに来た。茉莉はある決心をする。

プロポーズと別れ

和人と茉莉は和人の家に行き、和人の入れたお茶を飲む。そして、和人は稽古に来ないか?と誘いかけてやめ、プロポーズした。
「茉莉、俺と結婚しよう」
しかし茉莉は自分が嘘をついていたことを和人に謝り、自分の余命のことや仕事していないことなど、すべてを話し、彼に別れを告げ、家を出た。

1週間後、紅葉が綺麗だからと桔梗に誘われ群馬へ行く茉莉。散歩しているとそこへ和人が現れる。
諦めず、「結婚しよ。3年でいい。茉莉の最後の時間を俺にくれないか?」そう言った。
しかし和人の説得は届かず、茉莉と和人は最後のキスをした。
「私のことちゃんと諦めてね。それで新しい人を好きになって。いい?」
「ああ、茉莉の願いなら聞くよ。約束する」
2人はそれぞれ別れ、それがお互いを見た最後だった。

茉莉は次の夏には入院し、ついにCCUに入った。
そこは1本のラジオしかない。テレビも娯楽も何もない。それを味わうための体力がない人しかここには入らないのだ。
茉莉は桔梗に頼み髪を切ってもらった。風呂にも入れず看護師がシャンプーしてくれるが、長いと大変で自分も疲れるためだ。ここでは生きるために大変なことは全てそぎ落とすしかない。

和人と別れてから茉莉は必死に漫画を描いた。
沙苗や月野の宣伝のかいもあり、連載3回と、そして単行本の発売までこぎつけた。和人の目にいつか留まればいいと思った。
茉莉は沙苗のウエディングドレスを作った。沙苗はとても喜んで、それを見たらものすごい満足感を味わい、心が満たされた。それからはコスプレの衣装は作らなくなった。やりたいことはやり遂げたから。
礼子のアドバイス通り、心の声を書き溜めたノートを捨てることにした。場所は和人との思い出の小学校。苦しくなり、校務員さんに声を掛けられながらも火で燃やすことができた。

それから入院し、今までにない発作を起こし今はCCUにいる。
桔梗が来て何かいつもと違うことを感じ取った茉莉が「なんかあった?」と聞くと、桔梗は妊娠したと言う。「茉莉も初めての甥、姪育て助けてちょうだいね」と言う桔梗。それはできないと分かっているから心がきゅっとなった。だが、残していく父と母が、おじいちゃんおばあちゃんになることに少し安心した。

和人の生きる道

茉莉の通夜に和人が来た。沙苗はこの人が茉莉の愛した人か…と愛おしさを覚える。
そして茉莉の来ている純白のドレスは沙苗が作ったものだ。そして沙苗は、和人が茉莉の本を買って読んでいたことを知る。
「茉莉…親父が次期家元として認めてくれたんだ。これからも頑張るよ。3年間諦められなかった。ありがとう茉莉。茶会に出たら見合いするんだ。その人と結婚するよ。そうしたら安心してくれる?…さよなら茉莉」そう言って茉莉に口づけした。茉莉の頬に和人の涙が零れ落ちた。

8年後、和人は小学校に来ていた。
そこで校務員さんから声を掛けられる。8年前にも女性が来てノートを焼却炉で燃やし、思い出を捨てに来たと言っていたと聞く。茉莉も来ていたと知り驚く和人。図画工作室に彫った名前を触り涙を流す和人。和人は来週結婚するのだ。そして茉莉との思い出のペアリングを焼却炉に捨てた。
和人は歩み出す。彼の生きる道を。

作者・小坂流加の実話と言われる理由は?

Twitterではこの【余命10年】という小説が実話だというコメントが多数あります。
原作者の小坂流加さんは、この作品の文庫版の編集が終わった直後に病状が悪化し、2017年2月に38歳という若さで逝去しました。

実体験でないと書けない、とてもリアルな入院中の様子や感情の描写

小坂さん自身も、大学卒業のころに発病し、余命宣告を受けている

茉莉も小坂さんも「肺動脈性肺高血圧症」という100万人に2人程度の発症率の難病で亡くなっている

上記のことから、実話というツイートが増えました。
ただ、小坂さんに和人のような愛する人がいたのかは不明なので、そのあたりはフィクションで、病気の症状や、入院、感情の部分は実話なのかもしれません。

原作読んだだけでも筆者は泣けたので、実話も入っているなら確実に映画館でも泣けそうです。
そして小松菜奈さんがジャパンプレミアでしゃべり始めてすぐに泣いたのも、撮影の後は抜け殻のようになったという気持ちも少し分かった気がしました。

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