映画【つんドル】あらすじ・ネタバレ|ただの“おっさん”に癒される人が続出!

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2023年11月3日に公開された映画「人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした」(以下つんドル)。

衝撃的なタイトルとは裏腹に、「前向きになれる」「癒される」と話題になっています。

本記事では、映画「つんドル」のあらすじ・ネタバレや、観た人の評価・感想をまとめました。

映画「つんドル」の概要

原作・スタッフ・主題歌

原作 大木亜希子「人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした」(祥伝社刊)
監督 穐山茉由
脚本 坪田文
主題歌 ねぐせ。「サンデイモーニング」
  • 原作は、SDN48の元メンバー・大木亜希子さんによる実録私小説です。ササポンとの生活に至るまでの半生を記したウェブコラムが大きな反響を呼び、X(旧Twitter)の日本トレンドランキングで3位に輝きました。
  • 監督は、会社員として働きながら映画監督も務める穐山茉由さんです。異色のキャリアチェンジの経験を活かし、主人公・安希子の心情をリアルに描き出しています。
  • 脚本は、映画「ずっと独身でいるつもり?」や「映画 プリキュアドリームスターズ!」など、ジャンルを超えた様々な作品で活躍している坪田文さんが手掛けています。
  • 主題歌は、ねぐせ。の「サンデイモーニング」です。優しい歌声と、心温まるような歌詞が本作を彩ります。

登場人物

映画「つんドル」の画像

安希子(演:深川麻衣)
通勤途中で足が動かなくなり、仕事を辞めざるを得なくなる
ササポン(演:井浦新)
一軒家に住む、56歳独身サラリーマン
ヒカリ(演:松浦りょう)
安希子の友人で会社の社長
景子(演:柳ゆり菜)
安希子の友人で芸能の仕事をしながらバイトもしている
浩介(演:猪塚健太)
安希子を惑わすクズ男
鳥羽(演:三宅亮輔)
飲み会で知り合った男
明美(演:森高愛)
バイト先の後輩
雑誌の編集長(演:河井青葉)
精神科医の先生(演:柳憂怜)

映画「つんドル」のあらすじとネタバレ

以下、ネタバレを含みます

人生が詰んだ

映画【人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした】の画像

アイドルからライター業へと転身した安希子(深川麻衣)は、仕事もプライベートも充実した日々を送っているつもりだった。

しかしある日、ヒールがマンホールの蓋の穴にハマって転倒してしまい、その場から動けなくなる。

それから3ヶ月が経ち、朝も起きることができず、とうとう仕事を辞めた。

そこで友人のヒカリ(松浦りょう)が「今の安希子には話し相手が必要」だとルームシェアの提案をするが、その相手は56歳のサラリーマン“ササポン(井浦新)だった。

しかし家賃3万円と聞いた安希子は、背に腹は代えられないという覚悟で、ササポンとの同居生活を始めることに。

「適当に、よろしく」

浩介との思い出①

通っている水たばこの店で浩介(猪塚健太)と出会った。

「声がキンキンする」とディスられて言い合いになったが、その後お詫びにと花瓶を持って謝ってきた。

それをきっかけに仲良くなり、浩介の仕事を手伝うために撮影旅行について行くことになった。

複雑な思い

ササポンと食事をしてるときに、自虐話ばかりで申し訳なさそうにする安希子。

同級生の景子(柳ゆり菜)も働いている仕事先でバイトを始めた安希子だったが、描いていた人生のレールから外れたような複雑な気持ちになっていたのだ。

しかしササポンは安希子の話はおもしろいと伝え、仕事の野心とか話してる方がずっと楽しいと言う。

ササポンのシンプルで慰めではない言葉に少し安堵する。

こんな私でも夢を持っている人に見えるんだと気がつき、安希子にとっては心強く感じられた。

浩介との思い出②

映画【人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした】の画像

浩介と海での写真撮影を楽しむ中、安希子は思い切って浩介に「好きかもしれない」と告白をする。

しかし浩介の顔には曇りが広がっていた。

実は既に彼女がいて、結婚を控えているという。

安希子は自分の気持ちを押し殺し、もう浩介には会わないと誓ったが、その後も店で一緒になることがあった。

浩介が持ってきたスイカを2人で分け合いながら食べる。

スイカの甘いところを食べさせてくれる浩介に、ちょっとした幸福感を覚えた。

ドタキャン

雑誌の編集長(河井青葉)から会いたいという連絡があり、これはチャンスだと張り切る安希子。

しかし、約束の待ち合わせ場所には現れなかった。

この出来事をササポンに話すと、そんな媒体で書かなくてよかったねと言う。

まだそんなふうに落ち着いて物事を受け入れることが難しいと思いながら、ササポンの言葉を聞くと、一瞬だけ自分を追い詰める感情が和らいだような気がした。

不幸になっても何とかなる

景子から結婚の報告を受け、彼女の家を訪れて相手の婚約者と一緒に食事をすることになった安希子とヒカル。

景子に結婚の理由を尋ねると「2人なら不幸になっても何とかなる」と答えた。

同じ景色を見てみたいと思った安希子だったが、自分にはそんな相手は見つからないと不安に感じていた。

浩介との思い出③

浩介が仲間たちからの結婚祝いを受けている中、たまらず店を出る安希子。

しかし、心配だからと追いかけてくる浩介に対し、安希子は「もうこれで最後だから、ホテルに行こう」と提案する。

それを浩介は「大切だからできない」と拒否。

この言葉に怒り、泣き崩れた亜希子は「最低、サイコパス、クズ」と叫ぶことしかできなかった。

これが浩介と会った最後の日になった。

忘れられない

景子との食事の帰り、安希子は焦りを感じていた。

ヒカルに助けを求め、男性との飲み会をセッティングしてもらい、飲みにふけった夜を過ごした。

朝になり、家の床で寝ていた安希子は、ヒカルに電話をかけると「キャバクラかと思った。安希子が客」と昨日の失態を告げられる。

さらに、安希子は相手の男性・鳥羽(三宅亮輔)のことを途中から「浩介」と呼んでいたというのだ。

混乱した安希子はついヒカリに八つ当たりしてしまい、自分がわからないと呟く。

外で土いじりをしていたササポンに昨日の出来事を話すと、若いうちは何でも経験してみるべきだと助言し、過ぎ去ったことは仕方がないと慰めるササポンだった。

20代最後の誕生日

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20代最後の誕生日、ヒカルと景子と3人で過ごす中で、安希子は嬉しい気持ちと同時に、将来の不安や憂鬱な思いに取り憑かれていた。

来年からは3人で集まることが難しくなるかもしれないという不安が安希子を襲う。

そんな中、景子が「どんな環境になっても、安希子とは一生友達」と伝えてくれ、安希子はほっと胸をなでおろす。

景子の言葉で、安希子は心から「結婚おめでとう」と景子に伝えることができた。

翌日、机の上にはササポンからの誕生日プレゼントが置かれていた。

一人で店員に相談しながら選んでくれたのではないかと想像すると、安希子は感謝の気持ちでいっぱいになる。

幸せが具体的に何かは分からないけれど、温かい気持ちに包まれる瞬間であったことを安希子は実感していた。

追い詰める過去の男

安希子がSNSを眺めていると、浩介が出産報告している投稿を見てしまう。

その日から日に日に体調が悪くなってきた安希子はついに倒れてしまう。

海での出来事が走馬灯のように駆け巡った。

なぜ浩介は旅行に連れて行ったのか、そしてなぜ自分もついて行ったのか。

そんな疑問が安希子の心を苦しめ、後悔の念が湧き上がる。

けれども、あの時間がどこかのパラレルワールドで続いていてほしいという願いも同時に胸に抱えていた。

気がつくと病院のベッドに横たわり、ササポンが救急車を呼んでくれていたことを知る。

「家族でも恋人でもないのに、ごめんなさい」と謝ると「それ、何か関係ある?」と尋ねるササポンの言葉に泣いてしまう安希子。

ササポンは優しく寄り添い、「大丈夫だよ」と言葉をかけた。

それぞれの再生物語

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ササポンの軽井沢の別荘へ一緒に行く安希子。

なぜ安希子が落ち込んでいるのか知らないササポンだが、それでも安希子の心を柔らかく包み込んでくれる存在になっていた。

安希子が死にたくなったことがあるか尋ねると、離婚したときにそう思ったとササポンが答える。

空いてしまった穴を埋めようにも、どうしようもなく感じ、時間が過ぎる中で諦めていく過程があったと語った。

ササポンにもそんな過去があったのかと安希子は驚いた。

 

安希子はササポンに見てほしいものがあると言い、ササポンと同居を始めた頃からの物語をまとめた用紙を手渡す。

読み終わったササポンは「おっさんとの同居物語というより、1人の女の子が他者によって再生される物語だね」と言い、安希子はお礼を伝えた。

それから1ヶ月後、ササポンとの同居物語がバズを起こした。

旅立ち

安希子はありのままの自分を受け入れて、前に進もうとしていた。

浩介の花瓶も捨て、ササポンの家から旅立つ日が来たのだ。

「ササポンと暮らせて幸せでした」という安希子の言葉に対し、ササポンは微笑みながら「お互いまだ生きてるし、最後じゃないでしょ」と返す。

「適当に、よろしく」と2人は別々の家に帰っていくのだった。

みんなの評価・感想は?

安希子について

・安希子の等身大で生きる真面目さが良い
・“元アイドル”でなくても、安希子が抱える苦悩に共感した
・親友たちとのシーンが良かった
・深川麻衣さんの演技が絶妙で素晴らしい

ササポンについて

・言葉にトゲはないのに、それが自分にも刺さりまくった
・号泣した。我が家にもササポンがいてほしい
・こんな仏みたいな人、現実にいるのか……?
・井浦新さんが完全に“ただのおっさん”になってた

物語全体について

・安希子とササポンの会話に引き込まれる
・タイトルからコメディかと思ってたけど、ほのぼのしてて温かい物語だった
・生きづらさを感じていたり、人生の何かに迷っている人にオススメしたい
・展開が少し緩い

元アイドルの方の声

まとめ

衝撃的なタイトルと予告から、多くの人がコメディだと予想していたようです。

しかし「つんドル」は仕事や恋愛、将来に悩む人なら共感できるような人間ドラマです。

安希子の葛藤や成長、ササポンのそっと寄り添うような言葉、支えてくれる周りの人たちの物語に心が温かくなります。

浩介に対しては、何だこの野郎……!と思いましたが、安希子が前に進めるようになってよかったですね!

気になる方はぜひ映画館でこの感動を体感してみてください。

記事内画像出典:「人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした」公式HP

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