映画のジャンルとして、ゾンビは定番のひとつです。
ホラーからコメディ、さらにはラブストーリーまで、様々なジャンルで扱われている映画では人気の題材であることが伺えます。
そんなゾンビ映画から、映画フリークな筆者が独断と偏見で選んだおすすめ作品を選出！
ゾンビという存在は何なのか…その起源から、現在の進化を遂げた新しいゾンビ映画まで、様々な名作を集めてみました！
ゾンビ映画って？
ゾンビ映画は、1932年にアメリカで公開した『恐怖城』という作品がゾンビ映画の起源と言われています。
しかし現代では、1979年公開ジョージ・A・ロメロの『ゾンビ』が一番有名な作品のひとつであり、映画の世界では定番にして最も人気のあるジャンルとも言えるテーマです。
そんなゾンビ映画は、常に途切れることなく、映画では描かれ続けており、常に進化を遂げている存在です。
最初は定番ホラーの1ジャンルだったゾンビですが、現在では様々な題材で描かれており、単純にゾンビに襲われるというものだけではないというのも見どころです。
そんな時代を経て進化していったゾンビ映画を紹介していきます！
そもそもゾンビって何？
さて、ゾンビ映画の紹介に入りたいところですが…
ここで、ゾンビ初心者の方のために、そもそものゾンビについて紹介していきたいと思います。
ゾンビとは、一言で言えば、”生ける死体”。
その起源は、ブードゥー教のルーツと言われるアフリカ人の宗教の中の存在で、霊魂の一種と言われています。
当然霊魂は、目に見えないものとしての認識ですが、アフリカの一部の宗教では、神として祀られており「ンザンビ（Nzambi）」と呼ばれるもの。
ここから、様々な伝わりが講じて一般的なゾンビという存在になっていたのでした。
このように、最初ゾンビという存在は”生ける死体”であるため、人を襲うなんて事もせず、勿論感染して増殖するという概念もありませんでした。
では現代のゾンビにおいて、当然の人を食って増殖するというのはどこから来たのか…
その設定が採用されたのが、1968年のジョージ・A・ロメロ『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』という映画なのです。
これが、現代にも続くゾンビの根源とも言える作品。
その自作が1979年公開の『ゾンビ』であり、この作品が世界へと羽ばたいていき、ゾンビという怖い存在が周知されたのでした。
そして、ゾンビという存在が生み出される大きな理由であるウィルス。
これにも起源があり、通称ゾンビを精製するためのゾンビ・パウダーという毒が使われていたというのが理由です。
このゾンビ・パウダーは、意図的に人を仮死状態にし奴隷として操ることができるというもので、実際に使われていた歴史もある…という諸説が存在しています。
このゾンビ・パウダーが基になり、ウィルスというものへと進化を遂げていったのでしょう。
では、次から現代で恐怖とパニックをもたらすゾンビたちが登場する映画を紹介していきます。
ホラーというジャンルから、様々な作品がありますが基本的には筆者の独断と偏見による選出です。
賛否両論ある偏った選び方になってしまっているのは、ご愛嬌ということで、お許し下さいませ！
1.アーミー・オブ・ザ・デッド
登場ゾンビ：知能を持った”アルファ”、走るゾンビ、トラのゾンビ
知能を持った不気味なゾンビが登場！
2021年5月21日にNETFLIXで全世界へ配信がスタートしたゾンビ映画『アーミー・オブ・ザ・デッド』。
MCUの『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』などのドラックス役でお馴染みのでイヴ・バウティスタが主演となる、ザック・スナイダー監督作品。
ゾンビといえば、最初はゆっくりと歩きながら人を襲うだけの存在でしたが、現代に近づくにつれ走ったり様々な設定が付け加えていくというのも面白いところ。
本作『アーミー・オブ・ザ・デッド』のストーリーは、軍事機密だった存在のゾンビのキングが事故により脱走。
キングに噛まれた人たちはゾンビへと変貌しラスベガスが瞬く間にゾンビたちの巣窟に。
すぐさまラスベガスを封鎖した、その後。
ラスベガスのホテルの地下金庫に眠る、大金強奪を依頼される傭兵。
仲間集めから無謀な挑戦をする、傭兵たちを描いていくゾンビ・パニック・ケイパーアクション！
この映画の1番の白眉ともなるのは、ゾンビの王が知能を持っているという点。
これが物語に大きな深みをもたらし、ゾンビという存在をより異様な雰囲気に魅せています。
虎のゾンビまで登場し、人間vsゾンビの圧巻のアクションは凄まじい迫力をもたらしてくれる傑作です。
ゾンビ好きでなくとも、ゾンビを知るきっかけには最適なゾンビ・スペクタクルを提供してくれる作品。
2.新感染 ファイナル・エクスプレス
登場ゾンビ：走るゾンビ
ウィルスに侵されたゾンビたちが圧倒的恐怖となる！
日本では2017年位公開された韓国映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』。
もはや、ハリウッドにも負けないハイクオリティな映像は必見！
ハリウッド進出を果たすマ・ドンソクらが出演する、韓国産ゾンビ・パニックの金字塔とも言える作品です。
主演は、コン・ユが務め、戦う父ちゃんを熱演。
この映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』に登場するゾンビは、いわゆる典型的なゾンビに近い存在です。
唯一昔のゾンビと異なる点といえば、走るという点だけ。
ウィルスによりゾンビ化し、噛まれるとその人も感染し増殖していく。
ゾンビ化すると、人を食う食欲だけの存在になる。
この作品の特色と言えるのは、視力が弱いという設定が採用されています。
これが物語の重要な鍵を握る設定でもあり、肝となる部分。
ストーリーは、親子が電車に乗って母親の下に行く最中、ゾンビウィルスによってパニックに陥るというもの。
閉塞的な列車の中で繰り広げられる、ゾンビサバイバル、スリリングな展開が白眉となる、パニック作品です。
3.カメラを止めるな！
登場ゾンビ：???
日本産ゾンビ映画も忘れるべからず？？
2018年に日本で大ブームを巻き起こした、コメディ・ゾンビ映画『カメラを止めるな！』。
正直なところ、この映画をゾンビ映画とカテゴライズしてしまうと、真のゾンビ好きに怒られてしまいそうですが…
最初のとっかかりという、ゾンビ初心者の方の入りとしては十分にその役割を担うのではないか…
という一抹の不安と、やはりゾンビを題材にした日本映画の最初はこれしかないという、覚悟のもと紹介させていただきます。
さて、この作品は最初インディーズ作品として2館から劇場公開がスタート。
その後、クチコミで広がっていき全国的にブームへと発展するなど、シンデレラストーリーを展開していった映画なのは有名なエピソードです。
そんな本作は、突如現れたゾンビに噛まれてパニックになっていく様を描いた作品？？
を見事にパロディとして描くもの。
完全なるネタバレ厳禁映画です。
もしまだ初見の方のために、これ以上内容は明かしませんが…
笑えるゾンビ映画として、世界でも認められた新たな側面をゾンビで魅せた傑作です。
4.アナと世界の終わりに
登場ゾンビ：人を喰らう
ゾンビ meets ハイスクール・ミュージカル!?
まさかのゾンビ×ミュージカルという新たなジャンルが登場した映画『アナと世界の終わりに』。
主演はエラ・ハントが高校生の主人公アナを演じます。
アナは、この小さな街から抜け出したいと願う女子高生。
そんなアナを演じるエラ・ハントは、近年活躍を遂げる注目の若手女優。
近年では、ヘイリー・スタインフェルドが主演するApple TV+のドラマ『ディキンスン』などで存在感を強めています。
そんな本作『アナと世界の終わりに』に登場するゾンビは、単純に人を喰らう存在。
ゾンビに食べられた人は、ゾンビ化していくという典型的なもの。
というより、本作はよりミュージカル的部分が強められている作品で、スリリングなジュブナイルホラーから底抜けに明るいミュージカルなど、様々な側面が感じられるハリウッドに負けないイギリス映画となっています。
5.#生きている
登場ゾンビ：走って人を喰らうゾンビ
ゾンビ×近代サバイバル！
まだまだある、韓国産ゾンビ。
その中でも、ゾンビ映画に新たな要素を組み込みスリリングさをより強めたことで、ゾンビ映画によりアドベンチャー感を強めた映画『#生きている』。
冒頭からいきなり世界がゾンビの恐怖に見舞われ、部屋に閉じ込められてしまう。
ここからどう生き延びていくのか…
というのが大きな主題となる、ゾンビサバイバルが繰り広げられていく作品。
インターネットが発展し、便利になった近代社会というのも大きな鍵で、この世界でどう生き延びていくのか…
というのも白眉となる。
そういった意味では、より韓国らしい作品なのかもしれません。
マンションの部屋で展開される、スリリングな展開はこれまでに無かった緊迫感がとても息を呑むストーリーに目が釘付けになること間違いなし！
まだまだゾンビ映画の可能性をおきく感じさせる作品です！
まとめ
以上、筆者が独断と偏見によるゾンビ映画セレクションでした。
ゾンビというジャンルはやっぱり気持ちが悪くて、ホラーっぽい作りになりがちですが、映画の世界では定番で様々なジャンルがある、実はかなり奥深い題材なのです。
今後も典型的なゾンビ作品から意外な展開を魅せる作品まで、様々なゾンビ映画を追加していくので、是非ともチェックしてみてください！