今やハリウッドで誰もが知る俳優のひとりブラッド・ピット。しかし、ヒット作に彩られたキャリアの影に幾多の苦難があったことはあまり知られていません。華々しいキャリアとは裏腹に下積みも長く、若い頃は端役も経験してきたブラピ。今回はおすすめ作品と一緒に彼の俳優人生を振り返っていきたいと思います。
ブラッド・ピット 〜生い立ちからデビューまで〜
プロフィール
- 生年月日 1963年12月18日
- 出生地 アメリカ合衆国オクラホマ州
- 活動期間 1987年〜
ブラッド・ピットは1963年12月8日、トラック運送会社を経営する父と高校のカウンセラーをしていた母の間に生まれます。幼少期~大学までをミズーリ州で過ごしますが大学卒業2週間前に俳優を志し、突如ロサンゼルスを目指します。後にブラッドはこの時のことを「自分にとって映画は、自分を違う世界へと導いてくれる特殊な入口のようなものだった」と語っています。ロスではアルバイトを掛け持ちしながら演技の勉強に没頭。地道な努力の甲斐もあり徐々にCMや映画のエキストラなどの仕事が舞い込みます。
ブラッド・ピット初期の代表作映画『セブン』『12モンキーズ』『ファイト・クラブ』
その後も着実にキャリアを積み1991年初の主演映画『ジョニー・スエード』を経て、翌年の1992年のちに「師匠であり、もう一人の父親のような存在」と語るロバート・レッドフォード監督・製作の『リバー・ランズ・スルー・イット』で主人公の弟を演じブレイクします。
『リバー・ランズ・スルー・イット』
監督:ロバート・レッドフォード
キャスト:クレイグ・シェイファー ,ブラッド・ピット,トム・スケリット
公開:1992年
その後の活躍は周知の通り。1995年の『セブン』・『12モンキーズ』、1997年『デビル』、1998年『ジョー・ブラックをよろしく』、そして1999年の『ファイト・クラブ』ではセブンでもタッグを組んだ鬼才デヴィッド・フィンチャー監督と2度目の共作を果たします。刑事・精神患者・テロリスト・ケンカに明け暮れる会社員と様々な役を演じキャリアの絶頂を迎えます。
『12モンキーズ』
監督:テリー・ギリアム
キャスト:ブルース・ウィリス ,マデリーン・ストウ,ブラッド・ピット
公開:1995年
『ファイト・クラブ』
監督:デヴィッド・フィンチャー
キャスト:エドワード・ノートン,ブラッド・ピット,ヘレナ・ボナム=カーター,ミート・ローフ,ジャレッド・レト
公開:1999年
ブラッド・ピット新たな代表作『オーシャンズシリーズ』と『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』
『オーシャンズ11』
監督:スティーブン・ソダーバーグ
キャスト:ジョージ・クルーニー ,ブラッド・ピット,マット・デイモン,アンディ・ガルシア,ジュリア・ロバーツ
公開:2001年
2000年テレビドラマで共演したジェニファー・アニストンと結婚。2001年には大ヒットとなったオーシャンズシリーズの第1作『オーシャンズ11』が公開。以降も2004年『トロイ』・『オーシャンズ12』とヒット作を連発。そして2005年アンジェリーナ・ジョリーと共演した『Mr.&Mrs. スミス』が公開になります。
『Mr.&Mrs. スミス』
監督:ダグ・リーマン
キャスト:ブラッド・ピット ,アンジェリーナ・ジョリー
公開:2005年
奇しくもこの共演が不仲を囁かれていたジェニファー・アニストンとの破局に繋がり、離婚。共演後も交際を続けたブラッドとアンジェリーナは2014年に結婚しましたが、当時のブラッドは俳優業のみならずプライベートでも話題に事欠かない存在でした。そうした中2008年公開の『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』ではデヴィッド・フィンチャー監督と再びタッグ。興行のみならず、アカデミー主演男優賞ノミネート・ゴールデングローブ賞主演男優賞ノミネート・英国アカデミー賞主演男優賞ノミネートとブラッド自身も高い評価を得ます。
『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』
監督:デヴィッド・フィンチャー
キャスト:ブラッド・ピット ,ケイト・ブランシェット
公開:2008年
ブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーの子供たちは、彼らの離婚後どうなっている?
2014年に結婚したアンジェリーナ・ジョリーとの結婚生活はわずか二年。その間ブラッドとアンジーは養子もふくめ6人の子供をもうけます。上から長男のマドックス、次男のパックス、長女のザハラ、次女のシャイロ、三男のノックス、三女のヴィヴィアン。年長の三人は養子で、シャイロから下の子は実子。ちなみにノックスとヴィヴィアンは双子です。ブラッドとアンジーの仲が良かった頃は子役や声で出演していた子供たちは今、大学に進学したりフォトグラファーとして活躍したりとそれぞれの道を歩み始めているそう。泥沼離婚劇を繰り広げたブラッドとアンジーでしたが、現在は関係も良好で自身や子供たちのバースデーを一緒に祝うニュースがたびたび報じられています。
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』でゴールデングローブ賞に輝く
レオナルド・ディカプリオと共演した『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019年)でゴールデングローブ賞・助演男優賞を受賞。これまでノミネート止まりだった同賞で、ついにトロフィーを手にします。『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』は作品賞・脚本賞(クエンティン・タランティーノ)にも輝き、第77回ゴールデングローブ賞で最多の三冠となりました。
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
監督:クエンティン・タランティーノ
キャスト:レオナルド・ディカプリオ ,ブラッド・ピット,アル・パチーノ
公開:2019年
映画を通じて人生を歩み続ける俳優ブラッド・ピット
ブラッドの記憶に残っている最初の映画が、ロバート・レッドフォード主演の『明日に向って撃て!』だという話は聞いたことがあるでしょうか。さらにそのロバート・レッドフォードはブラッドがオーシャンズシリーズで共演したジョージ・クルーニーと無二の親友。またパートナーとして一時期同じ道を歩んだグウィネス・パルトロー、ジェニファー・アニストン、アンジェリーナ・ジョリーはブラッド自身が出演した作品の中で出会っています。映画を通じてひとりの俳優の半生を辿ってみるのも通な楽しみ方ですよね。