【ラーゲリより愛を込めて】原作ネタバレ!辛いだけじゃない結末に号泣する読者続出!

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出典:映画【ラーゲリより愛を込めて】公式HP

映画【ラーゲリより愛を込めて】が2022年12月9日(金)に公開されます。
第二次世界大戦後、、シベリアのラーゲリ(収容所)に身を置き、仲間想いの行動とその力強い信念で多くの抑留者たちの心に希望の火を灯した山本幡男さんの実話です。

実話ってところが、余計に感情を揺さぶられる!

辛いだけじゃない話っていうのは希望が持てるね!

本記事では、【ラーゲリより愛を込めて】の原作ネタバレについて書いていきます。

【ラーゲリより愛を込めて】の原作は?

原作 ノベライズ
著者 辺見じゅん 辺見じゅん
タイトル 収容所(ラーゲリ)から来た遺書 ラーゲリより愛を込めて
発売年 1989年 2022年08月03日
出版社 文藝春秋 文春文庫

原作は、辺見じゅんさんの「収容所(ラーゲリ)から来た遺書」で、今年の映画公開前に、「ラーゲリより愛を込めて」がノベライズとして発売されました。

【ラーゲリより愛を込めて】原作ネタバレ!

ラーゲリ原作ネタバレ

出典:映画【ラーゲリより愛を込めて】公式HP

ここからは【ラーゲリより愛をこめて】の原作(ノベライズ)あらすじを整理していきます!
(※ネタバレ注意!)

ハルビンでの結婚式

2022年、山本顕一(寺尾聰)孫(田辺桃子)の結婚式に参列していた。
新型コロナのせいで新郎新婦以外はマスクをつけていたが、幸せそうな2人を見ていると、77年前に、満州のハルビンで参加した結婚式のことを思い出す。

1945年8月8日。
満州のハルビンで山本幡男(二宮和也)と妻の山本モジミ(北川景子)は幡男の妹の結婚式に参加していた。2人の子供、顕一、厚生、誠之、まだ小さいはるかも一緒だ。
みんなで美味しい料理を食べた。
一等兵である山本は、家族との久々の再会に喜んでいた。
山本は明日になったら家族と離れ、軍に戻る。
夜、山本はモジミに、新京に戻ったらすぐ荷物をまとめて日本に帰るよう伝える。
突然、ソ連が侵略し空爆起き家族は急いで逃げる。
しかし、山本だけ離れ離れになる。
日本で会うことを約束し、モジミは子供たちとその場から逃げた。

松田と山本

松田研三(松坂桃李)は列車の中にいる。
満州でソ連軍の捕虜になった日本兵が貨物列車に詰められ輸送されていた。
日本ではなく、北に向かっていると分かり落ち込む捕虜たち。
すると「いとしのクレメンタイン」を歌っている人物がいた。
何人かの捕虜が集まり、一緒にリズムをとった。
こんな時に歌うなんて正気を失っている。それが松田の山本幡男に対する第一印象だった。

名前があります!

捕虜たちはシベリアのスベルドロフスクにある収容所(ラーゲリ)に連れていかれる。
山本たちは翌日から森に連れていかれ重たい木を運ぶ。
日本軍で軍曹だった相沢光男(桐谷健太)や将校たちは、作業の指揮を執った。
相沢は軍のように厳しく声を張り上げる。
食事は朝の1日1回のみ、黒いパンだけだった。
辛い中でも「ダモイ(帰国)の日はかならず来ます!希望を捨てちゃダメですよ。」とみんなに声をかけ、山本は励ました。
ある日、相沢がロシア語ができる山本に、ダモイがいつか確認するように言うと、山本は「一等兵じゃありません。山本という名前があります。」と反抗。
相沢は山本を何度も殴った。

営倉での苦痛

ある日、実という青年が耐えきれず、逃げ出そうとして銃で撃たれて死んだ。
彼の位牌を作ってみんなで集まって焼香をしていた。
その時、ソ連兵が入ってきて解散するよう言う。
しかし山本は死を悼んでいるだけだと反抗し、暴行される。
松田はそれを見て、自分が兵士のときに仲間が目の前で死に、自分は隠れた卑怯者だと言われたことを思い出す。
思わず山本にかぶさり、代わりに暴行を受けた。
山本と松田は営倉という罰を与えられる建物に連れていかれる。
棺桶のように狭く、南京虫がたくさんいて噛まれてかゆくなり、とても辛い。
それから何度も山本は営倉に入れられた。

モジミは子供たちとリアカーを押して、魚を売り歩くがなかなか売れない。
その時、教師時代の同僚の女性(渡辺真起子)に声をかけられ、話すうちに中学の教師の仕事を紹介してもらえることになった。モジミは「あの人は帰ってきます。」と話し、山本が帰ってくることを信じて疑わない。
子供たちと歩きながら「いとしのクレメンタイン」をみんなで歌った。

ダモイできる人とできない人

一方、山本たちのバラックにダモイの知らせが入る。
みんな飛び上がって喜んだ。

列車に乗りこむが、ナホトカ港に着く直前で急に止まる。
ソ連兵が山本に紙を渡し、名前を呼ばれた者は降りることに。
松田、相沢、山本も降ろされた。

今度はハバロフスクのラーゲリに収容された山本たち。
そこで、掃除している男の中に、山本の上官で同郷の原幸彦(安田顕)を見つける。
山本は気持ちが弾んで声をかけるが、原は、「私に近づかないでください」と言って死んだような顔をしていた。

数日後、山本たちは無実の罪で25年もラーゲリに収容されることが決まる。
外では、ソ連に従うことを宣言する者たち「アクチブ」が、原をはじめ数人に対して暴力を振るっていた。アクチブになればダモイできるという噂もあった。
山本は原に声をかけるも、原は妻と子供に会うために山本を罪人として売ったことを告白。
それでも山本は原に怒りを向けなかった。

モジミは学校の教壇に立ち、黒板に「希望」という字を書いた。
子供たちに希望を持って欲しいという思いで教師の仕事をやっていく決意だった。

新ちゃんとクロ

ある日、作業の休憩の時に座ってパンを食べていると、黒い犬が山本にすり寄ってくる。
そこへ、新谷健雄(中島健人)という若い男が、犬を「クロ」と呼び、自分のパンを分け与えた。
それから山本と新谷は仲良くなり、山本は彼を「新ちゃん」と呼び、新谷も山本を慕い、俳句や文字を書くことを教えてもらう。
ある夏の作業中に水浴びが許され、みんな喜んで川に入る。
新谷も川で魚を獲る。山本がほめると、足がもともと悪い新谷は漁師で漁の途中に捕まって捕虜になったと答えた。

帰国してきた日本兵をモジミと顕一は迎えに行った。
紙に大きく山本幡男と書いてそれを見せ、帰ってくる人に訪ねて回る。
顕一はあきらめようとモジミに言うが、お父さんはかならず帰ってくるとモジミは信じて譲らなかった。

久しぶりの笑顔

バラックの中で糸と綿を使ってボールや、他にもバットやグローブを作った山本はみんなで野球を始める。
久しぶりに新谷や原や山本も笑顔になり楽しんだ。
しかし、ソ連の将校が来て解散させられそうになり、山本はあと少しやらせてほしいと懇願するが聞き入れられなかった。
反抗した山本は、営倉に1か月入れられた。
外に出ると原の働きかけで、仕事効率を上げるためと、多少の娯楽が許されていた。
山本も嬉しくなり、原や新谷と楽しく話し、希望が見えたと思った。

日本とのハガキ交換

ある日、日本へハガキを送ることができる許可が出た。
みんなペンを取り、家族へ手紙を書く。
松田は母へ、原は妻と子供へ、新谷は家族へ字が書けるようになった報告、相沢は身重だった妻へ、山本も家族へ約束は守ることをつづった。
その時、急に息苦しくなり咳が出た。

それでも生きる

返事はなかなか届かなかったが、まず、原、松田、新谷のハガキが届く。
原と新谷は喜んだが、松田は外へ出て1人号泣する。ハガキには「母死去」と書かれていた。

ついに山本と相沢にも返事が届く。
山本は咳が治らず喉に違和感もあったが我慢していた。
ハガキを読み、家族の無事を確認し涙する山本。
その時、外からクロの激しい鳴き声が聞こえた。
急いで飛び出すと、相沢が鉄条網に向かって歩いている。
妻とお腹の中の子供は空襲で死んだのだ。
相沢を山本達は必死に止めた。
何もなくてもそこには希望があります!と説得するが聞き入れない相沢。
その時山本が耳を押さえて倒れる。
ラーゲリ内の病院にすぐ運ばれるが、耳垂れが出ていて時々激しい痛みもあるが、中耳炎と医師から診断される。
山本はそれから何度も入院を繰り返し、弱っていく。だが句会だけは続けていた。

ある日、山本に小包が届き下着や服のほかに、成長した子供たちの写真が入っていた。
嬉しくなりすぐにハガキを書いた山本。返事がまた届き、顕一が大学受験をすることが書いてあった。息子の合格を祈る山本。

ストライキと絶望

山本がどんどん弱っていくのを見て、松田が朝から座り込みストライキを始める。
相沢と新谷も加わり、夜にはバラック中全体がストライキをしていた。
「いとしのクレメンタイン」をみんなで合唱し、その音は山本にも聴こえ、彼も病床で口ずさんだ。
朝方、ついに要求が通り山本は大きな病院で診てもらえることになる。

しかし数日後、すぐに帰ってきた。
相沢が山本の病室を訪ね診察結果を聞く。
山本は耳垂れがひどく、喉も腫れて包帯から血がにじんでいる。
喉の癌で手の施しようがなく、余命3か月と言われたと山本は冷静に答えた。
相沢泣きながら、「お前が言ったから、希望はなくても生きてきたんだ!生きろ山本!」と励ます。
山本は「初めて名前呼んでくれましたね。」と少し笑った。 

4通の遺書

ついに山本が吐血し、原は松田、相沢、新谷と相談し、山本に遺書を書かせることにした。
山本は4通の遺書を書いた。
ソ連兵の抜き打ち検査で奪われる可能性があったため、原達は各自で1通ずつ記憶することにした。
山本は原からノートと鉛筆を買ってきてもらって、「未来のために」とタイトルを書き、それに想いを書き込んでいた。
ある日の午後、ノートに書きこんでいる途中、目を閉じた。
そして腕がだらりとたれ、手から鉛筆が落ち、クロが何かを察して鳴く。
1954年8月に山本は亡くなった。
山本の遺体はトラックで運ばれることになり、松田たちはそれを見送っる。
するとクロが一緒に走り出し、それからクロは戻ってこなかった。
その後、顕一が東京大学に合格したというハガキが届いた。

ダモイと父の死

1956年、ついに全員にダモイの日が来た。
港から船に乗り、動き始めた時、新谷がクロが走ってくるのを見つける。
船を止め、クロも船に乗せられ、新谷と一緒に帰った。

モジミ達家族は、舞鶴に父を迎えに行くため準備していた。
そこへ父が亡くなったという電報が届く。
モジミは子供たちには冷静に伝えながら、庭に飛び出し、「嘘つき…」と言いながら号泣した。
ハルビンで山本と別れてから初めてモジミは泣いた。

届けられた遺書

電報から1年後、知らない男が山本家にやってくる。
原が、山本からの遺書を持ってきたのだ。
覚えた遺書を自分で書いた紙をモジミに渡す。
それは家族への遺書で、原が読み上げみんなが泣いた。

次は松田がやってきた。
母への遺書で、松田は亡くなってしまった自分の母のことを思い出し号泣する。
そんな松田を見て、山本の母は肩をさすってあげた。

次は新谷だ。
子供たちへの遺書を持ってきた。
君たちの成長を見られないことが一番つらかった。お互いに団結し、長生きせよ!と書いてあった。
子供たちは泣いて喜んだ。

最後は相沢がモジミへの遺書を持ってきた。
手紙を受け取ると、すぐに読むモジミ。
「妻よ、よくやった!実によくやった!」と褒める言葉から始まり、モジミが一番欲しかった言葉だった。
モジミは海辺でのプロポーズを思い出す。
なかなか言い出してくれず、帰ろうとして歩いている時、お互いに同じタイミングで「結婚しましょう」と言って笑った。
すると干したシーツの陰から、山本が見ていて「ありがとう。さよなら。」と言って笑った。
モジミは空を見上げ泣きながら、「おかえりなさい。あなた。」とつぶやいた。

2022年、顕一は、スピーチで孫に父の想いを伝え「今日と言う日をよく覚えておくんだよ」と声をかけた。それは、父がハルビンで言った言葉だった。
「笑顔で家族で久しぶりに会えたこと、美味しい料理、ハルビンの午後の日差し…」そう言って山本は微笑んでいた。

辛いだけじゃない結末に号泣する読者続出!

読み終わりました!
途中で何回も泣かされました。
映画も観ましたが、映像化されると余計辛くなりました。
でも、生き残った4人が山本の想いをモジミに伝えてくれたことで、山本の家族がどれだけ救われた気持ちになったかと思うと、最後に「希望」という言葉の意味を教えられた気がしました。
映画も見て、原作もぜひ読んでみてください!

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