数々のヒット作品を生み出し、「鬼才」と呼ばれるクリストファー・ノーラン監督。圧倒的な映像力と時空を操る独特な世界観で世界中の多くのファンを魅了してきました。斬新な世界観がゆえに「難解」だと言われることもしばしば。しかし彼の生み出す世界観は唯一無二です。
この記事ではクリストファー・ノーランがこれまでに監督を務めた12作品のあらすじとその魅力をご紹介します。難解だと言われる作品やポイントもあわせて解説していきます!
フォロウィング(1998)
クリストファー・ノーランの長編映画デビュー作です。1940年代から1950年代にさかんに製作された犯罪映画フィルム・ノワールの影響を強く受けた、全編モノクロのクライム映画。
基本情報
原題:Following
製作国:イギリス
脚本:クリストファー・ノーラン
製作:クリストファー・ノーラン、ジェレミー・セオボルド、エマ・トーマス
出演者:ジェレミー・セオボルド、アレックス・ハウ、ルーシー・ラッセル、ジョン・ノーラン、ディック・ブラッドセル
上映時間:70分
日本公開年:2001年
あらすじ
作家志望のビルは、小説のアイデアを掴むために街で見かけた人々を尾行したり、観察したりするという習性があった。ある日、いつものように1人の男を尾行していると、その男コップに尾行がばれてしまう。しかし、コップもまた他人の家に勝手に侵入し、私生活をのぞき見するという家宅侵入の常習犯だった。コップに影響を受けたビルは、コップと2人で他人の家に侵入する。侵入先のアパートで見つけた写真の女に心を奪われたビルは、その女性を尾行するようになるが、思わぬ事件に巻き込まれー。
クリストファー・ノーランの原点
製作費6000ドル(日本円だと60万円ほど)という超低予算にも関わらず、英国インディペンデント映画賞にノミネートされたり、ロッテルダム国際映画賞を受賞するなど高い評価を受けた作品です。時系列をバラバラにする演出は、次作「メメント」でも使われる手法で、デビュー作ながらクリストファー・ノーラン節が炸裂しています。モノクロ映画なので映像の派手さは一切ないものの、ストーリーがしっかり作りこまれた作品です。
メメント(2000)
監督2作品目ながら、アカデミー賞脚本賞、編集賞にノミネートされた作品。公開当初は11館での上映だったものの、口コミで評判が広がり最終的には500館以上で上映されました。映画公開初週が一番興行収入が多いことが一般的ですが、「メメント」は公開8週目にしてランキングに入ったという伝説の作品。監督、脚本共にクリストファー・ノーランが務めています。
基本情報
原題:Memento
製作国:アメリカ合衆国
脚本:クリストファー・ノーラン
製作:クリストファー・ノーラン
出演者:ガイ・リッチー、キャリー=アン・モス、ジョー・パントリアーノ、ジョージャ・フォックス、スティーヴン・トボロウスキー
上映時間:113分
日本公開年:2001年
あらすじ
妻が強姦・殺害された現場を目撃し、その際に自分も頭部を損傷したことによって、約10分間しか記憶を保てない前向性健忘という記憶障害になったレナード。妻を殺した犯人を探すべく、レナードはメモを書いたポラロイド写真と体中に彫ったタトゥーを手がかりに記憶を辿る。
みどころ
10分しか記憶を保てない主人公の視点で、一番新しい地点から少しずつ時間を逆行しながら事件を紐解いていくスタイルの映画です。最初は何がなんだか分かりませんが、主人公と一緒に事件の真相に近づいていく斬新な演出に、クリストファー・ノーランの名を世間に知らしめることとなりました。当時クリストファー・ノーランはまだ31歳だったというから驚きです。ストーリーを理解するのに集中力を要しますが、自分が何をしているか分からなくなってしまう主人公の姿に、観ている方は最初から最後までハラハラが止まりません。
インソムニア(2002)
白夜(夜中になっても太陽が沈まない現象)のアラスカを舞台に描かれるサスペンス映画。1997年に公開された同名のノルウェー映画が原作です。アル・パチーノとロビン・ウィリアムスという2大名優の共演に注目。
基本情報
原題:Insomnia
製作国:アメリカ合衆国
脚本:クリストファー・ノーラン
製作:ヒラリー・セイツ
出演者:アル・パチーノ、ロビン・ウィリアムス、ヒラリー・スワンク、モーラ・ティアニー、マーティン・ドノヴァン
上映時間:118分
日本公開年:2002年
あらすじ
17歳の少女が撲殺される事件が発生し、捜査のためロサンゼルスの刑事、ウィル・ドーマーとハップ・エッカートがアラスカに派遣された。深い霧が立ち込める中、犯人を追跡するウィルは、犯人と誤ってハップを銃殺。しかし、ウィルはハップを撃ったことを隠蔽し、発見したときには死んでいたと嘘の証言をしてしまう。自責の念と陽の沈まない白夜により不眠症に悩まされるウィル。そんなある日、犯人からウィルの元へ1本の電話がかかってくる。
みどころ
骨太なサスペンス展開と不眠症のウィルの描写に、良い意味で観ている方が疲れてしまう映画です。王道のサスペンス映画であるにも関わらず、鑑賞後のずっしり感は超一級。元々は少女殺人事件の犯人を追い詰めるはずの刑事ウィルが、逆に犯人に追い詰められていくという苦しい展開と白夜の描写がマッチして、気持ち悪い空気感をうまく演出しています。
バットマン ビギンズ(2005)
2005年から2012年にかけて製作されたクリストファー・ノーランによるバットマンシリーズ「ダークナイトトリロジー」の第1作。映画ファン以外にノーランの名前が有名になったきっかけとなる作品です。
基本情報
原題:Batman Begins
製作国:アメリカ合衆国、イギリス
脚本:クリストファー・ノーラン
製作:クリストファー・ノーラン、デヴィット・S・ゴイヤー
出演者:クリスチャン・ベイル、マイケル・ケイン、リーアム・ニーソン、ゲイリー・オールドマン、キリアン・マーフィ、渡辺謙、モーガン・フリーマン
上映時間:141分
日本公開年:2005年
あらすじ
実業家の両親を幼少期に殺されたブルース・ウェインは、孤児となり執事のアルフレッドに育てられてきた。大人になり、両親を殺害した犯人に復讐しようとしていたブルースは悪の前に自分が無力であることに気づく。影の同盟と呼ばれる集団に入り、戦う術を身につけたブルースは、ウェイン産業の社長という表の顔とは別に、バットマンとして犯罪者たちとの戦いを始める。
みどころ・ポイント
全体的に暗い雰囲気で、いわゆるヒーローものの映画に比べると怖いという印象を持たれる方もいるかもしれません。この頃、アメコミでは第一期のスパイダーマンやX-MENが流行っていましたが、それとは一線を画すダークヒーロー映画の登場に、興行的にも評価的にも大ヒットとなった作品です。バットマンが誕生するまでの過程を丁寧に描いており、この作品でしっかりと主人公の内面を描いたことが、このあとの「ダークナイト」「ダークナイト ライジング」のヒットに繋がったと言われています。リーアム・ニーソン、マイケル・ケイン、モーガン・フリーマンなど脇を固めるキャラクターの豪華さに加えて、クリストファー・ノーラン最新作「オッペンハイマー」で主人公を演じたキリアン・マーフィで悪役として出演しているのも必見です!
プレステージ(2006)
前作「バットマン ビギンズ」に引き続きクリスチャン・ベイルが主人公を演じた作品。ヒュー・ジャックマンとクリスチャン・ベイルが演じるマジシャンたちのマジック対決の話です。
基本情報
原題:The Prestige
製作国:アメリカ合衆国、イギリス
脚本:クリストファー・ノーラン
製作:ジョナサン・ノーラン、クリストファー・ノーラン
出演者:ヒュー・ジャックマン、クリスチャン・ベイル、スカーレット・ヨハンソン、マイケル・ケイン、デヴィット・ボウイ、アンディ・サーキス
上映時間:128分
日本公開年:2007年
あらすじ
舞台は19世紀末のロンドン。ライバル関係であるマジシャン、ロバート・アンジャーとアルフレッド・ボーデンはマジックの腕を競い続けていた。ある日、脱出トリックの失敗で妻を亡くしたアンジャーはその原因がボーデンにあると考える。それをきっかけにアンジャーはボーデンに強い恨みを抱くようになる。一方、自分を憎むアンジャーに対し、ボーデンも恨みを募らせ、2人の確執は深まっていく。
みどころ・ポイント
序盤は単純にライバル同士であるアンジャーとボーデンのマジックを楽しめる映画です。しかし中盤以降サスペンス要素が強くなり、終盤にかけてはSF要素も入ってきて、最後に待ち受けているそれぞれのトリックにはびっくり仰天。ヒュー・ジャックマン演じるアンジャーと、クリスチャン・ベイル演じるボーデンが、性格もマジックの見せ方も全く対照的に描かれているのが印象的です。
ダークナイト(2008)
クリストファー・ノーランの名声を確固たるものにした作品と言っても過言でないほど、多くの賞賛を受けた作品「ダークナイト」。バットマンとジョーカーの戦いを描いた作品です。
基本情報
原題:The Dark Knight
製作国:アメリカ合衆国・イギリス
脚本:クリストファー・ノーラン
製作:クリストファー・ノーラン、ジョナサン・ノーラン
出演者:クリスチャン・ベイル、ヒース・レジャー、アーロン・エッカート、マギー・自連ホール、ゲイリー・オールドマン、マイケル・ケイン、モーガン・フリーマン
上映時間:152分
日本公開年:2008年
あらすじ
大富豪のブルース・ウェインはバットマンとして、刑事ゴードンとともにゴッサムシティの犯罪者たちとの戦いを続けていた。バットマンの活躍により犯罪が減ったある日、ジョーカーと名乗るピエロの化粧をした男が現れ、凶悪犯罪を重ねていく。正義に燃える地方検事ハービー・デントの登場により引退を考えていたブルースだったが、再びジョーカーとの戦いに身を投じていく。
見どころ・ポイント
悪役ジョーカーを演じたヒース・レジャーの遺作ともなった「ダークナイト」。彼が命をかけて演じたジョーカーは、過去に演じられたどのジョーカーより邪悪で狂気に満ちた圧倒的な悪を体現しています。ジョーカーの存在感が圧倒的なのであまり語られませんが、正義と悪の間で揺れるハービー・デントの存在もまた物語に深みを増しているポイント。アカデミー賞助演男優賞、音響編集賞を始め、世界各国で映画賞を受賞しているのも納得の作品です。
インセプション(2010)
「夢に入ってアイデアを盗む」という、誰も思いつかないような世界観を表現した作品。「メメント」のような時系列をバラバラにした演出も「難解」と言われる原因の1つですが、この「インセプション」あたりからこれまでにない世界観が描かれるようになりより「難解」だと言われることが増えました。
基本情報
原題:Inception
製作国:アメリカ合衆国、イギリス
脚本:クリストファー・ノーラン
製作:クリストファー・ノーラン
出演者:レオナルド・ディカプリオ、マリオン・コティヤール、トム・ハーディ、ジョセフ・ゴードン=レヴィット、渡辺謙、エリオット・ペイジ、キリアン・マーフィ
上映時間:148分
日本公開年:2010年
あらすじ
人の夢に侵入し重要な情報を盗み出すスペシャリストであるドム・コブは産業スパイとして国際指名手配されている。妻殺害の容疑もかけられ追い詰められたコブにサイト―という男からある依頼が舞い込む。それは人の夢から情報を盗み出すこととは反対に、人の潜在意識に入り込み、違う情報を植え付ける「インセプション」の任務だった。
見どころ・ポイント
人の夢に入り込み、さらにその夢の中で見る夢に入り・・・と何層にも連なった夢の世界でミッションを行うという、これまで誰も想像したことのないような世界観にまず圧倒される本作。舞台となるのが現実世界ではなく夢の中なので、空間のゆがみや重力が通常と違うなど普段見ているものとは違う世界を映像で表現している点も秀逸です。主人公が今いるのが夢か現実なのか分からなくなったり、ラストの解釈も観る人にゆだねられているので、色々と考察しながら鑑賞するのも楽しいですよ。
ダークナイト ライジング(2012)
出典:IMDb「The Dark Knight Rises」
2005年に始まったバットマンシリーズ「ダークナイトトリロジー」の第3作目にして最終作。前作「インセプション」にも出演したトム・ハーディやジョセフ・ゴードン=レヴィット、マリオン・コティヤールなどが出演し、ノーランの世界観とバットマンの世界観がうまく融合した作品。
基本情報
原題:The Dark Knight Rises
製作国:アメリカ合衆国、イギリス
脚本:クリストファー・ノーラン
製作:ジョナサン・ローラン、クリストファー・ノーラン
出演者:クリスチャン・ベイル、トム・ハーディ、アン・ハサウェイ、マリオン・コティヤール、ジョセフ・ゴードン=レヴィット、マイケル・ケイン、モーガン・フリーマン、ゲイリー・オールドマン
上映時間:165分
日本公開年:2012年
あらすじ
ハービー・デントの死から8年後のゴッサム・シティ。デントが犯した罪をかぶったバットマンは姿を消し、ウェインは屋敷に引きこもって生活していた。ある日、ウェインはメイドの一人に真珠のネックレスを盗まれる。メイドの正体は宝石泥棒のセリーナ・カイル。カイルが逃亡の際に撃ちあいになった傭兵を刑事のゴードンは追うが、逆にマスクをした男ベインに捕まる。なんとか逃げることが出来たが、逃げた際に被弾しゴードンは入院してしまう。ゴードンの部下である警察官ジョン・ブレイクはベインによって再び治安が乱れたゴッサムシティを救うため、バットマンに協力を要請する。
見どころ・ポイント
ジョーカーという圧倒的悪のキャラクター描き、高い評価を得た「ダークナイト」の続きということで、公開前から期待値が高かった作品です。一方、映画ファンの中では「前作を超えることはできないだろう」という見方もあった本作。しかしその予想に反し、シリーズ最終作として完璧な最後を描いた作品です。アクションシーンではトム・ハーディ演じるベインやアン・ハサウェイ演じるキャットウーマンなど魅力的なキャラクターが活躍し、ドラマパートではジョセフ・ゴードン=レヴィット演じる若手警察官ジョンやウェイン産業の核融合炉事業に関わる、マリオン・コティヤール演じるミランダが物語を動かします。最後はあっと驚く結末が待っていますよ。
インター・ステラ―(2014)
近未来を舞台に、居住可能な惑星を探すため宇宙に旅立つ元エンジニアの姿を描いた作品。宇宙を舞台にしたドストレートなSF映画と聞いて少し意外に感じましたが、ふたを開けてみたら、通常の宇宙飛行ものとは一線を画す壮大な仕上がりに。こちらも難解と言われる映画の1つです。
基本情報
製作国:イギリス
脚本:クリストファー・ノーラン
製作:クリストファー・ノーラン、ジェレミー・セオボルド、エマ・トーマス
出演者:ジェレミー・セオボルド、アレックス・ハウ、ルーシー・ラッセル、ジョン・ノーラン、ディック・ブラッドセル
上映時間:70分
日本公開年:2001
あらすじ
異常気象により作物が育たなくなった近未来。元テストパイロットのクーパーは、とうもろこし農園を営みながら息子のトムと娘のマーフと暮らしていた。ある日を境に、マーフの部屋の本棚から本が勝手に落ちる現象が続くようになる。それが何者かによるメッセージだと気づいたクーパーは、メッセージを解読し、メッセージが示す地点に導かれる。そこは解体されたはずのNASAの施設だった。NASAは秘密裏に宇宙への移住するための「ラザロ計画」を遂行していた。居住可能な惑星を求めて宇宙へ行くミッションに参加するよう、クーパーはNASAのブランド教授に説得される。いつ帰ってこられるか分からないミッションへの参加を反対するマーフ。クーパーとマーフは和解しないまま、クーパー旅立ちの日を迎える。
見どころ・ポイント
この映画はすべてを理解しようとすると物理学の知識が必要となってくるので、本当に難解です。しかし、日本版のキャッチコピーにもなった「必ず、帰ってくる」にも表れているように、本質的には家族愛を描いた物語。一般相対性理論やワームホールなど物理学に詳しい人はより楽しめますが、ここがきちんと理解できなくても最後には大きな感動に包まれる映画です。宇宙空間と時間の流れをフルに使って、家族とミッションの間で揺れる主人公の様子を描いており、壮大さが類を見ないSF作品に仕上がっています。
ダンケルク(2017)
実際に第二次世界大戦初期に起きた「ダンケルクからの撤退」を描いた作品。アカデミー賞では8部門にノミネートし、3部門受賞と高い評価を得ています。イギリスのボーイズグループ「ワン・ダイレクション」のハリー・スタイルズが出演していることでも話題になりました。
基本情報
原題:Dunkirk
製作国:アメリカ合衆国、イギリス、フランス、オランダ
脚本:クリストファー・ノーラン
製作:クリストファー・ノーラン
出演者:フィン・ホワイトヘッド、トム・グリン=カーニー、ジャック・ロウデン、ハリー・スタイルズ、アナイリン・バーナード、ケネス・ブラナー、キリアン・マーフィ、トム・ハーディ
上映時間:106分
日本公開年:2007年
あらすじ
ポーランドに侵攻し、北フランスまで勢力を拡大したドイツ軍は、英仏連合軍をフランス北部のダンケルクに追い詰めていく。陸軍の二等兵であるトミーは、ドイツ軍の襲撃から逃れ、1人ダンケルクの砂浜にたどり着く。そこには数えきれないほどのイギリス兵士が列をなして、本国からの救出を待っていた。トミーは、砂浜で亡くなった兵士を埋葬していたギブソンと名乗る兵士と出会い、行動を共にする。
見どころ・ポイント
戦争映画と言うと、戦争に参加する主人公たちの友情や愛に焦点が当てられることが多いですが、この映画は感情的要素を一切排除し、移り変わる状況がただただ映し出されるという珍しい戦争映画です。陸と海と空の3つの視点から、33万人を民間の船を動員して救った史上最大の救出作戦と言われるダイナモ作戦を描いています。陸、空、海とそれぞれ時間軸が異なっており、陸での1週間と海での1日、空での1時間が交互に映し出されます。人間ドラマがないにも関わらず、ラストの感動はひとしお。実際に船を沈没させて撮影したという圧巻の映像もみどころです。
TENET テネット(2020)
出典:IMDb「TENET」
新型コロナウイルス蔓延でアメリカでは3度の公開延期を経て公開された待望の作品。第三次世界大戦を阻止すべく奔走する主人公の戦いを描いたアクションサスペンス映画です。
基本情報
原題:TENET
製作国:アメリカ合衆国、イギリス
脚本:クリストファー・ノーラン
製作:クリストファー・ノーラン
出演:ジョン・デヴィット・ワシントン、ロバート・パティンソン、エリザベス・デビッキ、ケネス・ブラナー、マイケル・ケイン
上映時間:151分
日本公開年:2020年
あらすじ
CIA工作員である名もなき男はオペラハウスでのテロ事件に介入し、ロシア人に捕まってしまう。機密をもらさないよう毒薬で自殺を試みたが、その薬は睡眠薬で、目を覚ますと男は船の上にいた。実はオペラハウスでのテロ事件は、男にあるミッションを託すためのテストだったことを知る。そのミッションとは、時間を逆行して第三次世界大戦を阻止すること。男は協力者のニールと共に、時間逆行の鍵を握る人物に会いに行く。
見どころ・ポイント
時間の逆行を描いた本作ですが、こちらも難解と言われる作品の1つです。我々が普段生きている巡行の時間軸に加えて、逆行の時間軸が登場します。この世界観さえ理解しておけば、ストーリーを理解することは出来ますが、これまでに観たことがない映像に感覚的に頭がついていかないと感じる方も多いかもしれません。しかし、冒頭のオペラハウスでのアクションシーンから一気に引き込まれ、中盤で繰り広げられる巡行の時間軸と逆行の時間軸が交錯するカーチェイスは迫力満点。これまでにない映像体験に、何度も観たくなる中毒性の高い映画です。
オッペンハイマー(2023)
クリストファー・ノーラン監督の最新作。「原爆の父」と言われるオッペンハイマーの人生を描いた作品であるため、唯一原爆被害を受けた日本での公開は絶望的と思われましたが、2024年に日本でも公開されることが決定しました。
基本情報
原題:Oppenheimer
製作国:アメリカ合衆国
脚本:クリストファー・ノーラン
製作:クリストファー・ノーラン、ジェレミー・セオボルド、エマ・トーマス
出演者:キリアン・マーフィ、エミリー・ブラント、マット・デイモン、ロバート・ダウニー・Jr.、フローレンス・ピュー、ジョシュ・ハートネット
上映時間:180分
日本公開年:2024年
あらすじ
才能あふれた物理学者ロバート・オッペンハイマーは米政府が主導する核開発計画「マンハッタン計画」において、原子爆弾開発のプロジェクトリーダーに任命される。原子爆弾の開発に成功したオッペンハイマーは、それが実際の戦争で使用され、自身が大量破壊兵器を生み出してしまったことに衝撃を覚え、その後の水爆実験に反対するようになる。
見どころ・ポイント
クリストファー・ノーラン監督作品常連のキリアン・マーフィが主演を務めた本作。オッペンハイマー本人とキリアン・マーフィがそっくりだということが話題になりました。すでにアメリカで公開された映画を鑑賞した方々のコメントを見ると「ヒューマンドラマなのに映像がすごい」という声が多数。日本公開が今から待ち遠しいですね!
まとめ
いかがでしたか?独特な世界観の映画を製作することが多いクリストファー・ノーランの映画は「難しい」と思われがちです。しかし、他の映画とは一味違った映画体験ができること間違いなし!最新作「オッペンハイマー」の日本公開も決まり、これからますます注目が集まると予想されます。是非みなさんもクリストファー・ノーランの映画を楽しんでみてくださいね。