映画【子供はわかってあげない】が2021年8月20日(金)に公開されます。
主演は上白石萌歌さんで高校2年生の主人公・美波を演じます。その相手役の同級生男子・もじくんを細田佳央太さんが演じます。2人とも今話題のドラマに次々と出演され大注目の若手俳優です。
細田佳央太くん、さくらの親子丼で見た時から目が離せない!
本記事では、映画【子供はわかってあげない】の原作ネタバレ、ゆるい漫画ながらも引き込まれる読者が続出している理由について書いていきます。
映画【子供はわかってあげない】の概要
原作とスタッフ
原作 | 田島列島 |
監督 | 沖田修一 |
脚本 | ふじきみつ彦 |
この映画の原作は、長編デビュー作ながら「マンガ大賞2015」2位にランクイン。味わい深い傑作として熱烈な支持を集める田島列島さんの青春漫画です。
監督は映画【横道世之介】などの沖田修一さんです。自身初の漫画原作の映画化で、高校生の青春物語を生き生きと描きます。脚本は、Eテレの『みいつけた』や『バイブレーヤーズ』も手掛けるふじきみつ彦さんです。
あらすじ
高校2年・水泳部女子の美波(上白石萌歌)はある日、書道部男子のもじくん(細田佳央太)との出会いをきっかけに、幼い頃に別れた父親・藁谷友充(豊川悦司)の居所を探しあてる。
何やら怪しげな父にとまどいながらも、彼の住む海辺の町で夏休みをいっしょに過ごすが。。。
心地よい海風、爽やかに鳴る風鈴。…超能力!?そして、初めての恋!
お気楽だけど、怒濤の展開?
宝箱のような夏休みがはじまる!!
キャスト
- 主人公で高校2年生の水泳部員・朔田美波:上白石萌歌
- 高校2年生の書道部員・門司昭平(もじくん):細田佳央太
- もじくんの兄で探偵・門司明大:千葉雄大
- 美波の母・朔田由起:斉藤由貴
- 美波の実の父・藁谷友充:豊川悦司
- 美波の義理の父・朔田清:古舘寛治
- 明大の居候先の書店の店主・善さん:高橋源一郎
- 美波の親友・ミヤジ:湯川ひな
- 坂口辰平
- じんこちゃん:中島琴音
- じんこちゃんのお母さん:兵藤公美
- 品川徹
- 阿堀先生:きたろう
今大注目の上白石さんと細田さんを中心に、千葉雄大さんや斉藤由貴さん、豊川悦司さんなど豪華なベテラン俳優陣の演技も見どころです!
コミカルで面白そうですが実際はどうなのか?これから原作ネタバレを書いてきます!
【子供はわかってあげない】の原作ネタバレ
原作紹介
この作品は田島列島さんの青春漫画で、上下巻で2冊発売されています。
絵の雰囲気は、表紙からも分かる通り柔らかくゆるいタッチで、物語はコミカルに描かれています。
映画版は、上下巻両方をしっかり網羅された内容になっていて漫画全体を楽しめます。
もじくんとの出会い
高校2年生で水泳部員の朔田美波(上白石萌歌)はある日の練習中に屋上で何かを見つける。屋上に行ってみると、書道部の男子、門司昭平(細田佳央太)が美波の好きなアニメ「魔法左官少女バファローKOTEKO」の絵を描いていた。去年同じクラスだったが名前を忘れていたが、絵を見て思い出す。「もじくん!」「サクタさん!もう下校時間か?」と言いながら、お互いに大好きなアニメの話を少ししてから帰る2人。もじくんは卒業生の兄からもらったという屋上のカギをなぜか持っていた。
次の日も屋上に美波が行こうとすると、ビリビリになったKOTEKOの絵を持って殴られたもじくんが下りてきた。許せないと屋上に向かう美波。すると同級生の千田が先に犯人たちをボコボコにしていた。もじくんに「これで借りは返したからな」と言い去っていく千田。過去に字の上手いもじくんが千田のラブレターの代筆をしたらしい。
謎のお札
翌日、美波は書道部に行くともじくんは休みだった。風邪と聞いたが昨日のケガのせいかと心配し、書道教室をやっているもじくんの家に向かう美波。もじくんは意外と元気そうだ。そこで見たことのあるお札を見つける。もじくんに聞いてみると、「これは新興宗教のお札だけど詳しいことは言えない。」と言う。美波は自分にも同じものが誕生日に送られてきて、たぶん実の父親からだと思うけど母は何も言わないし調べようがないことをもじくんに説明する。美波が「探偵でもいないかなー」と言うと、自分の兄が探偵だと言うもじくんだった。
もじくんの兄へ依頼
美波は、母・朔田由起(斉藤由貴)と父・朔田清(古舘寛治)と弟と家族4人で暮らしている。十分今の生活は幸せだ。だが実の父を探したい気持ちもある。家族には内緒で探してみようと、もじくんに探偵の兄を紹介してもらうことにした。もじくんの兄は商店街の書店に居候している。連れて行ってもらうと、兄の門司明大(千葉雄大)は女性の格好で話し方だった。改めて父を探してほしいと依頼する美波。明大はそれを引き受け、手がかりを美波に聞く。父と母の出会いがラーメン屋だったこと。左利きだったこと。あとは新興宗教のお札。苗字が藁谷であること。これくらいだ。
別の人物からの依頼
美波たちが帰ったあと、人を探してほしいと明大を2人の男性が訪ねる。宗教法人「光の匣」の六本木とサエグサと名乗った。団体の教祖がお金を持ち逃げしたから探してほしいという依頼だ。ちょうど美波が持っていたお札の宗教団体だった。しかもその教祖が美波が探している実の父・藁谷友充(豊川悦司)だと言うのだ。明大は教祖の利き手を左とも確認。美波の父で間違いないと思った。
2人が帰った後、書店の店主・善さん(高橋源一郎)がサエグサをどこかで見たことがあると言うが誰か思い出せなかった。
自己ベスト更新
美波の水泳の大会の日、もじくんは大会を見に来ていた。そこに明大が来てもじくんに美波たちが帰った後の話をする。さらに、「なんの実績もない自分に依頼してきたということは、本当に見つかってほしいわけじゃないはず。ということは依頼主が犯人の可能性もある」と言う。そして、女子の大会には興味ないと言って明大は帰った。美波は自己ベストを更新。もじくんから借りたアニメのDVDを楽しみに頑張ったのだ。もじくんが帰ろうとすると、美波の親友・ミヤジ(湯川ひな)に声をかけられる。それを面倒に思うがそこに美波も来て「カッコよかった」とだけ言って帰った。
父との再会と与えられた任務
美波は水泳部の合宿を利用し、実の父に会いに行くことに決める。ミヤジに相談し家族には口裏を合わせてもらうようお願いした。美波はもじくんの家にDVDを返しに行く。もじくんが書道教室で子供たちを教えていた。尊敬する美波に、もじくんは大会のサクタさんもかっこよかったと言い、お互いほめあう。美波はもじくんに合宿を利用し、父に会いに行くことも報告した。
翌日、家族には合宿と言って、父に会うため車で迎えに来た明大と合流した。明大から調査費をまけてあげるからとバイトをお願いされる。『美波の父が教団のお金を本当に持ち逃げしたのか探る』というものだ。美波はそれを引き受ける。本当に父がやったのか不安がる美波に明大は「違う人がやった可能性もある。ここで美波ちゃんの出番よ。嘘つく人の見分け方教えてあげる。」と言った。
ついに父と美波は再会。お互いに名前を名乗り、よそよそしくも、近所のじんこちゃん(中島琴音)が遊びに来ていてその場は和んだ。明大は美波に「グッドラック!」と言って帰っていった。
両親の別れた理由
まずは父と仲良くなるため2人で話すことにした美波。母が元気か聞かれ、出る前に撮ってきた写真を見せ、幸せに暮らしていることを伝えると安心する父。父に頼まれ、じんこちゃんの水泳を教えてあげることになった美波。じんこちゃんと仲良くなり、じんこちゃんのお母さん(兵藤公美)にも紹介されご飯をごちそうになる。
その夜、父から母と別れた理由を聞いた。父は自分が超能力が使えるため母が気持ち悪くなったんだと思うと話した。送ってきたあのお札は、美波が大きくなったらヒントを与えることは許されたから送ったと。またお札の宗教団体で超能力を教えていたとも言う父。美波はなぜかそこまで引かなかった。
父の超能力
一方、明大は宗教法人を訪れた。サエグサがカレーを作っていてキッチンも見せてもらった。先生の部屋やほかの場所も見て回るが、何かがひっかかるも真相はつかめなかった。
父の超能力は人の気持ちが読めるものだと聞いて焦る美波。しかし父は美波の心は見ていないと断言した。超能力を教えてもらおうとするが、教えるのは難しいと言う父に「それが嫌だったから教団やめたの?」と聞くと「いろいろあってな」と言われ、何があったか聞こうとするがはぐらかされてしまった。
翌日携帯を水に落としてしまう美波。ミヤジが美波に電話するもつながらず心配していた。
父がお金を持ち逃げしたかなかなか聞けないため、「お父さん」と呼び情に訴えてでも聞く決意をする美波だった。
核心をつく質問
夜ご飯を準備して帰ってくる父を待ち、一緒にご飯を食べる。そしてついに「教団のお金を持ち逃げしたんですか?」と核心をつく美波。父は心を読むことで教団にお金が欲しい子がいるのが分かり、お金が無くなったと同時に教団を出たという。だから「自分は盗んでいない。その子を何とかしてやりたかった。」と言った。ほっとする美波は明大に連絡。明大も犯人らしき人物が特定できていた。美波は翌日帰ることにし、自宅に公衆電話から連絡する。携帯が水に落ちちゃってミヤジが悩んでるからミヤジの家に一晩泊まると母に伝えた。一方ミヤジは連絡つかない美波が心配になり、家に電話してしまう。何とかごまかしたが自分のせいで父に会いに行ったことがばれたらどうしようと心配になるミヤジだった。
犯人の判明
明大は善さんから以前来た2人組の一人が商店街の三枝惣菜店の息子だと聞く。そして閉店していたその惣菜店が再開することになったことも。これでサエグサがお金を取ったと確信する明大。
一方ミヤジから、美波と連絡が取りたいからお兄さんに聞いてと迫られるもじくん。明大が携帯を忘れ連絡がつかないため、もじくんは美波と父のいる島に行くことにする。
そのころ明大は教団にいた。六本木の前でサエグサがカレーの箱にお金を隠していることを明かす。そして明大が録音してきた、サエグサの両親からの息子へのメッセージを聞いて泣く六本木とサエグサ。「惣菜店のためにありがとう。でも犯罪はいけない。お金は返しなさい。殺されそうになったらうちに戻ってきなさい」というものだった。サエグサは殺されることなく料理人として残れることになった。
もじくんが島に来た
美波のいる島についたもじくん。そこで泳いでいた美波と会う。びっくりする美波にもじくんは宮島さんが心配していると伝える。もじくんから携帯を借り、美波は無事ミヤジと連絡を取ることができた。家に帰らなければいけないが、まだ父といたいという気持ちもある美波。とりあえずもじくんと父のいる家に帰る。そこへやっと明大からもじくんに連絡があり、もじくんは島にいることを伝える。美波の父と電話をかわり、サエグサがお金を返し、殺されずに大丈夫だったことを聞き安心する父。明大は「教団に戻る気があるのか、考えて明日、教団の方と話してください」と言った。
その夜、父に酒を飲まされ酔っぱらって寝てしまうもじくん。そのまま泊まることに。もじくんが来てくれたことで帰る決心がついた美波は父に明日帰ると伝える。父は「向こうのお父さんとお母さんが美波をちゃんと育ててくれたから大丈夫だ。」と言う。「ありがとうお父さん」と、ついに美波は父をお父さんと呼ぶことができた。
父の決意
翌日帰る前に、美波はもじくんに父と写真を撮ってもらった。もじくんと美波を送り出すと、明大から父に電話が入る。教団の六本木に「僕にはやることがあるから教団には戻らない。じゃ元気でねーみんなによろしく。」と伝えた。阿堀先生(きたろう)のところに行き指圧師として復職することになった。
明大はオネエであることをカミングアウトした時から実家の祖父から家を追い出されていた。腸閉塞で入院していると聞き、明大はお見舞いに行く。煙たい態度をとる祖父だが、明大は「おじいちゃんが私のこと嫌いでも私はおじいちゃんのこと大好きだからね」と言った。
母のやさしさ
美波は家に戻り母から「怒らないからどこに行ったか教えて」と言われ父と撮った写真を見せる。「年取ったな、楽しかった?」と言われ涙があふれる美波。「なんで泣くの?楽しかったから?嘘ついたから?」「嘘ついたから」と言う美波。母は「去年あの人から郵便物が届いたとき何も言ってこなかったよね?それは美波なりに家族を守ろうと思ったんじゃない?」と言われ泣きながら母に抱き着く。「ありがとうね美波。でも次は嘘つかないで行ってね」「行ってもいいの?」「もちろんOK牧場。私に止める権利はなかろう」また美波の目から涙があふれた。
恋の成就
後日学校の屋上で、もじくんから明大の探偵料請求書を受け取る美波。バイト代と合わせて無料にしてくれた。これでもうもじくんと会うことはないと思うと寂しくなる。2人はお互いに「すき」と告白した。美波は泣いていた。
明大の居候先でお寿司を食べる3人。明大に本当に探偵料がタダでいいのか聞くと「大きくなったら若い人にそのお金の分いいことしてあげて、そういう貸し借りもあるのよ」と言った。そこへもじくんが来てテレビが当たったけどいらないというので、父は美波に送ってあげることにした。
美波はこれからわくわくすることが起きる気がしていた。
引き込まれる読者続出の理由とは?
全体的に漫画はコミックでセリフではなく余白に書いてあることがかなり面白いと思いました。また、実の父との再会やトランスジェンダーの兄など、重めの事情をコミカルに描き、父の超能力や恋などたくさんの要素が入っていて、大絶賛しているコメントが多いです。登場人物のキャラがよくて、それも読者が引き込まれる理由になっていると思います。
これは2冊完結でも十分楽しめる面白い漫画だと筆者も思いました。
サエグサの両親のテープ聞く場面や、明大が祖父に会いに行くところなど泣けるポイントもあり、
映画が今からとても楽しみです!