2020年4月11日現在、世界では約170万人もの感染が報告され、猛威はいまだ広がり続けているコロナウイルス(COVID-19)。
この影響は映画界にもかなりの大打撃をもたらしている現状、そしてそれを受けて様々な働きや活動がなされています。
その活動の全てとはいきませんが、その中の代表的なものを紹介します。
新型コロナウイルス(COVID-19)が映画界に及ぼしている影響
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新型コロナウイルス(COVID-19)は、2020年に入り徐々に世界中で感染拡大を続け、2020年4月11日現在、170万人を越す感染者が報告されておりパンデミックに発展しています。
ニューヨークなど世界の都市でもロックダウンするなど、多大なる影響を及ぼしている感染症です。
日本でも感染者数が2020年4月11日現在で、6400人を超えついに緊急事態宣言が政府より発令、各都市ではその発表を受けて緊急事態措置に追われる現状となっています。
そんな中映画界では大きな影響を受け、自粛ムードが高まるにつれ映画館の運営も難しくなってくる程に甚大なる被害を受けています。
もちろんそれは映画界だけではなく、エンタメ業界全体に広がっていますが、本記事では映画に関する情報をお届けしていきます。
公開延期に
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まずは、新作映画です。
現在の自粛ムードは、2月に入ってから始まりました。
そして、新作の映画の公開なども話題作を始めその多くが、公開延期となってしまいます。
中でも甚大な被害を受けた映画は、『Fukushima 50』。
この映画は、東日本大震災の中戦った50人を描いた作品ですが、震災が起きた3月11日に、風化させないために上映に踏み切っています。
この3月11日に合わせて公開することに、大きな意味を持っていたのです。
そして、まだどうなるかわからない中、3月はもとより4月、5月公開の映画などは、軒並み延期を発表し現在では緊急事態宣言を受けて、映画館の営業すらできないというのが現状です。
さらには、世界最大規模の映画の展示会でもある、カンヌ国際映画祭も延期を発表し、今や映画界には大きな穴が生じています。
撮影が無期延期に
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新型コロナウイルス(COVID-19)の影響は、劇場公開を控える作品だけではありません。
撮影をしている最中の、制作段階にある新作映画にも大きな影響を及ぼしています。
撮影が終わっている作品などは、リモートワークに切り替え編集が進む中、撮影中の作品などはそのほとんどの過程で延期となっています。
事実、トム・ハンクスやイドリス・エルバなど有名な俳優も新型コロナウイルス(COVID-19)に感染している、という発表がされ影響が拡大。
こと日本でも、映画『鉄道員』にも出演歴があるコメディアンの志村けんが新型コロナウイルス(COVID-19)によって、死去するという悲しい結果に至っています。
この結果、より自粛ムードが高まりつつあるというのが現在です。
劇場運営が困難に
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ここまで大きく自粛ムードが続いている現状、世界中の劇場で経営が困難にもに陥っています。
劇場が運営する収益は、そのほとんどを興行収入から得ています。
お客さんが劇場に足を運んでもらえないと、ほとんど収入がなくなってしまうのです。
スタッフなど店員は、稼ぎ方を変えればいいだけなのですが…
劇場は、そうはいきません。
やり方を変えようにも、人を呼ばないことには何もできない…
それが現状です。
アメリカではほぼ全ての映画館が閉鎖し、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響を大きく受けています。
事実、経営困難に陥りアメリカの映画館を運営する大手チェーンなどは、大規模なリストラを敢行するなど存続すら危ぶまれているのです。
新型コロナウイルス(COVID-19)に負けない活動
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新型コロナウイルス(COVID-19)の影響は、ここにきて新たな流れを生み出しています。
映画界では、支援など様々な活動や新たな動きとなっているので、全てではありませんがその一端となる、代表的なものを紹介します。
SAVE OUR LOCAL CINEMAS
出典元:https://localcinema.base.shop/
▶︎SAVE OUR LOCAL CINEMAS
これは、京阪神の映画館を救うべく支援を募っているプロジェクトです。
それが…「SAVE THE LOCAL CINEMAS」と題したもの。
京阪神のミニシアターの存続を求めるプロジェクトです。
支援方法は3口。
ひとつは、1枚3,000円のTシャツを買うこと。
ふたつ目は、1口1,000円の支援。これはTシャツ販売プロジェクトの中で、支援だけしたいという声もあったのだとか。
みっつ目は、1口10,000円。大きな額ではありますが、映画館の灯を消させないという熱い想いの方はぜひ!
この支援の売り上げは、京阪神のプロジェクト参加劇場に均等に分配されます。
地元の方、または過去に行ったことがある方など、ゆかりのある方や、この活動に賛同できる人などはぜひチェックしてみてください。
SAVE the CINEMA
出典元:#SaveTheCinema
【RT希望】#SaveTheCinema
各所への署名提出を15日予定としました。皆さまからの後押しもあり《10万筆》を目標としたいと思います。あと4日間、14日(火)夜まで募集します。残り6万筆です。今一度、情報の拡散・署名へのご協力をお願いいたします!https://t.co/bP77pZKYHP— SAVE the CINEMA (@save_the_cinema) April 11, 2020
政府に、具体的に支援を求める活動も立ち上がっています。
この活動には、是枝監督をはじめ多くの映画人も賛同するなど、映画館を守るための活動です。
ツイートにもある通り、4月15日に各所へ提出するとのことなので、賛同する方はぜひ署名をしてみてください。
ミニシアター・エイド基金
出典元:https://www.dommune.com/streamings/2020/041301/
▶︎ミニシアター・エイド基金
これは全国のミニシアターを守るために立ち上げられた支援で、具体的に支援金を求める活動。
その活動内容などは、4月13日の16時からDOMMUNEで会見が配信されるとのこと。
現在では、2億円以上の支援が集まっているとのこと。
ミニシアター・エイド基金×DOMMUNE キックオフイベント無観客記者会見
DOMMUNE 2020年4月13日(月)16:00~17:30
<出演者>
深田晃司 / 濱口竜介 / 浅井隆 / 斎藤工 / 渡辺真起子
※全国の劇場支配人も中継をつなぎ参加予定
映画を楽しむ!
映画の本来の楽しみ方は、もちろん観ることです。
この自粛ムードの中でも、映画を楽しむべく様々な活動を紹介します。
映画業界の活動
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今、世界ではこの自粛ムードを受けて、あるひとつの流れが生じています。
それが、配信やTVなどで、劇場公開を飛ばして放映してしまおうということ。
アメリカのTVなどで起きている活動で、現在NETFLIXやAmazonプライムビデオなど資金力が豊富にあるところは、最新映画を配信できるように働きかけをしているのだとか…
この流れが日本でも利用可能となるのかは定かではありませんが、緊急事態に備えての処置となっているようです。
ドライブ イン シアター
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新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で映画を本来の形で楽しむことができない中、こんな活動が盛んになってきています。
それがドライブ イン シアター。
映画好きならば、映画の中で観た事ある人もいるのではないでしょうか?
具体的にどの映画で?
と、問われるとすぐに答えは出せませんが、唯一すぐに頭の中で出てきたのはマーベル映画の『アントマン&ワスプ』のラストシーンです。
ホープ&スコット&キャシーの3人で、車の中で映画を観ています。
結果として、ドライブ イン シアターではなく、それを模したものなのですが…
そんなドライブ イン シアターを実際にやってしまおう!という催しが、現在開催または実現させようと動いています。
ドライブインシアター2020
📣クラウドファンディング開始のお知らせ#ドライブインシアター2020#クラウドファンディング を開始しました📽🚗🍿https://t.co/VVCj1pMhkN
まずは、実現へのご支援プランと
コロナ対策・ミニシアター支援基金への
寄付アイテムをご用意いたしました。#ドライブインシアター#MotionGallery
↓ pic.twitter.com/kUvSQDbOyv— Do it Theater (@doittheater) April 10, 2020
▶︎ドライブインシアター2020
「Do it Theater」という団体が主宰する、ドライブ イン シアターです。
新しい映画体験を提唱する「Do it Theater」によるもので、現在クラウドファウンディングで支援を募っています。
こんな時だからって、閉鎖的になっていても仕方ない。
こんな時だからこそ、みんなで映画を楽しもうではないか!
そんな想いが伝わるような、素敵なプロジェクトになっています。
ドライブインシアターをつくる会
【来場者数報告!】
一日目 30台 61名
二日目 32台 73名
三日目 40台 80名
合計 102台! 214名!なんと!念願の!黒字!に!なりました!
みんなありがとう!ビビる!
ただ、風強すぎて軽くトラウマ!なので
ちょっとお休み!します!
誰か壁貸してくれたらやる!ので!
TELL ME !! pic.twitter.com/Iro04JDGUG— ドライブインシアターをつくる会 (@drivein20000) March 24, 2020
▶︎ドライブインシアターを作る会
会社や団体ではなく映画が好きという想いだけで、実際に個人で開催してしまった人もいるようです。
この活動は現在進行形で進んでおり、不定期開催とのこと。
その他詳しい情報は、上記サイトにて。
#おうち時間
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今、政府含めそのほとんどの自粛ムードの中、家で楽しむことを前提として活動するのは、映画では当然の流れ。
家で出来ることなんてTVを観たり、YouTube、NETFLIX、Amazonプライムビデオなど動画ストリーミングサービスがほとんどです。
そんな中で、面白い試みをしている方を発見しましたので紹介します。
NETFLIXパーティー
#Netflixパーティー の利用方法について @hiyashitachuuka さんがまとめてくださいました🎬🍿❤️
ありがとうございます! pic.twitter.com/4EGxvxJhwA— DIZ (@DIZfilms) April 10, 2020
TwitterなどSNSを中心に好きな映画を発信するインフルエンサー、DIZ(ディズ)さんという方が主宰するもの。
NETFLIXの機能のひとつにあるNETFLIX Partyというサービスを使って、フォロワーさんと一緒におうちで映画を観ようという試みです。
詳しいやり方は、上記ツイートにて。
NETFLIXパーティーとは、わかりやすく言えば、YouTubeのプレミア公開やライブ配信などの映画版と捉えるとわかりやすいかと思います。
みんなで映画を共有して、コメントしながらワイワイと楽しむことが可能になるサービスです。
毎日夜21時頃にスタートし、観る作品などはLINEのオープンチャットで投票が多かった作品から選定され、Twitterなどで告知されます。
興味ある方は、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか?
・NETFLIX Party
新型コロナウイルス(COVID-19)が映画界に及ぼしている影響のまとめ
出典元:Pixabay
今回紹介したものたちは、今この状況の中で起きていることのほんの一端です。
今後こういった活動はさらに増えてくるでしょうし、まだまだ大きくなっているパンデミックです。
こういう状況で、エンタメ業界ができることはとても少ないのですが、それでもみんなでしっかり手を取り合って、協力して衰退させないように盛り上げていけるのが理想です。
何もできなくても、家で映画を楽しむだけでも良いじゃありませんか!
こんな状況だからって、前向きに!みんなで楽しむことだって出来るんです。