見上愛×上坂樹里ダブル主演の朝ドラ「風、薫る」第11週「凪(なぎ)にそよぐ」のあらすじと感想を紹介します。
51話、52話、53話、54話、55話の回で、放送日は6/8(月)~12日(金)です。
<第11週>女郎の夕凪(村上穂乃佳)を親身になって看病する直美(上坂樹里)。一方のりん(見上愛)は、廃娼運動の記事を掲載していた新聞社を訪れ、相談することに。そんなある日、女郎の心中話の記事が新聞に掲載される。反響は大きく、病院でも問題になって…・・・
朝ドラ【風、薫る】ネタバレ・あらすじ全話!最終週(全130話)まで紹介!|dolly9
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【風、薫る】第11週あらすじ・感想
51話
りん(見上愛)は、夕凪(村上穂乃佳)を救いたい一心で新聞社を訪ねるが、編集長の綿貫(小松和重)から、意外な提案をされ戸惑う。それは廃娼運動の仲間になってほしいということ。今まで自由廃業できた女郎はほとんどいない。それでも誰かが運動をしないと変わらない。つまり、夕凪に(目的のために犠牲になる)人柱になれということだった。
一方、直美(上坂樹里)は夕凪に寄り添い、献身的に看病を続けていた。夕凪は熱心に看護してくれる直美に、「こんなに優しくされたのは、生まれ故郷にいた頃だけだ」と話す。直美が病院の書類に記録したいから名前を教えてほしいと言うと、夕凪は「セツ、魚住セツ」と本名を明かした。
ある日、新聞を開くとそこにはある記事が掲載されていた。夕凪の心中未遂のことだ。記事の中では、夕凪の名前が夕顔に変えられていたが、読む人が読めば分かってしまう。
りんと直美は病院側に呼び出され、記事に心当たりはないかと問われた。患者の話を外に漏らしたことが分かれば病院にいられなくなるため、ごまかした。
りんは「瑞穂屋」を訪ね、卯三郎(坂東彌十郎)が新聞社に書かせたのかと確認した。
そこにシマケン(佐野晶哉)もいて、記事を書いたのは自分だと明かした。シマケンはあえて夕凪だと分かるように書いたと言い、「新聞には……文字には、力がある。世間に夕凪さんのことを知らせたら、きっと……」と話す。りんは「夕凪さんはもっとひどいことになるかもしれないんですよ」と怒って、店を出ていってしまった。
夕凪もシマケンが書いた記事を知っていて、「世の中には、わざわざろくでもないことを教えてくれる親切な人がいてね。ご丁寧に読んでくれたよ。女郎の心中話。かわいそうだねぇ、この女郎……。助かったところで夕顔とやらは、こりゃいよいよ前にも後ろにも進めなくなった」と嘆いた。
ラスト。直美は、食事もとれず熱も下がらず衰弱するセツのため、高価だと分かっているが氷を使わせてほしいと医師に頼む。だが、難しいと断られてしまった。(つづく)
シマケンは言葉の力、マスコミの力を信じて書いたのでしょうが…。うーむ。いい方向に進むといいのですが、どうなんでしょうね。ペンは剣よりも強し!という言葉もありますが…。
ラストは氷の調達へ。熱があるから冷やすため?あるいは、氷を使った冷たい料理とか、かき氷を作って食べさせるとか?現代なら氷を家庭で簡単に作れるんですけどね…。りんも直美も賢明に奔走していますが、うまくいって、体調が回復することを願うばかりです。
52話
新聞記事の影響で、セツ(村上穂乃佳)の病室には励ましのお見舞いの品が次々と届くようになる。一方、新聞を読んだ権田(梅垣義明)が病室に現れ、セツを無理やり連れ戻そうとするが、直美(上坂樹里)は何とか止めようとする。そこで、りん(見上愛)、の機転で、同期たちが重病人を運び込み、権田を帰らせて、なんとか事なきを得た…。
坂田が当時 高価な氷を手配してくれた。りんと直美は、氷のう(氷を入れて体の特定の部位を冷却するための袋)を作って、セツの熱を下げようとする。直美はセツを回復させるのをためらうが、りんはそれでも回復させることが仕事だという。
ヨシ(明星真由美)が外科の患者からと、季節外れのミカンをセツに差し入れする。ヨシは「氷なんて贅沢なもんだ」と嫌味をいって立ち去る。
その頃、シマケンは新聞社の編集長・綿貫(小松和重)に呼び出され、「夕顔の記事は泣けるって反響が大きくてな。さすが小説家志望」と褒められる。シマケンは「でも、それは事実に創作を織り交ぜて…」と困惑。綿貫は「それが評判なんじゃないか? あれくらいの誇張は問題ない。名前も変え、うそはついてない。社会に遊郭のいびつさを訴えることが肝要だ。怖いのか? いざ、自分の書いた文字で人が社会が動き出したら怖くなった。誠実な文学青年は。こんな記事1つ書けずに書けんのか? 小説が。お前って人間、さらけ出すんだろ?」と問いかける。シマケンはこぶしを強く握りしめた。
病院にて。直美は思いきって、セツに、直美の母の源氏名も「夕凪」だったと打ち明ける。「会ってみたいか?」と聞くセツに、「どうでしょう。分別がなかったとしか思えないんで…。人は産んでおしまいってわけじゃない。いっぺん生まれちゃったら、生まれる前に勝手に決まってた掟の中で生きていかなきゃならない。」と答える直美。
<勝手に決まってた掟>
- みなしごは白い目で見られる。
- 女がまともに働ける仕事はない。
- 女の髪は長くなきゃおかしい。
- 米作ってる者は米が食えない。
- 鯛取ってる漁師は鯛を食えない。
- 貧乏人がもらえる仕事は安い。
- 貧乏で売られるのは娘。
2人は「生まれる前に勝手に決まってた掟」談義で話に花を咲かせる。産んでくれて感謝、すべて帳消しとは思えない直美。
セツは「でもね、大家さん。たいていの女郎は子どもは産まないし、産めないもんだよ」という。
ラストは、シマケンが机に向かい、真剣な表情で筆を走らせる場面で52話の幕を閉じた。
現在の夕凪が直美の母ではないと思いますが…。セツの「女郎は子供が産めない」という意味はなんなのでしょうか。産めない状況でも産んだのだから感謝しなさいということなのかな?それとも、直美の母は女郎ではない?
シマケンが覚醒しそうな感じなのもちょっと不穏です。ダークサイドに落ちる?それとも、人気小説家になっていくのでしょうか。今後の推移を見守りたいと思います。
53話
シマケン(佐野晶哉)が書いた新聞記事の第二弾は、多くの人々の心を動かした。心中した夕顔は雪国の出身、4人きょうだいと嘘を書いたシマケン。小説は評価されないのに今回は書くように勧められていて、シマケンは嘆く。しかし槇村(林裕太)は女郎の境遇の歪さを読みやすく情に訴えていて、遊郭に文句も言いたくなる、と褒めた。
シマケンは書くことに腰が引けている。槇村は「いっぺん書いたなら腹くくれよ。」と背中を押した。
回復に向かうセツ(村上穂乃佳)に、りん(見上愛)と直美(上坂樹里)は安心する一方、気持ちは複雑で…。そんなある日、シマケンが病院にやってきて、りんに「セツに会わせてほしい」と頼み込む。
シマケンはセツに会い、知りもしないで書いたことを「誠実でなかった」と謝った。セツに対しても、物書きとしても…。セツは「どうでもいい」と、ため息をつく。このひどい世界はどうせ続いていくから。それでも記事の中で一緒に死にたいと思える好きな人がいたなら救われる…というセツ。(本当は、セツは常連客に無理心中のような形で殺されかけた)
その後、副院長(森田甘路)は、りんと直美に「私も記事を読みましてね。胸が痛みました。当院としてはしっかり回復させて早い退院させてほしい」と、りんたちに伝える。
セツが病院内を直美に付き添われながら歩く。院内の患者からも応援されるセツ。だいぶ歩けるようになったセツは「一生分大事にしてもらった」からもう退院したいと言う。直美は「大事にしたんじゃありません。これが看護なんです。私の仕事です」と伝える。金持ちも貧乏人も男も女も病気や怪我をしたら当たり前に看護を受ける世の中になってほしいと願う直美。その中に女郎の自分も入っていることを感謝するセツ。
セツは「みなしごだったんだよね?」と尋ねる。直美は母の手がかりが(直美を捨てたときにあった)お札と、夕凪という名前だけだと話す。
セツは「わたしは怖くて産めなかった。よっぽどあんなに会いたかったんだね。お母さん」と伝える。涙ぐむ直美。
セツと直美が病室に戻ると、権田(梅垣義昭)がいた。腕に包帯をしていた。直美が彼を睨んだところで幕が閉じる。
夕凪ことセツは、直美の母ではないことが確定しました。産んだ経験がないのだから母親であるはずがないのです。やはり夕凪という名前が同じだからって、母というわけではなかったのですね。それでも、セツの登場に意義がありました。前回、セツは「たいていの女郎は子どもは産まないし、産めないもんだよ」と言っていましたが、今回セツは、女郎という境遇なのに産んだということは赤ちゃんに「会いたかった」ということだと解説。つまり、直美は望まれて生まれてきたということになります。これは嬉しいですね。もちろんあくまでセツの解釈ですけど、あり得る解釈です。
今週はシマケンの物書きとしての覚悟が問われている感じです。「盛る」ことで編集部や仲間から賞賛され、世間の同情を買うことにも成功しています。しかしシマケンは罪悪感を覚えている様子。物書きとしての誠実さと、物書きの影響力。難しい問題です。ノンフィクション作品があまりに脚色されていると読者や視聴者の反感を買うし、賛否が起きると思います。たとえばこれがフィクションならいいんです。でも、シマケンが書いてる媒体は新聞であり、ニュースの媒体。新聞小説でもありません。たとえば朝ドラは基本的にモデルがいてもすべて脚色したフィクション作品と紹介されています。具体的にいうと、『虎に翼』ではモデルの人物が法律的に結婚を選択しているのに、ドラマのヒロインは夫婦別姓の目的で事実婚を選択。令和の価値観を入れた思い切った脚色です。賛否ありますが、視聴者が考えるきっかけにもなりましたね。
シマケンは小説というフィクションで、架空の女郎を通して、読者に、世間に、訴えることができればいいのですが・・・。あるいはノンフィクション・ライターとして対象者をちゃんと取材して、事実を書き、そしてライターの主観や主張もちゃんと描いていくといいな、と思います。このままだとモデルのセツに誤解が生じるんですよ。53話ラストで権田(梅垣義昭)が腕に包帯をしていたのですが、ついに読者から暴力をふるわれたのかもしれません。もしそうならペンの暴力という感じで怖いですが・・・。
54話
りん(見上愛)と直美(上坂樹里)の献身的な看護で、セツ(村上穂乃佳)の体調は回復していった。ある日、再び権田(梅垣義明)がやってくるが、権田の様子はどこか変わっていて…。
意外にも、権田は「(店に)戻ってこないでくれ」と言い出す。2度目の新聞記事が出てから夕顔(※夕凪がモデル)に同情して店の評判が落ちた。心中できないなら辞めさせてくれという要望も強まった。そんな中、闇討ちにもあった権田。
権田はセツを辞めさせる代わりに記事の差し止めを要求する。すると、セツは辞める条件として、20年前の夕凪の情報を教えてほしいと頼む。しかし、権田は男と出て行った後の情報を持っていなかった。 交渉成立となり、権田は病院を後にする。
直美は「喜べばいいんです。これで“夕凪”は終わりです」とセツを抱きしめた。
退院の日。 「なんだかウソみたいだ」と笑顔のセツ。すると、セツは「私が夕凪って名をつけられたのは、昔、うちの店にいた夕凪って女郎と同郷だったからだって。富士の見える伊豆の漁師町の生まれだから同じ名をつけられた」と思い出したと語る。直美の母の出身地が判明した。
りんと直美は行く当てがなければ助けようとするのだが、セツは自分の足で歩いていくと言う。とてもうれしそうだ。
その後、中庭にて。直美は「何か分かったかもしれない。私の“助けたい”の正体」と、りんに話す。 助けたくなるのは、そして味方したくなるのは【負けてる】【弱い】【不利】な人。その中には病気の人、けがをした人、患者さんが入っているのかもしれない。
直美は「どんな人にでも優しくなんて、私にはできない。今回も…セツさんだったから」と正直な気持ちを打ち明ける。偉そうな患者や金持ち、いい家柄の人は苦手だから愛想笑いで誤魔化してるという。
直美は夕凪が母の名前だったと明かす。りんは「(母と)いつか会えるといいね」と言うが…。直美は「今はいいかな。会わなくて。私を産んだってだけで、十分って思えたから。どこかで生きてくれていれば、元気でいてくれれば、私はそれでいいや」と、すがすがしい表情になっている。直美は新聞に書いた人にもお礼を言わなきゃと思い出す。
一方、院長の多田(筒井道隆)はある計画を進めていた。それは看護学科を設立して、看護婦養成所の実習を今後は受け入れないというものだった。今いる看護婦見習い生たちのけんは「おいおい」という多田。
りんと直美は一緒に休みを取得し、りんの家に集合。そこに、招待されたシマケンと、槇村がやってきたところで54話の幕が閉じた。(つづく)
かつてバーンズ先生(エマ・ハワード)は「いい人でなければ、死んでもいいのですか」と、ゆき(中井友望)に問いかけました。ゆきは担当する患者・小野田(宮地雅子)が優しくていい人だから、小野田の死亡にショックを受けました。でも看護は仕事であり、看護をしていれば亡くなる人に直面することも多いもの…。その仕事の苦しさに耐えられず離脱したのがゆき。
でも、ゆきだけでなく、直美も看護師として“助けたい”と思える患者がいるようです。人間だから当然です。直美は嫌な患者に対しては、「仕事だから」と愛想笑いなどでごまかすことで、乗り切ってきました。今回の夕凪ことセツのケースは上手くいきましたが、今後、直美にとっても苦しい状況に直面することがあるでしょう。かわいそうな女郎や貧乏人が病院で命を落としていく場面などに…。その時、直美はどう向き合い、乗り越えていくのかも注目ですね。
直美の母の出身地が分かったのですが、今後、直美の母の消息が分かるのかは不明。筆者個人的には直美の母の行方が分からなくても、もう十分かな、と思いました。直美の母への心の変化が描かれたから。みなしごという環境を恨み、卑屈になっていた直美。しかしセツが女郎が駆け落ちしてまで産みたかったということは、それほど赤ちゃんに会いたかったんだと言ってくれました。そのことで、直美は救われたと思います。これまで直美は顔が怖い印象でしたが、だんだん、りんや同期とも打ち解けてきて、自分が産まれた価値も知って、きっと直美はいい顔(柔らかい顔)になっていくことでしょう。演じる上坂樹里さんの魅力的な笑顔ももっと見れるといいなあ♪
55話:看護婦養成所が閉所に
シマケン(佐野晶哉)への感謝を込めて、りん(見上愛)の家で食事会が開かれる。直美(上坂樹里)と槇村(林裕太)もやってきて、和やかな時間を過ごしていたが、突然、槇村(林裕太)がある行動に出て皆を驚かす…。
槇村は「私は安さんをお慕いしております。初めて会った時から その笑顔に惹かれて。もし今少しでも 心が揺れたなら考えてください」と、愛の告白。
しかし安は槇村の兄とお見合いをしたばかりだ。槇村は「今、答えを出さないでください。今から毎日少しずつでも僕のことを考えてください。きっと振り向かせてみせます。」と言い、その場を去った。はたして安はどうするのか?
槇村と入れ替わりに近所のマツ親子が入ってきて挨拶する。りんは直美を家族のような人だと紹介する。
一方、病院では院長の多田(筒井道隆)と渡辺(森田甘路)とバーンズ(エマ・ハワード)が話していた。多田は病院に看護学科を新設するから梅岡看護婦養成所の実習生を受け入れられないと明かす。バーンズは、見習い生が優秀なら今後も継続して実習生を受け入れるという話だったと指摘。
多田は見習い生が優秀すぎたから病院に看護科を設立して養成するべきだという意見でまとまったと話す。多田は決定事項として、養成所の校長に手書きを書く。
寮の食堂にて。校長、バーンズ先生、松井先生から、1期生たちに閉所が伝えられる。「梅岡看護学校養成所は今 実習している皆さんをもちまして 閉所することになりました 」
1期生たちの頑張りで病院側が必要性を思い知ったからこそ、うちの大学で養成しよう…となった。そのことを踏まえ、校長は「こんなに誇らしいことはありません。皆さん、バーンズ先生に従い実習を全うしてください。」という。
居室に戻った6人は落ち込みつつ、干し芋やお菓子を持ち寄って食べる。
食堂にて。校長はバーンズに「卒業後、あの子たちを帝都医大病院で働かせる話はなかったことに…」と話す。(来週につづく)
槇村がまさかの告白。いや、まさか、ではないけれど…。唐突ではありましたね(笑)。 そして看護婦養成所が閉鎖へ・・・。1期生たちの頑張りがあって、大学が看護学科を創設することに。皮肉なことになってしまいましたね・・・。
【風、薫る】第11週 出演者・スタッフ
<第51話>出演者【出演】見上愛,上坂樹里,佐野晶哉,内田慈,村上穂乃佳,小松和重,坂東彌十郎
<第52話>出演者【出演】見上愛,上坂樹里,佐野晶哉,生田絵梨花,菊池亜希子,木越明,原嶋凛,梅垣義明,村上穂乃佳,坂東彌十郎
<第53話>出演者【出演】見上愛,上坂樹里,佐野晶哉,生田絵梨花,菊池亜希子,木越明,原嶋凛,玄理,内田慈,梅垣義明,村上穂乃佳,坂東彌十郎,【語り】研ナオコ
<第54話>出演者【出演】見上愛,上坂樹里,佐野晶哉,原嶋凛,早坂美海,梅垣義明,村上穂乃佳,筒井道隆,水野美紀
<第55話>出演者【出演】見上愛,上坂樹里,佐野晶哉,生田絵梨花,菊池亜希子,木越明,原嶋凛,早坂美海,筒井道隆,水野美紀,【語り】研ナオコ
原作・脚本 【脚本】吉澤智子,【原案】田中ひかる 音楽 【音楽】野見祐二


