見上愛×上坂樹里ダブル主演の朝ドラ「風、薫る」第10週「疾風に勁草を」のあらすじと感想を紹介します。
46話、47話、48話、49話、50話の回で、放送日は6/1(月)~5日(金)です。
<第10週>ゆき(中井友望)が担当していた患者の小野田(宮地雅子)が亡くなり、ゆきはふさぎ込む。りん(見上愛)と直美(上坂樹里)が心配する中、バーンズ先生(エマ・ハワード)の特別授業が行われる。4か月後、りんと直美は外科を離れ、内科で実習することになり・・・
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【風、薫る】第10週あらすじ・感想
46話 悲しみに暮れるゆき
小野田(宮地雅子)の容態は回復の見込みが立たず、ゆき(中井友望)とトメ(原嶋凛)は担当医の坂田(金井勇太)から「危篤」だからと、家族への連絡を促される。
一時的に意識を取り戻した小野田は、ゆきとトメを見て「火の始末は?ノブ、台所見てきてくれる?」と広島に嫁いだ娘の名前を口にする。トメがとっさに「火の始末なら心配ねぇ…いりません。お母様」と話を合わせて、安心させた。ゆきも「私はノブさんの友人」と優しいウソをつく。
その後、坂田は意識が混濁したと、ゆきたちに説明。よくあることであり、亡くなるのは時間の問題だという。
ゆきは小野田に一晩中付き添うことにした。
一人で大丈夫だろうか?…必死に看病にあたるゆきの姿が、りん(見上愛)や直美(上坂樹里)らは心配だ。
明け方、小野田は「ゆきさん?」と、意識を取り戻して言った。ゆきは、娘がもうすぐ来ることを伝える。小野田は安心したようにほほ笑んだが…。
小野田は眠るように息を引き取った。トメが出勤してくると、小野田の死亡を悟り、頭を下げる。ゆきは何度も名前を呼んで、取り乱し、涙を流した。
患者の死を初体験したゆきは、大きなショックを受け、食事も取らず、布団にくるまって泣き続ける。実習も休むことに。りんたちは、ゆきの分を何とかカバーしようとする。
そんなある日、バーンズ(エマ・ハワード)はゆきの部屋を訪れ、「話をしましょう」と声をかける。ゆきが「すみません。申し訳ありません」と返す。しかし、バーンズは布団をはぎ取って、「今からここで授業をします」と告げる。ゆきは体を起こして…。(つづく)
ゆきは「仕事」以上の入れ込み具合だったので、これはショックですね。明日はバーンズ先生の授業の回ですが…。人には向き不向きがあるとかつて言ってたけど…。ゆきは看護師に向いてないのかなあ。どうか看護婦を辞めないでほしい。ゆきの優しさで小野田さんは救われただろうし…。
47話 ゆきが出した答え
小野田(宮地雅子)の死をきっかけに、ゆき(中井友望)は深い悲しみから実習を休む日々が続いていた。気持ちの整理がつかないゆきを前に、バーンズ(エマ・ハワード)は、りん(見上愛)や直美(上坂樹里)、多江(生田絵梨花)、喜代(菊池亜希子)らを集めて授業を行う。
バーンズは、ゆきに実習を3日間休んでいる理由を問う。ゆきは「耐えられないからです。小野田さんがいなくなってしまって」と話す。バーンズは「いなくなった」を「亡くなった」と訂正し、亡くなることも分かっていたはず、と伝える。
ゆきは「看護婦は見送ることも多い」ことがつらくて耐えられないという。
バーンズは、一緒に看護をしたトメ(原嶋凛)もつらかったはずで、悲しみを表に出さずに看護をしていると指摘。
トメはバーンズに「ただ知ってらだけだ。看病した人が死ぬのを」と話す。実は、トメは青森の実家で長兄を労咳(読み;ろうがい。肺結核のこと)で亡くしていたトメ。家族で必死に看病したけどダメだった。看護婦になって敵討ちをしたいというのが志望動機だ。自分も兄が亡くなった時ずっと泣いていたと振り返るトメは、「小野田さん死んで泣いでるゆきさん、看護婦としては駄目かもしれねぇが、おらは好きだ」と語った。
バーンズはゆきに「これから先、助けられない瞬間はもっと訪れます。ゆき。この実習で生まれた課題に、あなたなりの答えを出してください」と伝えた。ゆきは涙ながらに「はい」と力強く返事をしたが・・・。
翌日から、ゆきは「お休みした分、しっかりやらないと」と笑顔を見せ、元気に病院実習に復帰した。そんなある日、ゆきは突然「私、看護婦になるのはやめることに決めました」と養成所を退所する意思を校長に伝えた。
1期生やバーンズそして松井(玄理)も交えて、改めてゆきの話を聞くことに。
ゆきは「私は人の生き死にに関わる仕事ができる人間じゃない。何よりも患者さんのため、私は看護婦にならないことが誠実だと。小野田さんが教えてくれましたの」と説明した。
バーンズは引き留めず、ゆきをただ抱きしめる。1期生たちもゆきの周りに集まって泣いた。(つづく)
表向き平気そうにしているトメも本当は悲しんでいる。そのことを描いたのは良い展開だなあと思いました。トメは看病しても人が死ぬことが分かっていた。泣いても(もちろん寝込んでも)亡くなった人が生き返ることはないと経験上、知っていました。これを「強さ」というのかもしれないですね。
バーンズ先生やトメの言葉で前を向いたゆき。悲しみを知っている良い看護婦になるだろう…と思っていたら、突然、校長に辞めることを言いに行ったゆき。それが答えでした。辞めないで欲しかったけど・・・自分の人生ですからね。これ以上、引き留めるのも無理か。仲間との別れはとても切ないし寂しいですが、ゆきの今後の人生に幸あれ!です。
48話 仲間がいるから寂しくない
看護婦の見習い生たちは控室で気落ちしている。フユ(猫背椿)は 「毎日誰かしら死んでいく。逃げられるなら逃げたほうがいい。向いてなきゃ辛いだけ」と告げる。ユキを逃げた呼ばわりされるのはヒドイが、10年働いているフユの本音だと理解するりんたち。「寂しくても頑張るしかない」と決意を新たにした。
丸山(若林時英)の退院が決まる。丸山は長野出身で両親はすでに亡くなっており、兄が親代わりだったといい、「兄貴にわがまま言って東京出てきて、働きながら専門学校行ってたんだけど、入院して金稼げなくなったから、学校も下宿先も全部なくなって…」と直美(上坂樹里)に明かした。
退院の日、丸山はりんに告白する。だが、りんは看護と子育てで手いっぱいだと断る。りんが子持ちだと初めて知った丸山はショックを受けた。そこに、丸山を心配した直美が現れる。
退院後に住む家がないと知った直美(上坂樹里)は吉江(原田泰造)のもとを訪ねる。その後、吉江と直美は、直美が以前暮らしていた長屋の大家・嘉平(春海四方)のもとに丸山を連れていき、住まわせてもらえることが決まった。この長屋なら家賃が滞っても追い出されることはないから安心だ。
教会に戻った直美と吉江。吉江は「直美さん、看護婦向いてそうですね」と語りかける。他の人からもそう言われるが自分ではさっぱり分からないと返す直美。吉江は「何て言うか、息をするのが楽そうに見えます、以前より。仲間ができたからかもしれませんね」と指摘した。
直美は「はい」と受け止めつつも、まだ向いてるかどうか不安だ。吉江は立ち上がり「仲間ですか。いいですね」とつぶやく。直美が「寮はいつもにぎやかなんで、寂しくなくなっただけかも」と答える。吉江は「寂しいと言えるようになったんですね」という。直美は、「はい」とほほ笑んだ。
一方、休日に自宅に帰ったりん(見上愛)は、安(早坂美海)から意外な話を聞いた。槇村(林裕太)の兄と好意にしている、と。だが、まだ祝言の話には至っていない。母や環がいるのに幸せになっていいのか?という安。りんや美津は、安の幸せを応援する。
その後、環のおままごとに付きあうりんと安。りんは、看護に携わっている自分の人生に幸せを感じ始めている。一方、安は、働いていきていく気はなく、奥様になる“幸せ”を考えている。
そろそろ戻る時間になるまで、りんが皿洗いをしている。美津が時間まで環と遊ぶように言う。子を育てるのは大変だが、力をもらうことも多い。その小さな手の温かさから…。
りんは環を抱きしめ、その小さな手を握って力をもらった。(つづく)
看護婦養成所に入ってから面白くなってきた本作。病院実習でも心動かされるエピソードがあって、面白さが増しています。生死と向き合う看護師のつらい現実を描いたのも高く評価したいです。そして、ユキがいなくなって「寂しさ」を感じるようになっているのは「仲間」がいなくなるから、なんですよね。息をするのが楽になった直美。よかったですね。
丸山はりんのことを好きになったようですが、身近にいる直美も素敵な女性ですよ。キツイところあるけど、それもまた魅力。丸山は分かってないですね。でも、いつのまにか直美が彼を「チュウ」(丸山忠蔵だから)と呼んでいるのが微笑ましいです。まあ、この2人がくっつく展開よりは、小日向(藤原季節)との方が可能性ありそうです。って、チュウ、ごめんなさい(笑)
49話 夕凪(村上穂乃佳)との出会い
実習を始めて4か月が経過。りん(見上愛)と直美(上坂樹里)は、外科から次の実習先である内科へと向かうことに。りんが「家事のつもりで力の入れ方を考えて長く続けられるようにがんばります」というと、フユ(猫背椿)は「仕事には離縁されないように」と最後まで嫌味を言うのだった。
りんたちは内科では新たな先生、木村文平(前野朋哉)と坂田幸作(金井勇太)の元で実習をする。が着任早々、服毒自殺を図った男女が搬送され対応に追われるりんたち。
ヒ素による心中未遂の男女だ。男性の両親は「この女のせいで」と泣きわめいている。木村たちは男性患者の方を優先。りんたちは後回しにされた女郎(村上穂乃佳)の手当てを買って出る。しかし医師の指示で女郎は別室に連れていかれた。
女郎は目を覚ましたが「なぜ助けた? また地獄に戻らなきゃならない」と絶望していた。そのころ、心中した柏原淳之介(小方蒼介)は息を引き取った。父・弥吉(山口祥行)と母・カツ(尾上紫)は涙した。
直後、弥吉は女郎のせいで息子が死んだと怒り心頭で、女郎の部屋に乗り込む。荒れている弥吉を止めたのは、柴田(飯尾和樹)だ。柴田は羽交い締めにして部屋の外に連れ出す。
直美は警察がもうすぐ来ると嘘を言って弥吉を止める。しかし弥吉は息子が殺されたも同然と思っていて、ひるまない。直美がヒ素は息子のたもとの中にあったと指摘して、弥吉を困惑させる。続けて、りんが、悲しみを抱える奥様の元に居てほしいと優しさで弥吉を諭す。納得したのか、弥吉は亡き息子の病室へと戻っていく。
りんと直美は、誰かのせいにしたい気持ちに理解を示しつつ「女郎だからって」と差別することに苛立つ。
すると、ヨシ(明星真由美)が「男と心中未遂した女郎なんさ、店に戻ったら折檻(せっかん)されて、休んだ分の借金も背負わされる。助ける方が酷ってこともある」と、女郎の地獄さを伝える。ヨシは前職が女郎を締めあげていたやり手婆(ばあ)だと明かす。それでも、りんは「私たちは看護が仕事」と反論して立ち去る。
その後、直美は一命を取り留めた女郎(村上穂乃佳)の存在が気になり、看病を続ける。女郎はうなされて「おっかあ」と言っている。今晩が山場で、目を覚ましたら水分を取らせて、あとは気力次第という状態だ。
直美は泊まって付き添うことに。直美は、この女郎と男性が赤い糸に結ばれていて、歩いているところを想像する。しばらくして女郎が目覚めた。女郎は「夕凪の人生終わらせられると思ったのに」と生きていることを嘆いた。直美は母の女郎の時の名前「夕凪」を思い出す。(つづく)
夕凪は直美の母親なのでしょうか。村上穂乃佳さんは1995年7月5日生まれで、6月現在は30歳。もうすぐ31になる年齢。直美役の上坂さんは21になる年齢であり、10歳差。ちょっと若すぎますね。大河ドラマ「べらぼう」でも「瀬川」という花魁の名が引き継がれたように、この女郎も何代目かの「夕凪」なののかもしれませんね。
本作の原案『明治のナイチンゲール 大関和物語』でも実習先の病院に心中未遂した男女が運ばれてきたエピソードが記されています。女性側・遊郭の花魁は一命をとりとめたものの、帝大生の男性側は亡くなったと記述されています。この花魁心中エピソードがモデルとなって描かれるのでしょう。そこに、ドラマではオリジナル設定でみなしごの直美と女郎の関係を絡めていくという感じになると思います。ちなみに直美のモデル・鈴木雅は母が遊女ではなく、士族の家系で、家柄がよく、学もある人物です。Wヒロインどちらも家柄が良いと描くテーマが狭くなるので、直美には女郎との関わりを持たせる設定になったのかもしれませんね。
50話
シマケン(佐野晶哉)は、自ら書き上げた原稿を新聞社へ持ち込むが、期待していたような評価は得られていない…。
直美(上坂樹里)は、夕凪(村上穂乃佳)から淳之介は常連客だったが足抜けするほどの関係ではなかったと聞く。淳之介から一緒になれないならと無理やり薬を飲まされたという。それでも夕凪は地獄から抜け出せるならと思ったのだった。
直美が夕凪を看護していると、女郎屋の権田(梅垣義明)が現れ、夕凪を力づくで連れ戻そうとする。その時ヨシ(明星真由美)が病室に現れて…機転を利かせて、夕凪が足を痛めてるから逃げられと嘘を付き、権田を帰らせる。すると、戻っても逃げても厳しい状況が待ち受ける夕凪に対して「こんな時ぐらい休んどきな」と声をかけるヨシ。
りん(見上愛)と直美は、夕凪を逃げさせようと結託。夕凪は「甘くない」という。だが、直美は、自身が「女郎が男と逃げて生まれた娘」であることを明かして、希望を与える。さらにりんは「私、今日倒れます」と言い出す。早退して相談してくるという。
その後、りんは「瑞穂屋」を訪れ、卯三郎(坂東彌十郎)に相談する。しかし、「夕凪ひとりを助けたところで何も変わらない」と現実を突きつけられる。 直後、卯三郎は廃娼運動を進める人物が紹介された新聞記事をりんに見せる。
その記事に希望を見いだしたりんは、運動家に連絡を取ろうと駆け出していくのだった。(第11週に つづく)
目の前にいる困っている人に手を差し伸べたい。りんの気持ちは分かりますが、たしかに可哀そうな女郎が病院に搬送されてくるたびに助けていたらキリないです。でも、廃娼運動をしている人が協力してくれるといいのですが・・・。
本作の原案『明治のナイチンゲール 大関和物語』で取り上げられた花魁の心中エピソードでは、花魁の名前が山本キクとなっています。そのキクは、女郎屋の主人の侠気 (キョウキ:弱い者を助けようとする気性)で自由の身となって退院して、実家に戻っていきました。ちなみに大関和の看護学校同期8人(内2人は実習前に退学)のうち3人は看護婦にならず、廃娼運動に関わっていくそうです。
【風、薫る】第10週 出演者・スタッフ
<第46話>出演者【出演】見上愛,上坂樹里,生田絵梨花,菊池亜希子,中井友望,木越明,原嶋凛,猫背椿,宮地雅子,玄理,【語り】研ナオコ
<第47話>出演者【出演】見上愛,上坂樹里,生田絵梨花,菊池亜希子,中井友望,木越明,原嶋凛,玄理,【語り】研ナオコ
<第48話>出演者【出演】見上愛,上坂樹里,生田絵梨花,菊池亜希子,木越明,原嶋凛,早坂美海,原田泰造,水野美紀
<第49話>出演者【出演】見上愛,上坂樹里,平埜生成,猫背椿,坂口涼太郎,飯尾和樹,【語り】研ナオコ
<第50話>出演者【出演】見上愛,上坂樹里,佐野晶哉,飯尾和樹,内田慈,梅垣義明,村上穂乃佳,坂東彌十郎,研ナオコ
原作・脚本 【脚本】吉澤智子,【原案】田中ひかる 音楽 【音楽】野見祐二


