生命が存続できない宇宙で遭難!?映画『ゼロ・グラビティ』をネタバレ含み徹底解明!

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映画『ゼロ・グラビティ』をネタバレ考察!
SF映画として、これでもかという位に宇宙空間をリアルに描き、大絶賛を受けた本作。
ある意味では宇宙を題材にした映画の終着地点とまで評されている、映画『ゼロ・グラビティ』を徹底解明していきます。

映画『ゼロ・グラビティ』の概要

2013年公開のアメリカ製作の映画で、監督はアルフォンソ・キュアロン。
主演はサンドラ・ブロック。共演はジョージ・クルーニー。
宇宙空間で遭難し、生き抜く主人公の様を描いた作品。

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映画『ゼロ・グラビティ』の作品情報

      • 原題:Gravity
      • 監督:アルフォンソ・キュアロン
      • 脚本: アルフォンソ・キュアロン、ホナス・キュアロン
      • 出演:サンドラ・ブロック、ジョージ・クルーニー
      • 公開:2013年12月13日
      • 時間:91分
      • ジャンル:SF

映画『ゼロ・グラビティ』のあらすじをネタバレ

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出典元:https://www.imdb.com/title/tt1454468/mediaviewer/rm2538593792

医療のエンジニアである、ライン・ストーン博士(サンドラ・ブロック)は、指揮を務めるベテラン飛行士のマット・コワルスキー中尉と共に宇宙空間で、通信システムの故障の原因を探していた。
和気あいあいとジョークを言いながらいつものように船外任務をこなしていると、ヒューストンから「すぐさま任務を中止し、帰還せよ」との知らせが届く。

不要になった人工衛星が破壊され、それが宇宙ゴミ(スペース・デブリ)となって猛スピードで博士たちがいる場所へ迫ってきているとのこと。
間もなくしてそのスペース・デブリが飛来する。
ストーン博士たちが拠点としているシャトルが破壊され、瞬く間に大惨事となるのだった。
ストーン博士は、繋がれたアームがデブリによって破壊され宇宙空間に投げ出される。
シャトルからのアームに繋がれていたストーン博士は、コワルスキー中尉の指示もあってかろうじてアームから体を切り離すことに成功、しかし身体が更にスピードを増し、遠くに投げ出されてしまうのだった。

身体ががぐるぐると回転したまま、どんどん地球から離れていくストーン博士。
コワルスキー中尉も見失わない様に、ストーン博士に喋り続ける。
そのストーン博士も必死に問いかけ、ヒューストンにも位置情報の確認を急ぐ様に仰ぐが、無情にも体は流され続け何もない宇宙空間で漂流してしまうのだった。

光も届かなくなり、真っ暗な空間を漂うストーン博士。
すると、コワルスキー中尉の声が聞こえてくる。
船外活動ユニットを背負うコワルスキー中尉がやって来て、かろうじて一命をとりとめたストーン博士。
お互いをロープで繋ぎ、コワルスキー中尉と共に、シャトルへと戻るのだった。

シャトルに到着すると、状況は悲惨な状態になっていた。
スペース・デブリの影響でシャトルは壊滅、コワルスキー中尉とストーン博士以外の船員たちは皆、絶命していた。
しかし事態は、一刻を争う。
90分後には、一周してきたスペース・デブリが再び飛来する。
ストーン博士の酸素は残り6%と危機的状況に陥る2人は、コワルスキー中尉の判断でISSへ向かうことになった。
ISSとは、国際宇宙ステーション。
ISSにある宇宙船ソユーズに乗って地球に戻ろうという算段だ。

ISSに着くまでの間、コワルスキー中尉は、ストーン博士と日常的な会話をする。
ネガティブで危機的な状況下でも、本来の自分の生活を思い出させて、帰る意志を強める効果を出す為だ。
そんな中ISSが目前に迫ったとき、ストーン博士の酸素残量がついにゼロ%になってしまう。
コワルスキー中尉は言う、「酸素はちびちび吸うんだ。ビールではなく、ワインの様に」とお酒好きらしく例え、わかりやすく伝えていた。
ISSが目視確認できるところまで近づくと、既にソユーズ1がなくなっていた。
もうひとつあるソユーズ2はパラシュートが開いており、これでは地球に帰還できないことは明らかだった。

それでもとりあえずISSに行くしかない2人は、少ない燃料を使って近づくことにする。
しかしコワルスキー中尉が背負う船外活動ユニットの燃料もなくなりブレーキすらかけられない状態の為、ISSに体当たりするしかなったのだった。
止まる事が出来ずに流され続ける2人。かろうじてISSに捕まって、止まろうと試みるもあと一歩の所で失敗に終わる。
いよいよ完全にISSから遠ざかってしまう、と言うところでソユーズ2のパラシュートのロープに運よくストーン博士が絡まり、止まることに成功する。
そして流れてくるコワルスキー中尉の手を掴んで、なんとか2人とも助かるのだが…
その勢いでふたりとも再び危機にさらされる。

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ストーン博士に絡まるロープが外れそうになっている光景を目にしたコワルスキー中尉が、彼女の身を案じ自ら宇宙空間へ飛び込んでしまう。
宇宙の彼方へ流されていくコワルスキー中尉は、その状況下でもストーン博士に指示を送りISSの中へと導いていく。
そして地球に変えるための方法をストーン博士に伝える、コワルスキー中尉。
その方法とは、遠くに見える中国のステーションだ。
そこにソユーズで行き、”神舟”(シェンズー)に乗って地球に降り立つことを指示するのだった。

酸素がなくなり命からがら、かろうじてISSの中に乗り込むことに成功するストーン博士。
ISSの中では通信器具を使って、コワルスキー中尉に語りかけるも、返答はない。
仕方なく諦め、ストーン博士単独で中国の宇宙ステーションに向かうことをヒューストンに一方通信した後、火災が発生。
瞬く間にISSの中が火の海となるのだった。
危うくもかろうじてソユーズ2に乗り込むストーン博士。

ソユーズの運転は訓練でしか経験したことがないストーン博士だったが、手順書を確認しなんとか操縦に成功すると、再び危機が訪れる。
ソユーズ2は、パラシュートが開いた状態だったため、ISSと絡まっていた状態だったのだ。
仕方なくソユーズ2を停泊させ、船外へ行きパラシュートのロープを外す作業をするストーン博士だったが、後一息というところで、90分経ち、一周してきたスペース・デブリが再び迫ってくるのだった。
スペース・デブリはISSを大破、ストーン博士ガイルソユーズも再び宇宙空間へと投げ出されてしまう。
そんな最中、かろうじてパラシュートのロープを外し、「宇宙なんか大っ嫌い」と捨て台詞を吐き中国の宇宙ステーションに向かうストーン博士だった。

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ソユーズ2を動かそうとしたが、うんともすんともいわない。
何故なら、ソユーズ2は燃料切れで動かない状態。
AM周波数で信号をキャッチし、ヒューストンの管制塔と連絡を取ろうとするも、全く知らない家族のアマチュア無線の信号をキャッチしてしまう。
そして、全ての手を尽くしたストーン博士は、遂に自分の死を悟るのだった。

酸素の供給を切り、死を迎えようとしたその時、外にはコワルスキー中尉の姿が!
運よく予備バッテリーを見つけ合流する事に成功したのだ。
いつものように軽口を叩くコワルスキー中尉。
しかしその姿は幻だったのだ。
死の淵から、ストーン博士に生きろと言うために現れたかのような幻で、見事に踏みとどまらせたのである。

ストーン博士にヒントを残していったコワルスキー中尉の言葉で動き出す。
ソユーズ2を切り離した動力で、中国のステーションに少しでも近づくと、ISSを出る時に持っていた消化器を使って最後は体一つで乗り込むのだった。
すると再びスペース・デブリが近づく。
時間がない中で、”神舟”(シェンズー)を見つけ乗り込むも、中国語がわからないストーン博士は操縦に手こずってしまう。
しかし、中国の宇宙ステーションは地球へと流されている。
このままでは”神舟”(シェンズー)も大破してしまう中で、冷静に対処し切り離しを行うストーン博士。

最後に、ストーン博士は「結果はどうあれ、これは最高の旅よ」と言い残し”神舟”(シェンズー)は無事切り離され、地球へと降り立つのだった。
どこかの海に不時着し、海の底へ沈みゆく中で、”神舟”(シェンズー)から泳いで抜け出したストーン博士は、母なる大地に身体を埋め、ゆっくりと立ち上がり、地球の大地、風、空気を肌で感じて幕を閉じる。

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映画『ゼロ・グラビティ』の監督・キャスト陣の紹介

限りなく少ない登場人物の映画としても知られている『ゼロ・グラビティ』ですが、そんな作品を演じた俳優たちに注目していきます。

監督:アルフォンソ・キャロン

アルフォンソ・キュアロン監督
出典元:https://www.imdb.com/title/tt1454468/mediaviewer/rm2757877504

メキシコ出身の映画監督で、近年最も有名なのは、映画『ROMA/ローマ』(2018年)のアカデミー賞監督賞受賞での騒動。
Netflixオリジナル映画として受賞をし、賛否両論となる論争を巻き起こしていました。
しかし、本作『ゼロ・グラビティ』は軒並み高評価となっており、全米の映画賞を総なめにするなど名監督として知られている人物です。
ジョージ・クルーニーが『ゼロ・グラビティ』に出演を決めた理由の一つが、アルフォンソ・キュアロン監督だということを明かしています。彼は現代最高の監督の1人だと評していました。

ライアン・ストーン博士/サンドラ・ブロック

女優サンドラ・ブロック
出典元:https://www.imdb.com/title/tt1454468/mediaviewer/rm3965573376

最後まで諦めずに、地球へと帰還したライアン・ストーン博士を演じたサンドラ・ブロック。
1964年7月26日生まれ、アメリカのバージニア州出身の女優で、ブレイクのきっかけはキアヌ・リーブスと共演をしたヤン・デ・ボン監督の『スピード』(1994年)。
2009年には、アカデミー賞主演女優賞を獲得しています。
しかし、同年に公開した別の作品では、最低女優賞となるゴールデンラズベリー賞(通称ラジー賞)も獲得。
アメリカで最高の女優の称号を得ていますが、それと同時に最低の称号も得ているのです。
このふたつの賞を同じ年に同時に受賞したのは、史上初となる快挙とのこと。

しかもサンドラ・ブロックは、ほとんど誰も参加したがらない不名誉であるラジー賞の授賞式にも参加し、会場を驚かせています。
それだけサンドラ・ブロックの人の良さを表すものとして、今でも広く知られているエピソードです。

マット・コワルスキー中尉/ジョージ・クルーニー

俳優ジョージ・クルーニー
出典元:https://www.imdb.com/title/tt1454468/mediaviewer/rm2951732224

サンドラ・ブロック扮するライアン・ストーン博士を最後まで励まし助け続けた、マット・コワルスキー中尉を演じたのは、ジョージ・クルーニー。
長い下積みを経て、医療ドラマの『ER救急救命室』のロス医師を演じたことで、ブレイクのきっかけを掴んでいます。
その後は、映画を主戦場に起き『パーフェクト・ストーム』(2000年)などに出演。着実にキャリアを伸ばし続け、『オーシャンズ11』(2002年)の主演で名実共に人気俳優の仲間入りを果たしています。

1961年5月6日生まれのアメリカ・ケンタッキー生まれの俳優は現在、監督業にも進出し幅広く活動をしています。
評価は決して良くはありませんでしたが、『サバービコン 仮面を被った街』(2017年)ではマット・デイモン、ジュリアン・ムーア、オスカー・アイザックなどを起用した監督作品などがあります。

映画『ゼロ・グラビティ』の豆知識

この項目では、映画『ゼロ・グラビティ』のちょっとしたトリビアをお届けします。

専門家から絶賛

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出典元:https://www.imdb.com/title/tt1454468/mediaviewer/rm1272478464

宇宙を描いた映画にはつきものではありますが、実際に宇宙に携わる者たちなどの専門家から、内容を考察するという物。
そこで、この映画『ゼロ・グラビティ』は絶賛を受けています。
実際に宇宙遊泳を経験したことがある飛行士の話では、今までのどのSF映画よりも忠実に再現されており、ヘルメット越しに見える地球の光景も本物そっくりだとの評価を得ています。
さらには、ISSやソユーズなどの風景も完璧に再現されており、無重力空間での動きなどもそのままだったとのこと。

あくまでフィクション

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出典元:https://www.imdb.com/title/tt1454468/mediaviewer/rm1494090752

絶賛を受けるのであれば、一転これはあり得ないという光景もいくつかあったのだとか。
それはISSでの火災。宇宙空間で火災が起きることは、絶対にあり得ないと専門家筋では指摘がありました。
常に最新の注意がおかれ、緻密に開発されている施設ですし、もし本当に火がつくことがあったとしてもあんな風に燃え広がることはないとのこと。

さらには、もし仮に宇宙で遭難してもあんな風に、他の船に移動するのは実質無理なのだとか。
本来ならば遠すぎてたどり着くことは到底不可能だし、ああいう場合には地上から他の船を打ち上げたほうが早いとのこと。
他にもいくつか矛盾点が挙げられている映画『ゼロ・グラビティ』ですが、それはあくまで揚げ足取りにすぎません。
単純に宇宙を題材にしたエンターテイメント作品としてみるのであれば、この『ゼロ・グラビティ』は他のどの作品よりも忠実に宇宙での描写を正確に描いており素晴らしいものだというのがほとんどの専門家たちの意見だと言われています。

『ゼロ・グラビティ』専用の装置

この作品には、特別な撮影方法がとられています。
従来の吊りだけではなく光など、とても細かな演出にこだわっていたアルフォンソ監督は、この映画の為だけに作った特殊な撮影装置などを用いていました。目まぐるしく動く人に合わせて、カメラも動かすなど、複雑な技法を用いられていたことが明かされています。

『ゼロ・グラビティ』は映像が全て

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出典元:https://www.imdb.com/title/tt1454468/mediaviewer/rm2950200064

この作品のテーマは「生きる」ということです。
しかしそれは言葉や、演者たちの姿だけの話ではありません。
この作品には、映像として「生」に関するいくつもの場面が残っているのです。

サンドラ・ブロックがISSに到着した場面では、赤ちゃんが母親のお腹にいる胎児のような光景になっています。
サンドラ・ブロックの後ろにある管がまさしく、へその緒のような構図に。

ラストシーンでは、サンドラ・ブロックが生まれたばかりの子供のように這いつくばり、動物の赤ちゃんが産み落とされた直後に立つような場面が連想されています。まさに生命の誕生のようなシーンが、象徴的に描かれているのです。

映画『ゼロ・グラビティ』はU-NEXTなどで視聴可能。
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映画『ゼロ・グラビティ』公式サイト

記事画像:IMBd

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