【かそけきサンカヨウ】原作ネタバレ!なぜこの物語が映画化されたのか?

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かそけき原作ネタバレ

出典:映画【かそけきサンカヨウ】公式HP

映画【かそけきサンカヨウ】が2021年10月15日(金)に公開されます。
主演は、今ネクストブレイクと話題の若手女優の志田彩良さんです。父親役には井浦新さん。他に志田さんとドラマ『ドラゴン桜』で共演した鈴鹿央士さんや、石田ひかりさん、菊池亜希子さんが脇を固めます。

女性

志田彩良ちゃん『ドラゴン桜』での演技で好きになったので楽しみ!

本記事では、【かそけきサンカヨウ】の原作ネタバレ、なぜこの物語が映画化されたのかについて書いていきます。

映画【かそけきサンカヨウ】の概要

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原作・監督・主題歌

原作 窪美澄
監督 今泉力哉
主題歌 崎山蒼志:「幽けき」

原作は、窪美澄さんの『水やりはいつも深夜だけど』に所収されている、同名短編小説です。
監督は、今泉力哉さんで、監督自ら原作の映画化を熱望し実現しました。
主題歌は崎山蒼志さんが歌う「かそけき」です。切ない歌声と歌詞が魅力的で映画にとても合っています。

あらすじ

かそけきネタバレあらすじ

出典:映画【かそけきサンカヨウ】公式HP

高校生の国木田陽(志田彩良)は父の直(井浦新)と2人暮らし。母の佐千代(石田ひかり)は陽が幼いころに出て行った。ある日父が再婚し、美子(菊池亜希子)とその娘のひなたが家に来て4人の新しい生活が始まる。静かだった生活は突然終わりを告げ、一人「宙ぶらりん」となった陽は同じ美術部の清原陸(鈴鹿央士)に自分の状況を打ち明ける。
陽が淡く・強く・大人になる様子を描いた、家族の愛の物語です。

女性

お母さんはどうして出て行ったのか?そこがすごく気になる…

キャスト

  • 主人公で高校生・国木田陽:志田彩良
  • 陽の父・国木田直:井浦新
  • 陽の同級生・清原陸:鈴鹿央士
  • 陽の同級生・鈴木沙樹:中井友望
  • 陽の同級生・有村みやこ:鎌田らい樹
  • 陽の同級生・宮尾数人:遠藤雄斗
  • 石川恋
  • 鈴木咲
  • 海沼未羽
  • 古屋隆太
  • 芹澤興人
  • 鷺坂陽菜
  • 和宥
  • 辻凪子
  • 佐藤凛月
  • 陸の祖母・清原絹枝:梅沢昌代
  • 陽の義母・国木田美子:菊池亜希子
  • 陸の母親・清原夏紀:西田尚美
  • 陽の実母・三島佐千代:石田ひかり
映画【かそけきサンカヨウ】キャストと相関図!タイトルの意味とは?
出典:映画【かそけきサンカヨウ】公式HP 2021年10月15日(金)に、映画【かそけきサンカヨウ】が公開されます。 主演は、ドラマ『ドラゴン桜』の生徒役で注目を集めた若手女優の志田彩良さんです。父親役には井浦新さん。他に鈴鹿央士さん、石田...

【かそけきサンカヨウ】原作ネタバレ!

かそけき原作

出典:映画【かそけきサンカヨウ】公式HP

幼いころの記憶

「自分のさ、一番古い記憶って覚えてる?」
同じ中学から同じ高校に進学したいつものメンバーでドーナツショップにいるときに陸(鈴鹿央士)が聞いてきた。国木田陽(志田彩良)と宮尾(遠藤雄斗)、沙樹(中井友望)、みやこ(鎌田らい樹)がいる。
みんながそれぞれに記憶を話す中、陽は思い出せなかった。「私すごく忘れっぽいから」とごまかした。5時を過ぎていたので夕食の支度のため自宅に帰る陽。
義母・美子(菊池亜希子)から今日の夕食づくりを頼まれ、ちょっとうれしい陽だった。静かな家で、1人で夕食を作る時間が好きだった。
作りながらさっき陸が言っていた幼いころの記憶を思い出す。

空だ。
赤ちゃんだった自分が母の背中におぶわれている。自然の中を進み母は、「陽ちゃん、ほらこれがサンカヨウ。朝露を吸って透明になるのよ。きれいね」と言った。母はサンカヨウを見せようとするが、陽は母と背中をむけておぶわれていたので空しか見えなかった。

陽は時間ができれば、母のことを検索して調べていた。画家として活動し、個展を開いたり、絵本の装幀を描いたこともあった。母が絵の仕事で活躍していることが陽は嬉しかった。

エミおばさんとの生活

3歳からの記憶は鮮明にあり、父の妹のエミおばさんが陽の世話をしてくれた。
陽にとって初めての安定した生活だった。父は母が出て行ったころ1人ですべてやろうとして大変そうだったがそれを助けてくれたのがエミおばさんだ。5歳になると食事の作り方などエミおばさんが教えてくれた。そして小学生になるとおばさんは恋人ができたと言って家を出ていき、5年生になると結婚して海外に行ってしまい、もう家に来ることはなかった。
陽はそのころには食事の用意など家のことはできるようになっていたので、さみしいというより自分が家のことをやるという興奮の方があった。
家のことをやりながら、父との2人の静かな生活がずっと続くと思っていた。

新しい家族

「恋人ができた。結婚しようと思う。その人には子供もいる。みんなで一緒にこの家で暮らそう」

ある日高校を合格したばかりの陽に父はそう言った。そして美子と3歳のひなたが家にやってきた。美子はよくしゃべる人でキッチンに立つとよくものを落としがちゃがちゃと大きな音を立てる。ひなたの幼稚園は週に2回お弁当の日があるので、自分のを作るついでに陽が作ると申し出た。朝ごはんも作ると言うと美子さんはすごく嬉しそうな顔をした。

中華料理屋で初めて美子とひなたと会った時、美子が年下の自分にすごく緊張していたのを覚えている。ひなたはすでに父になついていて自分の知らない間に3人で過ごす時間があったのだと思うと、食べている杏仁豆腐の味が全くなくなった。
「ひなたのおねえたん」と言って陽の手をひっぱるひなた。自分に妹ができることが陽はうれしかった。美子は翻訳の仕事を家でやるから「自分が家に入るから、陽さんは好きなことしていいんだよ」と張り切っていた。しかし家事が苦手なようで、結局陽は自分で全部やることでスッキリした。

陽と陸

「美子さんが忙しい中作ってくれたけど今朝のスープの味が濃かった」
そう学校で美術部で絵を描きながら陸に話す陽。陸は「ぼくのおばあちゃんみたいだ」と言う。陸の家は母(西田尚美)と父方の祖母(梅沢昌代)と3人で同居している。家の中に2人女性がいるといろいろ大変だと言う陸。私はその1人なのか?と陽は思った。
陸はもともとバスケ部だったが心臓のかたちが良くなくて、運動ができなくなってしまったため、美術部に入った。宮尾やみやこたちも高校に入りそれぞれの状況があるんだと感じる。みんなが自然に自分のことを話すので陽も今の家の状況を話すことができる。

5時になり2人で帰る途中、美子とひなたに会い、美子が晩御飯に陸を誘う。最初はびっくりしていた陸も素直に受け入れ、陽の家に初めて友達が来た。
美子が手巻きずしを作ってくれる。ひなたも「おにいたん」と陸になついて、陸も一緒に遊んでくれた。陸が帰るときひなたがさみしがって泣くほどだった。
陸を駅まで送る途中、「仲が良くていいなぁ お母さんすごくいい人。」と陸が言う。陽はお母さんって誰のこと?と一瞬思って、自分がお母さんと呼んでいないことを責められてる気がした。「でも血はつながってないよ」と陽がいうと「そんなことは関係ないんだよ」と少し怒ったように陸が言った。陸の家で何かあるのではないかと思ったが、なんでも言ってねと恥ずかしくて言えない陽。
「手術は8月の終わりにするんだ」陸がそう言うと陽はぽろぽろ涙を流した。今日1日いろんなことがあり、陸はひなたと遊んでくれて、美子のことをいいお母さんと言ってくれた。だけど自分は陸に何もできていないと思った。「お見舞いに行かなくちゃ」という陽に「その前に2人でどこか行こうよ」と誘った陸。

実母との再会

陽の希望で、2人で母の個展を見に行くことにする。
「ゆっくり見て行ってください」髭のおじさんが2人に声をかける。
陽はサンカヨウの絵を見つける。自分と母をつないでくれているものな気がした。
おじさんに「どうして来てくれたんですか?」と聞かれ「私が絵が好きで」と答える陽。
「この絵は妻が描いたもので、きっと妻も喜びます。今子供の学校の用事で出かけてるんです。」とおじさんが言った。「奥さん」と陸が先に声を発した。そこへ妻が帰ってくる。「学校の面談がちょっと長引いちゃって…」という妻。そして2人を見ず中に入ってしまって出てこなかった。
帰りにおじさんがサンカヨウの絵のポストカードをくれた。

陽は、本当は昼ご飯を陸と食べてから帰るつもりだったがそんな気分にはとてもなれない。陸も陽の様子を心配して電車を自分が急行に乗ることろ、陽に合わせて各駅停車に乗ってくれた。「今度はもっと大きな美術館に行こう」と言う陸に、また会おうとしてくれてることが嬉しいと思う陽だが、何も言えずに別れた。

破れた本

家に帰ると庭でビニールプールにひなたが入っている。
父はその近くで椅子に座って本を読んでいた。美子がアイスコーヒーを入れてくれてそれを飲む。美子は料理は苦手だがコーヒーを淹れるのはうまかった。美子が「陸くんと楽しかった?」と聞いてくる。あれから美子は陸くんのことをよく話題に出すようになった。「ごちそうさま」と言って部屋に戻ると、本棚が荒らされていて、破れているものもあった。カッとなった陽はプールに行き、「ばか!」と言ってひなたを押し倒した。しりもちをついてうわーんと泣くひなた。「おい、いきなり、どうしたんだ」と近寄る父に「ひなたちゃんが、ひなたが私の本をめちゃくちゃにしたぁ」と陽も叫び泣いた。父はひなたを抱き上げた。それも陽は悲しかった。2階を見て戻ってきた美子は「ひなたお姉ちゃんの部屋に入ったらダメって言ったでしょう!本もあんなにして」と言ってひなたのお尻を何度もたたいた。それを見て陽は自分がワガママを言っている気がして「もういい、もういいよ」と言って部屋に戻りベッドで眠った。

父からの告白

目を覚ますと目の前に父がいた。ポストカードの絵を見て母のところに行ったと気づいて、「佐千代さんはいたのか?」と聞く父。お母さんとは言わなかった。「陽のこと気づいてた?」と言う父にううんと頭を振った。「3歳のころから会ってないんだ仕方ないよ。大人みたいにならないといけなくしてしまったのかも、ぼくが」と父は言った。
そして母が出て行った理由について語る。1日中絵を描きたかった佐千代と家事を手伝わなかった父。2人の間で真面目に話し合い、誰がどれだけ悪いかをはっきりさせようとしてしまった。そのせいで佐千代は出て行った。陽を愛していたし世話もしていた。憎んでいたわけじゃない。
「子供を愛しているのに、その子供を置いて家を出ていくことなんてあるの?大人は」と陽が聞くと、「僕には分からない。でも陽には迷惑をかけて申し訳なかったと思っている。陽が会いたければ佐千代さんと娘として会うこともできる」と父が言った。

その日の夜は美子が腕を振るった夕食だった。ひなたに謝るが、気にしていないようで「おねえたんおいしいね」と言った。食事の後は家族でゆっくり過ごし、ひなたと陽はDVDを見ながらひなたは眠ってしまう。美子が破れた絵本を直し、陽に謝る。サンカヨウの絵を見てこの花綺麗ね。と言うので「それね、母が描いたの…」と言うと「陽さんのお母さんは綺麗な絵を描く方なんだねぇ」と言った。陽は胸がきゅっとなって父が美子を好きになった理由が分かった気がした。

いってきます。お母さん

陸の手術が終わり1週間後に、2人で美術館に行くことになる。陸が迎えに来るとひなたが行っちゃうの嫌だと泣いた。見送る美子とひなたを背に陸と歩きながら
「いってきます。お母さん」と言ったが陸にしか聞こえてなかっただろう。

なぜこの物語が映画化されたのか?

今泉監督は、この物語を自ら映画化を希望されたということです。
きっと新しい家族と暮らす少女が葛藤しながらも成長し、義母を「お母さん」と呼べるようになる部分に、映画化したいと思われたのかな?と思いました。

筆者は、原作を読み終え、「もう終わり?」と思ってしまいました。確かに主人公の陽は新しい家族にとまどいながらも、ラストでは前向きに暮らしていく様子が見えてよかったと思いました。ただ、母と再会する場面はあっさり終わり、そこもこれだけ?と思いました。映画ではそのあたりをどう深く掘り下げているのか、期待しています!
原作の「かそけきサンカヨウ」の次に書かれている、「ノーチェ・ブエナのポインセチア」という話は、陸の家庭の話で、そちらの方が切なく感じて映像化したら泣けそうだと思いました。なので続編として、こちらも映画化してほしいと思います!

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